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「心身喪失者医療観察法案」 国会審議等



<2003年3月1日毎日新聞>

国立佐渡療養所、「真野みずほ病院」に改名−−県厚生農業組合連に移譲 新潟

 ◇精神科専門できょう開院
 真野町真野の国立佐渡療養所が1日、国立病院などの再編成に伴い、県厚生農業組合連合会に移譲され、厚生連・佐渡総合病院の精神科専門病院「真野みずほ病院」=写真=(長島清院長)に生まれ変わる。ベッド数158床。
 国立佐渡療養所は1927年、地元の医師、若林善平さん(1866〜1937年)が佐渡に結核が増えたのを憂い、私財を投じて「真野療養所」を作ったのが前身。私立病院だったが、47年に国に移管された。半世紀以上の歴史の中で、結核の撲滅を目指し、結核の減少とともに、最近では高齢者らを入院させる療養型病床群の一角を占めていた。
 真野みずほ病院は、医師4人、看護師、医療技術職員など91人体制になる。病院の周辺は、田園地帯で患者に優しい環境の中で、精神医療の質の向上と、社会復帰への訓練などの充実を目指す。真野町は、皮膚科、内科など他の診療科についての開設を要請している。

情報は→Yahoo! News


<2003年3月1日時事通信>

痴ほう症状母を虐待 61歳息子を逮捕−徳島

 同居している実母を虐待して死亡させたとして、徳島県警捜査一課と川島署は1日、同県山川町、無職、横田徳治容疑者(61)を傷害致死の疑いで逮捕した。
 調べによると同容疑者は、1月30日午後6時ごろ、自宅で母テル子さん(79)に殴るけるの暴行を加えた。31日午後7時ごろ、同容疑者がテル子さんを入浴させようとした時に意識がなくなり119番、救急隊員が駆け付けた時には既に死亡していた。
 同課はテル子さんの体に多数のあざがあったことから司法解剖を行った結果、外傷性ショック死であることが分かった。同居している同容疑者の妻(53)などから事情を聴いたところ、同容疑者の暴行が分かった。
 同容疑者はテル子さんが痴ほう気味で言うことを聞かないことに腹を立て、昨年9月ごろから暴行を続けていたという。

情報は→Yahoo! News


<2003年3月1日時事通信>

前名古屋刑務所長を停職処分 法相は給与3カ月分自主返納−暴行事件で法務省

 名古屋刑務所の一連の受刑者暴行事件を受け、法務省は28日、桜井智舟前所長(現名古屋矯正管区付)を停職3カ月にするなど、関係者11人の処分を発表した。森山真弓法相も閣僚給与3カ月分を自主返納する。桜井前所長は3月末に定年退官予定だったが、責任を取り1日付で辞職する。
 他に懲戒処分を受けたのは、同刑務所の前処遇部長(停職3カ月)、前首席矯正処遇官(同)と名古屋矯正管区長(戒告)ら。また、法務省矯正局の鶴田六郎前局長(現法務総合研究所長)と中井憲治現局長らが訓告、但木敬一事務次官が厳重注意とされた。

情報は→Yahoo! News


<2002年12月29日福島民報>

増加するうつ病、その要因

 うつ病が増加している。このことはわが国だけでなく、情報化社会を実現した欧米諸国においても同様である。発症頻度に関する最近の研究では、6〜8人に1人がその生涯において1度はうつ病にかかることを示唆している。

 わが国においてうつ病が増加した要因というと、バブル崩壊後の経済的破綻などの社会的要因が考えられようが、それだけではない。情報化社会の宿命とも言える、うつ病が増加する心理的・社会的要因が存在するのである。本稿では、情報化社会に入った、わが国におけるうつ病の増加の理由について述べたい。

 この4半世紀にうつ病が増加した要因として、

 うつ病の発症要因として、(1)に挙げた心理的・社会的ストレスについては、仕事による過労や職務の異動、職場環境の変化、失業、経済的問題、対人関係における孤立、家庭内葛藤、家族・近親者の病気や死、女性における妊娠・出産・月経などが主なものである。

 これらの発症要因は情報化社会が成立する以前から存在した。しかしこれらの要因が著しく増大したのは、バブル崩壊の影響が一部にはあるものの、何よりも情報化社会が抱える構造的な心理的・社会的状況に帰されるべきものである。

 工業技術の高度な発展がもたらした情報化社会において、うつ病が増加する理由は、

 すなわち、情報化社会では人は、その人固有の役割を失い、過酷な物質主義的競争に駆り立てられ、しかも孤独感や疎外感を強めている。

 うつ病にかかりやすいタイプは、自己の役割に対する義務責任感が強く、真面目、几帳面、対人関係において他人への配慮を怠らず、自分を犠牲にしても他人との協調性を重視するなどの特徴を持つ。このようなタイプの人間にとって情報化社会における心理的・社会的要因は強いストレスであり、うつ病を誘発する。

 うつ病を予防するためには、情報化社会におけるストレス要因を自覚して、仕事以外にも自分固有の生きがいを持つことが重要となる。
                  (金子元久・県精神保健福祉センター所長)

情報は→福島民報


<2003年2月27日毎日新聞>

父殺害の被告に無罪 犯行時、心神喪失と認定  地裁判決 /長崎

 父親を包丁で刺して殺害したとして殺人罪に問われた県内の無職の男性被告(37)の判決公判が26日、長崎地裁であった。山本恵三裁判長は「犯行時、統合失調症の再発時にあり、心神喪失状態だった」として無罪(求刑懲役4年)を言い渡した。
 判決によると、男性は父親に病人扱いされることに不満を抱き、01年7月、父親から「早う病院に行ってこい」などと繰り返し言われたことに激高、包丁で父親の胸などを刺して殺した。
 山本裁判長は被告の責任能力について医師2人の精神鑑定などから「衝動性、妄想にほとんど支配され、正常な領域はほとんどない状態」と判断。捜査段階の供述調書について「精神医学の知識に乏しい警察官、検察官に一部の供述が意味不明なものとして切り捨てられた」とした。
 長崎地検は「判決文を検討し、上級庁とも協議の上、控訴するか検討したい」としている。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月26日毎日新聞>

不登校 適応指導教室運営を民間委託 専門会議が中間報告

 増え続ける不登校の児童生徒への対応を検討している文部科学省の専門家会議は25日、中間報告の素案をまとめた。子供たちの学校復帰を目指して自治体が設置している「適応指導教室」の運営を、フリースクールやNPO(非営利組織)など民間に委託する案を示し、子供のケースに応じて教師らが「学校復帰」の働きかけをすることが重要だと指摘している。同会議は3月末にも最終報告をまとめる予定。

 不登校の児童・生徒は01年度で約13万9000人に上り、過去最多を更新している。このため同省は不登校への対応を検討するため昨年、10年ぶりに専門家会議を設けた。

 92年にまとめられた報告では、「不登校はどの子にもおこりうる」「登校を促すと状況を悪化させることもある」という考え方を打ち出した。今回の素案では、この考え方は妥当としながらも、教師が誤解して登校を促すことを一切しなかったり、子供とのかかわりを控えてしまうことがあると指摘。ケースや時期によっては登校を促すことも重要だとした。

 また、都道府県や市町村が設けている「適応指導教室」の充実を提言。01年度には全国で991カ所の教室があるが、全自治体の27%しか設けられておらず、不登校の子の1割しか通っていないと指摘し、さらなる設置を求めた。不登校の子供の指導に実績のあるフリースクールなど民間施設に運営を委託する「公設民営型」の適応指導教室についても検討すべきだとしている。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月25日毎日新聞>

殺人放火 女性を処分保留で釈放 山口地検、心神喪失と判断

 山口地検は24日、殺人と現住現造物等放火容疑で逮捕、送検された山口県油谷町の無職女性(50)を処分保留で釈放した。女性は同日、病院に入院した。地検は不起訴にする方針。女性は1月8日、実母(当時74歳)を金づちで殴り殺して自宅を全焼させた疑いで逮捕された。しかし、精神鑑定し、心神喪失と判断した。

情報は→Yahoo! News

関連ニュース→東奥日報


<2003年2月25日時事通信>>

「情願」調査、人権擁護局でも 刑務所暴行事件で検討委−法務省

 名古屋刑務所の一連の暴行事件を受けて発足した法務省の調査検討委員会は25日、第2回会合を開き、受刑者からの不服申し立てである「情願」について、人権侵害が著しいと法相が判断した場合、所管の矯正局ではなく、人権擁護局に調査を命じることなどを決めた。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月25日毎日新聞>

刑務官暴力 受刑者申し立ては人権擁護局が調査へ 法務省

 法務省は25日、受刑者が法相に直接異議を申し立てる「情願」のうち、刑務官の暴力を訴えるものなどについては、法相の指示で人権擁護局が調査することを決めた。その場合、矯正局は全面的に調査に協力する責務を負う。また、保護房や革手錠を使用して1週間以内に受刑者が死亡したケースなどをすべて公表することも明らかにした。

 情願は、監獄法で定められた受刑者の権利だが、法務省内の規定で79年以後、事務次官、矯正局長レベルで処分を決め、法相の目に触れることはなかった。運用に批判が集中したため、現在はすべて森山真弓法相が目を通しており、今後は内容によっては、法相が人権擁護局に事実調査を命じ、その報告を受け対応を決める。

 また、刑務所内での死亡事案について、職員による制圧中に起きたものや、自殺、事故、司法解剖を実施したものなどは、すべて公表する。名古屋刑務所については、病死も含め過去3年間の全死亡事案を再調査し、その中に情願が出ていたケースがあったかどうか調べる。

 同省は今後、革手錠の改良の可否などについても早急に検討し、結論を出す方針。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月25日毎日新聞>

Q熱 感染拡大か 13人から病原体 静岡県立総合病院が調査

 原因不明の発熱が長期間続き、うつ病など精神疾患による発熱や慢性疲労症候群などと診断された患者13人から、感染症「Q熱」の病原体が見つかったとの調査結果を、静岡県立総合病院(静岡市)の袴田康弘医師らのグループがまとめた。日本での発生は少ないとされてきたQ熱が拡大し、国内で多くの患者が見落とされている可能性を示している。Q熱は明確な治療法が確立しておらず、感染経路もよく分かっていない。専門家は検査・治療体制の整備や開業医への情報提供を急ぐ必要があると指摘する。

 Q熱は主に動物の体内にいる「コクシエラ・バーネッティ」という病原体によって起きる病気で、1935年に豪州で初めて見つかった。当時は原因不明で、query(疑問)の頭文字が名前の由来。インフルエンザに似た症状で、大抵数週間で回復するが、まれに慢性化し、心筋炎や骨髄炎などで死亡する例もある。

 海外の各国では年間数百人の感染例があるが、長く「日本にQ熱はない」とされてきた。88年に国内で初めて確認され、99年改正の感染症予防法で保健所への届け出が義務づけられた。99年4月以来、昨年末までに全国で計124人の患者が報告されている。国内でQ熱を検査できる施設は非常に少ない。

 袴田医師らは99年1月〜00年9月に同病院総合診療科を受診した約5000人のうち、原因不明の発熱が1カ月以上続いていた54人(平均約39歳)の血液を調べた。その結果、13人(24.1%)からQ熱病原体のDNAを検出し、動物実験で感染力があることも確認した。治療に同意した12人に抗生物質を4週間投与すると、全例で病原体が消えた。

 この13人は発熱が平均2年半も続き、頭痛や体のだるさ、吐き気などの症状が重なり、複数の病院を受診していた。このうち5人が精神科でうつ病や自律神経失調症と診断されるなど、いずれも他の病気か原因不明とされていた。

 袴田医師は「大人で長期間、原因不明の熱が続く場合は、医師はQ熱の可能性も疑うべきだ」と話している。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月24日毎日新聞>

サービス残業 東京の特養ホーム理事長を略式起訴 八王子区検

 八王子区検は24日、東京都羽村市の特別養護老人ホーム「神明園」職員にサービス残業させていたとして、青梅労働基準監督署に逮捕された同園の運営社会福祉法人「亀鶴会」理事長の中村忠雄容疑者を八王子簡裁に略式起訴した。「亀鶴会」も略式起訴し、同簡裁は同日、両者に罰金50万円の略式命令を出した。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月22日毎日新聞>

障害者虐待 指導員も園生暴行 鹿児島・「みひかり園」

 鹿児島県串良町の知的障害者更生施設「みひかり園」で園生への虐待が長年続いていたとされる疑惑で、数人の男性指導員が複数の園生に暴行を加えていたと関係者が証言した。既に坂元続園長(71)による虐待疑惑が浮上しているが、より広範に虐待が行われていた可能性が強まった。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月22日毎日新聞>

不登校生 指導要録に「心身症」 医師の診断なく、松山の中学

 松山市の市立中学校が、不登校になった女子生徒の指導要録に、医師の診断がないのに「心身症」と欠席理由を記入していたことが21日、分かった。心身症は心理的ストレスが原因で起こる自立神経のトラブルで、医師以外は診断できない。中学校は保護者の抗議で記述を削除。愛媛県教委は「再発防止を指導する」としている。

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<2003年2月22日毎日新聞>

刑務所 死亡受刑者の死因再検討など法務省が対策

 法務省は20日、名古屋刑務所の受刑者暴行事件を受け、当面の対策を決めた。(1)全刑務所・拘置所の過去3年間の死亡事案の洗い直し(2)受刑者が法務大臣に直接異議を申し立てる「情願書」を森山真弓法相が直接閲読するよう取り扱いを変更(3)民間人から成る懇談会を3月中に発足、抜本策を検討する――などが柱になっている。

 受刑者が死亡した事案については、監獄法の規定に基づき全国の地検で保管している3年分の書類を本省の刑事局に集め、死因に不審点がないか再検討。必要に応じて各地検に調査を命じる。

 情願は、受刑者が処遇の不満などを直接、法相に直訴できる制度。年間約3000件に及ぶため本省の矯正局職員が開封し、法相には特に重要なものだけ報告することになっている。しかし、今回の一連の事件が発覚するまで報告が上げられたケースはなかった。森山法相の意向もあり、21日からは法相が直接開封して中身をチェックするという。

 懇談会は、法相の諮問機関として設置する方針。警察不祥事の際の警察刷新会議のような形で、長期的な刑務所運営のあり方を検討する。

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<2003年2月20日毎日新聞>

障害者虐待 園長が男性園生を6年以上暴行 鹿児島の更生施設

 鹿児島県串良(くしら)町の知的障害者更生施設「みひかり園」で園生への虐待が繰り返されていた疑惑で、坂元続(つづく)園長(71)が50歳前後の男性入所者に対し、6年以上にわたり暴行を加え続けていたことを関係者が証言した。同園を立ち入り調査した鹿児島地方法務局も、こうした目撃が多数あることを把握している。

 複数の園関係者などによると、この園生は坂元園長から一度に数十回も素手や棒のような物で殴られたり、足でけられたりする暴力を96年前後から頻繁に受けていた。

 00年12月末には、夕食後の園の食堂で、坂元園長から顔面や頭部をげんこつで数十回殴られた。園生は「せんが、せんが(やめて、やめて)」と中止を懇願したり、逃げたりしたが、坂元園長は殴り続けた。ある職員は「目にお岩さんのようなあざが出来た」と話している。

 一方、坂元園長は昨年10月末、職員の朝礼で、男性指導員がこの園生の頭部に原因不明の傷跡が複数あったと報告した際、「そういうのは書かんでいい」と看護日誌などの記録に残さないよう指示していた。園生は昨年12月から精神病院に入院している。

 この園生への園長の虐待を度々目撃していた元職員は「入園してしばらくはとても元気だったのに、年を追うごとに体が弱くなっていった」と話す。

 また、誰にされたかは不明だが、この園生が園内の屋根付き駐車場の支柱にロープで体を縛り付けられていたのも目撃されている。 【障害者虐待問題取材班】

情報は→Yahoo! News


<2003年2月19日毎日新聞>

障害者虐待 鹿児島の施設で長期間 法務局、立ち入り調査へ

 鹿児島県串良(くしら)町の社会福祉法人光千会(坂元続理事長)が運営する知的障害者更生施設「みひかり園」で、園生に対する暴力や嫌がらせなどの虐待が頻繁に行われていた疑いが強いことが分かった。鹿児島地方法務局は人権侵害の疑いが強いとして19日にも同園を立ち入り調査し、施設長の坂元理事長や職員ら関係者から事情聴取する。

 同法務局は一部の虐待について傷害や暴行、保護責任者遺棄などの疑いがあるとみており、今後、刑事告発が可能かどうか検討する方針。

 複数の関係者などによると、同園では93年4月の開設当初から、園生に対する殴る、けるなどの暴力や身体をロープで縛りつけるなどの体罰、食事を取り上げようとするなどの嫌がらせが繰り返されてきた。園生を管理しやすくするため、食堂や居室に日中、園生を閉じ込めたりしていた。

 みひかり園を指導する県の肝属(きもつき)福祉事務所(鹿屋市)は昨年10月に行った定期監査で、園に対して「利用者のけがが目立つ」「処遇会議が実質的に行われていない」などと指摘していた。

 坂元理事長は毎日新聞の取材に「園の物を壊そうとした入所者を注意しようとして、手を上げたことはある。あくまでも指導の一環だった」と話している。

 光千会は92年5月に社会福祉法人として認可され、その1年後、みひかり園を開設した。園生は現在、20〜70代の約50人で、うち約40人が入所、10人が通所している。

 知的障害者に対する虐待はこれまで、滋賀県五個荘(ごかしょう)町の肩パッド加工会社「サン・グループ」や茨城県水戸市の段ボール加工会社「アカス紙器」、福島県西郷村の「白河育成園」などで発覚している。 【障害者虐待問題取材班】

情報は→Yahoo! News


<2003年2月13日毎日新聞>

長女絞殺 両親に執行猶予5年の寛大判決 大阪地裁

 日常的に暴力をふるう統合失調症の長女(当時34歳)を殺害したとして、殺人罪に問われた父(66)と母(58)に対し、大阪地裁は13日、いずれも懲役3年、執行猶予5年(求刑はともに懲役6年)を言い渡した。氷室真裁判長は、頼りにしていた病院から入院を拒否されたことなどの事情を酌み、「娘の将来を悲観したもので、(殺害は)誤った方法だが愛情の発現とみえる面もある」と異例の言及をした。

 判決によると、夫婦は昨年1月、大阪市淀川区の自宅で、睡眠薬で眠っている長女の首をスカーフで絞め、殺害した。

 長女は10代後半から、精神状態が不安定になり、30歳を過ぎて、両親を殴ったり、たばこの火を押し付けるなど激しい暴力をふるうようになった。01年暮れごろから特に状態が悪化し、昨年1月13日、それまで頼りにしていた府内の精神病院に行ったが、入院どころか予約すら断られたという。

 母親はその日夜、長女の治療方法がなくなり、自分たちの逃げ場もなくなったことに絶望して殺害を決意。母親は「最後の力を貸して」と父親に協力を求め、「鬼のお母さんを許してね」と言いながらスカーフで首を絞めた。父親が自首する間、長女に数珠や愛用の眼鏡を握らせて警察の到着を待っていたという。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月13日毎日新聞>

知的障害者死亡 脳波検査で睡眠剤を投与 奈良の私立病院 

 奈良県大淀町の知的障害児施設「県立吉野学園」に入所していた男性(19)が先月14日、同県下市町内の私立病院でてんかんの症状に伴う脳波検診を受けた際、睡眠剤投与でこん睡状態に陥り、意識が戻らないまま約9時間後に死亡していたことが分かった。県警捜査1課は業務上過失致死の疑いもあるとして、調べている。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月13日毎日新聞>

知的障害者 入所施設の削減計画を要望 「地域の支援に」と

 入所施設を出て、地域で暮らす知的障害者ら8人が13日、厚生労働省に対し、入所施設を減らす具体的な計画を立てるよう求める要望書を提出した。同省で記者会見した8人は「国は入所施設にかけているお金を、地域の支援に回してほしい」と訴えた。来年度までに開設、開設予定の入所施設は、全国で60を超えるという。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月13日毎日新聞>

受刑者暴行死 昨年暮れに内部告発あった 法務省矯正局が謝罪

 名古屋刑務所の刑務官による受刑者への放水死亡事件で、法務省矯正局は13日、受刑者への暴行をうかがわせる内部告発が昨年暮れにあったことを明らかにした。同局幹部は「逮捕されるまで一切情報はなかった」と12日の会見で述べた別の幹部の発言を撤回した。

 13日の会見によると、革手錠を使った一連の受刑者への暴力事件が明るみになった昨年暮れに内部告発があり、同局内の特別調査チームも把握していたという。告発内容については「捜査にかかわる」として詳細は明らかにしなかったが、ホースを使った放水についても捜査が及んでいることを知っていたという。

 別の幹部は12日に会見し、「受刑者本人の自傷事故との真実と異なる報告書をなぜ名古屋刑務所が矯正局に上げたのか、その経緯をこれから調査したい」と述べ、本省がこれまで全く関与していないことを強調していた。13日の会見によると、この幹部は特別調査チームから内部告発の事実について知らされていなかったという。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月13日毎日新聞>

引きこもり支援 児童自立支援施設を設立へ 大阪府

 大阪府は今年4月、引きこもりの若者の支援策として、集団生活を送りながら就労や学習に向けた意欲を取り戻してもらう児童自立支援施設「府立子どもライフサポートセンター」を堺市に開設する。各種の不登校対策がある義務教育に比べ、公的な支援策が乏しいと指摘されてきた中学卒業後から18歳未満の若者が対象。引きこもり対策が専門の児童自立支援施設は、全国で初めて。

 府は03年度当初予算案に、運営費7731万円を盛り込んだ。府によると、府内の児童相談所に相談があり、本人が社会復帰に前向きな姿勢を見せていることが条件。入所50人、通所30人を上限に受け入れる。スタッフはケースワーカーや精神科医、職業指導員らで、4月中にも受け入れを開始する予定。

 受け入れ期間は1年程度を想定しており、基礎学力の習得や高校・大学進学の支援、資格取得や職場実習などに取り組む。

 児童自立支援施設は、非行や家庭環境などの問題で、生活指導が必要な子どもを親から一時的に離して自立を促す施設。97年の児童福祉法改正で、引きこもりや不登校の支援も可能になった。

 小中学生の不登校には、適応指導教室など自治体の支援策があるが、中卒後の引きこもりに対しては、フリースクールなど民間が支援の中心。府内の児童相談所には最近の5年間、毎年約300件の相談があり、青少年に関する相談の4分の1を占めているという。

 児童福祉の専門家らは「義務教育後の子どもの問題に、行政として向き合おうという姿勢は評価できる」と、大阪府の取り組みに注目している。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月13日毎日新聞>

覚せい剤逮捕 無職男、ネットで受注 1年で1000万円販売

 インターネットを利用して覚せい剤を通信販売していたとして、高知、秋田、山形県警の合同捜査本部は13日、大阪市東住吉区矢田1、無職、安田篤史容疑者(25)を麻薬特例法違反(業としての覚せい剤密売)容疑で逮捕した。合同捜査本部によると、安田容疑者は1年間で約1000万円の覚せい剤を全国の顧客に販売していたという。

 調べでは、安田容疑者はインターネットの掲示板に覚せい剤販売の情報を流し、注文を受ける手口で昨年4〜12月、計18回にわたり、山形、岐阜県などの3人に覚せい剤計11.25グラムを宅配便などで発送、計約26万円で販売した疑い。

 合同捜査本部は同様にインターネットを使って覚せい剤を販売していた大阪府美原町、無職、寺田規三雄容疑者(23)を覚せい剤取締法違反(密売)容疑でこのほど逮捕。安田容疑者らから覚せい剤を購入した容疑で24人を逮捕している。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月11日東奥日報>

精神保健福祉対策本部

 7万2000人といわれる精神障害者の社会的入院を10年以内に解消するため、厚生労働省が昨年12月に立ち上げた省内組織。坂口力厚労相を本部長に事務次官や局長ら幹部で構成し、その下に関係課長による検討チームがある。

 日本は福祉施策が他の障害者向けより遅れている上、欧米に比べて精神病床数が多く、長期入院者が多い。対策本部は

などについて検討する。当面は2004年度予算に盛り込む具体的な施策を決める。

情報は→東奥日報


<2003年2月10日毎日新聞>
心神喪失者観察法 廃案訴え東京で市民集会 

 重大事件で不起訴などになった精神障害者の強制入院手続きを定める「心神喪失者医療観察法案」の廃案を求める市民集会が9日、東京都千代田区であった。全国から参加した約220人が、参院で継続審議中の法案を今国会で廃案にするよう決議し、JR有楽町駅前で署名活動を行って支援を呼びかけた。
 法案は昨年12月の臨時国会の衆院法務委で、野党が継続審議にするよう求めたが、与党が採決して可決され、参院に送られた。

 集会では、仙台市の男性が「私たち精神障害者は、これまで『何もできない』と言われ、人間としての誇りを踏みにじられてきた。誇りを取り戻すためには、病院ではなく、地域で当たり前に生活できる施策こそ必要なのに、国は逆に、法案で『精神障害者は危険だ』という偏見をあおっている」と批判した。

 京都の大杉光子弁護士は「精神障害者が危険だという根拠は何もないのに、法案は無期限の強制入院を認めている。国は『精神障害者の社会復帰のため』と言っているが、法案で、ハンセン病のように一生涯の強制隔離被害が生み出される恐れが強い」と指摘した。 【精神医療取材班】


<2003年2月10日WIREDNEWS>

覚醒剤の助けで戦闘に臨む米軍兵士たち Elliot Borin

 「米軍は、戦闘に臨む人間がどのようにエネルギーを蓄えたらいいかという常識的なルールには無頓着である」。陸軍大佐で戦史家のS・L・A・マーシャル氏は、第二次世界大戦中のノルマンディー侵攻を回想した著書『夜襲』(Night Drop: 1962年刊行) でこう記した。

 マーシャル氏の意見は、疲労への対処について書かれた米海軍の公式ガイドの3ページ目に引用されている。昨年4月、米空軍第183戦闘航空団のパイロットたちは、この意見を実感した。カナダで発表された報告書によると、イラク空爆の際に誤爆をしてしまったこの航空団のパイロットたちは、その前に指揮官に対して疲労を訴え、次の任務まで12時間あけるという「常識」がないがしろにされていると不満を表明していたという。

 指揮官が彼らに与えたアドバイスは2つだけだった。「泣き言は止めろ。軍医のところに行って『行くか行かないか決める』薬をもらってこい。

 第183航空団のハリー・シュミット少佐とウィリアム・アンバッチ少佐の2人がカナダの訓練部隊にレーザー誘導爆弾を誤投下して、カナダ軍兵士4人を死亡、8人を負傷させるという事件が発生したのは、その1週間後だった。

 軍事裁判法第32条に従って、2人のパイロットを殺人・暴行・職務怠慢の罪で軍法会議にかけるべきかどうかを決定するための審理は先日終了したが、弁護側は、カナダ軍兵士を殺したのはパイロットたちではなく、空軍の処方した錠剤デキストロ・アンフェタミン(製品名『デキセドリン』、通称「スピード」)であると主張した。

(中略)

 しかし、第二次世界大戦、ベトナム戦争、湾岸戦争を通じて、兵士たちに大量のアンフェタミンを配布し続けてきた米国防省は、これは無害なだけでなく役に立つと主張して、この習慣を変えようとしない。

 空軍医師でパイロットでもあるピート・デミトリー博士は、第32条に基づいた審理に関連して記者会見を行ない、「米空軍は(デキセドリンを)60年間、安全に使用してきた」経験があり、「覚醒剤に関わる事故は一切確認されていない」と主張した。

 覚醒剤を使い続けることは「わが軍にとって生死を分ける問題だ」とデミトリー博士。

 空軍によると、アンフェタミンの使用は完全に任意で行なわれている。その証拠として空軍は、デキセドリンを受け取ったパイロットが署名する「インフォームド・コンセント」の書類には、服用が自由意志に基づくということが最低7回書かれていると指摘する。ところがこの書類には、パイロットが服用を拒否する権利を行使した場合、地上勤務を命じられることがあるとも記されている。

(後略)

情報は→WIREDNEWS


<2003年2月8日河北新報 >

無資格で身体拘束 会津総合病院院長ら更迭へ

 福島県立会津総合病院(会津若松市、千葉惇院長)の精神科病棟で、厚生労働省の精神保健指定医ではない医師が、患者を長期間動けない「身体拘束」状態にして点滴治療をしていたことが7日、福島県の調査で分かった。身体拘束の治療は、指定医にしか認められておらず、精神保健福祉法に違反する。県は4月の人事異動で、院長らを更迭する方針だ。

 福島県によると、違法治療行為があったのは昨年11月。精神保健指定医ではない医師が、患者が自力で動けなくなる薬剤を使った点滴による治療を、5日間継続して行った。指定医となるには、5年以上の実務経験が必要だが、この医師は3年以下だったという。

 精神科病棟ではまた、2000年4月まで一つの部屋に複数の患者を隔離し、その後も隔離など患者の行動を制限した際の理由をカルテに記載しないなど、精神保健福祉法などに反する行為を繰り返していた。

 1999年4月から2002年10月にかけては、医療内容をカルテに正確に記載しないまま診療報酬を請求。福島社会保険事務所から不適正に受給した約686万円の返還を求められている。

 厚労省精神保健福祉課は「病棟の責任者である指定医の管理責任が問われる。福島県の対応を見ながら、国としての態度を検討したい」と話している。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月6日河北新報>

精神病院の「社会的入院者」 宮城県が退院促進策

 精神障害医療、福祉の最大の懸案になっている「社会的入院者」の解消に向け宮城県は新年度、独自の取り組みを始める。退院促進に専門的にかかわる「自立生活支援員」を配置した上で、病院外の宿泊体験などを企画し、地域生活へ踏み出す機会を提供する。

 支援員を配置する退院促進事業は大阪府が行ったことがあるが、病院外の宿泊体験まで踏み込む試みは初めて。全国に10万人といわれる社会的入院者の解消は厚生労働省の重点課題になっており、宮城県の取り組みは自治体発信の具体策として注目されそうだ。

 「精神障害者自立生活支援事業」の名称で、新年度から2年計画で実施する。退院者の受け皿になっている宮城県内の精神障害者グループホームの中から県北、県南、沿岸部に1カ所ずつ拠点を指定。各ホームに自立生活支援員を新たに雇用する形で3人ずつ配置する。

 支援員は管内の精神病院を訪問し、長期入院者の実態を把握。退院可能な人には病院外で生活するための準備を働き掛ける。
 付き添いで外出し、交通機関の利用や施設見学などを通して不安感を軽減するほか、グループホームに一緒に宿泊し、退院の意欲を高めてもらう。最終的には退院へと結び付けることを目指す。事業費は初年度分約2000万円

以下略 

続きは→河北新報


<2003年2月6日毎日新聞>

精神科医療を24時間体制へ 救急情報センター、埼玉県が新年度から開設 

 ◇民間と連携し、夜間・休日相談や連絡網
 県は来年度、県立精神保健福祉センター(伊奈町小室)内に24時間体制の「精神科救急情報センター」を開設することを決めた。民間医療機関と連携して精神科の救急医療体制を整える中心となり、夜間や休日の診療・入院体制の情報を県民に提供する。
 情報センターは精神科医や精神保健福祉士など精神医療の専門家で構成する。夜間・休日の精神科救急相談▽各医療機関との連絡や調整▽措置入院判定の調査や診察――などを行う。
 県健康福祉部によると、精神科救急医療はこれまで、保健所や行政機関担当課が県民に対する相談や各医療機関との連絡・調整を担当。医療機関が当番で患者を受け入れていた。しかし、担当職員が不在となる夜間や休日は十分な対応ができないのが現状で、入院先が決まらず困るケースも多発していたという。
 措置入院などを求める保健所などへの通報は、01年度は390件で10年前の約2・7倍に増加しており、夜間の対応も約半数を占める。
 県は01年10月、「地方精神保健福祉審議会」を設置して精神科救急医療の課題を検討し、同審議会は昨年12月、情報センターの設置を土屋義彦知事に求めていた。同様の情報センターは東京や千葉など21都府県ですでに導入している。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月6日京都新聞>

こころの健康 考えよう 伏見で集い、550人が参加

 精神障害への理解や障害者の社会参加支援を訴える「こころの健康を考える集い」が6日、京都市伏見区の市呉竹文化センターで開かれた。心の病に苦しむ人々を、地域みんなで支えていく重要性を確認し合った。

 区内のボランティアグループや障害者施設など15団体で毎年開いている。集いは、精神障害者やその家族をはじめ、看護師を目指す学生ら計約550人が参加した。

 車いす生活を続ける自立生活センター「きらリンク」の谷口明広事務局長が「多様な価値観を理解することから偏見や差別はなくなる。受け身になりがちな障害者も、言葉や意思をキャッチボールのように相手に返していくことが大切」などと話した。

 このあと、区内の共同作業所などに通う障害者らが舞台に上がり、この日に向けて練習してきた「大きな古時計」など4曲を披露。会場の観客も身ぶりや歌声を合わせながら、大きなハーモニーをつくっていた。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月5日毎日新聞>

向精神薬 かけもち受診で「リタリン」入手 チェック機能なく

 向精神薬「リタリン」の乱用問題で、依存者たちが大量のリタリンを手に入れるため、複数の診療所をかけもちで受診する手口が広がっている。簡単に処方してくれる医師を探し、10カ所以上で入手した人もいる。精神科の診療所が増える一方で、依存症を軽視する医師が少なくないうえ、かけもち受診をチェックする仕組みのないことが背景にある。 

 リタリンは難治性うつ病などの薬として承認されているが、安易な処方による乱用が問題になっている。

 東京都内の女性(33)は1カ所の診療所で処方されるリタリンでは足りず、6、7カ所を回った。「ほかの抗うつ剤は効かない」と訴えると、たいてい出してくれたという。女性は「医師は私が依存症と気づいていたようだったが、商売だから出したと思う」と話す。女性はこうした乱用を経て、昨年3月から専門病院に入院している。

 10カ所以上で処方されたという無職男性(34)は「『きょうはどんな薬がほしい?』と聞いてくる医師もいた。好みの睡眠薬やリタリンがもらえるから、待合室は依存症の人が多かった」と言う。7カ所で処方されたという男性(29)は「リタリンを出してくれそうな内科医まで探したこともある」と話した。

 薬物依存症に詳しい雷門メンタルクリニック(東京都台東区)の伊波真理雄医師は「リタリンの薬価は高くないが、出すと患者が喜んで固定客になるから開業医は処方する。依存症患者を生み出している自覚が足りない」と批判する。

 健康保険証には通院記録を残す「被保険者療養給付記録」の欄があるが、健康保険法では記録をつける義務はない。大半の医療機関が記載しないため、かけもち受診しても分からない。

 厚生労働省によると、心の病を訴える患者は90年代に激増し、精神科の診療所も90年の2159カ所から、99年には3682カ所に増えた。大都市での増加が著しく、東京都内では92年に369カ所だったが、00年には7割増の619カ所に達した。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月5日毎日新聞>

障害者支援費 補助金配分巡り、厚労省が反省の弁 参院本会議

 障害者支援費制度のホームヘルプサービスの補助金配分をめぐり、厚労省が障害者団体から抗議を受けた問題で、坂口厚労相は5日の参院本会議で「不十分な点があったことを反省している」と答弁した。厚労相は「これらの問題は普段から、障害者団体といかに連携を密にしているかにつきるわけで、反省している」と述べた。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月5日毎日新聞>

不在者投票 「特養」は選管管理下で実施を 総務相に申し入れ

 4月の統一地方選を前に、全国老人福祉施設協議会の中村博彦会長が5日、特別養護老人ホームでの不在者投票を選挙管理委員会の管理下で行うよう片山虎之助総務相に申し入れた。特養での選挙管理は慣例として施設にゆだねられており、同協議会は「トラブルが後を絶たない」と善処を強く訴えている。

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<2003年2月5日読売新聞>

作家・中島らも容疑者、大麻所持で逮捕

 作家の中島らも(本名・中島裕之)容疑者(50)が5日までに、麻薬・向精神薬取締法と大麻取締法違反(いずれも所持)の現行犯で近畿厚生局麻薬取締部に逮捕された。

 調べによると、中島容疑者は4日午後、同部が兵庫県宝塚市南ひばりガ丘の自宅を捜索した際、冷蔵庫に幻覚作用を引き起こすキノコ「マジックマッシュルーム」3グラムを、執筆に使っていた居間の机などに、紙巻きたばこに詰めるなどした大麻計6グラムを、それぞれ持っていた。

 同部はほかに、薬物の吸引器具などを押収した。中島容疑者には、薬物使用体験をつづった著作があり、同部は常習的に使っていた疑いもあるとみて、入手先も含めて追及している。

 調べに対し、中島容疑者は、大麻について「前日に使用した」と認めたが、マジックマッシュルームについては「覚えがない」と言っているという。

 中島容疑者は、兵庫県尼崎市出身で大阪芸術大を卒業。コピーライターとして活躍する傍ら、1992年には、自らのアルコール依存症体験を題材にした小説「今夜、すべてのバーで」で吉川英治文学新人賞、94年には「ガダラの豚」で日本推理作家協会賞を受賞した。

 多才ぶりとユニークなキャラクターが人気を呼び、テレビやラジオの番組に出演。雑誌でもエッセーやコラムを連載するほか、ロックバンドや演劇などの幅広い活動でも知られる。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月4日毎日新聞>

02年の薬物事犯 84人を検挙、30代が46% 徳島県警生活保安課

 県警生活保安課はこのほど、02年に県内で検挙した薬物事犯についてまとめた。検挙人数は84人(前年81人)で、うち75%が一般人。年齢別では30代が39人で、全体の46%を占めた。同課によると、「99年から県内の薬物事犯は増加傾向にあり、小規模な密売事犯は後を絶たない状況」だという。 
 薬物の種類で見ると、覚せい剤81人(同77人)▽大麻2人(同2人)▽向精神薬など1人(同2人)。性別では男性8割に対し、女性2割だった。また、10代1人(1%)▽20代13人(15%)▽30代39人(46%)▽40代11人(13%)▽50代以上20人(24%)で、30代の検挙者が突出している。 
 検挙された者のうち、県外在住者が26人(32%)と割合が高い。同課によると、これは県内に組織的な密売組織がなく、県内在住者が薬物の入手先を県外に求めているためという。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月日時事通信>

弁護側が再鑑定請求 池袋通り魔事件、控訴審始まる−東京高裁

 東京・池袋で1999年9月、主婦2人が殺害され6人が重軽傷を負った通り魔事件で殺人罪などに問われ、1審で死刑判決を受けた元新聞店員造田博被告(27)の控訴審第1回公判が3日、東京高裁(原田国男裁判長)であった。弁護側は責任能力を認めた1審東京地裁の精神鑑定を批判し、死刑回避を求める控訴趣意書を提出。控訴審で改めて鑑定を行うよう求めた。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月3日毎日新聞>

サービス残業 職員にさせていた特養理事長を逮捕 東京労働局
 東京都羽村市の特別養護老人ホーム「神明園」の職員にサービス残業をさせていたとして、東京労働局青梅労働基準監督署(森井博子署長)は3日、同園を運営する社会福祉法人「亀鶴会」理事長、中村忠雄容疑者(59)=同市川崎3=を、労働基準法違反(割増賃金不払い)の疑いで逮捕した。サービス残業を主な理由にした逮捕は全国初という。同労基署は「証拠隠滅工作をするなど極めて悪質」(藤本由紀夫第1課長)と判断した。

 調べでは中村容疑者は、園長を務める妻(59)、副園長の長男(33)、男性事務管理室長(39)の3人と共謀し、同園職員の時間外労働に対して、労基法に基づく割増賃金を支払わなかった疑い。未払い賃金は1カ月当たり約250万円、総額は開設(99年4月)以来で計約1億円に上るとみられる。

 同労基署によると神明園では、パート勤務を含めた約60人の職員のうち約40人が恒常的に残業をしていた。1人1カ月平均で約50〜100時間の残業をしていたが、中村容疑者らは残業分の賃金を全く支払わなかったり、多くても3〜4時間分しか支払わなかった。同労基署が全職員のタイムカード機やパソコンをチェックしたところ、退勤時間の改ざん、虚偽報告が分かったという。

 同労基署は01年9月、同会にサービス残業を是正するよう行政指導したが、その後も「是正されていない」と職員から内部告発があった。このため02年9月に強制捜査していた。 

 サービス残業とは、残業手当が支払われない超過労働全般を指す。厚生労働省によると、労働基準法37条違反(割増賃金の不払い)で逮捕に至ったケースは92年以降3件目だが、サービス残業を主な理由とした逮捕は今回が初めて。不況が続くなかで、サービス残業が増えている実態に警鐘を鳴らしたといえる。

 同省は01年4月に労働基準局長名で通達を出し、全国の労働基準監督署に指導の強化を指示した。この結果、労基署が37条違反で指導した件数は▽99年1万1524件▽00年1万4671件▽01年1万6059件と、年々増加している。労基署が悪質だと判断し、37条違反で書類送検した件数も99年から26件、30件、34件と増えている。

 また37条違反で指導を受けた社会福祉施設は99年から127件、250件、307件と増えており、福祉の世界での厳しい労働実態がうかがえる。

情報は→exiteニュース


<2003年2月1日毎日新聞>

ハイジャック 99年の全日空機事件で検察側が再鑑定を申請

 99年7月の全日空機ハイジャック事件で、殺人罪などに問われた西沢裕司被告(32)の公判が31日、東京地裁(木口信之裁判長)であり、検察側は2度目の精神鑑定を請求することを明らかにした。1回目の鑑定を行った山上皓(あきら)医師(61)が同日の証人尋問で責任能力の有無に言及しなかったためで、「結論が不明確で再鑑定が必要」と主張した。山上教授の鑑定だけで443日間かかっており、請求が認められれば、公判はさらに長期化する。

 山上教授は「西沢被告は(自閉症の一種である)アスペルガー障害。責任能力の有無は、裁判官の決めることで、医師は言及すべきでない」と証言した。公判は99年12月から始まり、鑑定による中断を経て、昨年11月に約1年半ぶりに再開された。

情報は→Yahoo! News


http://www.asahi.com/national/update/0201/004.html

 大阪教育大付属池田小の児童殺傷事件で、殺人などの罪で大阪地裁で公判中の宅間守被告(39)の犯行当時の精神状態を調べた鑑定書の概要が31日、明らかになった。性格に極端な偏りがある「人格障害」の症状がみられるとしたが、「犯行当時、被告は物事の善悪を判断し、それに従って行動する能力があった」と結論づけた。捜査段階の鑑定とともに、被告の完全責任能力を認める内容となっており、同地裁の量刑判断に影響を与えそうだ。被告弁護団は同日、鑑定書の証拠採用に同意する方針を明らかにした。

 鑑定書は155ページに及ぶ。宅間被告の犯行当時の状況について、刑法の定めで刑罰を免除、減軽することになる心神喪失や心神耗弱の状態にはなかったと判定した。

 鑑定は、宅間被告の弁護団が「犯行当時の責任能力について慎重に判断して欲しい」と地裁に求め、川合昌幸裁判長が昨年10月の公判で実施を決めた。

 次回公判は3月13日に開かれ、鑑定した精神科医2人に対する証人尋問に移り、法廷で詳細な内容が明らかにされる。

情報は朝日新聞


<2003年2月1日毎日新聞>

若松の小6長男刺殺地検「心神喪失」判断 母親を不起訴

 北九州市若松区で小学六年の男児(12)が就寝中に刺殺された事件で、福岡地検小倉支部は三十一日、殺人容疑で送検されていた母親(30)について、精神鑑定の結果などから「犯行時は心神喪失状態で、刑事責任能力を問うのは困難」と判断。不起訴とし、精神保健福祉法に基づき措置入院の手続きを取った。

 若松署によると、母親は一月十五日午前六時十五分ごろ、自宅で寝ていた長男の首や胸など数カ所を包丁で刺した。長男は搬送先の病院で死亡したため、同署は殺人容疑に切り替えて同支部に送検していた。

 母親は「家族全員で死ぬつもりだった」などと供述したが、供述が二転三転する上、意味不明な内容が多いことから、同支部は簡易の精神鑑定を実施していた。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月1日毎日新聞>

無罪判決 横浜・両親殺傷の男性に 責任能力を否定 東京高裁

 横浜市栄区で99年、両親を包丁で殺傷したとして、殺人罪などに問われた長男(32)に対し、東京高裁は31日、1審横浜地裁に続いて無罪を言い渡した。原田国男裁判長は「当時、統合失調症と同程度の幻覚、妄想状態で、善悪を区別する能力がなかった疑いは払しょくできない」と責任能力を否定した。

 判決は精神鑑定結果を踏まえ、「23歳から覚せい剤や麻薬に依存し、幻聴や幻覚があった。両親への憎悪はなく動機は了解不能」とし、「限定的に責任能力がある」と主張した検察側の控訴を棄却した。

 長男は99年12月、自宅で父親を刺殺し、母親に約4カ月の重傷を負わせたとして起訴されていた。

情報は→Yahoo! News


<2003年2月1日毎日新聞>

県教委・人事検討委方針 教員の「心の病」で対策 医療と連携復職援助

 【大分】 県教委の諮問機関「新しい教員人事管理の在り方検討委員会」(委員長=佐々木均太郎・別府大客員教授)は三十一日、大分市内で最終会合を開き、教員の「心の病」対策として、学校と医療機関の連携強化など六項目の方針案をまとめた。

 方針案は

 今後この方針案をもとに具体策を盛り込んだ答申を策定し、二十五日に石川公一教育長に提出する。佐々木委員長は「答申によって県教委の具体的な行動がなされ、一人でも早く回復することを望む」と述べた。

情報は→Yahoo! News


<2003年1月31日毎日新聞>

向精神薬 インターネット情報を悪用 依存者

 向精神薬「リタリン」の乱用問題で、リタリンを処方されやすい病院の情報などがインターネット上にはんらんし、依存者が悪用している。処方せんをコピーして複数の薬局で大量に入手する手口も広がっている。依存症の増加に歯止めをかける対策が求められる。

 インターネットが普及した90年代後半、向精神薬の依存者らによるホームページができ始めた。覚せい剤に似た高揚感を得られるリタリンだけを扱うものも複数ある。

 ホームページには、比較的容易にリタリンの処方を受けられる医院のイニシャル、所在地の市区名が掲示板に書き込まれる。リタリンは「治りにくいうつ病」の薬として認可されているが、うつ病を装って医師を欺く手口や、より強い刺激を求めて鼻から吸う方法も載っている。「リタラー」を名乗る乱用者が体験談を載せたり、飲んだ量を競うホームページまである。

 またネットで知り合った同士が薬を交換する会も開かれている。リタリン依存症の東京都内の女性(33)は「ネットで情報交換して好きな薬を手に入れている人は多い」と言う。

 処方せんのコピーによる偽造も増えており、東京都薬務課は「カラーコピーの普及で3年前から広まっている」と話す。都内の少年は昨年1月、10カ所以上の薬局からリタリンを大量入手し、麻薬及び向精神薬取締法違反で家裁に送致された。規定の10倍も飲んでいたため、胃や腸の一部が壊死(えし)していたほか、幻覚にも苦しんだという。 【山本紀子】

 リタリン依存症だった東京都の無職男性(34)に聞いた。

 ――入手方法は。

 ネットを見て、処方されやすい医院を探し、「離婚して落ち込んでいる」とうつ病のふりをした。十数カ所の医院を回り、処方されなかったのは2カ所くらい。

 ――他の方法は。

 ネットで「譲ってください」と呼びかけ、100錠を1万円で売ってもらったこともある。

 ――何錠飲んだか。

 2週間分の56錠を1日で飲んだ。医院をかけもち受診して1日に120錠飲んだこともある。

 ――服用後は。

 気分が高揚して徹夜も平気だった。食欲が落ちて体重が20キロ減った。強制入院させられる妄想に悩まされた。

情報は→Yahoo! News


<2003年1月31日毎日新聞>

付属池田小事件 「責任能力あり」宅間被告の精神鑑定書を提出

 大阪教育大付属池田小学校の乱入殺傷事件で殺人などの罪に問われている宅間守被告(39)について、弁護側の要請で大阪地裁が実施していた精神鑑定の結果がまとまり、30日、鑑定医から同地裁に鑑定書が提出された。詳細は明らかにされてないが、宅間被告の刑事責任能力を認める内容とみられる。

情報は→Yahoo! News


<2003年1月31日毎日新聞>

いじめ 上級生ほど見て見ぬふり 厚労省調査

 「いじめを見ても自分は何もしない」と考える児童・生徒が上級生になるほど増えることが、厚生労働省がまとめた児童環境調査でわかった。「何もしない」は全体では18.7%だが、中学3年は小学6年の4倍近い29.7%に跳ね上がった。調査結果について、文部科学省初等中等教育局は「調査の数字が必ずしも一般的な傾向とは言えないと思う」と話している。

 調査は、小学5年から中学3年までの児童・生徒1242人と、1937世帯の保護者を対象に01年11月に実施。29日に結果がまとまった。回答率はともに90%超。

 いじめの件数は6年連続で減少し、01年度で約25000件だった。児童・生徒に「いじめを見た時どうするか」を聞くと、20.1%が「止めようとする」と答えた。しかし、学年が上がるにつれて減っていき、中3は小5の3分の1の10.8%。成長とともに「見て見ぬふり」の姿勢が強まる傾向が出た。男女別では男子の方が「何もしない」が多く、女子の2倍近い24.3%あった。

 一方、保護者では5人に1人が子どもの暴力や非行、いじめに不安や悩みを抱いていた。「子どもの育て方に自信が持てない」と答えた人も14.3%に上り、5年前の前回調査を2.6ポイント上回った。不安・悩みとして多かったのは「子どもの勉強や進学」37.8%、「しつけ」34.9%など。

 教育評論家、尾木直樹氏の話 国際的には小学1、2年をピークにいじめが減っていくのに対し、日本は中学生まで増えていく特徴がある。高学年ほど「何もしない」割合が高いのは、それを裏付けている。低学年の時に「こうやっていじめを克服できた」という成功体験を持てれば、その後の対応に表れるはずだが、それができていない証しではないか。いじめを許さないことと、豊かな人間になることとは同義語だ。豊かな心を育てるための、さらなる教育実践が必要だ。

情報は→Yahoo! News


<2003年1月30日時事通信>

宅間被告の再鑑定書提出=「人格障害」、責任追及へ−池田小事件

 大阪教育大付属池田小の児童殺傷事件で、殺人罪などに問われた宅間守被告(39)に対して再度実施された精神鑑定の結果報告書が30日、大阪地裁(川合昌幸裁判長)に提出された。鑑定医らは性格に極端な偏りがある「人格障害」と診断。「犯行当時、善悪を判断する能力があった」として、刑事責任を問えるとする意見が付けられたもようだ。起訴前の鑑定でも「人格障害」と診断され、責任能力が認定されていた。

情報は→Yahoo! News


<2003年1月29日読売新聞>

「宅間被告に完全な責任能力」精神鑑定を提出へ

 大阪教育大付属池田小の児童殺傷事件で、殺人罪などに問われた無職宅間守被告(39)について、大阪地裁(川合昌幸裁判長)が実施してきた精神鑑定で、鑑定医らは30日、同地裁に鑑定書を提出する。この中で鑑定医らは、宅間被告は精神病に罹患(りかん)しておらず、「犯行時に完全な刑事責任能力があった」と結論付けた模様だ。捜査段階で大阪地検が行った精神鑑定と同様に、宅間被告の「完全刑事責任能力」を再び認めることになる。

 今回の鑑定は、「事件の再発防止を図るためにも、被告の精神状態などを多角的に調べる必要がある」との弁護側の申請を受けて同地裁が昨年10月、実施を決定。林拓二・京都大大学院教授と岡江晃・京都府立洛南病院副院長を鑑定人に選任。ほかに心理学の専門家ら3人を補助人として参加させた。関係者によると、鑑定人らは宅間被告と週2回のペースで会い、計50時間以上、生い立ちや犯行時の心理状況などを詳細に聞き取った。さらに、過去の精神科医院での診療記録の再調査や、心理テスト、脳検査なども行った。

 鑑定医らの協議では慎重な見方も出された。しかし、最終的に、性格に極端な偏りがある「人格障害」の症状がみられるものの、善悪を判断する能力があった、とする大阪地検の精神鑑定結果をほぼ追認する内容になったとみられる。

 3月13日の次回公判では、鑑定医らに対する証人尋問が行われる。

情報は→Yahoo! News


<2003年1月15日沖縄タイムス>

中年の自殺防止 心の健康づくり推進を


 厚生労働省の二○○○年都道府県別生命表によると、かつて全国一だった沖縄の男性の平均寿命は二十六位に急落した。

 疾病別では、糖尿病や肝疾患による死亡率が全国で低下している中で、逆に沖縄では増えている。

 「健康は自分で守る」ことを再確認するとともに、食事や睡眠などの生活習慣を真剣に見詰め直す必要がある。

 なかでも憂慮すべきは男性の自殺率の上昇である。一九八五年から二○○○年までの間に大幅に上がり、全国三位となった。自殺者がゼロだったと仮定すると、沖縄の平均寿命は一・○四歳延びる計算だ。

 厚労省によると、全国の自殺者は○一年まで四年連続で三万人を超え、過去最悪のペースである。不況になると増加する傾向にあり、現在は戦後三回目のピークを迎えている。

 県内では八○年代までは年間二百十人程度だったが、九○年代に入って急増、三百五十人を超えた。とくに三十―四十代の働き盛りの割合が高いのが目立つ。心の健康づくりが緊急課題となっている。

 県警によると、「病苦」と「経済問題」を動機とした自殺が大幅に増えている。専門家は「沖縄を取り巻く厳しい社会的情勢と深く関連した個々人の抑うつが、自殺の急増という最悪の事態を招いている」と分析している。

 精神科医は「うつ状態を早期に発見し、軽いうちに治療すれば自殺はかなり防げる。本人や周囲が早めに気付いて受診することが大事」と説明する。

 職場でのメンタルケア態勢の充実が迫られる。しかし、97%以上が中小零細企業といわれる県内では、産業医などのスタッフ確保もままならない。

 現場の医療関係者は「不況、リストラなど勤労者を取り巻く状況は厳しい。メンタルケアの必要性は高まる一方である」と語る。

 これまで自殺は個人の問題とされることが多く、国などの対策は立ち遅れ、都道府県との連携も弱い。関係者の抜本的な取り組みが急務である。

情報は→沖縄タイムス


<2003年1月29日毎日新聞>

福祉政策充実へ、推進議連を設立 超党派の栃木県議27人

 社会福祉政策の充実を狙った超党派の県社会福祉推進議員連盟(真田富美子会長)が28日、設立された。同議連には県議会5会派のうち自民党議員会、民主党・県民連合議員団、公明党議員会、自民党・県民の声議員会の4会派から県議49人の半数を超す27人が名を連ねた。
 設立総会には16人が出席。真田会長は「会派を超えて大同団結できたことをうれしく思う。この議連がある意味では栃木の福祉向上の原点になると思う。(健常者と障害者が分け隔てなく生活できる)ノーマライゼーションの理念から人間の幸せの原点が見えてくる。県民サービスの向上につなげたい」とあいさつした。
 総会後、国立精神・神経センター精神保健研究所の田中康雄・児童期精神保健研究室長が、ADHD(注意欠陥・多動性障害)やLD(学習障害)などについて講演。「理解と支援なくして障害は語れない」と語り、専門教育を受けた教員養成、健診体制の見直しを含めた子育て支援の仕組み作り、地域の理解促進など早急な支援体制の必要性を呼びかけた。
 同議連は今後、県内の各障害者団体と意見交換会を行うほか、勉強会や政策立案などを進めていく意向だ

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<2003年1月28日毎日新聞>

性同一障害 戸籍訂正立法化を陳情 運動団体「naoの会」 

 生まれついた性に違和感を持つ性同一性障害の人たちが28日、差別や偏見をなくす運動を広げようと「naoの会」を設立し、性転換手術を受けた人たちの戸籍訂正の立法化を求めて国会議員に陳情した。

 01年5月には、当事者6人が東京家裁などに戸籍訂正を求める申し立てを行っている。しかし同会によると、立法化されていないことなどを理由に却下されるケースが相次いでいるという。この日は会のメンバー7人が、家西悟衆院議員(民主)ら与野党議員の国会内事務所を回り、「婦人科病院にかかることが嫌で、病気の発見が遅れたケースがある」「パスポートに記載された性のため、海外でトラブルになったこともある」などと、戸籍に記載された性別が障害となっていることを訴えた。

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<2003年1月28日時事通信>

性同一性障害に理解を 「そら色」リボンで国会議員訪問

 体と心の性の違いに苦しむ性同一性障害(GID)の当事者らが28日、「この病気への理解を広げてほしい」と、運動のシンボルである「そら色」のリボンを持って衆参両院の国会議員らを訪問、戸籍の性別訂正が認められるよう協力を求めた。

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<2003年1月27日毎日新聞>

障害者支援費 厚労省が「上限」撤廃 障害者団体と合意

 障害者の「支援費制度」で、厚生労働省がホームヘルプサービスの補助金配分基準を設けようとしたのに対して、障害者4団体が「サービスの『上限』になる」と反発していた問題で、27日双方の合意が成立した。厚労省は、同制度移行時は原則として現在の補助金配分額を維持するなど障害者側の要望をほぼ受け入れた。同省の河村博江社会・援護局長は4団体側に「コミュニケーション不足があった」と反省の弁を述べた。

 4団体は、日本障害者団体連合会、日本障害者協議会、全日本手をつなぐ育成会、DPI日本会議。厚労省との合意事項は配分額の確保のほか(1)今回定められるのは市町村への補助金の交付基準で、個人のサービスの支給量の上限ではない(2)交付基準は今後、利用状況を踏まえて見直す(3)障害者が参加する在宅サービスの検討会を早期に設置し、来年度から補助金が打ち切られるコーディネーター事業の問題なども協議する――など。

 合意後、厚労省が発表した補助金の交付基準は▽一般障害者が月約25時間(6万9370円)▽視覚障害など特有のニーズ(ガイドヘルプなど)を持つ障害者が同約50時間(10万7620円)▽全身性障害者が同約125時間(21万6940円)。この基準に基づいたうえ、これまでの補助金額を下回る市町村には、上乗せして従来の額を確保できるようにする。

 厚労省には14日から障害者団体が連日抗議に訪れ、同省側も特別警戒態勢を取るなど緊迫した状況が続いていたが、ほぼ2週間ぶりに解決する。

 初めて統一行動をとった4団体の代表は記者会見で「100%満足ではないが、『上限』撤廃が得られた。地域で生きる障害者のサービス事業をより充実させるため、今後も協力して活動したい」などと述べた。

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<2003年1月27日毎日新聞>

障害者支援費 「上限」実質撤廃、合意へ 

 4月に始まる障害者の「支援費制度」について、厚生労働省がホームヘルプサービスの補助金を自治体に配分する際の「上限」を設けようとしている問題で、坂口力厚労相は27日の衆院予算委員会で「(反対していた障害者団体側から)だいたいほぼ合意を頂いたと聞いている」と述べた。坂口厚労相によると、同日午後2時から行われる厚労省と障害者団体側の協議で、最終的な合意事項の確認が行われる。

 阿部知子議員(社民)の質問に答えた。坂口厚労相は「障害者のみなさん方、とりわけ重度の障害者のみなさんへのサービスは継続されるように(事務方に)言っている」と述べた。

 また、障害者側との話し合いが不足していたとの指摘について「平素から話し合いをしてこなかったことは事実」と認めたうえ、厚労相自身も「間もなく(この問題は)決着すると思うので、障害者団体の方とお会いさせて頂く機会があると思う」と述べた。

 同省は24日深夜、障害者団体に対し、これまで市町村に交付してきた補助金額をほとんど100%確保することや、団体側が要求していたホームヘルプサービスに関する検討委員会を設置し、今後は関係者の意見を聞いていく方針も示した。障害者団体側は「持ち帰って今後の対応を協議したい」としていた。

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<2003年1月27日読売新聞>

教師が自分の不登校体験発表

 奈良市などで開かれている日教組の教研集会・テーマ別分科会で、高知県の公立小に勤務する浜口格教諭(33)が、自ら中学時代の不登校体験を発表した。

 小中学生の不登校は昨年度、全国で過去最多の13万9000人。「全国の教師に、不登校の生徒の気持ちを知ってほしい」と“告白”を決意したという。

 浜口教諭が不登校になったのは中学2年の時。1日に何枚もガラスが割られるほど学校は荒れ、授業もままならなかった。暴れる友人たちに注意もできない。自分のやりたいことが見えず、楽しいと思えることはなかった。学校から足が遠のいたのはそのころだ。

 両親が仕事に出掛けてから起き出す生活が続き、1年間の3分の1以上を欠席した。

 ある日、両親の部屋で「絶望からの出発」という本を見つけた。「学校に行け」とは一切言わなかった親が、こんなにも自分のことを心配していたのかとショックを受けた。

 久しぶりに学校に行くと、担任の女性教諭から「心配事があったら、先生に言ってね」と声を掛けられ、周囲の思いやりに初めて気付いた。登校する回数は徐々に増えていった。

 大学を卒業した11年前、高校時代から漠然とあこがれていた教師になった。今は6年生のクラスを担任している。「1人の人間として子どもたちと接したい」との考えから、クラスの児童に自身の不登校体験を打ち明けた。

 「教え子たちには、つらそうな友人に、そっと声を掛ける大切さを訴え続けたい」。浜口教諭は今回発表した不登校体験のリポートの最後に、そうつづった。

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<2003年1月27日毎日新聞>

「統合失調症」を理解してと こころの病気に市が小冊子

 「統合失調症」を正しく理解してもらおうと、京都市はこのほど小冊子「こころの病気Q&A統合失調症のやさしいガイド」を発行した=写真=。

 昨年8月、日本精神神経学会の総会で精神分裂病の呼称が統合失調症に変更することが決まったのを受け、従来から発行していた内容の文言を修正した。A5判で8ページある。

 「治療はどうするのか」「統合失調症の人は怠けているように見えますが」などといった基本的な内容に対し、分かりやすく回答している。51000部を作り、市内の保健所などで無料配布している。

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<2003年1月27日毎日新聞>

日教組 阪神大震災後の児童「心のケア必要」 教諭が報告 

 奈良市で開かれている日教組の教研集会で、兵庫県西宮市立西宮浜小学校の宮本伸子教諭(45)が、阪神大震災後に生まれた今年度の1年生にも、「長期的な心のケアが必要」と報告した。保護者にアンケート調査したところ、震災後も精神的な不安を抱え暮らしていたことなどから、2割近くが「出産や育児に影響した」と回答した。宮本教諭は「子どもに十分にかかわれなかった、と感じている親が多かった。親を含め、被災体験のない子どもにも、長期的な配慮がいる」と訴えた。

 同小は震災復興住宅の完成に伴って98年に開校した。ほとんどの児童は、自宅の損壊などに伴って転居してきた。心のケアなどに当たる専門の「教育復興担当」教員を置き、宮本教諭は昨春から担当している。

 昨年6月、1年生106人の保護者に聞いたところ、7割の自宅が全壊・損壊していた。「仮設住宅では伸び伸びした育児ができなかった」「余震や再開発の騒音で、精神的に不安定だった」「何度も引越しをした」など、生活が落ち着くまで時間が掛かっていることをうかがわせた。

 また、子育てなどに「震災の影響があった」と答えた保護者の半数近くが、「落ち着きや根気がない」など否定的な側面から自分の子どもの様子をとらえていた。

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<2003年1月26日毎日新聞>

向精神薬 旧厚生省、リタリン中止要請無視 依存症急増

 向精神薬「リタリン」の効能を旧厚生省が5年前に見直した際、製薬会社から、依存症の恐れなどを理由にうつ病への適用中止を求められたのに、うつ病への薬効を重視して適用を続けていたことが分かった。この数年で患者や薬物依存者によるリタリンの乱用が急増し、心身に変調をきたすケースが相次いでおり、専門家の間では「国の判断が甘かった」と批判が出ている。

 リタリンは1958年に認可され、現在、軽症のうつ病とナルコレプシー(過眠症)の薬として使われている。60カ国以上で販売されているが、うつ病への適用を認めているのは日本だけ。医師向けの説明文書は、慎重な投与を促している。

 軽症うつへの効能に疑問が指摘され、旧厚生省は95年、効能の再評価の対象に指定。この際、販売元のノバルティスファーマ(本社・東京)は「依存症に陥る危険性があり、他の有効な新薬も普及し、抗うつ剤としての役割は終わった」と判断。服用によって強い不安に襲われ自殺した例も挙げ、同省に「軽症うつ病への適用をやめるのが妥当」と申し入れた。

 しかし、中央薬事審議会(当時)では「他の薬が効かないうつ病患者にリタリンが効いた」などの症例が委員から報告され、同省は98年、効能を「軽症うつ」から「従来の抗うつ剤が効かない患者」に変え、うつ病への適用を続けた。

 複数の医療機関によると、この数年、患者がリタリンの依存症に陥って妄想や体のけいれんを訴える事例が増えている。専門家からは「依存症の危険を冒してまで適用を続けるべきではない」という声が多い。当時の薬事審の委員の一人も「今の状況では適用する必要はない」と話す。ノ社によると、リタリンの売り上げは97年から年5〜10%ずつ増えている。

 厚生労働省医薬局審査管理課は「うつ病に効いた症例に基づき、適用を継続した。乱用の危険が指摘されているのは事実で、医師には厳格な処方を望みたい」と話している。

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<2003年1月26日毎日新聞>

向精神薬 「リタリン」覚せい剤代わりに服用 自殺者も

 向精神薬「リタリン」の乱用が広がっている。うつ病患者が依存症に陥るだけでなく、覚せい剤と似た快感を求め、うつ病を装って医師の処方を受けるケースも増えている。心身に変調をきたし自殺にまで至る場合もあり、専門家は「医師の安易な処方に歯止めをかけないと、問題は深刻化する」と訴えている。

 リタリンは普及した90年代後半から「病院でもらえる覚せい剤」とさえ言われるようになった。アルコールや薬物の依存症患者の専門病院・赤城高原ホスピタル(群馬県赤城村)では、ここ数年、リタリンの依存症の患者が増えた。販売元「ノバルティスファーマ」によると、リタリンの売り上げは97年から年5〜10%増え続けているという。

 昨秋、同病院に入院した女性(28)は精神科で「うつ病」と診断され、リタリンを処方された。女性は「だるさがとれ、台所もすぐ片付けられるようになった。でも1日3錠では効かなくなり、病院を複数回って20錠飲むようになった。じきに心臓がどきどきして、誰かがつぶやいているような幻聴が出た」と話す。

 竹村道夫院長は「医師は慎重に投薬すべきなのに、依存症の認識が足りない。患者も複数のクリニックから薬を集めることが多い」と語る。

 薬物依存者の回復を手助けする民間のリハビリテーション施設「東京ダルク」(東京都荒川区)にも、リタリンをはじめとする処方薬を乱用していた人たちが多く集まる。指導員の幸田実さんは「特に小さなクリニックで、患者の求めに応じてすぐ処方する安易な診療が目立つ」という。

 NPO法人セルフサポート研究所(東京都江東区)は薬物依存者と家族の相談にのっている。2週間分のリタリンを3日で飲んでいた男性(31)は「飲んでも逮捕されないと思うと、やめられなかった」と話す。

 リタリンは自殺願望を増す恐れも指摘されており、昨年、リタリンを飲んでいた都内のアルバイト女性(19)らが自殺している。 

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<2003年1月26日毎日新聞>

向精神薬 旧厚生省、リタリン中止要請無視 依存症急増

 向精神薬「リタリン」の効能を旧厚生省が5年前に見直した際、製薬会社から、依存症の恐れなどを理由にうつ病への適用中止を求められたのに、うつ病への薬効を重視して適用を続けていたことが分かった。この数年で患者や薬物依存者によるリタリンの乱用が急増し、専門家の間では「国の判断が甘かった」と批判が出ている。

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<2003年1月26日毎日新聞>

池田小事件 宅間被告「善悪判断できる状態」 再精神鑑定でも

 大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)の乱入殺傷事件で、殺人などの罪に問われている宅間守被告(39)に対して大阪地裁(川合昌幸裁判長)が実施していた精神鑑定について、担当した精神科医らが「犯行当時は、是非善悪を判断できる状態にあった」などと鑑定していたことが25日、関係者の話で分かった。鑑定書は月内にも同地裁に提出される予定。

 検察側が起訴前に行った鑑定でも「人格障害があるが、統合失調症などではなかった」と完全責任能力を認める鑑定結果が出ている。

 今回の精神鑑定は、宅間被告の弁護団が「犯行当時の責任能力に関しては、慎重な検討が必要。詳細な心理分析を行うことが動機解明にも役立つ」と求め、同地裁が認めて行われた。昨年10月から、心理テストや脳の断層撮影、成育歴の調査など多岐にわたった。

 宅間被告の公判は今後、鑑定医に対する証人尋問や宅間被告に対する再度の被告人質問などが行われる予定。

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<2003年1月25日毎日新聞>

保管庫から睡眠剤数百錠紛失 徳島市のクリニック

 徳島市西大工町、佐光会クリニック(佐光正一院長)で昨年11月、睡眠導入剤の「トリアゾラム」(商品名・ハルシオン)の数百錠がなくなっていることが24日、分かった。同クリニックの届け出を受け、県が立ち入り検査、窃盗の疑いもあるなどとして徳島東署が捜査している。
 県薬務課によると、ハルシオンは診察室内の保管庫に入れてあったが、11月12日に院長が投薬のため開けたところ、紛失しているのに気付き県警と同課に届け出た。同課は保管状況などについて事情を聴くとともに、麻薬及び向精神薬取締法に基づき厚生労働省に報告した。
 ハルシオンは大量に服用すると、幻覚や一時的な記憶障害などの副作用があるとされる。

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<2003年1月24日毎日新聞>

障害者支援費 補助金配分で1、2年の経過措置 坂口厚労相

 4月に始まる障害者の「支援費制度」について、厚生労働省がホームヘルプサービスの補助金を自治体に配分する際の基準を設けようとしている問題で、坂口力厚労相は24日の閣議後会見で、これまで手厚いサービスを行ってきた自治体への補助金が減ることのないよう、1〜2年の「経過措置」を取る考えを初めて示した。

 厚労省は「ホームヘルプサービスの利用実態は地域によって大きなばらつきがあり、より公平に補助金を配分する基準を設定する必要がある」との方針だが、自治体や障害者から「これまで熱心に取り組んでいた自治体の補助金を削るのか」と猛反発が起きている。

 坂口厚労相は会見で「何らかの配分基準を設けることはやらせて頂かざるを得ないが、熱心な自治体の予算が減るのではないというご心配もある。1年なり2年なり経過措置を講じて、障害者が生活実態を変えなくてもいいようにしなければならない」と述べ、何らかの経過措置を講じる考えを示した。

 また、支援費制度のスタートから1年の間、地域で暮らす障害者の実態調査を行い、必要なサービスを予算に反映させていく考えも明らかにした。

 障害者団体側が坂口厚労相との面会を求めていることについて、坂口厚労相は「私の考えは事務方に伝えてある。1日も早く収拾するようにしてほしい」と述べた。

情報は→Yahoo! News


<2003年1月22日毎日新聞・福島県版>

精神科の救急態勢不備 厚労省が改善指導

 違法な患者の処遇やカルテの不記載の問題が発覚した福島県立会津総合病院(会津若松市、千葉惇院長)の精神科が、厚生労働省から、夜間の救急態勢における他科との連携が不十分だとして改善するよう指導を受けていたことが二十一日、わかった。病院側は「厚労省の指摘を受け、すでに改善している」と話している。


 救急態勢の不備は、厚労省が昨年十月、同病院に立ち入り検査してわかった。病院などの説明によると、同病院では深夜、原則として医師一人、看護師一人で宿直態勢をとっているほか、精神科病棟では四人の看護師が交代で夜間の看護に当たっている。しかし精神科病棟内で夜間、入院患者が食べ物をのどに詰まらせたり、吐血した場合など、精神疾患以外の症状での緊急時にも、病院の当直医ではなく、自宅待機している精神科医を呼んでいた。


 厚労省は立ち入り検査で、夜間における精神科と他の診療科との連携が不十分であると指摘した上で、「精神疾患以外の身体的なケアを含め、精神科の患者に適切な救急対応ができるような態勢をとる必要がある」として、改善指導した。これを受け病院側は翌日からマニュアルを作り、夜間・休日の間に、精神科病棟で急患が発生した場合、まず病院の当直医を呼び、その後に主治医に連絡する態勢に改めたという。


 こうした精神科の救急態勢は、厚労省が指摘するまで五、六年続いていたといい、実際、同病院の閉鎖病棟に入院していた四十歳代の男性患者が一昨年一月、深夜に病室内で吐血した際も、患者の異常に気がついた看護師が、自宅待機していた担当医に連絡を入れていた。この担当医が駆けつけたときは、すでに手遅れで、この患者は死亡。「吐血による窒息死」と診断されたという。この担当医は、読売新聞の取材に対し「駆けつけたときには患者は既に死亡していた。救急態勢の問題と患者の死亡との因果関係はないと思う」と話す一方で、「吐血しているのだから、明らかに内科系の医師が診たほうがいいに決まっている」としている。一方、病院側も、救急態勢の問題と死亡との因果関係を否定した上で「厚労省の指摘を受け、今は改善している」としている。


 医療管理学が専門の岩崎栄・日本医科大学常務理事は「病院のあるべき姿・姿勢が問われる問題。マニュアル作りが遅れたことにも問題がある。今後マニュアルの運用がうまくされているのか、問われなければならない」と話している。

情報は→読売新聞


<2003年1月22日毎日新聞>

知的障害児 支援打ち切り撤回を求め厚労相に2400通の声

 地域で生活する知的障害児(者)やその家族を援助する「地域療育等支援事業(コーディネーター事業)」への補助金打ち切りを厚生労働省が先月、突然決定したことに対し、撤回を求める知的障害児やその親たちが、坂口力厚生労働相あてに書いた手紙やメールが3週間で2400通を超えた。22日午後、1万9200人分の署名とともに厚労相あてに提出した。


 「坂口厚労相にコーディネーターの大切さを理解してもらいたい」と、知的障害者団体が手紙やメールでの訴えを呼びかけていた。
 この事業はコーディネーターと呼ばれる専門職員が、地域で生活する知的障害児(者)や家族のさまざまな相談に応じ、解決を図るもので、96年度に始まった。「知的障害者の地域生活支援の要」といわれ、国が事業費の2分の1を補助してきた。障害者プランは人口30万人当たり2カ所の整備目標を掲げているが、3割以上の地域が未整備のままだ。


 同省は先月中旬に突然、来年度から事業への補助金を打ち切り、地方交付税での措置(一般財源化)を決めた。使い道が限られる補助金ではなく、地域の実情に応じて弾力的に事業展開できるよう、交付税化したなどと説明している。しかし、財政難の自治体が多く「交付税を別の目的に使う自治体が多いのでは」との危惧(きぐ)が広がっている。 【須山勉】


 厚労相へ提出される手紙の一部は次の通り。
◆知的障害者
 「どうかコーディネーター事業をなくさないでください。僕は(療育)手帳の疑問があった。でも、解決したのは、コーディネーターの人だった。……役所は、相談しづらいし、相談は身近な場所がいいです。どうか、お願いします」
◆知的障害者の親
 「私は娘(重度の自閉症児)を入所施設に託したくはありません。生まれ育った環境の中で、いきいきとあたりまえに暮らしていってほしい。そのために不可欠な“人”の支援を奪い取らないで下さい」
 「事業のおかげで、どれだけ助かっているかわかりません。子供の状態が悪いとき、コーディネーターの支えがあったので、何とか乗り越えることができました。今も、学校へ来て下さっています。……これから、もっともっと伸びていくべき大切な事業です」
 「私は3人の子どもをもつ母親です。残念ながら3人とも障害をもっています。……事業がますます発展していくことを期待していた私には、この事実はこれからの生活の方向を失うことになるような気がします」
◆施設関係者
 「役所や施設は敷居が高いのです。身内や近所の民生委員さんには話しにくいのです。でも、誰かに聞いてもらいたいのです。支援の手を待っているのです。それが障害のある本人、家族の心情なのです。……血縁関係のない、最も身近で相談しやすい専門家、それがコーディネーターなのです」
情報は→毎日新聞


<2003年1月23日毎日新聞>

障害者対策 厚労省、施設に50億円”補てん”ハコものに甘く

 4月にスタートする障害者の支援費制度に伴い、厚生労働省は各種施設に「就労・地域生活支援」名目で、50億円の特別加算金を支給することが分かった。施設が加算金を申請する際には、支援費制度によってどのくらい減収となるかを調査票に記入することになっており、事実上の「損失補てん」との見方もある。障害があっても施設ではなく、地域で暮らすことを支援費制度の理念としながら、実際はコーディネーターやホームヘルパーなど地域生活を支える人に厳しく、ハコもの(施設)に甘い同省の姿勢が改めて鮮明になった。

 支給されるのは「就労・地域生活支援対策事業加算」で、知的・身体障害者の更生・授産施設などが対象。障害者の就労推進や支援費移行の運営体制整備など4項目の事業に対し、計50億円の特別加算金が支給される。

 障害者福祉サービスは4月に、市町村が利用者や内容を決める「措置制度」から、障害者自身がサービスを選び、国や地方自治体が必要額を支給する「支援費制度」になる。同省は9月にサービス単価を示したが、収入が減る施設が反発していた。

 特別加算金の交付に当たり、厚労省は各施設に対し、支援費の導入によって現在の措置費からどのくらい収入が減るのかを調査票に記入するよう指示。これを参考に交付額を決定する。02年度の補正予算案に盛り込まれ、各施設には3月分の措置費に加算して交付される。同省支援費制度施行準備室は「障害者の在宅復帰に向けた事業を推進してもらうための措置」と説明している。

 障害者からは「施設の『損失補てん』だ。小規模作業所など地域福祉を支える職員には、大学を卒業して何年もたつのに月給15万〜20万円という人も多い。厚労省は入所施設と地域福祉の格差を放置しているうえ、来年度予算でコーディネーター事業の補助金などを打ち切り、納得できない」との声が上がっている。

 ▽筑波大心身障害学系の名川勝講師(障害福祉)の話 厚労省は来年度の支援費制度関係予算の伸び率で「地域生活を重視した」と説明するが、グループホームなどは何年たったら必要としている障害者に行き渡るのか、見通しもつかないレベルだ。予算の伸び率の評価だけでなく、支援費制度の理念に基づいたサービスを吟味して行うべきだ。施設が記入した調査票の内容に基づいて特別加算金を出すやり方は、適当とは思えない。

情報は→Yahoo! News


<2002年12月26日沖縄タイムス>

精神障害者の事件防止提言 連絡協がマニュアル

 県精神保健・医療・福祉連絡協議会(小椋力会長)は二十五日、精神障害者による事件・事故の防止マニュアルを発表した。精神疾患の理解や相談窓口の拡充、地域支援センターの強化などを提言。司法関係者に対しては、精神障害と犯罪との関係を明らかにし、容疑者の適切な処遇を求める一方、安易な不起訴や簡易精神鑑定を疑問視。関係機関との情報交換の場が必要としている。

 同協議会は、マニュアルを県に提出するとともに、関係団体へも配布し、事件・事故の一掃を目指す。

 マニュアルは「精神保健・医療・福祉を推進するための具体的提言」と題し、事件・事故防止策を十六項目にまとめた。精神医療・福祉の充実によって重大事犯の減少は可能とし、(1)患者・家族への理解(2)相談窓口の充実(3)地域生活支援センターの役割(4)事件・事故の検証―などを記している。

 具体策として、相談窓口の増設と機能強化、かかりつけ病院での二十四時間対応を要望。犯罪被害者に対しては、支援のボランティア募集も提案している。

 県庁で記者会見した小椋会長は「精神障害者の事犯を防ぐには、地域の態勢づくりが最も重要だ。態勢づくりは地域の活性化にもつながる。できることから始めて、未然防止に努めたい」と述べた。

 佐敷町で二〇〇一年八月に発生した六人殺傷事件などを受けて、同協議会は内部で実行委員会を発足。同十二月に防止策の骨子をまとめ、この日、具体的なマニュアルを発表した。

情報は→沖縄タイムス


<2003年1月23日毎日新聞>

付属池田小公判 犠牲児童の父母、意見陳述 怒り悲しみ法廷に

 大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)の乱入殺傷事件で、殺人罪などに問われた宅間守被告(39)に対する第18回公判が23日、大阪地裁(川合昌幸裁判長)で開かれた。亡くなった児童8人のうち2年生だった3女児の父母計5人が、法廷で初めて意見陳述をした。

 犯罪の被害者やその親族による法廷での意見陳述は、00年の刑事訴訟法改正で権利として認められた。従来は、被害者や遺族などが法廷で証言するには、証人として質問に答えるしか方法がなかったが、「犯罪被害者が裁判から取り残されている」という不満の声に応え、00年11月に施行された。

 宅間被告の公判では昨年、亡くなった8人のうち4児童の父母が、検察側の証人として心情や量刑に対する要望などを証言している。この日、3児童の父母が意見陳述したほか、1児童の父母は書面で陳述をすることになっており、犠牲となった児童全員の遺族の声が法廷に反映されることになる。

 遺族らは「命で償ってもらうしかない」「娘とは今も心はつながっている」などと、それぞれの思いを伝えた。 【野原靖】

 「判決で正義を示してほしい」。遺族が意見陳述をした23日の大阪教育大付属池田小乱入殺傷事件の第18回公判。昨年行われた遺族への証人尋問に続き、今回も、宅間守被告(39)への怒りや癒やされることのない心の痛みを訴える声が法廷に響いた。

 陳述したのは、いずれも当時2年生だった塚本花菜ちゃん(当時7歳)と本郷優希ちゃん(同)の両親と、2年生女児の父の計5人。事件から1年7カ月。「つらいけど、一生懸命、生きていきたい」などと悲しみを背負いながらも、子どもの思い出とともに生きていく強い決意を示す声も聞かれた。 【野原靖、山本直、坂巻士朗】

 ◇花菜ちゃんの父親

 事件当日、宅間被告はカーナビゲーションを使って学校に向かうなど、用意周到。事実関係も認めながら、犯行時の精神状態を争うのは、亡くなった子どもたちへの冒とくだ。尊い命が奪われている以上、子どもたちの尊厳回復が出発点。宅間被告に罪の意識がないのなら、命で償ってもらうしかない。今も教室に入れない子や毎日涙を流している親のことを知ってほしい。裁判所は人としての正義を判決で指し示してほしい。

 ◇花菜ちゃんの母親

 こんなに宅間被告の近くにいるのに、何もできないのが悔しい。できるだけ早く死刑になってほしい。宅間被告のせいで、どれだけの善良な人が人生を狂わされたのか。花菜は今でも生きる支えで宝物。花菜に会える日を楽しみに、前向きに生きていきたい。

 ◇優希ちゃんの母親

 娘の命を奪った宅間被告に向き合いたいと思ってきた。あまりの悲しみに最近まで怒りを感じることもできなかった。優希の足跡は刺された場所から、68歩あった。足跡をたどりながら、生きることがどんなに大切なことかを教えられた。子どもは天国から平和な社会を祈っている。

 ◇優希ちゃんの父親

 優希の遺影の前では、いつも笑顔を見せるようにしている。その一方で、家族のすべてである優希の命を奪ったこの男に復しゅうをしない自分を許せない気持ちが沸き上がってくる。「死にたくない」「家族と一緒にいたい」と優希の悲痛な叫びが今も聞こえてくる。この男の犯した罪は極刑でさえも償えるものではないが、優希に対する心からの謝罪を強く願う。

 ◇2年生女児の父親(母親と連名での陳述)

 「だれにも優しく」と祈り、娘はその通りに育ってくれた。朗らかで誰からも好かれた。1人で教室に倒れていた娘は、薄れる意識の中で何を思ったのか、裁判でも状況は分からないままだ。意識があるうちに声をかけてやれなかったのが残念でならない。宅間被告は他人の痛みを感じない殺人マシンだ。命で償えるわけでもないが、極刑に処することで悲劇が繰り返されないことを祈る。

情報は→Yahoo! News


<2003年1月23日読売新聞>

宅間被告への怒り、遺族が意見陳述…池田小事件公判

 大阪教育大付属池田小(大阪府池田市)の児童殺傷事件で、殺人などの罪に問われた宅間守被告(39)の第18回公判が23日、大阪地裁(川合昌幸裁判長)で開かれ、犠牲になった児童8人のうち3人の父母5人が意見陳述した。昨年10月、別の児童4人の両親が証人尋問で証言しているが、心情などの意見陳述は初めて。父母たちは、「こんな人間がまだ死刑にならず、近くにいるなんて腹が立つ」などと、被告への怒りを吐露した。遺族や被害者による意見陳述は、2000年11月施行の改正刑事訴訟法に盛り込まれた。陳述は証拠とはならないが、被告や裁判所などへ思いの丈を訴える機会となる。

 陳述したのは、2年南組の塚本花菜ちゃん、本郷優希ちゃん(ともに当時7歳)の両親と、2年西組の女児(同)の父親。これとは別に、2年南組の別の女児(同)の両親も書面を提出したが、希望で内容は告知されなかった。花菜ちゃんの父は、「人としての自覚がない殺人鬼に人権などない」と語り、優希ちゃんの父は、「優希に謝罪しろ。謝れ」と被告をどなりつけた。

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<2003年1月23日毎日新聞>

薬物押収量 4年ぶりに1トン下回る 大麻樹脂などは増加

 財務省は23日、02年の全国の税関による空港や港湾での密輸摘発状況を発表した。不正薬物の押収量は918キロと4年ぶりに1トンを下回ったが、過去4番目の高水準が続いている。大麻樹脂は85件で押収量は前年の約4倍の215キロ。合成麻薬のMDMA(通称、エクスタシー)は35件、17万2000錠で、それぞれ過去最高だった。

 オゾン層を破壊する物質として輸入が禁止されている特定フロンの摘発は7件で、前年の3件から増えた。前年摘発がなかった偽造クレジットカードは9件、1万5056枚の密輸が摘発された。

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<2003年1月23日毎日新聞>

向精神薬 不登校やひきこもりに過剰投与、心身不調相次ぐ

 向精神薬の副作用問題で、不登校やひきこもりの若者に病院が同薬を過剰に処方し、心身の不調を訴えるケースが相次いでいることが分かった。通常の10倍に上る量の投与を受け、循環器不全で死亡した例もあった。専門家は「医師が安易な薬漬けで不登校などに対処する傾向が強まっている」と警告している。

 ひきこもりがちだった神奈川県内の男性(当時24歳)は薬をいやがったが、病院がひそかに食事に薬を混ぜるよう家族に指導し、体がだるくなって1カ月後入院した。病院は、統合失調症に使う向精神薬「ハロペリドール」を、医師向けの説明文書(添付文書)で定めた1日当たりの上限量の10倍投与した。入院2カ月後の94年11月に循環器不全を起こして死亡した。

 親が病院を訴えた裁判で病院が過剰投与の過失を認め、00年11月に和解した。

 いじめが原因で高校を中退した石川県の女性(当時16歳)は98年6月から精神病院に1カ月入院し、数種類の向精神薬を飲まされ、たびたび幻聴に襲われた。転院先では9カ月間、ハロペリドールなど9種類の薬を処方された。父親は「いつもぼんやりして、話しかけても反応が鈍くなってしまった」と話す。

 九州の男子中学生(当時15歳)は6年前に不登校になり、心療内科で自律神経失調症と診断された。抗うつ剤、抗精神病薬など向精神薬7種類を約1年間処方された。

 飲み始めてすぐに声が震え、白目がちになり、尿が出にくくなる副作用が出た。体が重くなり、数週間して起き上がれなくなった。病院をかえると「こんなに強い薬は必要ない」と2種類に減らされ、副作用は消えた。母親は「最初の医師に副作用を訴えたが、減らしてもらえず、どんどん具合が悪くなった」と憤る。

 不登校問題に詳しい鳥取県国府町の小児科医、森英俊さん(47)は「幻覚や不眠には薬も必要だが、対人関係の悩みが治るわけではない。多種多量の薬の副作用で、かえって症状が悪化することもある」と話している。

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<2003年1月21日毎日新聞>

向精神薬 4年間に副作用死127件 厚労省、公表せず

 向精神薬による副作用「悪性症候群」で、01年度までの4年間に1054件の重篤な症例が厚生労働省に報告され、うち死亡例が127件あることが分かった。厚労省は向精神薬による悪性症候群について過去2回、医薬品等安全性情報で注意を促したが、死者数は公表せず、この7年間は安全性情報を発していない。向精神薬の需要が伸びる中、国の安全対策の遅れが指摘されている。 

 厚労省によると98〜01年度の4年間に、83種の向精神薬による意識障害や筋肉硬化など1054件の重い悪性症候群が製薬会社から報告された。

 向精神薬のうち悪性症候群を起こしやすいのは、統合失調症患者の興奮や幻覚を抑える「抗精神病薬」。圧倒的なシェアがあるのは「ハロペリドール」で、26例と最も多い死亡例がある。

 悪性症候群は向精神薬の副作用で最も重く、初期症状を見逃したり、大量に投与すると死亡する場合がある。60年代に初めてフランスで報告され、日本でも86年に旧厚生省が研究班を設けた。

 同省は89年と95年に安全性情報を出し、慎重な投与を呼びかけたが、警告度の最も高い「緊急安全性情報」は出していない。ハロペリドールについては01年、「使用上の注意の改訂」により、医師向けの説明文書(添付文書)に注意事項を記すにとどまっている。

 複数の専門家は「薬を多量に使ったり、医師が患者の経過観察を怠る場合も多い。国の対策も遅れている」という。

 製薬会社は薬事法で、死亡や障害など重い副作用例を厚労省に報告する義務があるが、怠っても罰則はなく、「被害の実態は10倍以上」(浜六郎・医薬ビジランスセンター理事長)という指摘もある。向精神薬のうち、抗うつ剤の市場は3年前の約3倍になっているといわれる。 【山本紀子】

 厚労省医薬局安全対策課の話 緊急安全性情報を出す場合、単純な死者数だけでなく薬の有効性や必要性によって判断している。悪性症候群については医療現場に十分注意を促していると考えている。

 ■ことば 悪性症候群

 統合失調症やうつ病患者に投与される向精神薬のほか、パーキンソン病の薬を急に中止した時にも起きる副作用。神経伝達物資の作用を抑え過ぎて、筋肉運動や体温調節の機能が壊れる。高熱、筋肉硬化、頻脈、意識障害などが生じ、重い場合は死亡する。

情報は→毎日新聞


<2003年1月21日毎日新聞>

向精神薬 埼玉の中3少女 投与4日で高熱、1カ月後死亡

 「命にかかわる副作用があるとは、全く聞いていない」。向精神薬による副作用「悪性症候群」とみられる症状で中学生の娘を亡くした父親は、憤った。4年間で127件の死亡例が明らかになった悪性症候群。密室性の高い精神医療の現場で、安易に扱う医療機関と、指導が不十分な国の責任が問われる。

 不登校で家に閉じこもりがちになった埼玉県名栗村の中学3年、船瀬真愛美さん(当時14歳)は00年5月、統合失調症と診断され、幻覚を抑えるため、入院先の大学病院でハロペリドールを点滴で投与された。

 担当医は副作用について「眠気が出てのどがかわく程度」と説明したが、投与4日目に脈拍が増え、高熱が出た。5日目から医師の指示で投与量が3倍になり、肺炎や呼吸不全にもなった。投与は15日目で中止されたが、話すことも食べることもできなくなり、入院34日目に亡くなった。

 父親の俊介さん(52)は「妻が医師に薬の名前を尋ねたが、『信用できないのか』とどなられた」と話す。医師と病院を告訴し、病院を相手に裁判も起こした。

 病院の死亡診断書には「悪性症候群」とある。だが病院側は「死因は悪性症候群ではなく多臓器不全だった。副作用も十分に説明した」と食い違った主張している。

 三重県の女性(当時38歳)は、がんの手術後、精神的に不安定になった。数種の向精神薬を投与され、99年6月、2人の子供を残して悪性症候群で亡くなった。親族は「副作用を見落として症状を悪化させた」として主治医を告訴した。

 「正しい治療と薬の情報」編集代表の別府宏圀さんは「ハロペリドールような抗精神病薬は作用が強く、十分な経過観察が必要だ。精神科医は一般的に多種多量の薬を出し、患者が副作用を訴えても、相手にしないのも問題だ」と話している。

関連記事→時事通信2001年10月9日

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<2003年1月21日毎日新聞>

厚労省 障害者支援費制度説明、自治体の質問5分で打ち切り

 4月に始まる障害者の「支援費制度」について、厚生労働省がホームヘルプサービスの補助金を自治体に配分する際の基準を設けようとしている問題で、同省は21日の「全国厚生労働関係部局長会議」で、都道府県の担当部長らに基準設定の考え方などを40分以上にわたって説明した。しかし、都道府県側の質問は1人しか受け付けず、5分で打ち切った。

 補助金の配分基準について、厚労省は全身性障害者の場合、1人当たりのサービス量を月120時間までとすることなどを検討中で、基準を超えたサービスは自治体の財源でまかなうべきだとしている。これに対し、障害者側は「財政難の自治体が多い中、基準はサービス利用時間の『上限』につながる」と猛反発している。

 この日の会議で、同省障害保健福祉部は配分基準を設ける理由として、

 質疑では、東京都の高原俊幸・在宅福祉課長が「利用実態にばらつきがあるのは、サービスの充実に努めてきた自治体があるということ。そういう自治体への補助金を、水準が十分でない自治体に配分するという考えか」とただした。同省の上田茂・障害保健福祉部長は「配分基準は取り組みが遅れている自治体の目標になる」と答えた。ほかにも都道府県側から発言を求める手が挙がっていたが、司会役の職員が「時間の関係で」と会議終了を宣言した。

 手を挙げていた神奈川県の鈴木健一・障害福祉課長代理は「今後のホームヘルプサービスの進め方をお聞きしようと思っていたのですが……」と苦笑していた。

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<2003年1月21日毎日新聞>

厚労省 障害者支援会議の傍聴認めず 「混乱が生じる」 

 厚生労働省は21日、省内で、都道府県の担当部長らが参加する「全国厚生労働関係部局長会議」を開いたが、一般の傍聴を認めなかった。これまでは公開しており、異例の対応。4月に始まる障害者の「支援費制度」で、同省がホームヘルプサービスへの補助金を市町村に配分する際、サービスの時間数をもとに基準を定めようとしていることに障害者団体が反発しており、「傍聴を許可すると、混乱が生じる恐れがある」(同省障害福祉課)と説明している。

 会議は午前10時に同省講堂で開会し、午後3時から社会・援護局が支援費制度に関する説明を行う予定。傍聴を希望していた「全国自立生活センター協議会」の中西正司代表らによると、20日になって同課から電話で「こういう事態なので、今回の傍聴は職員と報道関係者に限る」と連絡があったという。

 会議資料については希望者に配布されるが、中西代表は「代表者も含めていっさい傍聴はできないのは異例で、悲しい状況だ」と話している。厚労省には連日、障害者が抗議に訪れており、16日には1000人以上が集まった。このため、同省は現在、出入口の一部を閉鎖するなどの特別警戒を行っている。

 厚労省は28日の全国関係主管課長会議で、補助金配分の基準案を示す方針。全国の障害者団体は基準の設定自体には反対していないが「ホームヘルプサービスの時間数を元にした補助金の配分基準は、市町村が行うサービスの『上限』になりかねない」と強く抗議している。

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<2003年1月17日毎日新聞>

新潟女性監禁、検察側の上告受理 併合罪解釈で判断へ

 新潟県三条市の女性が9年2か月にわたって監禁された事件で、最高裁第1小法廷(深沢武久裁判長)は17日、2審・東京高裁判決を不服として検察側が行った上告受理の申し立てを認める決定をした。1、2審で判断が分かれた「併合罪」の解釈について、初の最高裁判断が示されることになった。

 この裁判で、東京高裁は「併合罪の規定は(被告人のために)刑の上限を短く限定する趣旨」として、佐藤宣行被告(40)に懲役14年を言い渡した1審・新潟地裁判決を3年減軽。検察側が「解釈に誤りがある」として、上告受理を申し立てていた。

 刑事事件の上告は、原則、控訴審の判決に憲法違反や判例違反があった場合に限られるが、刑事訴訟法は「法令の解釈に関する重要な事項を含む」場合にも上告を受理できると定めており、最高裁はこのケースにあたると判断した。

 この事件で、新潟地検は、最高刑が懲役10年の逮捕監禁傷害罪に加え、下着4枚を万引きした窃盗罪(最高刑・懲役10年)でも佐藤被告を起訴した上で、重い方の最高刑の1・5倍を上限とする併合罪の規定を適用し、懲役15年を求刑。新潟地裁も昨年1月、考えに沿って懲役14年を言い渡したが、東京高裁が同12月、1審判決を破棄していた。

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<2003年1月17日毎日新聞>

障害者支援費 「上限」白紙撤回求める 協議会代表

 4月にスタートする障害者の「支援費制度」で、厚生労働省がホームヘルプサービスに関する補助金を配分する際、サービスの時間数に一定の基準を定めようとしていることが障害者の猛反発を招いている問題で、坂口力厚労相は17日の閣議後会見で「(障害者と厚労省は)お互いに理解できていると聞いている」などと述べた。全国自立生活センター協議会の中西正司代表は「大臣の発言を聞く限り、厚労省の担当者が交渉の経緯をきちんと伝えているとは思えない。『上限』設定の白紙撤回を求めていく」と話している。

 また、国が示すサービス時間数の基準が事実上の「上限」になるという批判に対し、坂口厚労相は「補助金の配分には何らかの基準が必要だ。その使い方は市町村に委ねるが、基準以上のサービスが必要と判断すれば、自治体独自で予算を上乗せしておやりになる所は出てくると思う」と述べた。

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<2002年12月26日沖縄タイムス>

精神障害者の事件防止提言 連絡協がマニュアル

 県精神保健・医療・福祉連絡協議会(小椋力会長)は二十五日、精神障害者による事件・事故の防止マニュアルを発表した。精神疾患の理解や相談窓口の拡充、地域支援センターの強化などを提言。司法関係者に対しては、精神障害と犯罪との関係を明らかにし、容疑者の適切な処遇を求める一方、安易な不起訴や簡易精神鑑定を疑問視。関係機関との情報交換の場が必要としている。

 同協議会は、マニュアルを県に提出するとともに、関係団体へも配布し、事件・事故の一掃を目指す。

 マニュアルは「精神保健・医療・福祉を推進するための具体的提言」と題し、事件・事故防止策を十六項目にまとめた。精神医療・福祉の充実によって重大事犯の減少は可能とし、

 具体策として、相談窓口の増設と機能強化、かかりつけ病院での二十四時間対応を要望。犯罪被害者に対しては、支援のボランティア募集も提案している。

 県庁で記者会見した小椋会長は「精神障害者の事犯を防ぐには、地域の態勢づくりが最も重要だ。態勢づくりは地域の活性化にもつながる。できることから始めて、未然防止に努めたい」と述べた。

 佐敷町で二〇〇一年八月に発生した六人殺傷事件などを受けて、同協議会は内部で実行委員会を発足。同十二月に防止策の骨子をまとめ、この日、具体的なマニュアルを発表した。

情報は→沖縄タイムス


<2003年1月15日毎日新聞>

ハンセン病検証会議 事業延長の要求決める 群馬県草津町

 ハンセン病患者への隔離政策がなぜ90年間も続いたのかを究明する「ハンセン病検証会議」(座長・金平輝子・元東京都副知事)の第5回会合が15日、群馬県草津町の栗生楽泉(くりゅうらくせん)園で開かれた。検証会議は02〜03年度の2年間の事業として計画されているが、この日の会議では「作業の期間が不十分」との認識で一致。04年度まで事業を延長するよう厚生労働省に求めることを確認した。

 検証会議は、会議の目的や委員の人選をめぐり、厚労省と元患者側が対立し、予定より1年以上遅れた昨年10月に初会合があったばかり。

 この日は、委員13人が吹雪の中、同園内の「特別病室」跡などを見学し、元患者3人から、差別的な待遇の体験などについて話を聞いた。

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<2003年1月14日毎日新聞>

障害者団体 「支援費制度」で局長交渉へ 「上限」撤回求める

 4月にスタートする障害者の「支援費制度」で、厚生労働省がホームヘルプサービスの時間数に「上限」を設ける検討をしていることについて、全国の障害者団体の代表ら約400人が14日、厚労省に詰めかけ、撤回を求めた。担当課長との交渉は6時間近くに及んだが、結論は出ず、15日に河村博江社会・援護局長と改めて交渉することになった。障害者団体が担当課長と交渉して結論が出ず、局長交渉にまで発展するのは異例。

 交渉では、厚労省障害保健福祉部の担当課長が、支援費制度でサービスの需要が増えると予想される一方、国が出す補助金に限り(280億円)があることなどから、実施主体の各市町村に対し、障害の類型に応じてホームヘルプサービスの時間数か金額の「上限」を示す検討をしていると説明した。

 障害者側は「多くのサービスを必要とする重度の障害者から補助を削るのか」「需要が増える根拠を示せ」と猛反発。上限の撤回を求めたが、担当課長らは決定権がないことを理由に拒否。さらに、国は補助金は出すが、残りは自治体の責任でやる事業という趣旨の発言をしたため、「責任放棄だ」と批判が噴出した。

 障害者らは同省幹部との交渉を求め、大臣室のある10階に殺到するなど、省内は一時騒然となったが、最後に担当課長らが発言を謝罪し「みなさんが大変な不安を持っていることは分かったので、あす引き続き協議させていただきたい」などと述べたため、交渉を打ち切った。

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<2003年1月12日毎日新聞>

障害者支援 厚労省、2事業の補助金打ち切り 自治体は反発

 障害者が地域で生活するのを支援する二つの事業の補助金について、厚生労働省が先月、来年度から打ち切る決定をしていたことが分かった。同省は来年度予算の概算要求では拡充の方針を打ち出しており、突然の方針転換に都道府県や市町村は「寝耳に水」と猛反発。撤回を求める要望が相次いでいる。二つの事業は障害者自身が必要なサービスを選んで受ける支援費制度(4月開始予定)でも中核的な役割を果たすと期待されていたもので、同制度の運用にも影響しそうだ。

 厚労省が補助金打ち切りを決めたのは、96年度から始まった「市町村障害者生活支援事業」「障害児(者)地域療育等支援事業」。地域で暮らす知的・身体障害者(児)が福祉サービスの利用援助や生活情報の提供などを行い、「療育」はコーディネーターなどと呼ばれる専門職員らが相談などを受けつける。現在は国が事業費の2分の1を補助している。

 4月から支援費制度では障害者が必要なサービスを選ぶため、専門職員らのアドバイスは障害者の社会参加や自立を促すうえで一層重要になるとされる。厚労省も来年度には2事業を拡充する方針を示し、各自治体もそれに基づき予算編成を進めていた。

 ところが、同省は先月中旬、突然、補助金を打ち切り、地方交付税で措置することを決め、同27日に正式通知した。同省は通知で「自治体が弾力的に事業展開できるようにした」と説明しているが、地方交付税は補助金と違って使途が限られていないうえ、来年度には減額も予想されている。このため、補助金打ち切りによって事業を実施しなかったり、途中で中止する自治体も出てくる恐れがある。

 厚労省に撤回を求める要望書を提出した京都府は「補助を前提に事業推進を呼びかけながら、突然打ち切るのは承服しがたい。補助を前提に来年度予算を策定中の市町村もあり、大きな混乱が生じている」と話す。

 厚労省障害保健福祉部企画課は「予算との兼ね合いで、年末まで省内で議論を続けていたため、打ち切りを都道府県側に示す機会が取れなかった。2事業とも都道府県や市町村の創意工夫で事業展開できるよう、引き続き指導していきたい」と釈明している。 【須山勉】

 田中耕太郎・山口県立大社会福祉学部教授(社会保障論)の話 障害者の脱施設の流れができつつあるターニングポイントともいえる時期なのに、厚労省の決定は予算の数合わせの中での事業切り捨てとしか思えない。二つの事業は施設を作るよりずっと効率のよい施策で、在宅障害者支援の要だ。国の予算は現在も圧倒的に入所施設へ振り向けられており、削減できるカネは他にあるはずだ。

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<2003年1月11日毎日新聞>

知的障害者施設 入所の34歳男性が風呂で水死 東京・日野市

 東京都日野市の知的障害者施設「都七生福祉園」で8日夜、入所していた男性(34)が施設内の寮の風呂でおぼれて死亡していたことが分かった。男性はてんかんの症状があり、入浴中に発作が起きたとみられる。男性には介助者がついていなかったが、同園は「以前から1人で入浴できるなど自立できていた」と説明している。

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<2002年12月27日時事通信>

知的障害者の預金を横領 160万円、世話人女性を告発−高知

 高知市大津甲の知的障害者支援施設「大津グループホーム」で、世話人の女性(55)が施設利用者の預金計約160万円を着服していたことが分かり、施設を運営する社会福祉法人「高知県知的障害者育成会」は27日、この女性を業務上横領容疑で高知県警南国署に告発した。 

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<2002年12月26日沖縄タイムス>

精神障害者の事件防止提言 連絡協がマニュアル

 県精神保健・医療・福祉連絡協議会(小椋力会長)は二十五日、精神障害者による事件・事故の防止マニュアルを発表した。精神疾患の理解や相談窓口の拡充、地域支援センターの強化などを提言。司法関係者に対しては、精神障害と犯罪との関係を明らかにし、容疑者の適切な処遇を求める一方、安易な不起訴や簡易精神鑑定を疑問視。関係機関との情報交換の場が必要としている。

 同協議会は、マニュアルを県に提出するとともに、関係団体へも配布し、事件・事故の一掃を目指す。

 マニュアルは「精神保健・医療・福祉を推進するための具体的提言」と題し、事件・事故防止策を十六項目にまとめた。精神医療・福祉の充実によって重大事犯の減少は可能とし、(1)患者・家族への理解(2)相談窓口の充実(3)地域生活支援センターの役割(4)事件・事故の検証―などを記している。

 具体策として、相談窓口の増設と機能強化、かかりつけ病院での二十四時間対応を要望。犯罪被害者に対しては、支援のボランティア募集も提案している。

 県庁で記者会見した小椋会長は「精神障害者の事犯を防ぐには、地域の態勢づくりが最も重要だ。態勢づくりは地域の活性化にもつながる。できることから始めて、未然防止に努めたい」と述べた。

 佐敷町で二〇〇一年八月に発生した六人殺傷事件などを受けて、同協議会は内部で実行委員会を発足。同十二月に防止策の骨子をまとめ、この日、具体的なマニュアルを発表した。

情報は→沖縄タイムス


<2002年12月19日毎日新聞>

精神医療 施策報告書受け対策本部設置 病床削減は表現後退

 今後の精神医療・福祉施策の基本となる厚生労働省社会保障審議会精神障害分会の報告書が19日公表され、同省は省内に対策本部を設置し、初会合を開いた。しかし報告書には具体的な年次計画が示されていないうえ、民間病院側の反発で病床数の削減をめぐる表現が大きく後退し、精神医療の底上げが進むかどうかは不透明だ。

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<2002年12月18日毎日新聞長崎版>

[片々]2002ワイド 主婦刺殺事件 長崎

 ◇起訴前鑑定は是か
 今年3月、佐世保市で新婚の主婦が殺害された。容疑者の男はすぐに逮捕されたが、「『切腹しろ』と幻聴が聞こえ、身代わりに女性を刺した」と異常な動機を供述したため、すぐには起訴されず、鑑定留置された。
 鑑定した県内と熊本県の精神科医はいずれも統合失調症と診断。これを受けて検察は「犯行時に心神喪失だった」として不起訴にし、男は精神病院に措置入院となった。
 一連の経過を取材して何か釈然としない気持ちが今も残っている。なぜ重大事件が一度も裁判にかからず、事実関係も明らかにならないまま司法手続きが終わったのか。
 その背景には、高い起訴有罪率があるといわれる。容疑者が心神喪失と鑑定されれば、刑事責任は問えない。検察官にも起訴する以上は無罪判決を避けたいという気持ちがあるだろう。だから、起訴前に心神喪失か否かを判断するため精神鑑定する場合が多いという。だが、国民に見えない所ですべて処分が決まることへの反発は必ずある。
 国会では、心神喪失などで不起訴や無罪になった精神障害者に裁判所が強制入院や通院を命じる「心神喪失者医療監察法案」が論議され、微妙なケースの「不起訴→措置入院が増えるのでは」という指摘も出ている。
 佐世保の事件の場合、精神鑑定が起訴前としては異例の2回実施されており、安易な不起訴とは思わない。が、容疑者が心神喪失か否かも含めて事件を法廷で審理してほしかった。その結果が検察の判断と同じであったとしても、その方が司法への信頼につながると思う。

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<2002年12月18日時事通信>

学校業務とうつ病の因果関係認めず 自殺教諭の妻、逆転敗訴 仙台高裁

 小学校教諭の夫=当時(29)=が自殺したのは学校業務による心労が原因だったとして、岩手県釜石市に住む妻の菊池有美子さん(51)が、地方公務員災害補償基金岩手県支部(支部長・増田寛也知事)を相手取り、公務外災害とした認定の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が18日、仙台高裁であった。喜多村治雄裁判長は「公務の過重が原因で自殺したと認めることはできない」と述べ、「公務災害」と認定した一審盛岡地裁判決を取り消し、原告の請求を退けた。
 判決は「同僚に道徳授業や公開授業について悩みを相談した形跡はなく、授業が特別な精神的負担となったとまでは言えない」とし、組合活動など公務以外の事情でうつ病にかかった可能性も指摘した。一審が「うつ病が悪化した結果の自殺」と認定した点についても「軽度のうつ病の可能性は否定できないが、重症うつ病に罹患(りかん)していたとまで断定できない」と述べた。

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<2002年12月18日毎日新聞>

公務災害認定 1審判決を取り消し遺族側の請求棄却 仙台高裁

 岩手県釜石市立小学校の菊池明徳教諭(当時29歳)が自殺したのは過重な公務と精神的負担によるうつ病が原因と判断し、公務災害を認定した盛岡地裁の判決を不服として、地方公務員災害補償基金岩手県支部(支部長・増田寛也知事)が公務認定の取り消しを求めた控訴審判決が18日、仙台高裁であり、喜多村治雄裁判長は1審判決を取り消し、遺族側の請求を棄却する判決を言い渡した。

 喜多村裁判長は「うつ病と自殺の因果関係は否定できないが、自殺が公務に起因するとは認められない」と指摘した。

 判決によると、菊池教諭は83年3月、「学校の仕事にいささか疲れた」などとメモを残し、同県大船渡市三陸町の山中で自殺した。

 1審の盛岡地裁は01年2月、「過重な公務により、うつ病に罹患(りかん)し、自殺した」として、公務外災害とした処分を取り消す判決を言い渡したが、同基金県支部側が判決を不服として控訴していた。

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<2002年12月18日読売新聞>

教諭のうつ病自殺、公務外災害と認定 高裁が1審破棄

 岩手県釜石市の小学校教諭が自殺したのは過労によるうつ病発症が原因として、妻が、「公務外災害」と認定した地方公務員災害補償基金県支部を相手取り、処分の取り消しを求めていた訴訟の控訴審判決が18日午後、仙台高裁であった。喜多村治雄裁判長は、処分取り消しを命じた1審・盛岡地裁判決を破棄、控訴した同支部側の主張を認めて「公務外災害」と認定した。1審判決は、地方公務員の過労自殺を巡っては全国で初めて、公務外災害の認定を裁判で取り消して「公務災害」としたが、控訴審判決は逆の判断を示した。

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<2002年12月18日毎日新聞>

監獄法 日弁連が改正を申し入れ 受刑者の権利明記など

 日本弁護士連合会が、明治憲法下の1908年に作られた監獄法の改正協議を来年にも始めるよう法務省に申し入れていることが分かった。名古屋刑務所の受刑者に対する暴行事件もあり、日弁連は法務省に対して積極的な対応を求めていく方針。1世紀前の法律が、現在の矯正実態に合わないとの認識は共通しており、改正に向けての綱引きが始まる。

 監獄法は、受刑者の収監や拘禁の方法、賞罰などを定めているが、条文は簡素で解釈に幅を持たせているため、規則や通達で運用しているのが実情。旧かなづかいのカタカナ書きで、受刑者らの権利などに関する規定がほとんどない。

 法務省と日弁連は00年6月以降、受刑者の処遇について勉強会を続けており、日弁連が改正協議を申し入れたのもこの会議の席上だ。予定していた話し合いの項目が来年前半で終了するため、日弁連は「受刑者の処遇に限ってまず法改正に取り組むべきだ」と主張したが、法務省は、過剰収容への対応に忙しく、法改正できる状況ではないと述べた。

 かつて両者は、代用監獄の恒久化を盛り込んだ留置施設法案など拘禁2法案の成否で激しく対立している。法務省は82年、受刑者の新たな処遇内容を定めた刑事施設法案を国会に提出したが、留置施設法案をセットにしていたため、日弁連などが猛反対。91年までに3度国会に提出されたが、いずれも廃案になり現在に至っている。

 同省の保坂洋彦矯正局総務課長は「日弁連との勉強結果を局内に示して検証作業をしなくてはならない。協議は続けたいが、現時点で法改正に取り組める環境にはない」と話す。

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<2002年12月18日毎日新聞>

介護報酬 改定幅がマイナス2.3%に 来年4月に実施

 来年度予算編成の事前大臣協議で18日、来年4月に実施される介護保険の介護報酬改定幅がマイナス2.3%(加重平均)に決まった。在宅分が0.1%アップし、特別養護老人ホームなど施設サービス分はマイナス4.0%となる。

 在宅アップ分は訪問介護のうち生活援助(現行1時間程度1530円)などの引き上げに充てられる。一方、利益率が12%を超える特別養護老人ホームなど施設の報酬は切り下げられる結果になった。サービスごとの単価は来年1月に諮問される。厚生労働省は「在宅介護重視の方針をなんとか確保できた」と受け止めている。

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<2002年12月17日毎日新聞>

名古屋刑務所 暴行事件起訴を受け、本省幹部が謝罪会見

 名古屋刑務所の刑務官の受刑者死亡事件の起訴を受け、法務省矯正局の保坂洋彦総務課長らが会見し、謝罪した。この中で、保坂課長は、同刑務所での革手錠の使用件数が今年3月以後に急増しているとして、

――などの事情を挙げたうえで、革手錠使用との因果関係をさらに調査する意向を示した。

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<2002年12月17日毎日新聞>

ハンセン病 療養所入所後死亡した元患者82人の遺族と和解

 ハンセン病国家賠償訴訟で、療養所入所後に死亡した元患者82人の遺族176人と国との和解が17日、東京地裁で成立した。和解一時金は7億9954万円。同地裁で遺族や入所歴のない元患者との和解が成立したのは7度目。これまで元患者170人の遺族315人と非入所者3人との和解が成立している。

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<2002年12月16日読売新聞>

全家連「助成金の5割流用」と中間報告

 全国精神障害者家族会連合会(全家連)の補助金流用問題で、全家連に交付した助成金の使途などについて調査(再監査)している日本財団は16日、「助成金の約50%が流用されていた」とする中間報告を発表した。

 帳簿類は計画的、組織的に偽造されていたといい、「きわめて悪質な行為と言わざるをえない」として、不正流用分の返還を請求する方針を明らかにした。

 日本財団は全家連に対し、1983年度以降これまでに、総額6億6000万円余の助成金を交付。このうち、97―2001年度の5年間に交付した計1億3490万円の助成金について再監査を行っている。

 尾形武寿・同財団常務理事によると、5年間の助成金のうち約半分が目的外に流用され、また、全体の約20%は同財団の助成事業以外に使われており「使途不明金」となっていることを明かした。

 調査の結果、全家連が研修会事業の一環として開催したと報告してきた企画委員会は、実際は開催されておらず、委員会議事録、委員就任承諾書、領収書などはすべて偽造だったことが判明した。

 さらに、全家連が97年度に印刷会社3社に支払った代金約400万円が、98年度になって全額、全家連の「裏口座」に入金されているなど、「取引業者との共同謀議による架空取引」があったこともわかった。

 同財団では、「流用はあったものの、全家連が行っている事業自体は社会的意義のあるもの」として、来年度以降の助成金打ち切りは行わないとの考えを示した。

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<2002年12月16日時事通信>

補助金、半分が使途不明 精神障害者家族連への過去5年分  日本財団発表

 財団法人全国精神障害者家族会連合会(全家連)が国などの補助金を対象事業以外に流用していた問題で、補助金を交付している日本財団(曽野綾子会長)は16日、過去5年間に助成した約1億3500万円のうち、少なくとも2割が目的外に使われ、使途不明分は合計で約5割に上ると発表した。

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<2002年12月15日時事通信>

両親と隣人殺傷 40歳の二男を逮捕−埼玉

 15日午前0時40分ごろ、埼玉県川口市飯塚、無職河野武男さん(69)方の敷地内で、武男さんが血まみれで倒れているのを近所の男性が発見、110番した。武男さんは顔などを刺され重傷。
 川口署員が調べたところ、河野さんの妻静江さん(66)が2階で、隣の無職明山邦子さん(73)が明山さん方1階の台所付近でそれぞれ血まみれで死んでいた。現場で血の付いた出刃包丁を持った河野さんの二男(40)が殺害を認めたため、殺人の現行犯で逮捕した。
 調べによると、明山さん方の2階にいた明山さんの長女(48)がガラスの割れる音を聞き1階に降りたところ、出刃包丁を持った河野さんの二男が1階の台所付近にいたという。二男は統合失調症(精神分裂病)で入院歴があった。 

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<2002年12月15日読売新聞>

埼玉で包丁男が2人殺害、1人重傷

 15日午前零時40分ごろ、埼玉県川口市の民家の敷地内で、男性が血だらけで倒れているのを通行人が見つけ、110番通報した。

 川口署員が駆けつけたところ、同所、無職明山邦子さん(73)方前で、隣家の無職男性(69)が顔から血を流して倒れており、そばに出刃包丁を持った男が返り血を浴びて立っていた。男が「3人刺した」と話したため、署員が調べたところ、明山さん方1階の居間で、明山さんが首から血を流して死亡しており、さらに男性方2階で、男性の妻(66)が死亡していた。男性は顔などに重傷。

 男は、無職男性の二男(40)で、同署は二男を殺人未遂の現行犯で逮捕、容疑を殺人に切り替えて調べる。二男は精神病の通院歴があり、調べに対し、意味不明な供述を繰り返しているという。

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<2002年12月15日毎日新聞>

殺人 出刃包丁の男、両親や隣家の女性刺す 埼玉県川口市

 15日午前0時50分ごろ、埼玉県川口市飯塚3、無職、明山邦子さん(73)方の近くに住む男性から「血だらけで人が倒れている」と110番通報があった。駆け付けた川口署員が明山さんの隣家の玄関先で、この家に住む無職男性(69)が刺されて倒れているのを発見、出刃包丁(刃渡り約15センチ)を持って出てきた男性の二男(40)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。2階で母親(66)が、明山さん方1階の居間で明山さんが首などを刺されて死亡しており、同署は殺人容疑に切り替えて二男から動機などを聴いている。

 調べでは、同0時40分ごろ、明山さん方の2階にいた明山さんの長女(48)がガラスが割れた音を聞いて1階に降りたところ、居間に明山さんが血を流して倒れていた。近くに二男が立っていたため、近所に助けを求めたという。3人は、いずれも首など数カ所を刺されていた。

 二男は調べに対し、3人を刺したことを認めているが「殺せと命令された」などと意味不明のことを口走っており、同署で慎重に捜査を進めている。

 現場はJR川口駅の西約700メートルの住宅街で、荒川の近く。

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<2002年12月15日時事通信>

両親と隣人殺傷 40歳の二男を逮捕−埼玉

 15日午前0時40分ごろ、埼玉県川口市飯塚、無職河野武男さん(69)方の敷地内で、武男さんが血まみれで倒れているのを近所の男性が発見、110番した。武男さんは顔などを刺され重傷。
 川口署員が調べたところ、河野さんの妻静江さん(66)が2階で、隣の無職明山邦子さん(73)が明山さん方1階の台所付近でそれぞれ血まみれで死んでいた。現場で血の付いた出刃包丁を持った河野さんの二男(40)が殺害を認めたため、殺人の現行犯で逮捕した。
 調べによると、明山さん方の2階にいた明山さんの長女(48)がガラスの割れる音を聞き1階に降りたところ、出刃包丁を持った河野さんの二男が1階の台所付近にいたという。二男は統合失調症(精神分裂病)で入院歴があった。 

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<2002年12月14日毎日新聞>

福島県いわきの病院で医師2人死傷 初公判で無罪主張 精神鑑定求める 

 ◇弁護、検察側とも精神鑑定求める
 いわき市の市立常磐病院で98年、統合失調症で通院中の男性に男性医師2人が出刃包丁で切りつけられ、1人が死亡、1人が2カ月の重傷を負った事件で、殺人と殺人未遂罪に問われている矢吹町滝八幡、無職、大和田源二被告(46)の初公判が13日、福島地裁(原啓裁判長)であった。
 起訴事実の認否で、同被告は、殺人について「医師を切りつけたことは認めるが、殺意はなかった。医師は今でも生きている」などと述べ、殺人未遂については「何もしていない」とそれぞれ起訴事実を否認した。弁護側は心神喪失により刑事責任は問えないと無罪を主張した。弁護側、検察側の双方とも裁判所による精神鑑定を求めた。
 同事件を巡っては、地検いわき支部は99年2月、精神鑑定をもとに「通院歴があり、責任能力に問題がある」としていったん不起訴処分にした。しかし、遺族からの不服申し立てを受けた検察審査会が不起訴不当を議決し、福島地検が10月、再捜査の結果刑事責任を問えるとして一転、起訴に踏み切った。
 検察側の冒頭陳述によると、同被告は23歳ごろに統合失調症にかかり、22回の入退院を繰り返した。98年5月29日、同病院で受診中、持参した出刃包丁で鈴木裕樹医師(当時34歳)に切りつけて死亡させたうえ、駆け付けた別の医師(当時44歳)にも左腕に切りつけて2カ月の重傷を負わせた。検察側が提出した精神鑑定書によると、同被告は精神科医療や投薬への拒絶感から計画的に医師を殺害したもので、善悪の判断能力(理非弁別能力)は低下していたものの完全には喪失していなかったとしている。
 裁判を傍聴した鈴木医師の父で、宮城県築館町の鈴木通夫さん(68)は「事件の真相が初めてわかり、言葉は変だがうれしかった。再度の精神鑑定を行うのはいいことだと思うが、遺族としては早く結論がほしい。裁判の長期化が心配です」と話した。
 精神障害者の刑事処分のあり方を巡っては、過去に精神障害で不起訴になった被告が、児童8人を殺害した罪で起訴された大阪教育大付属池田小の児童殺傷事件以来、検察は捜査段階での鑑定留置などで処分を決めず、公判で是非を争う姿勢に転じている。

情報は→Yahoo! News


<2002年12月13日時事通信>

男性刺殺の男を簡易鑑定 「人殺したかった」、一方で論理的行動 東京地検

 東京都板橋区の公園で7月、無職斎藤寅一さん=当時(76)=が散歩中に刺殺された事件で、殺人などの容疑で逮捕された無職藤井智洋容疑者(29)に対し、東京地検が簡易鑑定を実施したことが12日、分かった。刑事責任能力に問題はないとの鑑定結果が得られ、同地検は13日、藤井容疑者を殺人罪などで起訴する見通し。
 藤井容疑者は過去に統合失調症(精神分裂病)で数度入院したことがあるほか、板橋署捜査本部の調べに対し「無性に人を殺したくなって、自分より弱そうな老人を狙った」と話した。
 このため、同地検は、拘置期間中に精神科医が面接するなどして診断する簡易鑑定を実施した。
 しかし、藤井容疑者は事件後に現場から逃走して血が付着したズボンを着替え、刃物の血を洗い流したほか、自分で110番した理由について「110番すれば疑われないと思った」と説明。行為の善悪を区別し、論理的に行動していることなどから、同地検は犯行時に心神喪失や耗弱の状態にはなく、刑事責任を問えると判断したもようだ。 

情報は→Yahoo! News


<2002年12月7日大阪読売新聞健康面>

精神病院なくしたイタリア 地域のサポート体制充実

 イタリア・トリエステ県精神保健センター副所長、医師 ブルーノ・ノルチョさん(57)

 イタリアは精神病院を廃止しました。改革が遅れていた南部でも二年前になくなった。大革命ですが、病院から地域へという世界的な精神医療の流れに沿ったことです。
 改革の先頭に立ったF・バザーリア医師(故人)は「精神病院は治療の場として適切でない」と考えました。人権、自由、個人の自立を精神病院が制限してきたからです。以前はイタリア全土で約十万人が鉄格子の閉鎖病棟に隔離され、患者は全員、同じ服装で丸坊主だった。私物も持てず、作業療法の名目で院内清掃などをやらされたのです。
 バザーリア医師がイタリア北東部の港町、トリエステの公立サンジョバンニ精神病院の院長になり、本格的な改革を始めたのは一九七一年。当時は入院患者が千百八十二人もおり、90%が強制入院でした。
 彼は「病名でレッテルを張るのをやめよう、個人を見つめ直そう」と訴え、まず疾患別の病棟を出身地域別に変え、家族が協力的な人から退院を進めました。作業は有給に変え、協同組合を組織した。次にアパートやグループホームへの退院。受け入れ先のない人は空いた病棟をアパートに改造して住んでもらった。病院を地域に開放するうち市民や芸術家の協力も増え、今では九つの協同組合で障害者と市民がレストランやホテル、農業などを営んでいます。
 七八年には「バザーリア法」が成立、精神病院の新設、新規入院が禁止された。トリエステ県は最初に病院を閉鎖して、四つの地域ごとに精神保健センターを作りました。県の人口は二十五万人で精神医療ユーザーは約三千人。各センターは約三十人のスタッフで二十四時間の診療・相談体制をとり、急な入院用のベッドも八床ずつある。地域に責任を持つので来所を待つだけでなく、医療を放置された人を積極的に探し、刑務所へも医療提供に出向きます。
 救急医療、強制入院は総合病院で行います。強制入院は七日間(更新あり)で医師二人の診断をもとに市長が決め、裁判所が事後審査しますが、七一年に百五十件あった強制入院は九八年で三十六件に減った。自殺は五十人から四十八人で変化がない。この間、精神保健医療スタッフの総数は半減し、コストも半分になった。病院より地域医療の方が安く済むのです。
 事件はどうか。イタリアには刑事事件を起こして責任能力なしとされた障害者に対する保安処分制度があり、司法精神病院五か所に約千人が収容されているけれど、トリエステでは七一年に二十件あった保安処分が九八年はゼロ。十年間で四人しかいない。精神病院を閉じて、事件はむしろ減っているわけです。
 日本でも保安処分に似た法案が出ているそうですが、司法精神病院は人権上も治療上も問題が多い。地域のサポートを充実すれば事件は減らせるのです。
                     (原 昌平)
◇ノルチョ医師は日弁連の招きで十一月に来日、京都、大阪、東京で講演した。

◇写真=「精神病院はいらない」と語るノルチョ医師(11月25日、大阪弁護士会館で)

情報は→読売新聞


<2002年12月11日MedWave>

脳内のセロトニン産生、冬季にやはり減少

 健常ボランティア101人を対象とした研究で、日照時間が減る冬季には、脳内のセロトニンの代謝回転(ターンオーバー)速度が落ちていることがわかった。セロトニンは、冬になるとうつ状態になる「冬季うつ病」と深い関係があるとされるが、剖検例以外で脳内のセロトニン量を直接評価できた研究は初めて。研究結果は、Lancet誌12月7日号に掲載された。

 セロトニンは神経伝達物質の一つで、気分や意欲などの情動に関与しており、これが減少するとうつ病やうつ状態になるとされる。「冬季うつ病」患者には、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)がよく効き、かつ明るい光を一定時間浴びる光線療法でも気分が改善することから、「日照時間が短くなると、脳内のセロトニン量が減り、うつ状態を引き起こす」との発症機序が考えられてきた。

(中略)

 以上から研究グループは、冬季うつ病患者を対象とした検討を加える必要はあるものの、「今回の研究結果は、太陽の光線量が脳のセロトニン産生活性に影響し、季節による気分の変動や季節性の疾患に関連していることを示唆している」と結論付けた。

 なお、興味深いことに、脳内セロトニン代謝回転速度は採血を行った当日の日照時間と強い相関があったが、前日の日照時間とは相関がみられなかった。この点について、研究グループは「採血当日の朝の光の強さで、セロトニン代謝回転速度がすばやく調節されるのでは」とみている。

情報は→ Nikkei BP

冬に入るころにうつになる、季節性のうつ病のかたがいるとよく聞きます。この説からすれば、冬場は朝日が当たりやすいところで寝て、午前中、日なたぼっこをするとうつを予防できるということになるのでしょうか。


<2002年12月11日毎日新聞>

心神喪失者 医療観察法案が衆院を通過 入院要件が焦点に

 重大事件を起こした精神障害者の処遇を定めた「心神喪失者医療観察法案」の修正案が10日、衆院本会議で与党3党と自由党の賛成多数で可決、参院へ送られた。11日の参院本会議で政府・与党の修正案と、再提出された民主党の対案の趣旨説明が行われて法務委員会に付託され、来年の通常国会で両案が引き続き審議される見通しだ。

 「心神喪失者医療観察法案」をめぐる今後の論議では、入院要件のあいまいさなどが改めて焦点となる。

 先の通常国会で政府案が入院要件としていた「再犯の恐れ」に批判が相次ぎ、与党は臨時国会になって政府案の非を認めたうえで、入院要件を「医療の必要」に修正した。野党が「要件があいまいすぎ、治療名目で不当な強制隔離が許される」と指摘したが、与党は「対象者は政府案より狭まる」との答弁を繰り返すだけで、議論はかみ合わなかった。

 また、関係者の「やる気」を疑わせる事態もあった。坂口力厚生労働相は、過去の措置入院患者のカルテなどを追跡調査し、法案対象者の予想人数や入院期間をシュミレーションする必要性を認めたが、法務、厚労両省は調査していなかった。車の両輪と位置づけた精神医療の底上げについても、坂口厚労相は「地域の受け入れ条件が整えば退院可能な『社会的入院』患者約7万人を10年以内に社会復帰させる」と答弁したにとどまり、具体的な年次計画は示せなかった。

 一方、臨時国会での委員会は与党の出席不足で3度も審議がストップする低調さだった。

 参院での審議ではまず、法案が必要だという基本的なデータを示す説明責任が求められる。衆院では、患者を支える現行の精神医療、福祉の貧しさを改善することが最も重要であることを政府・与党も認めた。現状を冷静に分析し、当事者の視点を切り捨てることなく、必要な施策が何かを徹底して議論する姿勢が必要だ。 【精神医療取材班】
情報は→毎日新聞


<2002年12月11日毎日新聞>

人権フォーラム 障害者の発言内容の一部を削除 青森県

 青森市で10日開かれたシンポジウム「障害者人権啓発フォーラム」で、障害者の発言内容を事前にまとめたレジュメ(要約)の一部を、主催者の青森県が削除した。削られたのは行政への批判や要望を語る部分。県側は「発言を抑圧する意図はない」と説明するが、発言を予定していた障害者3人中2人が「人権侵害そのものだ」と憤慨し、シンポへの出席を拒否した。

 発言内容を削除されたのは、知的障害者団体「ピープルファースト北海道」の土本秋夫会長。土本会長によると、県は土本会長のレジュメから、ピープルファーストと国との交渉の経緯や障害者施設の在り方への批判を述べた部分を削除した。

 また、精神障害者団体「全国『精神病』者集団」の山本真理さんは、精神病院の不祥事についての新聞記事を配布しようとして断られたという。

 土本会長らの抗議を受け、県は削除部分の復元を提案したが、土本会長は「非常にショックだ」と出席を断った。山本さんも「障害者を『無害な障害者』と『有害な障害者』に分ける心神喪失者医療観察法案と同じ発想だ」として欠席した。

 シンポでは削除部分が別紙で配布され、2人の欠席の経緯が報告された。唯一出席した身体障害者団体「北九州自立生活センター」の林芳江代表は「私たちの文書や発言を尊重してほしい」と話した。

 県健康福祉部は「レジュメは『障害者の住みよい街』というテーマとずれており、長すぎたので削ったが、意思疎通が不十分だった」と話している。

情報は→毎日新聞


<2002年12月10日朝日新聞>

心神喪失者処遇法案、衆院で可決

 重い犯罪をおかしたが、責任能力を問えない精神障害者に裁判所が入院を命じる制度を新設する心神喪失者処遇法案が、10日の衆院本会議で与党三党と自由党などの賛成多数で可決された。民主・共産・社民は人権保障の面から法案に反対しており、参院で継続審議扱いとなる。
 昨年の大阪・池田の児童連続殺傷事件をきっかけに立法化の動きが加速した。法務・厚生労働の両省は04年4月から制度を始める予定だったが、今国会で成立しなかったため、計画の修正を検討している。

情報は→朝日新聞


<2002年12月10日時事通信>

佐藤被告、懲役11年に減軽 「法定刑超え、違法」と東京高裁−新潟女性監禁事件

 新潟県三条市で1990年11月、当時小学4年生だった女性(22)を連れ去り、9年2カ月にわたって監禁したなどとして、未成年者略取、逮捕監禁致傷などの罪に問われた無職佐藤宣行被告(40)の控訴審判決が10日、東京高裁であった。山田利夫裁判長は「逮捕監禁致傷罪について法定刑を超える量刑をしており、違法」と述べ、懲役14年とした1審判決を破棄、同11年を言い渡した。

情報は→Yahoo! News


<2002年12月9日朝日新聞>

知的障害者政策、「脱施設」に転換 政府の新プラン

 政府は、知的障害者の政策について現在の施設入所中心から地域の中で生活する「脱施設」に転換する方針を固めた。これまで施設を増やしてきたが、03年度から5年間の「新障害者プラン」では新たな入所施設建設の数値目標を盛り込まない方針だ。地域での新たな受け皿として、障害者が少人数で生活するグループホームの拡充も検討されている。

 03年度から10年間の障害者政策の基本方針を示す「新障害者基本計画」では、「本人の意向を尊重し、入所者の地域生活への移行を促進する」「障害者は施設という認識を改める」「入所施設は真に必要なものに限定する」などとして脱施設の方向を打ち出す方向だ。12月中に閣議決定される。

 多くの先進国では脱施設が進んでいるが、日本では約46万人の知的障害者のうち約13万人が施設で暮らし、その多くが10年以上の長期入所だ。

 現在の障害者プラン(96〜02年度)は、障害のない人と同じように社会の一員として暮らす「ノーマライゼーション」の理念を掲げてはいるが、実際には約9万5000人分の知的障害者入所施設の整備目標を立て、建設を進めてきた。

中略

 入所施設は戦後、地域の支えがない中で、「自分たちが死んだ後どうなるのか」という親の不安を背景に整備が進んだ。しかし近年、障害者や家族から「社会で普通に生きたい」と、グループホームなどで暮らすことを望む声が高まっている。

情報は→朝日新聞


<2002年12月11日毎日新聞>

拒食症 改善へ「グレリン」を使った新薬 京大が臨床試験開始

 京都大病院探索医療センター(京都市左京区)は10日、食欲増進や成長ホルモン分泌を促す生理活性物質「グレリン」を使った新薬を作るため、今月から臨床試験を始めたと発表した。グレリンは寒川賢治・国立循環器病センター研究所生化学部長が99年3月、胃から発見した物質。老化予防や心機能回復、栄養改善などが期待されている。

 臨床試験では、まず、健康な人に合成ヒト・グレリンを投与して血液や生化学検査などで安全性を確認。その後、体力が落ちた老人、拒食症などの患者に投与して効果を確認する。

 探索医療センターは、基礎研究を実用化させるため開発、検証、臨床などの部門が一体となって昨年4月に設置された。今回が初の臨床試験となる。寒川部長は「グレリンは筋肉増強や記憶力回復など多くの可能性を持っている。臨床試験で、さまざまな応用方法を見つけ出したい」と話している。

情報は→毎日新聞


<2002年12月9日毎日新聞>

精神医療 病床削減の表現後退 最終決定を見送り 厚労省分会

 今後の精神医療・福祉の充実を検討してきた厚生労働省の社会保障審議会精神障害分会が9日、開かれ、最終報告書案が示された。世界的に批判される33万床もの精神科病床数の削減を巡る表現が後退していることに、複数の委員から抗議の意見が出て、最終決定は見送られ、報告書のとりまとめは座長の高橋清久・国立精神・神経センター総長に一任された。

 報告書は、地域の受け入れ条件が整えば退院可能な「社会的入院」の患者約7万2000人を今後10年間で退院させることが柱。しかし、病床数削減を明記することに、民間病院でつくる日本精神科病院協会や日本医師会が「まず病床削減ありきでは納得できない」と反発していた。

 同省がまとめた最終案は、社会的入院患者の退院、社会復帰によって「入院患者の減少、ひいては病床数の減少を図る」との前回までの表現が、「入院患者の減少、ひいては病床数の減少が見込まれる」と修正された。他の個所でも病床数の「減少」が「動向を見る」などに変えられた。

 これに対し、自治体病院の代表や弁護士の委員から「『見込まれる』という表記は人ごとのようで、国として政策的に関与しないと受け取られる」「病床数の削減を大胆に打ち出さなければ、社会復帰の受け皿づくりも進まない」などの批判が相次いだ。

 また、国会で審議中の「心神喪失者医療観察法案」の成立を前提とした記載にも、「削除すべきだ」との意見が出た。

 【精神医療取材班】

情報は→毎日新聞


<2002年12月9日読売新聞>

社会的入院患者、10年内に退院を 厚労省審議会分会

 精神障害者の医療・福祉施策について検討してきた厚生労働省社会保障審議会の精神障害分会は9日、「社会的入院」状態にある約7万2000人の患者を10年以内に全員退院、社会復帰させることを明記した最終報告書案をまとめた。入院医療が中心だった日本の精神医療を、地域生活を通じた医療・福祉施策に切り替えるのが狙い。同省では今後、退院した患者の受け皿となる在宅福祉サービスや精神科救急システムの整備・拡充を急ぐ。

 厚労省によると、国内の精神科病院の入院患者は約33万人。このうち約7万2000人が条件が整えば退院可能な「社会的入院」とされる。これらの患者は、退院後の生活の場がないため精神科病院に長期入院しているのが実情で、患者の高齢化も問題となっている。

 報告書案では、社会的入院の早期解消の実現のため、異例の数値目標を設定。ホームヘルプなどの在宅福祉サービスの充実、精神障害者が共同生活するグループホームや公営住宅の確保など、病院以外で生活する際に必要な支援を進めるべきだとした。また、在宅患者が精神病を再発した際の病院への搬送を担う精神科救急システムなど、地域で生活しながら医療を受けられる体制も充実させる。

情報は→Yahoo! News


<2002年12月9日毎日新聞>

東京拘置所 死刑囚2人の心身状態をめぐり、弁護団と対立

 えん罪を主張している2人の死刑囚の心身状態をめぐり、それぞれの弁護団と東京拘置所が対立している。袴田巌死刑囚(66)は長期拘禁で精神に変調がみられ、冨山常喜死刑囚(85)は高齢で健康状態が悪化している。両弁護団は「十分な医療が施されている保障がない」として、外部の医師の診断などを求めているが、同拘置所は応じていない。名古屋刑務所の暴行事件で、塀の中の閉鎖性が問われたが、死刑囚についても情報公開を求める声が出ている。

 元プロボクサーの袴田死刑囚は、66年に静岡県清水市で経営者一家4人を殺害したとして、80年に死刑が確定。一貫して無罪を主張してきたが、最近10年間は弁護士との面会を拒否。親族の面会にもほとんど応じないという。

 4年近くにわたり20回以上の面会を拒絶された姉が今月5日に会えたが、「こんな人知らん」などと言われ、話がかみ合わなかったという。

 刑事訴訟法では、死刑囚が心神喪失の状態にある時は、法相の命令で執行が停止される。再審請求をしている弁護団は、現状では心神喪失かどうか判断できないとして、外部の医師の診断を求めており、今後は医療施設への移送も求める方針。

 冨山死刑囚は、63年に知人に青酸化合物のカプセルを飲ませて殺害したとして、76年に死刑が確定したが、えん罪を主張。高齢のためほぼ寝たきりで、目もほとんど見えない。弁護団が今年10月に同拘置所に照会したところ、動脈硬化や慢性腎不全のため、輸血や人工透析での治療をしているとの回答があった。

 

 しかし、拘置所はカルテや検査記録などの提示は拒否。弁護団は「治療が十分なのか客観的に判断できない」として、カルテなどの開示を求めていく。

 懲役刑の場合、70歳以上の高齢の受刑者は刑の執行を停止できる規定が刑訴法にあるが、死刑囚には規定がなく、恩赦で刑の執行停止を求めることも検討中だ。

 同拘置所は、毎日新聞の取材に対し「個別の死刑囚について詳しくは述べられないが、適切な処置をとっている」と話している。 【伊藤正志】

■受刑者らの国際的な処遇状況に詳しい熊本大の北村泰三教授(国際人権法)の話 

 日本の刑務所や拘置所では、接見など外部とのやりとりが極めて限られている。その現状に対し、国連の規約人権委員会が勧告するなど、日本は国際社会から批判されている。塀の中は見せないという行刑密行主義は通用しない。死刑囚についても、支援者が養子縁組しなければ面会できないような、いびつな構造を是正すべきだ。

情報は→Yahoo! News



<2002年12月8日日本経済新聞>

精神障害者 措置入院地域差解消へ 厚労省 検証可能な診断書に

 都道府県などが精神障害者を強制的に入院させる「措置入院」について、厚生労働省は十倍以上の開きがある入院患者割合の地域格差を解消する方針を決めた。症状を詳しく記入するように診断書の書式を変更、精神科医の「入院が必要」とする判定を検証できるようにする。事前調査する保健所用のマニュアルを作成するほか、診断基準の見直しも検討する。
 同省は今月中に坂口力厚生労働相をトップとする「精神保健医療福祉対策推進本部(仮称)」を設置。措置入院の判定の改善だけでなく、入院の必要がないとされる約七万二千人の入院患者を退院させる地域医療の受け皿を整備する。措置入院制度の運用を巡っては、都道府県や政令指定都市で大きな開きがある。厚労省の一九九九年の調査では、すべての精神病院の入院患者に対する措置入院患者の割合(措置率)は全国平均で一・〇%。だが最も高い滋賀県(三・二%)と、最も低い香川県(○・二%)では十倍以上の開きがあり、「措置入院が必要かどうか精神科医の判定がばらばらなのでは」という指摘があった。
 措置入院させる根拠となる診断書は、病名や病歴を記入するほか、抑うつ状態や幻覚妄想状態などの問題行動の種類をチェックするだけ。行政担当者から「病歴を一行しか書かないなど、措置入院の根拠が分からない診断書もある」と声が上がっている。
 厚労省は「自傷他害の恐れがある」と判定するまでの判断の過程が別の医師でも分かるように、必要な項目を記述式にして事後検証できるようにする。「判断に迷うケースなどを集め、判定する精神科医の研修にも使えるようにしたい」としている。

▼措置入院

指定された精神科医二人以上が、精神障害者が自分自身や他人を傷つける恐れがあると判定した場合、精神保健福祉法に基づき、都道府県知事が本人の意思にかかわらず強制入院させる制度。一人の指定医が「入院を継続しなくても自傷他害の恐れがない」と判断すれば、退院できる。入院期間の地域格差も大きく、二十年以上措置入院している患者が七〇%近い県がある一方、ゼロの自治体もある。原因として診断のばらつきだけでなく、退院後に受け皿となる地域医療の整備も求められている。

精神病院入院患者の措置入院の割合(厚生労働省調べ、1999年)
滋賀  3.2
岐阜  2.6  群馬  2.1  埼玉  2.0  佐賀  2.0  大分  2.0
栃木  1.8  山口  1.8  長野  1.7  愛媛  1.7  鹿児島 1.7
兵庫  1.5  愛知  1.3  三重  1.3  福岡  1.3  鳥取  1.2  岩手  1.1  静岡  1.1
茨城  1.0  富山  1.0  福井  1.0  山梨  1.0  和歌山 1.0  広島  1.0  徳島  1.0
福島  0.9  島根  0.9  熊本  0.9  東京  0.8  長崎  0.8  沖縄  0.8  北海道 0.7  石川  0.7
秋田  0.6  山形  0.6  神奈川 O.6  京都  0.6  高知  0.6  新潟  0.5  岡山  0.5
青森  0.4  宮城  0.4  干葉  0.4  奈良  0.4  
大阪  0.3  宮崎  0.3  香川  O.2

情報は→日経新聞


<2002年12月8日毎日新聞>

精神医療 病床削減に日精協反発  総合計画社会復帰骨抜きの不安

 厚生労働省の社会保障審議会が9日にまとめる精神医療・福祉に関する総合計画最終案に対して、委員から「このままでは骨抜きになる」との強い懸念の声が出ている。精神病院の病床数削減に日本精神科病院協会(日精協)や日本医師会が反発して、削減を明記できない恐れがあるなど、具体策が乏しくなる見通しだからだ。総合計画は「心神喪失者医療観察法案」とともに「社会復帰を進める車の両輪」と位置づけられており、厚労省の姿勢が問われる。

 日本の精神科病床数は約33万床。人口比でみると先進諸国の中でも突出して多い。同審議会は8月にまとめた骨子案で、地域の受け入れ条件が整えば退院可能な「社会的入院」患者を約7万2000人とし、10年間で退院、社会復帰させる数値目標を初めて明示した。

 これに対し日精協は「7万2000人の根拠が希薄」と反発。11月1日の報告書案では具体的数字が本文から消え、参考資料として触れられるにとどまった。松本義幸精神保健福祉課長は「認知されている数字なので、本文で強調する必要はない」と説明するが、委員からは「厚労省は業界の圧力で表現を後退させた」との批判が出ている。

 病床数削減が「死活問題」となる日精協や日本医師会は「国が社会復帰施設を増やし、その結果患者が減るのはいいが、初めに病床数削減ありきの計画は本末転倒だ」と厚労省を批判。日精協の仙波恒雄会長は「過去7年間で約1万人分の入所施設しか作れなかった厚労省に、毎年7000人を社会復帰させられるのか」と反発する。

 一方、複数の委員からは「『地域生活支援への転換』とうたいながら、社会的入院の解消と病床数削減の年次計画など、具体的な施策が盛り込めていない。まして病床数の削減を削ってしまえば、絵に描いた餅になる」「『検討する』との表現ばかりなのは、予算を取れる自信がないからだ。厚労省のやる気が疑われる事態」との声が出ている。 【精神医療取材班】

情報は→毎日新聞


<2002年12月6日 毎日新聞>

心神喪失者法案 自民など3党で強行採決 衆院法務委

 重大事件を起こした精神障害者の処遇を定めた「心神喪失者医療観察法案」の修正案が6日、衆院法務委員会で自民、公明、自由3党の賛成多数で可決された。民主党などはこの日も5時間にわたる審議を行い、「質疑を打ち切るのは時期尚早」と採決に反対したが、山本有二委員長が職権で採決した。10日の衆院本会議で可決、参院に送られる。

 この日の委員会は空席が目立ち、与党委員の退席で定数が足りずに審議が一時ストップした。しかし、野党議員の質疑が終わると審議が打ち切られた。野党議員と傍聴席を埋めた精神障害者や支援者からは「こんなずさんな法律を通すのか」と抗議が相次ぎ、騒然となった。

 これに先立ち、障害者団体メンバーらは坂口力厚生労働相と森山真弓法相に「採決前に当事者に会ってほしい」と申し入れた。委員会で野党委員も「会うべきだ」と詰め寄ったが、両相は「委員長の指示に従う」と述べ、山本委員長が会うことを認めなかった。

 3日の審議で参考人として反対意見を述べた全国「精神病」者集団の長野英子さんは「当事者の声も十分に聞かず、私たちの人権にかかわる問題を多数決で決めるのか」と厳しく批判。日本弁護士連合会同法案対策本部の伊賀興一弁護士は「法的な根拠があいまいで、患者の自由を奪う根拠にはならない。憲法違反だ」と憤った。 【精神医療取材班】

情報は→毎日新聞



<2002年12月6日毎日新聞>

心神喪失者法案 「社会復帰」か「治安維持」か ヤマ場に

 重大事件で不起訴などとされた精神障害者の処遇を大きく変える「心神喪失者医療観察法案」の修正案をめぐり、衆院で与野党の攻防が続いている。与党側は「事件を起こした人に手厚い医療で社会復帰してもらう法案」と主張するが、野党側は「医療になぜ裁判官や検察官が関与するのか」と追及。6日が最大のヤマ場となる。

情報は→Yahoo! News


<2002年12月6日毎日新聞>

医薬品総合機構法案 継続審議強まる 参院厚労委採決見送り 

 参院厚生労働委員会は5日、薬害被害者らから批判されている「医薬品医療機器総合機構法案」の採決を予定していたが、野党側が強く反対したため見送った。

 参院厚労委の理事会は5日、総合機構法案を含む特殊法人等改革関連9法案を採決する予定だった。しかし、野党側は薬害被害者の強い反対や、厚労省が7月にスピード承認した肺がん治療薬「イレッサ」の副作用拡大が新たに判明したことなどを理由に反発。総合機構法案だけは、採決が見送られた。13日に会期末を迎える今国会中の採決は、行われない公算が大きくなっている。

 委員会を傍聴した「全国薬害被害者団体連絡協議会」の花井十伍・代表世話人は「委員会にもある程度、医薬品の安全性の根幹にかかわる法案だと分かって頂けたのではないか。これで強行採決したら、立法府の良識が問われる。継続審議にし、さらに議論を重ねてほしい」と話した。

 総合機構法案は、医薬品のスピード承認などを目的としており、

――などの点が「医薬品の安全性確保を後退させる」などと批判されている。

情報は→Yahoo! News


<2002年12月4日毎日新聞>

心神喪失者法案 6日委員会採決を野党拒否 強行採決を警戒 

 重大事件に関与した精神障害者の処遇を定める「心神喪失者医療観察法案」について、与党側は4日の衆院法務委員会理事会で、6日に採決するよう提案したが、野党側は「慎重審議が必要」として拒否した。与党側はなお「前向きな検討」を求めていることから、野党側は同日の強行採決を警戒している。

情報は→Yahoo! News


<2002年12月4日毎日新聞>

医療不備、浮き彫り衆院委 心神喪失法案で意見陳述

 重大事件を起こした精神障害者の処遇を定めた「心神喪失者医療観察法案」の審議が大詰めを迎える中、衆院法務・厚生労働両委員会の連合審査会で3日、専門家や精神障害者が意見を述べた。賛成、反対双万の立場から、事件の防止には地域医療の充実が重要との指摘が相次ぎ、精神医療、福祉の不備が浮き彫りになった。周会周辺には全国から集まった約30人の精神障害者や支援者が座り込み、「強行採決を許さない」と訴えた。
 法案に賛成の松下正明都立松沢病院院長は「司法の力を借りたいが、法案だけが独り歩きしてはいけない。医療の質の向上が必要」。日本看護協会の南裕子会長は、起訴前鑑定や刑務所内の医療に注文をつけた。
 反対する日本精神神経学会の専門委員会の富田三樹生委員長は、英国で起きた精神障害者による殺人事件40件を調べたところ、うち17件は十分な医療ケアがあれば防げたとの統計を紹介。「制度上の人員不足を放置した論議は本末転倒」とした。
 全国「精神病」者集団の長野英子さんは「病気より苦しいのは、人として扱われない差別。なぜこの国では精神障害者が加書者の時と、被害者の時とで、これほど差があるのか」と声を震わせた。
【精神医療取材班】

情報は→毎日新聞


<2002年12月4日朝日新聞>

心神喪失者処遇法案 今国会で衆院通過へ

 重大な犯罪をしたが刑事責任が問えない精神障害者に裁判所が治療を命令する制度をつくるために政府が提出している「心神喪失者処遇法案」は与党が修正したうえで、今国会中に衆院で可決される見通しとなった。政府・与党は来年の通常国会で参院での可決、成立を目指す。

情報は→朝日新聞




<2002年12月3日毎日新聞>
心神喪失者法案の与党修正案に反対 民主

 心神喪失者医療観察法案の修正問題で、民主党は2日、与党から出されていた修正案に反対する方針を決めた。「人権侵害を招く政府案の根本的な問題点を解消してはいない」との認識で一致した。与党との修正協議には応じず、臨時国会の会期末(13日)まで慎重審議をするよう強く求めていく方針だ。会期中に衆院での採決を目指す政府・与党の対応が注目される。【精神医療取材班】

情報は→毎日新聞


<2002年12月3日読売新聞>
心神喪失者法案衆院通過で合意 与党と民主

与党三党と民主党は二日、国会内で国会対策委員長会談を開き、重大犯罪を犯した精神障害者の処遇を裁判官と精神科医の合議体が決めるための「心神喪失者医療観察法案」について、一部修正のうえ五日に衆院を通過させ、今国会では参院で継続審議とすることで合意した。
 同法案は先の通常国会では、精神障害者の処遇を決める際、「再犯のおそれ】がある場合を基準としていることに対し、野党側が【医学的に再犯のおそれの予測は不可能】などと反発し、継続審議となった。
 今国会では、政府・与党側が、(1)「再犯のおそれ」を削除し、文言を変更する(2)法案全体を五年後に見直す(3)付則に、通常の精神医療の充実を明記する  などの修正案を野党側に提示し、民主党は審議に前向きな姿勢を示していた。

情報は→読売新聞


<2002年12月3日毎日新聞>
精神保健福祉法手続きとらず入院させる 町田の病院(上妻病院)
 精神保健指定医が必要とした場合、保護者の同意があれば患者を入院させることができ「医療保護入院」について、町田市上小山田町の「上妻病院」(精神病床395床、上妻善生院長)が精神保健法で定められた手続きをとっていなかったとして、都は適正な手続きを取るよう命令した。
 都健康局医療安全課によると、同病院は6月、保護者以外が同意書に記入したのを知りながら、30代の女性を医療保護入院させた。7月にいったん、本人の同意による任意入院に切り替えたが、その後病院の判断で医療保護扱いにもどす際、指定医の診察を行なっていなかった。
 9月に患者本人から退院請求が出されたため、都精神医療審議会が分かった。行政処分した先月29日、都職員が立ち会って指定医が診察し、保護者の同意を得て医療保護入院に切り替えた。

情報は→毎日新聞


<2002年12月1日朝日新聞>

准看護師、働きながら正看へ 厚労省が通信制課程見直し
経験10年で実習免除 通信制活用を厚労省が検討

 准看護師が働きながら正規の看護師になるための道を開くため、厚生労働省は、事実上機能していない看護師養成所での通信制の2年課程を見直す方針を決めた。入所を10年以上の経験者に限定する代わり、負担の重い病院での実習を免除して仕事と両立できるようにする。04年4月から実施する予定で、近く省令の改正案を公表する。

 720時間の実習の代わりに、看護計画などを作る実例演習や見学、面接を行うようにする。実習を終えるには120日かかるが、これにより35日で済むという。

 現行の2年課程の通信制は旧厚生省が96年に導入した。就業経験3年以上か高校を卒業した准看護師を対象にし、修了すれば正看護師の国家試験の受験資格が得られる。しかし、実習が足かせになり、通信制を設けた養成所はなかった。

 准看護師制度は51年から始まり、00年12月末時点で41万8千人いる。10年以上の経験者は26万1千人で、うち約7割が正看護師になることを希望しているという。

 旧厚生省の検討会が99年、5年間の時限措置で、経験10年以上の准看護師を対象にした正看護師への「移行教育」を提言する報告書をまとめた。しかし、准看護師の養成廃止を求める日本看護協会と廃止に反対する日本医師会が対立、報告書に実施時期を明記できず、実現していない。

情報は→朝日新聞


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