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<2001年6月16日>
去る6月8日、大阪府池田市にある大阪教育大付属池田小学校に包丁をもった男が乱入し、児童を次々と刺し、児童8名があやめられ10数名の児童、教員がけがを負った。事件はあまりに痛ましすぎて、私たちの心は現実感をもてなくされている。
事件以降、マスコミ各社により容疑者の男をめぐり「精神科に入・退院をくりかえしていた」「措置入院歴あり」などと連日報道されている。
私たちは思う。容疑者の男が子どもたちをあやめ、人を傷つけたという行為と精神症状との間に何らかの具体的なむすびつきは一切明らかになっていない。
「精神科・神経科に入・退院をくりかえしていた」「措置入院歴あり」などと津波のように報道する事は、「精神疾患と事件が何らかの結びつきがあるかのような」また「精神障害者は何をするのかわからない」という精神障害者に対する偏見と差別意識を流布するものである。
今、町の居酒屋で、喫茶店で客たちが話し合っている事は「精神障害者は何をするかわからない」「人を殺しても罪にも問わないのか」「そんな奴らは一生閉じこめとく必要がある」というものだ。そしてこれまであいさつを交わしていた町の人から、冷たく鋭い視線で見られるなかまも出てきている。また精神障害者の人権を擁護する団体へ「きちがいが人に迷惑をかけている事を考えろ」「人殺しの味方ばかりするな」「殺され損で、泣き寝入りしろと考えているのですか」と匿名の電話が続いている。
同時にぼちぼちクラブの相談窓口をはじめ多くの相談窓口には「事件報道を見ていたら怖くて、外に出れない」「孤独感にさいなまれる。生きている事が悪いかのように思えてくる」等々精神障害者なかまの不安感やしんどさが寄せられている。
これらの事はマスコミ各社による人為的な世論形成のひとつの結果である。私たち精神障害者は事件報道という二次被害の中で、日々いわれのない苦しみを負わされ、精神的に大きな負担になっている。
私たちは思う。私や私たちは事件に一切関与していない。
また容疑者の男が「なぜ子どもたちを殺めたのか」という事も客観性をもって何ら明らかにされていない。
だから私たちは精神疾患を体験し、障害を持った事を何も負い目に感じる必要はない。治療薬として薬を服用している事に何の不安を感じる事もない。私たちの事を信じてくれる本当の友人は少なからずいる。だから不安な事をなかまで語り合おう。ひとりで孤独になっているなかまがいないか、静かに耳をすまそう。疲れ果てた心と体を布団に横たえてゆっくりしっかり眠ろう。
ぼちぼちクラブを大阪で結成して10年になる。その10年の間、会の活動やなかまの事で塗炭(とたん)の苦しみも味わってきた。
だからぼちぼちクラブは胸を張ってここに宣言する。
ひとりぼっちをなくそう!
いわれなき差別と偏見に立ち向かおう!
病院ではなく、町の中でありのままの日々を刻んでゆこう!
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