欠格条項関連情報


道路交通法施行令で精神障害者の締め出しが強化されます。

<2001年9月7日>

重要なニュースです。

メーリングリストの「精神医療を良くする市民ネット」psy-netで次の内容が流されています。転載します。

http://www.npa.go.jp/police_j.htm(警視庁ホームページ)→
→「新着情報」→パブリックコメント 「運転免許の処分基準等の見直し素案」に対する意見の募集について

資料→免許の欠格期間及び点数制度の見直し 警視庁

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重大犯罪を犯した精神障害者施策が議論されていますが、同時にもう一方の精神障害者の締め出しが画策されています。

道路交通法の一部改正に伴う、政令の見直しが問題となっていましたが警察庁ホームページ上http://www.npa.go.jp/police_j.htmの「新着情報」に、「運転免許の処分基準等の見直し素案」に対する
意見の募集についてが出ました。この見直し素案ですと、幻覚が少しでも残る精神分裂病の患者はほとんど免許を取り上げられてしまいます。

つまり、道路交通法の改正によって、以下のものについては、政令で定める基準に従い、免許を与えず若しくは保留し、
又は免許を取り消し若しくは免許の効力を停止することができるとされました。これ自体おおいに問題であり、反対したのですが、無視されてしまい、次のような法文になったところです。
  一 次に掲げる病気にかかつている者
  イ 幻覚の症状を伴う精神病であつて政令で定めるもの
  ロ 発作により意識障害又は運動障害をもたらす病気で
    あつて政令で定めるもの
  ハ イ又はロに掲げるもののほか、自動車等の安全な 
    運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるもの
 二 アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者
 三 第六項の規定による命令に違反した者
 
幻覚の症状を有する精神病には免許を与えないことができるという条文自体が問題であったのですが、今回の政令では、以下のように法文そのものよりさらにきつい改正になっており、欠格条項の見直しの意図と逆の方向になっております。すなわち、免許を与える場合を次のように規定し、多くの精神障害者か免許を取り上げようとしているのです。

ネットに加入している皆さんがそれぞれ抗議の意見を出すべきだと思います。もちろん私の関係する団体にも意見を届けるよう呼びかけるつもりです。9月28日が締め切りです。

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@ 幻覚の症状を伴う精神病関係
 精神分裂病にかかっている者については、以下のようにします。
ア 寛解の状態(残遺症状がないか極めて軽微なものに限ります。)その他の自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがないことが明らかである場合については、処分の対象としません。

イ 6月以内にアの状態になると見込まれる者については、免許の保留や効力の停止を行うこととします。

ウ ア及びイ以外の者については、免許の拒否や取消しを行うこととします。
<備考>
※ この結果、これまでは、精神分裂病にかかっている者については、一律に免許を受けることができないこととされていましたが、アの者については、免許を受けることができることとなります。

そして、以下のような手続きで厳しく免許が制限されます。
現在、免許を持っている精神障害者が更新の時に相当免許が貰えない可能性があります。

2 病気等に係る免許の拒否や取消しの基準等に関する規定の整備について

(1)免許の拒否や取消し等の基準等について
 本年の道路交通法の改正により、障害者に係る免許の欠格事由が廃止され、その一方で、次の病気にかかっている者や身体の障害がある者等について免許の拒否や取消し等の処分ができることとされましたが、その処分の基準等について定めることとします。
(2)臨時適性検査に係る規定の整備について
 1 運転免許試験に合格した者に対して臨時適性検査を行う場合の免許の保留等の基準について定めることとします。
 2 一定の病気にかかっている者について、公安委員会は、必要に応じ期間を定めて、臨時適性検査を行うことができることとします。
 3 臨時適性検査をやむを得ない理由がなく受けない者に対する免許の取消しや効力の停止の基準について定めることとします。
(3)免許申請書等への病状等の記載の義務付けについて(府令事項)
 免許申請書や更新申請書に、病状等(例えば、過去に一定の病気にかかったことがあるかどうか、病状が悪化したかどうか)についての記載を求めることについても併せて検討しています。

(臨時適性検査について)
臨時適性検査は、試験に合格しても、通知をうければ、応じなければならない。拒否した場合、免許は交付されないか、停止される。また、病状に変化のあるものについて、一定の期間ごとに臨時適性検査を行う。(精神分裂病、てんかん、躁うつ病、筋ジス、パーキンソン病など)

(病気等の申告義務)
免許交付時、申請時に、病気、既往症、経過など病状について記載を求めることを検討している。



てんかん、精神病の適性判断し免許=取得・更新時に申請義務化検討

<時事通信2001年 9月6日>

 警察庁は6日、改正道交法が精神病者やてんかん病者らについて、運転免許の取得を一律禁止した欠格条項を廃止するとともに、安全運転に支障を及ぼす恐れがない場合は免許を取得できるようにしたことを受け、その取得基準を定めた道交法施行令の改正素案をまとめた。
・精神病やてんかんは症状が改善し、それぞれ安全運転に支障を及ぼす恐れがないことが明らかな場合に免許を取得できるよう規定。

・専門医の診断書がある場合を除き一定期間を経過するごとに症状を確認する必要がある場合は、都道府県公安委員会が指定した期間が経過した時に、医師による臨時適性検査を受けなければならない。

情報はこちら→Yahoo! News(時事通信)

欠格条項見直しの医師法等一部改正案、国会提出へ      自公厚労部会が了承

<2001年3月8日木曜日メディファックスより>

 自民党厚生労働部会(真鍋賢二部会長)は7日、障害者等に係る欠格事由の適正化などを図るため、医師法等の一部改正案を今通常国会に提出することを了承した。改正案は医師や歯科医師など医療関係職種の免許取得を制限していた障害者に対する欠格条項を見直すもの。
障害者に対しても、その業務遂行能力に応じて、資格、業の許可を付与する形に改める。今月16日の閣議を経て国会に提出される。なお、公明党も同日の厚生労働部会で同法案を審査し、了承した。
 今回の法改正は1999年8月に政府の障害者施策推進本部が決定した「障害者に係る欠格条項の見直し」を踏まえて、障害者の社会経済活動への参加を促進するため、医療関係職種の免許取得の要件に定められていた障害者に係る欠格条項を見直すというもの。医師法、歯科医師法、薬剤師法、保健婦助産婦看護婦法、労働安全衛生法などの各制度を改正する。具体的には、障害者の業務遂行能力に応じて、資格、業の許可を付与するもので、絶対的欠格条項を「相対的欠格条項」に改正する。また、目が見えない者、耳が聞こえない者、精神病者等障害者を特定してきた現行の欠格条項を、障害者を特定しない欠格条項に改正する。さらに、医師・歯科医師国試の予備試験などについては欠格条項を廃止する考えも盛り込んでいる。
 また、同法案では、保健婦、看護婦、准看護婦および歯科技工士についての守秘義務規定を新たに設けることとした。政府が今通常国会に提出する個人情報保護基本法を睨み、個人情報に対する医療分野の規定を手厚くするなどの考えも込められている。
 そのほか自民党、公明党の両部会は、水道法改正法案についても了承した。同改正案では公衆衛生の向上、生活環境の改善を目的に、自家用水道およぴ貯水槽水道の管理体制を強化するもの。病院を含むビルの建物内貯水槽水道について供給規定上の設置者の責任を明確化する。同法案は、今月21日の閣議を経て国会に提出される。



3月2日に、道路交通法の一部を改正する法律案(閣法第50号)が国会提出されました。

提案理由は、「最近における道路交通をめぐる情勢にかんがみ、一般運転者に係る運転免許証の有効期間の延長、運転免許証の更新期間の延長、住所地以外の都道府県公安委員会を経由した更新の申請の特例の新設その他の運転免許証の更新を受ける者の負担を軽減するための規定の整備を行うとともに、第二種運転免許を受けなければ運転することができない自動車の追加、障害者に係る運転免許の欠格事由の見直し、救護義務違反等の悪質な違反行為に対する罰則の強化その他の運転者対策の推進を図るための規定の整備を行い、あわせて身体障害のある歩行者等の保護に関する規定、交通情報の提供に関する規定等の整備を行う必要がある。」というものですが、障害者に係る免許の欠格事由の見直しについては、法案要綱では以下のとおりとなりました。



障害者に係る免許の欠格事由の見直し等


(1)障害者に係る免許の欠格事由の廃止(第88条関係)
 精神病者、知的障害者、てんかん病者、目が見えない者、耳が聞こえない者、口がきけない者等に係る免許の欠格事由を廃止する。

(2)免許の拒否、取り消し等に関する規定の整備(第90条及び第103条関係)
 公安委員会は、幻覚の症状を伴う精神病であって政令で定めるものにかかっている者、発作により意識障害又は運動障害をもたらす病気であって政令で定めるものにかかっている者等については、政令で定める基準に従い、免許を与えず若しくは保留し、又は免許を取り消し若しくは免許の効力を停止することができることとする。

(3)臨時適性検査に係る取り消し等(代104条の2の3関係)
臨時適性検査の通知を受けた者が、当該通知に係る適性検査を受けないと認めるときは、公安委員会は、政令で定める基準に従い、その者の免許を取り消し、又は免許の効力を停止することができることとする。


 要するに、障害者に係る免許の欠格事由は廃止するが、免許の拒否、取り消し等に関する規定の整備により、「幻覚の症状を伴う精神病であって政令で定めるものにかかっている者」などという規定を設けて具体的には政令で定めることになります。
 問題は、幻覚の症状といってもさまざまであり、充分に運転できる場合もあって、このような規定の仕方には精神病に対する差別を助長しないかどうか、また政令で定める内容が明らかになっていないことなどです。

 パブリックコメントの集計結果を見ると、意見総数2626で、全体に賛成216、全体に反対6、個別項目についての意見のみ2049、その他の感想等355となっています。
 障害者に係る欠格事由の見直し等について、試案に賛成45、試案より強化すべき、緩和に反対44、試案より認めるべき78、その他13となっていて、賛成と緩和反対を足すと89になり、試案より認めるべき78を上回ることになります。しかし、仮に警察庁が個人や団体も一緒にしてカウントしているのであれば、あまりこの数自体は意味はありません。むしろ精神関係の専門団体や当事者団体がどのような意見表明をしているのか、そこに注目するべきでしょう。

 なお、その他の欠格条項に関連する法案として、3月中旬には厚生労働省から障害者等に係る欠格事由の適正化を図るための医師法等の一部を改正する法律案も国会提出予定です。



欠格条項:厚生労働省が改正試案 看護婦などの守秘義務規定も

<2001年2月14日毎日新聞より>

 厚生労働省は14日、心身障害者に医師、看護婦、薬剤師の資格・免許などの取得を閉ざしていた欠格条項の見直しを盛り込んだ関係法令の改正試案を発表し、意見の募集を始めた。改正試案では、個人情報を保護するために看護婦、准看護婦、保健婦、歯科技工士にも守秘義務を課すことにし、罰則を含めた新たな規定を保健婦・助産婦・看護婦法、歯科技工士法に盛り込む。

 試案によると、障害によって取得を一律に制限する規定から、業務に支障がある場合に制限する規定に改める。聴覚障害者が医師免許を取得する場合、補助手段としてオシロスコープ(波形観察装置)を用いて聴診の臨床実習を行ったことを確認した上で免許を交付するなど、同省担当者や専門家が判断して取得を認める。取得できない本人が陳述を求めた場合は、意見の聴取を義務付ける。


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