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精神医療ニュース 過去記事

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精神医療ニュース 過去記事 10月分



心病む労働者〜メンタルヘルスの相談急増

山形新聞2001年10月31日>

 労働福祉事業団の山形産業保健推進センター(山形市十日町、渡辺徳夫所長)が行っている産業医らによる相談で、職場でのストレスなどメンタルヘルスについての相談が急増している。本年度上半期(4―9月)の相談件数は昨年同期の3倍の33件に達している。

 同センターによると、相談の多くは、リストラとセクハラに関連するもの。リストラについては、人員削減で職場に残った同僚との人間関係悪化を訴えるケースが多い。うつ状態を訴える中間管理職のほか、少人数で生産効率を求められ、重圧に苦しむ半導体関連技術者からも相談があった。一方、上司の性的な言動への対応でトラブルを抱えた女性もいるという。

 メンタルヘルスの相談増加について、同センターの穐田啓一副センター長は「管理職や相談を受ける担当者がリストラされ、職場の相談相手がいなくなっているためではないか」と分析する。

 同センターは、産業医らが企業や労働者から健康管理などの相談を受けている。昨年からカウンセラーによる「こころの健康相談」を始め、本年度は相談の約半数がメンタルヘルス関連だった。産業保健相談員の金子昭雄 医師は「内科系疾患の大半はストレスが関係し、メンタルヘルスのケアが必要な人は2、3割いると言われる。本人と周囲の心積もりや環境整備で改善でき、多くの企業にメンタルヘルスの重要性を知ってほしい」と話している。

相談窓口は023(624)5188。

情報はこちら→山形新聞


触法精神障害者 裁判官に入退院決定権 処遇法案の原案判明 地裁に第三者機関

産経新聞2001年10月25日>

 今年六月に起きた大阪の校内児童殺傷事件をきっかけに、政府・与党が立法作業を急いでいる「心神喪失等の状態で重大な触法行為をした者の処遇に関する法律」(仮称)原案の全容が二十四日、明らかになった。重大な犯罪を行った触法精神障害者の入退院の是非を判断するため、裁判官や精神科医、福祉関係者らで構成する新たな第三者機関を地方裁判所に創設し、裁判官に入退院の最終的な決定権を与えるのが特徴。政府は与党内調整を経て来年の通常国会に法案を提出する方針だ。

 政府・与党が触法精神障害者の処遇問題で、人権上の観点から反対論が強かった裁判官への入退院決定権付与に踏み切るのは、精神保健福祉法で規定されている現行の措置入院制度の行き詰まりが背景にある。

 精神科医が医学的な診察で将来の再犯を予見し、触法精神障害者の入退院を判断する現行制度では医師に負担がかかりすぎ、精神医学界から改善を求める声が強まっていた。さらに「刑事手続きに準じた司法判断を加える仕組みにしなければ、被害者や国民の理解を得られない」(自民党筋)との判断もある。

 新設される第三者機関では、殺人や放火などの重大な犯罪行為を起こした精神障害者を医学、司法、社会福祉の立場から審査。そのうえで、

 従来は重大事件を犯しても責任能力がないために無罪判決を受けたり、不起訴処分となったりした精神障害者に適切な治療を強制的に実施できるようにするほか、第三者への被害を未然に防止することが狙いだ。

 法案原案はこのほか、

         ◇

触法精神障害者の処遇に関する法律案原案の骨子


情報はこちら→産経新聞朝刊より


事件起こした精神障害者処遇 「司法・治療センター」新設を 自治体病院協提言

 <大阪読売朝刊2面2001年10月25日>

 全国自治体病院協議会(会長=小山田恵・岩手県立病院名誉院長)は、精神保健・医療・福祉の推進と事件防止のための提言をまとめた。二十五日、関係省庁などに提出する。精神医療の構造改革と「司法鑑定・治療センター」の新設を求めており、触法精神障害者の処遇に関して政府与党が検討中の特別立法案の対案として関心を集めそうだ。
 提言は「精神医療全体を改善しない限り、不幸な事件の防止も実現しない」と指摘。

 「司法鑑定・治療センター」は、重大事件を起こし、精神障害の疑いのある者について刑事責任能力を評価し、初期の集中治療を行う施設。入退所は司法・医療関係者、有識者、市民代表などで構成する委員会が判断する。退所後も一定期間、地域の基幹病院に措置入院させ、措置解除も委員会が承認する。
 裁判官が加わった審判機関が入通院を強制する案に対しては「一部の者の再犯に的を絞った対策では解決にならない」としている。

提言はこちらへ→二つの提言:精神保健・医療・福祉施策の推進と不幸な事件の防止のために


無罪・不起訴の触法精神障害者に治療措置制度創設へ

読売新聞2001年10月30日>

 殺人や放火などの重大犯罪事件を起こした精神障害者が心神喪失を理由に無罪・不起訴になった場合の処遇見直し問題で、自民党のプロジェクトチーム(座長・熊代昭彦衆院議員)は30日、全国の地裁内の判定機関が精神病院への入退院や通院を決定する「治療措置制度」(仮称)を新規立法で創設することを決めた。退院後や通院中は、現行の保護観察所に生活指導を行わせることでも一致した。

 判定機関は、精神科医や精神保健福祉士ら専門家数人で構成するが、決定方法を巡っては、判定機関に裁判官も加えた合議制とするか、判定機関の意見に基づいて裁判官が単独決定する方式をとるかで意見が分かれ、結論を持ち越した。与党内調整を経て、9日に最終決定する。

情報はこちら→Yahoo! News


地裁に入退院判定機関を設置=触法精神障害者の処遇で新制度−自民党

<時事通信2001年10月30日>

 自民党は30日、「心神喪失者の触法・精神医療に関するプロジェクトチーム」(熊代昭彦座長)を開き、重大犯罪を起こしながら、心神喪失などを理由に不起訴となる触法精神障害者に対して、新たに導入する処遇制度の概要を固めた。

−ことが柱。政府・与党は11月中に最終案を固め、来年の通常国会に関連法案を提出する方針だ。
 新制度の概要は熊代氏が座長案として提示した。ただ、「(治療措置の)決定は裁判官と専門家の合議体で行うべきだ」などの異論が出たため、来週に再度会合を開き、裁判官主体で決定するか裁判官と専門家の合議制とするかで調整する。 

情報はこちら→Yahoo! News


精神障害者犯罪 新法の座長案提示 自民党プロジェクトチーム

毎日新聞2001年10月30日>

 重大な犯罪行為をした精神障害者の処遇問題を検討している自民党のプロジェクトチーム(PT)は30日、党本部で会合を開き、座長の熊代昭彦衆院議員が新たなシステムを定める新法の座長案を提示した。これをもとにPTとしての案をまとめる予定だったが、意見がまとまらず、結論は11月6日の次回会合に持ち越した。

情報はこちら→Yahoo! News


エコノミークラス症候群、赤血球の酵素が引き金 理研

朝日新聞2001年10月30日>

 飛行機の長旅の直後に起きることがある「エコノミークラス症候群」。死ぬ恐れもあるこの病気のメカニズムの一端を、理化学研究所のチームが解明した。危険度の診断や副作用の少ない予防薬の開発に役立ちそうだ。

 狭い座席にじっとしていると、下半身の血行が悪くなる。乾燥した機内では血液の水分も奪われやすい。このため、足の静脈に血の塊(血栓)ができ、血流にのって移動。肺の動脈が詰まって呼吸困難になる。

 貝原真副主任研究員と岩田宏紀研究員は、血液の成分のうち、赤血球が血栓づくりにかかわっていることを実験で確かめた。引き金になっているのは赤血球の表面にある「エラスターゼ」という酵素だという。

 この酵素の活性を調べれば、エコノミークラス症候群になりやすい体質を診断できる。

 従来の抗血栓剤は出血などの副作用が気になるが、この酵素の働きを妨げる薬を作れば、同症候群だけを抑えられるという。

情報はこちら→asahi.com


ベテラン看護婦、母乳取り違え=女児にATL感染者乳−沖縄 <医療事故>

時事通信2001年10月30日>

 沖縄県名護市の県立北部病院(山城正登院長)で今月24日、看護婦が生後3週間の女児に成人T細胞白血病(ATL)感染者の凍結乳を誤って与えていたことが30日、分かった。病院側は「厚生省のマニュアルによれば、凍結・解凍した母乳からウイルス感染はしない」と説明。女児への抗体検査も陰性だったという。

情報はこちら→時事通信社


男児の死因はMRSA感染=病院の過失認め、枚方市に賠償命令−大阪地裁 <医療事故>

時事通信2001年10月30日>

 大阪府枚方市の市立枚方市民病院で、男児=当時(3)=が死亡したのは脳腫瘍(しゅよう)の発見が遅れ、手術後にMRSA(メチシリン耐性黄色ぶどう球菌)の感染による髄膜炎が原因だとして、市内に住む男児の両親が同市を相手取り、計約2300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、大阪地裁であった。山下寛裁判長は「患部を露出させたまま放置し、消毒などの適切な措置を講じなかったため、MRSAに感染した」と市側の過失を認め、計約640万円の支払いを命じた。 

情報はこちら→Yahoo! News


医業経営検討会 初会合 民間病院経営の近代化など討議

毎日新聞2001年10月29日>

 民間病院経営の近代化や効率化について話し合う厚生労働省の「これからの医業経営の在り方に関する検討会」の初会合が27日開かれた。現行では原則として医師、歯科医師に限られている医療法人理事長の就任要件の緩和と、経営・診療情報の開示促進策について来年3月に中間とりまとめを行う。

情報はこちら→Mainichi INTERACTIVE


精神分裂病 偏見なくし、社会の受け皿を(ともに歩む)

朝日新聞日曜版2001年10月21日>

 精神分裂病で通院治療を受けていた関西の患者が6月、自ら命を絶った。大阪府池田市で児童殺傷事件が起きた直後だった。
 「お前もあんな事件を引き起こすんだろう、という周りの目が耐えられない」と苦しんでいたという。
 この病気には社会の中に根強い偏見がある。「決して治らない」「恥ずかしい病気」「遺伝のせい」「親の育て方が悪かった」。患者本人や家族さえ、そう思いこんでいることが少なくない。
 患者は約70万人。身内に患者がいる人が心の内を語り、支え合う家族会は全国に約1600ある。その連絡調整にあたるのが全国精神障害者家族会連合会だ。
 大阪府にすむ阪上(さかじょう)三郎さん(76)の三男は約30年前に発病した。興奮した息子に殴られた手は、今でも小指が曲がっている。
 数年間の入院中、息子は魂が抜けた夢遊病者のようになり、その姿に涙した。けれども、だれにも言えなかった。10年ほど前、初めて家族会に参加した。
 「つらいのは自分だけじゃなかったんだ」。心の重荷がすっと軽くなった。
 病気の症状は大きく分けて二つ。幻覚、幻聴、妄想などの陽性症状。もう一つが、運動性の低下、意欲の極端な減退といった陰性症状だ。
 陽性症状が強く、興奮している時は抗精神病薬を服用し、入院などで静かな環境を確保するのがよい。しかし、長い入院には大きな弊害がある。
 「社会から隔絶された環境に長くおかれると、陰性症状が悪化し、『施設症』が起きる。社会適応がますます困難になります」。精神保健に詳しい大阪府立大社会福祉学部の三野善央教授はいう。
 施設症を防ぐには、できるだけ早く地域社会の中でリハビリをすることだ。しかし、作業所やデイケアセンターの整備はなかなか進まない。退院できる状態なのに受け皿がほとんどない。だから、病院にとどまるしかない。そんな境遇の患者は多い。
 全家連は日本精神神経学会とともに、この病気の新しい名称を公募している。からみついた偏見をなくしたい、との願いがこもる。

 全国精神障害者家族会連合会
 〒110・0004 東京都台東区下谷1の4の5
 全国の家族会の会員は計約13万人。機関誌の発行や相談対応、陳情などが主な活動。封筒に「資料請求」と書き、80円切手を同封して郵送すると、病気の知識などを掲載した冊子を送ってくれる。


関連記事

精神分裂病、名称変更へ 学会委員会が3つの代替案

朝日新聞2001年8月24日>

 「人格を否定するような響きを持つ『精神分裂病』という名称を変えて欲しい」――。精神障害者の家族からの要望をきっかけに、精神科医らでつくる日本精神神経学会(理事長=佐藤光源・東北福祉大大学院教授)が、取り組みを始めた。学会内の委員会が「社会的にも医学的にもこの名称は不適切だ」として新たな病名案を三つに絞り、会員に意見を求めている。秋には有識者や一般の人たちを対象に公聴会も開く。

 来年8月には、「心の病に対する差別・偏見の解消」を活動の柱のひとつにしている世界精神医学会の12回大会が横浜市で開かれる。日本精神神経学会は病名変更を「脱・偏見」活動の一環と位置づけ、来年の大会までに新病名を正式に決定したい考えだ。
 新たな呼び方の案は、(1)原語(ラテン語)の読みをカタカナ表記した「スキゾフレニア」(2)疾病の概念と診断の確立に功績のあった人名にちなんだ「クレペリン・ブロイラー症候群」(3)原語を翻訳し直した「統合失調症(統合失調反応)」の三つ。学会内に設けられた「呼称変更委員会」が提案している。
 学会を動かしたのは、93年に全国精神障害者家族会連合会(全家連)が学会にあてた病名変更を求める意見書だった。
 そもそも、「精神分裂病」という言葉には「人間の人格自体がバラバラに分裂している」というイメージがあるといわれる。全家連が家族を対象に行ったアンケートでは、「患者は社会一般から『何をするのか分からない存在』と思われている」という意見が約6割を占めた。家族の約半数が、「病名を変更した方がよい」と訴えた。
 こうした意見を受け、学会は専門委員会を設けて検討を始めた。昨年発表された委員会の中間報告は、「精神分裂病」という病名が持つ否定的な印象が患者の社会復帰を妨げる要因のひとつになっているうえ、医師が患者に病名を告知しづらくなっていると指摘した。
 また、「精神分裂病」は本来、「太陽」といえば「夏」というような連想が分離し、「太陽」という言葉から、例えば「机」を連想してしまうという「連想の分裂」を意味する精神医学用語だった。それが、「精神機能そのものの全面的な分裂」という意味に受け取られるようになってしまったという。
 さらに「分裂」という症状だけでこの病気を代表させることは従来疑問とされていた。「精神分裂病」という否定的な言葉からは「症状が慢性的に進み、元に戻らない病気」という誤解が生まれやすい。こうしたことから病名変更が必要だと結論づけた。

 ○新聞広告通じ、広く募集検討 患者家族の連合会
 全家連は学会の動きに合わせ、新聞広告で市民から新病名を募集することを検討している。
 桶谷肇・事務局長は「学会と連携をとりながら、病名変更に患者、家族だけでなく一般の市民にも関与してもらうことが大切だと思う。『精神分裂病』という病名が持っている問題を広く知ってもらい、心の病に対する理解を深めてもらいたい」と話している。


学校カウンセラー悲鳴 大半が強いストレス、心身症も 石川県立看護大教授が調査

北國新聞2001年10月24日>

 石川県内の公立小中高校で児童生徒の心のケアにあたるスクールカウンセラーの大半が強い ストレスに襲われ、中には心身症に陥る例もあることが、県立看護大の木場清子教授の調査で分かった。カウンセラー不足で一人当たりの負担が増していることや派遣校の教員との連携がうまくいかないことなどが原因とみられる。昨年度、四人が極度の疲労を理由に カウンセラーを辞退したことも判明した。

 スクールカウンセラーは一九九五(平成七)年度、文部省(現文部科学省)の調査研究 事業として始まった。臨床心理士、精神科医らが県教委が選定した派遣校で児童生徒の不登校、いじめなどの相談に乗っている。教諭、保護者に子供との接し方なども助言しており、県では初年度三校を派遣校に選定、昨年度は十九校に増やした。

複数掛け持ちも

 これに対して臨床心理士は初年度の二十七人から昨年度は五十八人と、派遣校の増加率 を大きく下回っている。急を要する問題を抱えた学校への臨時派遣要請もあり、一部カウンセラーは複数校を掛け持ちするなどして人手不足を補っている。

 木場教授によると、スクールカウンセラーは主に金沢市と周辺の精神科医や臨床心理士 が兼務しており、本業の合間を縫って日帰りで能登、加賀の学校に出向く場合も多い。昨年度、辞退を申し出たカウンセラーの中には体調を崩したり、虚脱感に襲われる「燃え尽き症候群」に似た症状を訴える人もいたという。

 カウンセラーのケアが必要とさえいわれており、木場教授は「臨床心理士は大都市に集 中している。国、県は地方のカウンセラー不足の実情を理解してほしい」としている。調査結果は二十七日に金沢市の県女性センターで始まる日本健康科学学会で発表される。

情報はこちら→北國新聞社


重罪の精神障害者処遇、医師ら交えた司法判断提案へ

朝日新聞2001年10月27日>

 重大な罪を犯しながら責任能力が問えずに無罪や不起訴になった精神障害者について、政府と与党が検討している新たな処遇システムの概要が26日までに固まった。裁判官や医師、精神保健福祉士らが話し合って入・通院の要否や退院を判定する機関を、全国の地方裁判所に設ける。退院後の生活を見守り支援するため、地域の保護観察所や保健所を活用する構想も盛り込まれている。こうした考えをもとに細部を調整し、政府は来年の通常国会に新制度導入に必要な法律を提案する。

 入退院の判断に司法を関与させることは、これまでの論議で固まっていたが、裁判官だけに任せるのではなく、医療・福祉専門家と共同作業で決定を下す審判方式を採る方向となった。メンバーの構成比や評決方法はさらに協議して詰める。

 判定機関は、検察官の申し立てを受け、対象者の精神状態や生活環境を調べて、入院や通院などの処遇を決める。精神障害が原因で再び犯罪行為をする恐れがあるかどうかが焦点になる。

 対象者は弁護士を付き添わせることができ、いない場合は刑事裁判の国選弁護人のように、判定機関の側で選任する。決定に対する不服や退院の許可を申し立てられるようにする一方で、犯罪の被害者や遺族が審判を傍聴することも認め、双方が納得できる手続きにしたい考えだ。

 さらに与党は、触法精神障害者が適切な治療を受けられる場として、既存の国公立の病院などを基盤に、人員配置や設備を充実させた専門治療施設を設けることを検討している。

 ケア態勢の一端を担う保護観察所はこれまで、非行を働いた少年や、刑期を終えた成人らの生活指導に携わってきた。こうしたノウハウを生かすほか、治療施設や保健所と連携して、患者が地域で生活していくのを手助けするのが狙いという。

 諸外国と比べて見劣りがする司法精神医学の研究体制の整備や、精神医療総体を充実させるための基本計画の策定などが必要だともしている。

 入退院の手続きに裁判所がかかわることについては、治療よりも治安を優先する「保安処分」になりかねないとの指摘が、公明党議員を含め根強くある。構想をまとめた側は、今回の内容であればそうした懸念はあたらないとみており、来月中に与党内で最終案を決定したい考えだ。

情報はこちら→朝日新聞朝刊第1面トップ記事

参考  自民党「心神喪失者等の触法及び精神医療に関するプロジェクトチーム」

次回会議10月30日(火)   午前11時半 本部707室
議題:自民党心神喪失者等の触法及び精神医療に関するプロジェクトチーム案の検討


触法精神障害者 裁判官に入退院決定権

処遇法案の原案判明 地裁に第三者機関

産経新聞2001年10月25日>

 今年六月に起きた大阪の校内児童殺傷事件をきっかけに、政府・与党が立法作業を急いでいる「心神喪失等の状態で重大な触法行為をした者の処遇に関する法律」(仮称)原案の全容が二十四日、明らかになった。重大な犯罪を行った触法精神障害者の入退院の是非を判断するため、裁判官や精神科医、福祉関係者らで構成する新たな第三者機関を地方裁判所に創設し、裁判官に入退院の最終的な決定権を与えるのが特徴。政府は与党内調整を経て来年の通常国会に法案を提出する方針だ。

 政府・与党が触法精神障害者の処遇問題で、人権上の観点から反対論が強かった裁判官への入退院決定権付与に踏み切るのは、精神保健 福祉法で規定されている現行の措置入院制度の行き詰まりが背景にある。

 精神科医が医学的な診察で将来の再犯を予見し、触法精神障害者の入退院を判断する現行制度では医師に負担がかかりすぎ、精神医学界から改善を求める声が強まっていた。さらに「刑事手続きに準じた司 法判断を加える仕組みにしなければ、被害者や国民の理解を得られない」(自民党筋)との判断もある。

 新設される第三者機関では、殺人や放火などの重大な犯罪行為を起こした精神障害者を医学、司法、社会福祉の立場から審査。そのうえで、

のいずれの措置をとるか、裁判官が専門家の意見と事件の証拠審査に基づいて最終決定する。

 従来は重大事件を犯しても責任能力がないために無罪判決を受けたり、不起訴処分となったりした精神障害者に適切な治療を強制的に実施できるようにするほか、第三者への被害を未然に防止することが狙いだ。

 法案原案はこのほか、

(1)治療に必要な施設や、通院治療による社会復帰を支援するための仕組みを整備する
(2)治療、社会適応訓練の専門家育成を推進するため、精神医療・福祉の充実強化を図る「総合プラン」を策定する

ことなどが盛り込まれている。

 【触法精神障害者の処遇に関する法律案原案の骨子】

 一、触法精神障害者の入退院決定に司法的判断・国民の視点も加えるため、裁判官、精神科医、精神障害者医療・保健従事者、有識者が判断する機関を設置

 一、触法精神障害者が退院しても通院治療が必要と認められる場合、通院治療を受けさせる仕組みを設ける。精神医療や更生保護の関係者を活用、社会復帰を支援する体制を整備

 一、精神医療・福祉の充実を図る総合プランを策定

情報は産経新聞の朝刊より


薬剤師配置基準見直し先送り 厚労省検討会

朝日新聞2001年10月26日>

 病院での薬剤師の配置基準の見直しについて検討していた厚生労働省の検討会は26日、「98年に改定した基準をただちに変更する必然性はない」として、改正議論を3年後に先送りすることを決めた。薬剤師の人員配置は半世紀にわたって調剤数を基準にしていたが、98年に初めて、入院患者数などを算定根拠にするよう改められた。患者に直接、薬の知識などを伝える臨床業務を進める狙いがある。

情報はこちらへ→asahi.com


医師配置基準2割が未達成・日経病院アンケート

日経新聞2001年10月26日>

 医療法で定められた医師や看護職員らの配置基準を満たしていない病院が約2割に上ることが26日、日本経済新聞が全国の病院を対象に実施したアンケート調査で分かった。医療制度改革で国民に負担増を求めながら、安心して医療を受けられない環境を行政が放置してきた実態が浮き彫りになった。医療費抑制政策の下、半数の病院が今後の収益は悪化すると予想。医療機関の広告規制の原則自由化を求める病院は7割を超え、生き残りへ特色をアピールしたいとの姿勢が鮮明になった。

 調査は全国9110の病院を対象に実施、1457病院(回答率16.0%)が回答した。医療法では、医師は入院患者16人に1人(一般病床)などと最低の配置基準を設けている。看護職員は今春の法改正で、患者4人に1人から3人に1人に引き上げられた。

 調査によると、この基準を常時満たしていたのは79.8%。基準を下回った約2割の病院に不足している職種を尋ねたところ(複数回答)、医師が88.1%と圧倒的に多く、薬剤師などのコメディカル16.5%、看護職員11.2%と続いた。

情報はこちら→NIKKEI NET


深夜・早朝の拡充訴え

神奈川新聞2001年10月24日>

 ストレス社会を背景に、人口の六十人に一人が心に病を持つといわれる中、深夜・早朝の精神科救急医療の受け皿が不足している。来年度から県内では、自らを傷つけたり他人に害を加えたりする恐れがある場合、深夜帯に保護された精神障害者は、行政の 受け入れ窓口が二十四時間対応になる。だが、病院側の増床はない上、患者本人が任意の診察や入院を望む場合は未整備のまま。患者らは「精神科も他の病気と同じように、 緊急時には昼夜問わずいつでも治療を受けられる体制を」と訴えている。

"空白"解消へ
 県と横浜、川崎両市はこれまで、救急相談を受ける保健所が開いていない平日夜間(午後五時〜同十時)と土曜・休日(午前八時半〜午後十時)の救急医療相談窓口は県 立精神保健福祉センターに一本化して、救急患者を受け入れてきた。
 午後十時から翌朝午前八時半までは"空白"となっているため、県などは来年度から、現在の体制を拡充。県立芹香や北里大学東など五つの基幹病院で、自殺や他人への乱暴などいわゆる「自傷他害」の恐れのある精神障害者を保護し入院させる「ハード救急」の二十四時間化を実施する。

「変わらぬ」と懸念
 だが関係者からは「あまり変わらない」「ハード救急だけでは不十分」との懸念が根強い。

 救急受け入れ用の保護室は現状の十九床から増床がない上、当面は一病院が輪番で確保するのは一床のみ。「当番院のベッドが埋まれば、現状と同じ」とある行政担当者は打ち明ける。
 自傷他害の恐れのある精神障害者を警察官が保護、県や政令市に通報する件数は年々増加傾向にあるが、窓口が午後十時までに限られている現状では、それ以降に警察官が保護しても、翌朝まで警察署で対面監視しなければならない。
 窓口が開いていても、ベッドがなく「受け入れを断らざるを得ないこともある」(県保健予防課)のが実情で、県警生活安全部は「相手は病人。人権への配慮もあり昼夜を問わず対応に苦慮している」と漏らす。

ソフト救急24時間化を
 一方、深夜帯の任意の救急医療(ソフト救急)は依然、取り残されたままだ。
 横浜市消防局によると、外傷に加え患者が精神的に不安定のため外科医が診察を拒むなど、救急隊が受け入れ病院を探し出し搬送するまでに三時間近くかかるケースもあるという。
 「かぜをこじらせて肺炎になってから対応しようとしているのが現在の精神科救急医療」と批判するのは、県精神障害者連絡協議会事務局長の広田和子さん=横浜市南区。
 県保健予防課は「全面的な二十四時間化の必要性は認識している」としながら、「緊の高いところから整備した」と弁明。病院側は「受け入れ病床がない」「医師を確保できない」と"悲鳴"を上げる。
 だが広田さんは「精神障害も病気。いつでも診察してもらえない現状はおかしい」と強調。「自傷他害の恐れが出る前に、自ら受診できるシステムを」と訴えている。

情報はこちら→神奈川新聞



二つの提言:精神保健・医療・福祉施策の推進と不幸な事件の防止のために

全国自治体病院協議会2001年10月23日

 重大な犯罪を犯した精神障害者の処遇を巡って、政府および自民党は今年中にはあらたな施策のための試案を作り、来春の国会上程を目指しているようです。肝心の医療が貧しいままで、犯罪予防のためだけの施策が具体化されるのを心配しています。
 全国自治体病院協議会内部でも、いろいろな立場の方がいて大変難しい選択を迫られたわけですが、ぎりぎりのところでまとめました。対案も含まれています。いろいろな問題と孕んだ提案だと思いますが、すこしでも政府が考えている安易な施策を
まっとうなものにして貰おうとの苦肉の提言です。
 基本的には、医療や福祉を良くしない限り問題の本質的な解決にはならない、司法の関与によって問題が解決されるわけではない、
医療・保健・福祉のなかでできる限りのことはやってみるべきだというのが提言の基本です。
提言者の言葉より
全文は→池田小学校事件および特別立法に関連する声明一覧二つの提言


医療制度改革:坂口厚労相が先送りの可能性を示唆

<毎日新聞2001年10月23日>

 坂口力厚生労働相は23日午前の閣議後会見で、02年度医療制度改革について「先送りはないが、その中の諸施策を同時に行うか時間差を作って行うかは経済動向を踏まえて最終的に決定される」と述べ、景気の動向しだいで改革案のうち国民負担増になる施策は先送りする可能性がありうるとの考えを改めて示した。

 また坂口氏は、11月20日をめどに実施時期を含めた最終案をまとめることを明らかにした。厚労省案は、患者窓口負担増は02年10月、保険料引き上げは03年4月の実施を予定している。

情報は→Yahoo! News


「脱法ドラッグ」2種を麻薬に指定・厚労省

日経新聞2001年10月23日>


 インターネットなどで売買されている「脱法ドラッグ」のうち、毒性の強い「GHB」と「4―MTA」を規制するため、厚生労働省は23日までに、麻薬取締法の関連政令を改正し、麻薬に追加指定することを決めた。26日公布、11月25日から施行する。

 同省によると、GHBは催眠効果があり、アルコールと併用すると死亡することもある。インターネットなどでの販売が横行。昨年9月には滋賀県内の女子高生がインターネットを通じて購入したGHBを大量に服用し死亡したケースも表面化している。

 4―MTAは覚せい剤と同じような興奮作用がある。国内ではGHBほど広まっていないが、厚労省はまん延する前に規制に踏み切 ることにした。

 麻薬に指定されると所持や使用が禁止され、使用すると7年以下の懲役が科せられる。〔共同〕

情報はこちら→NIKKEI NET


障害者医療:受診権利の保障目指し 11月にネットワーク発足

<毎日新聞2001年10月22日>

 「障害者医療問題全国ネットワーク」が11月10日発足し、初のシンポジウムを東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで開く。脳性まひなど全身性障害を持つ人の「2次障害」をはじめ、日常の通院・入院から健康診断まで、障害者を取り巻く医療の問題について、行政や医療専門家も交えて学び合い情報を共有することで、障害者の医療を受ける権利の保障を目指す。

 設立の中心となった世田谷区の特定非営利活動法人「自立の家をつくる会」代表理事で脳性まひの小佐野彰さん(43)によると、全身に障害がある人の2次障害は、ひどい凝りやしびれ、痛みといった自覚症状を伴う。変形性けいつい症や股(こ)関節変形症と呼ばれる症状で、変形性けいつい症で横隔膜の運動が止まって呼吸不全のため死亡したり、股関節変形を放っておくと寝たきりになる場合もある。

 同会は障害者の自立生活を支援するため宿泊訓練や介助派遣事業を進めてきた。小佐野さんは「早ければ10代、遅くとも30代後半には2次障害が現れ、知っている人たちがバタバタと倒れていく。この問題に取り組まなければ『自立』なんてあり得ないのでは」と危機感を持ち、障害者が使える温泉クアハウスの検討を進めるグループら10団体と準備会を結成。同ネットワークの設立を呼びかけてきた。

 2次障害だけでなく、階段付きの狭い検診車で行われ障害のある人が受けられない健康診断、医師側の障害への無理解や障害者側の医療不信できちんとした医療が受けられない現実なども問題にし、「自分たちの手に医療を取り戻す」訴えを展開していくという。

 シンポジウムは午前10時〜午後4時。2次障害や医療の現状、参加団体の地域での取り組みを報告し、今後の活動を話し合う。問い合わせは「自立の家をつくる会」(電話03・3327・0971)へ。

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パーキンソン病治療に新たな道=特定細胞の大量培養に成功−岡山大

<時事通信2001年10月21日>

 岡山大大学院医歯学総合研究科の伊達勲講師(脳神経外科)らの研究グループが、パーキンソン病治療に新たな道を開く特定の細胞の大量培養に成功した。研究成果は、岡山市で24日から行われる日本脳神経学会で発表される。
 パーキンソン病の症状である運動障害は、ドーパミンという物質を放出する脳内の神経細胞が破壊されることで起こる。ドーパミン細胞を再生できれば、症状が回復するが、従来の技術では同細胞を治療に十分なだけ培養することができなかった。
 しかし、伊達講師らはマウスの脳を使った実験で、ドーパミン細胞の大量培養に成功。神経細胞の保護・再生を促進するたんぱく質に注目し、これを培養実験の溶液として利用したことが奏功した。 


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<街頭署名>精神障害者のグループが新法の反対署名行う 東京

<毎日新聞2001年10月15日>

 重大事件を起こした精神障害者の専門治療施設の新設や、入退院を判断する審判所を地裁に設置する新法の動きに対し「国は当事者の声も聞かず、差別と偏見を助長するだけの制度をつくろうとしている」と反対署名に取り組む精神障害者のグループが14日、東京で初めて署名を募った。

 署名では「大阪精神障害者連絡会」など9団体が小泉純一郎首相などに「新制度はやめ、精神障害者への地域医療と生活支援を充実させる」ことなどを求めている。この日は東京の「こらーる・たいとう」(会員約100人、電話03・3876・0170)のメンバー10人が銀座で4時間「学校や仕事をやめずに暮らせるよう、地域福祉の充実を」などと署名を呼びかけ、109人が応じた。 【精神医療取材班】

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宅間被告の初公判 12月27日

読売2001年10月15日>

 大阪教育大付属池田小の児童殺傷事件で、宅間守被告(37)の弁護人と大阪地検、大阪地裁の三者協議が15日行われ、初公判は12月27日午前10時開廷と決まった。 協議では、来年5月までほぼ月2回ペースで公判を開くことに合意したほか、被害者の関係者から多くの傍聴希望があることから、同地裁は可能な限り応じ、遺影の持ち込みも許可する方針を示したという。また、検察側から、宅間被告の厳罰を求める約65万通の嘆願書を証拠提出する意向が示されたが、弁護側は「法廷は世論を反映する場ではなく、いかがなものか」と難色を示した。


宅間被告の余罪3件を追起訴 大阪地検捜査終える

朝日新聞2001年9月25日>

 大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)で児童・教諭23人を殺傷し殺人罪などで起訴された宅間守被告(37)について、大阪地検は25日、ホテルの男性従業員を殴って大けがをさせたとする傷害罪など、池田小事件の前に起きた3事件について大阪地裁に一括して追起訴し、宅間被告をめぐる一連の捜査を終えた。
 追起訴されたのは、宅間被告がタクシー運転手だった昨年10月、大阪市北区のホテル玄関前で、一方通行を逆走したのを注意した従業員(当時28)の顔を殴って重傷を負わせた疑いの傷害罪▽今年2月、兵庫県川西市で、大型トラックを運転中、乗用車が通行を妨害したと腹を立て、運転手の男子大学生(同21)の腹をけった疑いの暴行罪、同5月、池田市の駐車場で、軽トラックなど5台のタイヤ13本をアイスピックでパンクさせた疑いの器物損壊罪、の3事件。いずれも書類送検され、地検が捜査していた。大学生の暴行事件は、神戸地検伊丹支部から移送された。


エタノール誤注入で少女死亡、1億円の賠償提訴

<読売新聞2001年10月15日>

 京都大病院で昨年2月、人工呼吸器の加温加湿器に消毒用エタノールが誤注入され、全身の筋肉が衰える難病の藤井沙織さん(当時17歳)が死亡、看護婦ら8人が書類送検された医療ミスで、両親が15日「注意義務を怠って誤注入し、適切な処置もしなかった」として、国と主治医ら医師、看護婦ら計9人を相手取り、慰謝料など総額約1億1200万円の損害賠償を求める訴訟を京都地裁に起こした。両親は「病院の組織的な事故隠しを、訴訟を通じ明らかにすることが最大の目的」としている。

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[しまね拡大鏡]薬物依存症 若者や主婦にまん延 適切な治療、回復支援を /島根

<毎日新聞島根版10月10日>

 若者や主婦らが安易に覚せい剤などの薬物に手を出し、やめたくてもやめられなくなるケースが増えている。アルコールと違って使用や所持が犯罪になるため、薬物依存は“病気”と認識されにくく、適切な治療や回復支援が十分に行われてこなかったのが現実だ。 【高松奈津子】 
 ◆やめられない薬◆ 
 「1日に1回から数回へと、2週間というものは薬漬けの毎日になりました。頭ではいけないと思っても体が要求するのです。見えるはずのないものが見えてきます。布団の中に彼の浮気相手と思われる人の電話番号を書いたメモやプリクラが見えるのです。布団を引きちぎり、綿の中を探していました」。男友達の勧めで覚せい剤に手を出した県内の20歳代の女性が県警ホームページで告白している。生活保安課の中村清貴次長は「薬物が怖いのは、健康を害するだけでなく精神にも影響し、生活を支配してしまうところ」と言う。彼女は続ける。「覚せい剤に手を出したばかりにたくさんのものを失いました。信用、友達……」 
 ◆増加する薬物使用◆ 
 同課によると昨年、覚せい剤などの使用、所持などで検挙されたのは前年比33%増の50人。一般人が32人で、組織的に手に入りやすいとされる暴力団関係者を大きく上回った。半数が初犯。女性や少年も含まれ、社会的浸透が見られる。
 全国的には著しい増加傾向にある。覚せい剤事犯検挙者数は84年に2万4372人と終戦後の混乱時以来のピークを記録、昨年も1万9156人に上った。未成年者1148人には、中学生54人、高校生105人も含まれ、低年齢化が浮き彫りになった。一方、薬物使用による精神や行動の障害で医療機関を
受診したのは約6000人(99年)と推計。しかし、水面下で依存に苦しむ人は多く、関係者の中には数百万人という見方もある(厚生労働省監視指導・麻薬対策課調べ)。
 ◆依存は病気◆ 
 違法薬物の使用・所持者の再犯率は非常に高く、精神病院への入退院を繰り返すケースも多い。原因の一つが薬物の強い依存性。アルコールやたばこと同様、使い続けるうちに量を増やさずにいられなくなったり、使わないとイライラするなどというものだ。薬物依存症者の家族支援を続ける山野尚美・皇学館大講師は「薬物依存は病気。本人の意志の弱さや努力不足を理由に放置せず、治療や周囲の援助が必要」と言う。国も99年の精神保健福祉法改正で、薬物依存症者や慢性アルコール依存症者も精神障害者と位置付けた。
 ◆ダルク◆ 
 治療の初期段階では、病院などで薬から強制的に遮断して“解毒”するのも重要だが、回復には地域社会で自立して生きようとするプロセスが欠かせない。そんな中、誕生したのが依存者の回復を当事者が支援する自助グループ「ダルク」(DARC=Drug Addiction Rehabilitation Center、薬物依存リハビリセンター)だ。
 86年に東京で初めて開設、現在全国に約20カ所ある。施設によって入所、通所の差はあるが、ルールは基本的に1日数回のグループカウンセリングへの参加のみ。自分の体験を話したり仲間の話を聞く中で、薬物がもたらした環境の変化や自分の弱さを実感し、回復への希望を生み出す。実績は高く、ダルクへの通所が、刑事裁判で情状を訴える弁護に使われることも。寄付だけで運営する施設がほとんどだが、今夏から大阪ダルク(大阪市)が精神障害者小規模作業所として市の補助を受けるなど公的支援の動きもある。
 ◆島根の事情◆ 
 「都会に比べると入手ルートもなく、依存者は少ない。若者が県外に出て薬物にさらされる前に知識を伝えねば」と県薬事衛生課の大谷幸人・薬事係長。警察と協力して中高生対象の薬物乱用防止教室に力を入れる。県警の中村次長も「地域の結び付きが強く、薬物依存者も世話するような土地柄。自助グループの意義は大きいが、島根ならではのアフターケアがあるのでは」と話す。支援の体制、方法は地方によって違っていい。ただ、若者の薬物依存をもたらしたのは地域社会であり、回復支援できるのも地域でしかないということは忘れてならない。
 ◇大阪ダルク支援センターは電話相談を実施。毎週土曜日午後3〜7時(0798・34・8999)。
 県警ホームページ http://www2.pref.shimane.jp/police/dame/syuki.html 

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[21世紀・東京の100人] 82 都精神障害者家族会連合・高山さん 東京

<毎日新聞2001年10月6日>

 ◇偏見なき社会を願い−−都精神障害者家族会連合会長・高山秋雄さん
 精神障害者とその家族のために、活動してきた生き証人だ。
 「家族同士が心を開いて語り合い、精神障害や精神医療の学習をし、みんなの願いの実現のための運動をする」のが家族会。草創期からかかわり、東京都の連合会長を計16年務めている。
 弟が精神障害。父と姉も精神科で治療を受けたことがある。自身の歩みが、多くの精神障害者の家族がたどるそれに重なる。
 「身内の病人のことについて、親の中には親せきはおろか、兄弟姉妹にさえ伝えない人がいます。もちろん近所の人には隠したまま。家族の中でそっとしておくのは、兄弟たちに心配をかけないため。外の人たちに対してはうわさのネタにされないよう自己防衛してしまう。職につくにも、結婚相手を選ぶにも、この偏見に災いされているのが、精神障害者やその家族なんです」
 1964年3月、ライシャワー米駐日大使(当時)が、精神障害の少年に刺される事件があった。すぐに「野放しの精神病患者」という見出しのバッシング報道が始まり、治安対策を中心にした法改正の動きが高まった。
 こうした中、各地で少しずつ生まれていた家族会が急きょ“声”を結集するため「連合会」組織を結成することになり、全国組織の副会長に推された。当時38歳、町田市で教諭をしていた時。65年9月の結成時、初代の役員に名を連ねた28人は、今はほとんどが鬼籍に入ったという。
 「入院しても家族は面会に行かない。近所に知られないために、郵便物も名前を変えて隣町から出すといった時代です。精神障害者の置かれた状況を変える運動といっても、なかなか難しいものがありました」と振り返る。
 国や都への陳情や、精神医療関係学会への意見提出などを繰り返し、障害者扶養年金制度の中に精神障害者を含めさせるなど、発足当初から成果を上げてきた。社会の偏見も減ってきたが、身体や知的障害などと比べると、「まだまだ遅れている」。
 家族の相次ぐ発病の中、結婚をあきらめたことがある。縁談はあったが、家族の事情を話すのに勇気がいり、途中で投げ出したり、相手から断ってきたためだ。
 そうした経験があるからだろう。長女のことに話が及ぶと優しい顔でほほ笑んだ。
 「高校生の時にね、結婚のことを話したんですよ。娘は隠さないと言いました。『偏見のある人とは一緒にならない』って。さすがわが娘、よく言ったと思いましたよ」<文・写真、若狭毅>


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 ◇たかやま・あきお  元小学校教諭。1男1女は結婚して独立。74歳。

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大阪・学校乱入殺傷事件 「精神医療充実は重要と認識」 太田房江知事/大阪

<毎日新聞9月29日>

 大阪教育大付属池田小の乱入殺傷事件に絡み、刑法改正を主張した太田房江知事に対し、大阪精神障害者連絡会が抗議文を提出した問題で、太田知事は28日、「予防拘禁である保安処分に言及したことはない」とする回答書を同会に出した。回答書は「訴訟能力のない人については、治療により回復を待って起訴すべき。措置入院の判断は、精神科医だけでなく、司法も判断し、退院後のフォローアップが必要。医療と司法の責任を明確にして法整備を検討すべきとの趣旨で、精神医療の充実は重要だと認識している」などとしている。同会の塚本正治代表は「知事は不十分な知識で発言しており、謝罪すべきだ」とし、再び面談を求めた。 
【村瀬達男】 

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精神障害者にヘルパー 大口市でモデル事業/鹿県 

<南日本新聞2001年8月17日>

 鹿児島県は、精神障害者を対象にしたホームヘルプサービスのモデル事業を大口市に委託して実施する。同市福祉事務所や保健所、施設、精神障害者家族会などの関係者7人による評価検討委員会を結成し、16日、サービス内容などについて話し合った。9月から、中軽度の6人にヘルパーを派遣する予定。
 精神保健福祉法で、2002年度から精神障害者に対するホームヘルプサービス事業が市町村で実施されることになっているが、市町村は精神障害者の保の経験がないため、県が技術援助をする目的でモデル事業を行う。
 ヘルパーは、食事の準備や掃除洗濯など身のまわりの援助や、買い物や通院、服薬などの援助のほか、話し相手になったりする。各市町村での本格実施以降は利用者が費用を負担するが、モデル事業では県と国が負担する。
 評価検討委員会はヘルパー派遣開始後にも会合を開き、サービスが適切かなどの評価をする。17日には大口市で、モデル事業で派遣されるヘルパーを対象に精神障害者介護の講習を行う。

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厚生労働省:長期入院患者の医療保険対象限定へ 

<毎日新聞10月10日>

 厚生労働省は10日、入院治療の必要性が低いにもかかわらず、療養病床に6カ月以上入院している患者の医療費に関し、医療保険の対象を限定する方針を固めた。介護施設や在宅治療への移行を促すのが狙いで、保険給付費の減少により各医療保険財政の改善も期待できる。

 具体的には、保険診療と保険外診療を組み合わせる「特定療養費制度」を適用。保険の対象を医学管理料など一部に絞り、ベッド代、看護料などは保険外の自己負担にする考えだ。

 ただし、難病、精神疾患、結核については、医学的に長期入院の必要があるため、従来通りとする。

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「医療ミス」と埼玉医大を提訴=中3女子亡くしたベストセラー評論家

<時事通信2001年10月9日>

 中学3年の長女が入院中に死亡したのは薬の副作用が原因として、ベストセラー「買ってはいけない」などの著書で知られる評論家の船瀬俊介さん(51)と妻睦子さん(44)=埼玉県名栗村上名栗=が9日、埼玉医大病院(埼玉県毛呂山町)と主治医らを相手取り、総額1億6000万円の損害賠償を求める訴訟をさいたま地裁に起こした。
 訴状によると、船瀬さんの長女真愛美さん=当時(14)=は昨年4月、心因性ストレスの治療のため、同病院の神経精神科に入院。向精神薬「ハロペリドール」の点滴を受けたが、4日目から副作用が出始め、入院から約1カ月後に悪性症候群で死亡した。 (時事通信)

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自民党プロジェクトチームはヒアリングを終了

 自民党「心神喪失者等の触法及び精神医療に関するプロジェクトチーム 」 (座長:熊代昭彦)は10月5日、関係団体の5回のヒアリングを終了。
 10月中に自民党プロジェクトチームとしての意見集約を行うという。
 プロジェクトチーム案では、精神障害の有無に関わらず、「重大犯罪=起訴」とする起訴法定主義が盛り込まれる可能性がある。そうなると、今までも各団体から批判が出ていた起訴便宜主義との位置づけが焦点になる。
 その案を受けて与党3党「心神喪失者等の触法及び精神医療に関するプロジェクトチーム」が開かれる。

自民党「心神喪失者等の触法及び精神医療に関するプロジェクトチーム 」 議題

 7月10日 プロジェクトチーム検討項目及び今後の運営
 8月 3 日 ヒアリング
  1 触法心神喪失者対策の経緯について法務省、厚生労働省より
  2 プロジェクトチーム検討項目
 9月 7 日 「触法心神喪失者等の責任能力判断」
   講師 専修大学法学部教授 岩井宜子氏(刑事政策,刑法;精神障害者の犯罪対策,刑罰論)
      東京都立大学法学部教授  前田雅英氏(刑法 責任能力判断 著作『条解精神保健法』)
 9月14日 ヒアリング
元京都地検検事正 古川元晴氏
元札幌高裁長官  吉丸  真氏
 9月21日 ヒアリング
読売新聞社編集委員 久保 潔氏 
弁護士 岡村 勲氏 (犯罪被害者の会 代表幹事 犯罪被害で家族を失っている)
被害者関係者から  
 9月28日 ヒアリング
  日本医師会常任理事 西島英利氏
 10月5日 ヒアリング
  日本精神病院協会.全家連・PSW協会・日弁連

以上の情報はメディファクスと自民党のホームページ「自民党政調会の議題と各省検討事項」などをまとめたものです。
ほぼ予定どうりの進行のようです。法案の骨子が姿を現すのは11〜12月で1月通常国会で特別立法案が上程されるのでしょうか。この情報では「審判所」や「特別病棟」などについてはどう扱われたか不明です。10月5日のヒアリングは詰め込みすぎ、やっつけみたいですね。充分な論議を尽くす姿勢とはとはほど遠く、司法的観点が前面に立っていて、治安的に取り扱われていることがありありとうかがわれます。医療的な問題はまるで付け足し。しかも、医師は「審判所」や「特別病棟」を待望している日精協の意見しか聞いていません。自治体病院関連の団体や精神神経学会の意見、また当事者の意見は聞きたくないようです。

9月28日、日本精神病院協会の第68回定期代議員会と第81回定期総会が開かれています。
その決定事項については資料が配布され始めているようです。


狂牛病については

1)厚生労働省、農水省の対応の問題

2)センセーショナリズムの問題 

が大きく、世間は浮き足立っています。センセーショナリズムは、「重大な犯罪行為をした精神障害者」問題でも見られるように、正しい判断をくもらせることになりかねません。

3)正しい知識、認識ののもと、感染を予防する事

が必要でしょう。次のサイトは参考になると思います。

狂牛病の正しい知識 Version 3.1

人獣共通感染症(Zoonosis)連続講座


医療自己負担限度:高齢者は4万200円 厚労省が改定額

毎日新聞2001年10月4日>

 厚生労働省は4日までに、02年度医療制度改革案に盛り込んだ自己負担限度額の改定方針について、具体的な改定金額(月額)を定めた。

 外来での上限が撤廃され、定率1割負担となる75歳以上の高齢者は、外来・入院とも4万200円(現行は入院のみ3万7200円)。ただし、一定以上の所得のある高所得者は7万2300円。市町村民税非課税の低所得者、老齢福祉年金受給者はそれぞれ2万4600円、1万5000円に据え置く。

 75歳未満は、月収56万円未満が7万2300円(現行6万3600円)▽月収56万円以上は13万9800円(同12万1800円)▽低所得者3万5400円(据え置き)となる。

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医療費、保険料に応じ抑制=報酬下げ医療側にも「痛み」−財務省

毎日新聞2001年10月2日>

 財務省は1日、政府が2002年度に実施する医療制度改革をめぐる同省の基本的な考え方を、近く公表する方針を固めた。厚生労働省が当面の保険財政の破たん回避を目的に、患者負担増を中心とした試案を先にまとめたが、財務省は制度維持のため、より抜本的な改革が必要と判断。

(1)医療費総額の伸びを保険料収入の伸び率程度に抑制

(2)医療機関に支払う診療報酬の引き下げ−などを打ち出し、医療機関にも「痛み」を分かち合うよう求める。

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