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ティモシー・.ハーディングさん講演会メモ
「世界的に見た保安病院の実状と心神喪失者医療観察法」

 主催は「医療観察法案反対意見広告を出す会」です。以下のメモはは公式のものではありません。あくまで有我@看護師の講演メモです。聞き取れなかったところがあるので、正確な記録ではありません。英文資料から転載して補強したところもあります。御了承下さい。当日、ビデオが撮り、録音もされていて、いずれ正式の記録がパンフレットになると言うことでした。御期待あれ。当日配付された英文資料も翻訳を期待します。


ハーディングさん講演会はじめに 

1.Forensic spychiatry lobby (司法精神医学ロビー) 

2.Histry of failers (失敗の歴史) 

3.Dichotomy "dangerous" "no-dangerous"(「危険」「危険でない」という2分法) 

4.Human rights monitoring (人権を監視すること) 

質問・意見交換


メーリングリストの案内文より

 ハーディング氏は国際法律家委員会(ICJ)の三度にわたる調査団のメンバーとして来日し、日本の精神医療改革を求める勧告を政府に提出する活動をした方です。
 現在、ジュネーブ大学付属法医学研究所所長であり、拷問等防止ヨーロッパ委員会(CPT)の特別委員として、ヨーロッパの拘禁施設(刑務所、精神病院、入管施設などを含む)に対する調査活動などもされています。
 WHO時代は、日本のみならず、中国やソ連でも調査活動をしてこられ、精神病院でも、刑務所でも、不法滞在外国人でも「自由を剥奪された人」の人権をどう護るかということに大きな関心をもっておられます。
 講演では、「保安病院は長期在院者を生み出すだけ。ヨーロッパでは大きな人権問題になっている」というお話を中心として、世界的視点から「心神喪失者等医療観察法」の問題点を指摘してもらいます。

 心神喪失者医療観察法が成立し、それがどのように運用され、精神科医療をどのように変えてしまうのか、しっかりと見据えていかなければならない現在、ハーディング氏の講演は時宜にかなった、価値のあるものと思います。

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ティモシー・ハーディングさん講演会メモ

「世界的に見た保安病院の実状と心神喪失者医療観察法」

2003年9月24日
京都ぱるるプラザ

 主催:「医療観察法案反対意見広告を出す会」

個人メモ by 有我@看護師

司会挨拶:大杉弁護士(京都弁護士会 けやき法律事務所)
同時通訳:小林信子(東京精神医療人権センター)

<ティモシー・ハーディングさん挨拶>
今日この集会は高木俊介さんと大杉光子さんの協力なくしてできなかったものです。
保安処分施設について意見交換の機会にしたいと思います。
小林さん通訳ありがとう。

<小林信子>ハーディングさんは国際法律家委員会ICJのメンバーとして良く知っています。通訳をさせていただきます。

普通「法医学」といいますと、解剖やレポートを書くようなものと理解されていますが、
ヨーロッパでは医学と法律に関わるものと理解されています。

私はヨーロッパの人権法廷で働いてきました。
拷問等防止ヨーロッパ委員会CPTのメンバーとして働いています。
CPTとは、ヨーロッパの人権裁判所で人権擁護を実行するまれな団体です

CPT人権裁判所は人権擁護に非常に効果的です。
なぜかというと、精神病院を含む保安施設に、直接訪問する権限を有しているからです。
CPTはいかなる拘禁施設でも訪問する権利を持っています。
その保安施設で、誰の監視を受けることもなくインタビューできる権利を有しています。

たとえば、外国の人が病院へ訪問します。すると、院長がコーヒーを出して、自慢できる所だけ見せるというような訪問とはまったく違うやり方をしています、
日本の表敬訪問では、患者さんに話をしようとすると、「お薬よ」とかいって、患者を連れていったり話をじゃますることが見られていました。

特にCPT は保安病棟ではベルギー、オランダ、ドイツ、ロシアの4つの国の保安病院を訪問しています。

4つの保安病院を訪問しましたが、ベルギー、オランダ、ドイツについてはインターネットでアクセスできる報告があります。

そのうち3つのリポートを見てもらうと、批判的なことが書かれています。
訪問は、断り無しの訪問だったり、到着10分前に連絡する様なやり方です。
だから批判的なことが書かれています。
中には身体拘束、隔離の人に対する長いインタビューも含まれています。

この訪問は夜に行われたり、ときには午前3時など、スタッフの一番少ない時間に行くと、生の姿を見ることができます。

そういうわけで、実際の姿を見ることが出きるのです。ディスカッションをしているのではなく、実際人権をどう確保するのかというレポートになっています。

一番の主要な日本の話題に移ります。

配付資料(英文) The Japanese law on mentally abnormal offenders 2003
          Human rights issues
          Timothy Harding
          京都 2003年9月24日

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< FOUR POINTS TO COMMUNICATE >

これからの話を聞いてもらいます。皆さんが賛成するかどうか分かりませんが、
皆さんがこの4つを理解してもらうとうれしいです。

1.Forensic spychiatry lobby (司法精神医学ロビー)

司法精神医学圧力団体、ロビーではこういう法律(医療観察法)ができたと、手をたたいてよろこぶ人が必ずいます。

こういう人たちがよろこんでいます。司法精神医学の臨床の人、著作者出版者などはすべて、司法精神医学に力を得て、有名になり、影響力を持つことをとても、よろこんでいます。

司法精神医学の3つの役割があります。
・特別法廷のメンバーになる人たち
・危険性を評価する人たち
・保安病棟を運営する人たちができます

イギリス、アメリカでもこの法律が通ったことをとてもよろこんでいます。
日本も我々の仲間になったとよろこばれています。

司法精神医学のすべてが外であるとは言いませんが、特別な目的を持ったグループが確立されることは特に歓迎されます。

なぜ、この司法精神医学が注目され重大になっているのか?
司法精神医学はジレンマを抱えています。
精神障害者が犯罪を起こす確立は少ないわけです。

この良い本があります。精神障害者について客観的に書かれています
危険ではないと書いています。本当は精神障害者は実際暴力を起こすことが少ないのに、さも重大であるかのように書かれています。

ヨーロッパ、アメリカの文化で保安病院のルーツはとても古いものです。
精神障害者は刑事責任を免責されると言うのはフランス革命に起源をさかのぼります。
フランス革命の時代、ピネルの頃です。ジュネーブでは実際その頃の法律が使われています。

この法律はとても漠然として、ハッキリしないものです。精神障害者を罰から守ると同時に、不定期の自由のはく奪を精神障害者に押しつけるという面を持っています。

この精神障害者は2つのスティグマを負っています。
精神障害者であり犯罪をおこしたこと。
刑法から外れて、他の方向で長期に収容されているという2つのスティグマを負っています。

ヨーロッパでは、刑法からそれたところで処遇されている人たちは、「保安」が第一で「治療」は第二義的に置かれています。「医療なのか」、「司法制度なのか」という混乱が起きています。

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2.Histry of failers (失敗の歴史)

<イタリアの犯罪学者ロンブローゾの理論>が影響しています。
イタリアの犯罪学者ロンブローゾの理論が影響しています。ロンブローゾは体つきで犯罪の可能性が分かると言うようなスティグマをいったり、犯罪の予測までも理論を展開しました。

彼はこれらの理論で司法精神医学や判事を納得させることができると思っていました。
ロンブローゾの理論は歴史的に生き残れませんでした。

この影響は今日でも残っていましす。精神科の理論で「暴力の芽がある」とか真剣に信じている人がいて、今日でも違った形で存在しています。

神経生理学などをやっている人は、脳のどこに、その証拠があると信じています、。
精神分析と犯罪とメニンガー、バリンなどは精神分析で治療ができると信じています

今日は、暴力的な者は遺伝的の要素を持っているという理論が存在しています。
司法精神医学は知識として自分たちを正当化する学問分野なのです。

常に知識として制度を作って、失敗してきています。
その1つの例を挙げます。

<イギリスの巨大特殊精神病院>

イギリスにとても大きな巨大特殊精神病院があります。巨大特殊精神病院は地域で人里離れた所にあり、他の精神病院との交流がなく、重篤な犯罪をした人と人格障害者が一緒に収容されています。

私の経験からすると、精神病者と人格障害を一緒に治療するのは非常に難しいものです。治療的なものをダメにするという経験を持っています。

その結果、巨大特殊精神病院は刑務所のようになってきています。
そこの看護者は刑務所の労働組合に所属するようになってきています。

そういうわけで、1960〜1980年代にかけて? 
刑務所的文化になってきていました。皆が逃走、脱走することばかり考えていました。
重篤な犯罪、殺人をした人が脱走して大きな問題になりました。新聞の大きな記事になって問題化しました。

ヨーロッパ人権裁判所の第○条違反、非人間的処遇として大きな懸念を表明しました。

こういう病院は、監視するシステムが優先して、心理社会的療法は尊重されず、普通の病院に移して治療することが出ず、どんどん収容者は増えていき、ついに10万もの人たちが保安施設に収容されるようになりました。

イギリス政府は何とか直さないといけいないと、中等度のセキュアユニットを作り移して、地域に帰ってもらう方針をとり始めました。

この中程度のセキュアユニットはある程度成功をもたらし、地域にある程度の人達が帰っていてけるようになりました。
ところが裁判官が、だんだん退院を認めなくなってきました。

裁判官達は精神科医のことをますます聞くようになり、次第にだんだん退院できなくなり、収容が長期化するようになってきています。

<アメリカの失敗した2つの制度>

ここでもう2つの<アメリカの失敗の制度を紹介します。

カリフォルニアの不定期刑のを宣告するようなものが、1970年代にはじまりました。
次にパタクスセントPatuxent(1976-1984)がありました。

人は話すときは失敗を言わないのです。15〜20年経たないと成功か失敗か分からないことがあります。過去を振り返って検証することはとても有意義だと思います。

このカリフォルニアの矯正システムはグループセラピーや社会精神療法(?)に基づいています、ゲートキーパーは精神科医、心理士などがなるので、裁判官関与はとても少なくなります。

このカリフォルニアのシステムは恣意的な決定が横行していました。精神科医や心理士が力を持っていましたので、どういうときに釈放していいか分からなかったのです。
マイノリティー、つまり黒人やヒスパニックなどへの人権侵害が横行していきました。
大体12年ぐらいでこのシステムはダメになりました。

このシステムは精神分析に基づく手段 analytically base psychotherapy でした。責任能力がないと判断された人たちに限って行われたシステムです。

このパタクスセントの運営は精神科医がしていました。精神科医の治療がうまく行かずにその雰囲気は葛藤が大きくて、法律で訴え不服申し立てをアピールしてどう逃げるかと言うことばかりが横行する機関になりました。

<オランダのTBSユニット>
オランダでは最初の保安ユニットです。

このTBS方式は変わっていています。、治療携帯のネットワークでできていて、イギリスのモデルで重症度などについて、柔軟性をもった運営が行われている、
Network of therapeutics
Varying levels of security and treatment approaches
Prior assessment in a special cntre (seven weeks)(ママ)
Clear separation of mental illnesses and personality disorders

このユニークで有効性があると思われた制度ですが、1990年代に問題が明らかになってきました。

裁判官がどんどん対象者を送るようになってきました。判事はますます退院させない、過剰収容の施設となり、患者は信用しなくなりました。スタッフもモラルの低下が問題となっています。

criminalisation of the mentally ill.
psychiatrisation of the criminal.
institutionalisation without psychosocial care.
difficulties in discharge.

人権侵害
どうしてうまく行かないのか。
人権侵害について焦点を絞ると、システムと施設がうまく行かなくなったとき、スタッフのモラル低下、相互不信、それらが重なって人権侵害がおきます。

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3.Dichotomy "dangerous" "no-dangerous"(「危険」「危険でない」という2分法)

この法律的な基盤から言えば、危険か、危険ではないかという二分法が問題です。
常に継続的に危険性が存在している、と言うのが本当であって、どちらかに分かられるというのは間違っています、

精神科医が自分の知識にしたがって正直に書けば、裁判官は退院させないでしょう。

例えば交通事故を減らす、産業事故を減らすことはできても、なくすことはできない。精神障害者による事故も、まったくなくすことは考えるべきではないのです。

フランスでは交通事故では1万人が死ぬが、政治的には成功であると言えます。

しかし、たとえば1つのケースとして宅間さんのような場合、無差別にたくさんの人が死ぬと、政治的には破滅的です。

ハーディングさん自身はジュネーブ大学の司法精神医学の医師です。
過去10年で10のケースの殺人事件が持ち込まれています。
そのうち被害者の8割が家族です。
 
そして、同時に2000件の交通事故死がその地域でおきているのです。

1つのセキュリティーユニットがあるとします。
ここでケアのデザインを考えると、いきなり一番高いレベルのセキュリティーから地域に出すと言うような決定を裁判官はしません。
一歩一歩段階的にレベルが下がっていくようなケアのデザインをしないといけない。

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4.Human rights monitoring (人権を監視すること)

一番重要なことは、人権をどうやって監視していくかということです。

このモニタリングは独立した団体、機関でおこなわれるべきです。

<独立した団体の活動で何が重要か>
(1) 直接保安施設を訪問する
(2) 隔離拘束の統計を出す
(3) スタッフの配置
(4) トレーニング(二次会で尋ねたら:殺人などの重大犯罪をした人に心理的動揺なく向きあって、ケアできる訓練は週に一度2〜3時間必要。1人の患者に数人がチームを組んでケアする訓練など)
を監視することが大切です。

一番重要なことは、収容されている人が不服申し立て手続きができることです。
申し立てて、すぐ退院するようなことではなく、不服申し立ての制度です。
外の団体とのコンタクトができること。
そのコピーがあれば、すぐ監視団体に送られるようなシステムを作ることが重要です。

アドボカシーやNGO などが、病院に入り患者さんに会い、手紙を交わすようなことが大切です。

法的手続きの保障はとても重要です。
法律において、この処遇を継続するかどうかと言う場面で、セカンドピニオンが得られること。裁判所が任命したアセスメントだけではなく、当事者が任命した法的代理人は必ず保障されないといけません。そこで必ず、ヒアリングすることの保障が必要です。

これから医療観察法の施設とともにできるだろう医療スタッフの方は、真剣に地域にもどすために治療しないといけないと思います。

これらのシステムは人権侵害の高いリスクを生み出す施設になるでしょう。
だから、人権を監視することの重要性を述べたわけです。

(拍手)

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質問と意見交換

質問>>>>
「イギリスの事例で中間施設作りによって退院が促進された。判事が判断を避けるようになって医師の判定を尊重するので退院ができにくくなった」と言うのは司法がサジを投げて、医療側が退院を阻止していたということですか?

ハーディングさん
・・・これはイギリスだけではなく、判事が退院に関わるとき、退院に慎重になる傾向があります。イギリスでは、明確なレポートを書きづらくなっている。判事は自分が批判されることを怖いので、判断を精神科医に求め、判事は精神科医に追加の情報をもっと求める、「3年以内は大丈夫か」と言うような情報を求めるので、それによって判事はますます退院させるのにしり込みすることになる。

精神科医がレポートを書くとき、例えば「週三回精神科医に会い、主三回はPSWに会うことを条件とする」ことをあげたとする。しかし、その条件を実践するような資源がない。それで、退院はダメというような判断をすると言うことです。

ということはレポートは良くできている、判定は退院に反対していない、しかしその条件が整うのを待っていると言うような、ことで施設に閉じ込められてしまいます。

質問>>>>と言うことは精神科医は再犯予測の判定が困難ということか?

・・・・リスクの予測として、
精神科医が長期にわたって予測をすることはできません。たった今の状況でのハイリスクは予測できても、長期に渡り再犯の危険性を予測することは困難です。
危険性の評価が出てくる。

質問>>>>
日本政府はこの医療観察法の施設に人格障害者は入れないという。しかし400人ぐらいの収容を見込んでいる。精神障害者の犯罪は母数で人格障害がかなりの率を占めている。
入れないというが結果的には人格障害者も入るだろうと思う。
再犯予測は困難と言われている、しかし、それで再犯予測が機能するか?

・・・・先ほどいったとおり、人格障害と精神病と一緒にして治療するのは良い方法ではない。

・・・・だけれど一緒にするのは、当事者が自分自身であの人たちとは違うということはできる。人格障害は今日の主要なテーマではないが、人格障害で犯罪を起こした人は医療機関ではなく刑務所で処遇されるべきだと思います。

・・・・スイスでは、重篤な犯罪を起こした人格障害者は刑務所で処遇される。たとえばレイプで懲役10年であったら、医師がどういっても、10年で釈放されるます。

質問>>>>
人格障害と精神障害と一緒にするのは良くないという理由は?

・・・・主に経験からいえば、処遇の仕方が違う。
人格障害は決して薬物療法をしてはいけません。
そして、精神障害者は適当な薬物は必要です。
薬を飲みましょうという雰囲気が必要です。
こちらは飲め、こちらは飲まないと言うような処遇は良くありません。

・・・・精神病は内省を求めるような方法を治療でするが、
人格障害は責任制を自覚させることが一番重要であるからです。

質問>>>>>>
具体的にはどんな方法で?

・・・・スイス、ジュネーブ郡の刑務所では12人の重大な事件を起こしたと言われる、人格障害の人がいます。
いわゆる治療共同体的な扱いをしています。
そのユニットをどう運営するかを12人みんなで決めていく。

こういうやりかたは精神病者のなかではうまく行きません。
(精神障害者は)考え方のプロセスに問題があるからあまり機能しない。

質問>>>>>
拘禁的でもそうでなくても人格障害者には同じようなアプローチですか?

・・・・それはとてもシリアスな問題です。
重大な犯罪を犯した人格障害だから機能するのであって、そうでない人には分からない。
重大な事件を起こしたから世間にはなかなか帰れない。彼らが良くなることを期待されているが、もっと期待されること、獲得した力は社会ではあまり有効ではではないだろう。予後は余りよくないです。

質問>>>>>
4つの国の調査で、人格障害者は刑務所と保安病院と区別されているのか。

・・・・4つの国は司法精神医療で特別な保安病院システムを持っている。
しかし、分け方は恣意的である。
これらの4つの国のうち、ロシアでは人格障害者のほとんどは刑務所で処遇されている。旧ソ連の体制を受け継いで、アメリカと同じぐらいの規模で収容されている。人格障害だから治療はされていない。
日本(の刑務所)はたかが6万人 精神科入院の患者の方が33万人とよほど多い。

質問>>>>>
責任には権利が伴う、内省も結構だけど、精神疾患と言う理由で、権利を保障されないと言うことはおかしい。中の人間の権利をどう考えるか。

質問>>>>>
日本政府は保安処分を隠している。
「再犯のおそれ」、「保安処分」をも消している、「保安」と言う言葉も消している。
「暖かい、治療のためだ」といっている、ハーディングさんはどう思うか。

・・・・実は法案が通る前、9月に私は日本で批判的公演をしている。(自由人権協会主催)そこでも指摘したが、日本はひどく危険なリスクを負っている。スタッフ医師、看護師すべての意識の改革が必要です。人権のモニタリングが重要です。

この講演録は、意見広告の会で後日出版予定です。
正しくはそちらをご覧下さい。
乞う、御期待!

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感想

当日参加した方や、昨年の自由人権協会のハーディングさん講演録を見た方は、分かると思うのですが、ハーディングさんのまっすぐなまなざしには、とても力強く誠実なものを感じました。

鶴の一声で保安処分の必要なしとの法務省の見解をひっくり返させて作らせたコイズミや政府官僚、日精協幹部など推進派に聞かせて、一緒に議論したいと思いました。議論の中身より政治目的と利権がこの法律を成立させたのですから。国際的な経験には謙虚でないといけません。

ハーディングさんの活動CPTの権限は絶大です。深夜3時でも事前通知無しの訪問、隔離の患者さんへの面会が制限なしにできるとは驚きです。聞くところによると、大阪で精神医療人権センターが大阪府で、今年始まったオンブズマン制度で病院訪問をしているとの事ですが、大阪の精神病院協会からの圧力が強く、一週間前に訪問日時を知らせろとか、活動への制限が以前より強まっているということです。オンブズマン制度以前には、人権センターは「ぶらり訪問」という、近くの駅についてから訪問を告げていたようで、それこそ権利擁護の活動のスタイルとして、国際的正統派であったということですね。これから、各地で作られる特別病棟への訪問活動や不服申し立ての制度の保障は収容されてしまった人に対してとても重要な活動になります。

保安病院の看護職員は刑務所の組合に所属しているのですね。精神科医療従事者に治安的役割がひしひしと迫ってきている思いです。

メーリングリストに直前のアナウンスがされただけで、小規模な講演会でしたが、とても興味深いものでした。講演の後の討論は人格障害の問題に集中していました。ハーディングさんの人格障害者と精神障害者の処遇についての視点は明確でした。

政府-自民党案は人格障害は対象にならないと言っていましたが、心神喪失、耗弱とされたうち、かなりの割合が人格障害であるという統計や、参議院審議での公明党議員らの適応を拡大すべきとの発言などからすれば、医療観察法の指定入院医療機関にはいずれ、人格障害の人も収容されるでしょう。精神科医療懇話会の吉岡さんの指摘では、世界の司法精神医療の関心と対象の中心は、人格障害であるとのことでした。危険性評価のファクターでは、統合失調症であることは再犯の危険性がマイナスと低くなる評価がされています。

ハーディングさんのお話を聞いて、国際的にみた医療観察法の問題性と人権擁護活動の重要性を改めて認識することができました。この視点を活かしながら、全国精労協でも厚生労働省交渉や、医療観察法への廃止運動を進めていきたいと思います。


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