全国精労協Home > 精神医療ニュース > 過去記事2000年7月
|
精神医療ニュース 過去記事 2001年 1〜 3月分 4〜5月分 6月分 現在 精神医療ニュース 過去記事 7月分
精神障害者の社会復帰を支援するため、国が障害者プランで全国650カ所(02年度末)の設置を目指す「地域生活支援センター」の整備が大幅に遅れ、目標の4割にも届いていないことが、31日、毎日新聞社の都道府県・政令指定都市へのアンケート調査で分かった。国の補助額が低く、自治体などが二の足を踏んでいる。
(中略)
今回の調査では、整備済みの地域生活支援センターは計251カ所で、国の目標の38%。センターが1カ所もないのは千葉、川崎、福岡の3市と佐賀県。自治体ごとに定めた目標を達成したのは4県1市で、3県1市は計画すらなかった。
センターの建設費に対する補助金は国が2分の1、都道府県・政令市が4分の1で、残りを運営法人が負担する。運営費は国と自治体が各2分の1ずつ負担する「全額補助」だが、職員の人件費や光熱費、旅費などを賄いきれないのが現実だ。以下略 詳しくはこちらへ→http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20010801k0000m040061001c.html
詳しくはこちらへ→http://www.mainichi.co.jp/news/selection/archive/200107/31/20010801k0000m040137000c.html
<読売新聞解説面2001年7月28日>厚生労働省の調査で、精神病院への強制入院制度の運用に大きな地域格差があることがわかった。(大阪本社科学部・原昌平)
強制入院には、精神保健福祉法に基づき、〈1〉行政による強制入院(措置入院)
〈2〉家族の同意による強制入院(医療保護入院)――がある。
医療目的とはいえ自由を無期限に束縛できる制度である以上、適正な運用が要求されている。
だが、実際の運用は都道府県で大きな差がある。厚生労働省の調査(一九九九年六月末現在)によれば、措置入院の患者数は、人口規模当たりの比率で十四倍の差があった。二十年以上の患者割合も、山口が69%なのに、京都、千葉はゼロ。医療保護入院でも、人口当たりの患者数、二十年以上を超える患者割合に四倍の開きがあった。
措置入院の運用をめぐっては、大阪で起きた児童殺傷事件を契機に、「解除が早すぎないか」という方向で議論されがちだ。だが、同事件の容疑者の場合、二年前の傷害事件で刑事責任能力を十分検討せず不起訴にした点に最大の問題があり、そもそも措置入院が妥当だったかに疑問が出ている。
むしろ、全国の状況を見る限り、問題は入院期間が長すぎることのほうが大きい。二十年もの強制入院は人生を奪われるのに等しい。
運用にひずみが出ている第一の原因は、国の診断基準のあいまいさにある。措置の要件は、「自分を傷つけるか、他人に危害を加える恐れ」と規定されているが、どの程度を指すかが不明確で、慎重に考えれば際限がなくなる面がある。医療保護の要件のほうは「入院治療が必要だが、本人に判断能力がない」としか定められていない。このため、担当医の主観や地域的な考え方の違いに左右される。
第二には自治体の姿勢だろう。措置は半年ごとに、医療保護は一年ごとに病状報告を受け、都道府県、政令市の精神医療審査会がチェックするが、行政当局の姿勢で変化する。
象徴的なのは山口だった。九七年六月の措置患者は二百三十五人だったが、九九年は百十三人、今年六月には五十七人に激減した。同県楠町の民間病院の場合、昨年末、措置患者十二人を受け持つ指定医が「十一人は解除できる」と主張し院長と対立した。十二人のうち九人が二十年以上、最長で三十一年という患者もいた。この問題が報道された直後、実地診察で県が解除したのは一人だったが、結局、その後、半年間に院長の届け出で七人が解除された。
東京や大阪では、新規に措置される件数が多いものの、入院期間は短い。東京都は「措置症状がなくなれば、速やかに医療保護や任意入院に切り替える」としている。大阪府は措置要件にある「危害の恐れ」の解釈を国連の基準に近い「刑事事件レベルの切迫した恐れ」と具体的にとらえ、入院から三か月以内に病状を実地診察し、措置の必要性を確認している。
第三には、社会復帰の難しさも挙げられる。これが、医療保護入院や任意入院の患者数の多さに影響している。現実には、「それほど長期間、措置症状が消えない患者は少数のはず」(浅井邦彦・精神神経学会理事)という見方は強い。
これだけ多い長期入院の姿は、放置できるレベルではない。急がなければならないのは、入院実態の調査であり、診断基準の明確化や精神医療審査会の機能強化、治療体制の充実だろう。国も自治体も現場の実態から目をそらすべきではない。
- 〈措置入院患者数の地域差〉
- 措置患 措置20年 人工10万人
- 者数 以上人数 あたりの措置
- 患者数
- 北海道 155 66 2.7
- 青森 18 5 1.2
- 岩手 52 8 3.7
- 宮城 22 5 0.9
- 秋田 27 13 2.2
- 山形 18 2 1.4
- 福島 69 29 3.2
- 茨城 71 9 2.4
- 栃木 90 20 4.5
- 群馬 110 50 5.4
- 埼玉 233 74 3.4
- 千葉 59 0 1.0
- 東京 20 11 1.7
- 神奈川 91 5 1.1
- 山梨 24 11 2.7
- 新潟 35 6 1.4
- 富山 32 11 2.8
- 石川 25 2 2.1
- 福井 22 12 2.7
- 長野 88 22 4.0
- 岐阜 109 66 5.2
- 静岡 71 14 1.9
- 愛知 179 70 2.6
- 三重 64 30 3.4
- 滋賀 70 33 5.3
- 京都 26 0 1.0
- 大阪 59 3 0.7
- 兵庫 150 40 2.7
- 奈良 11 1 0.8
- 和歌山 24 15 2.2
- 鳥取 21 1 3.4
- 島根 24 1 3.1
- 岡山 25 8 1.3
- 広島 122 21 4.2
- 山口 113 78 7.3
- 徳島 412 0 4.9
- 香川 8 2 0.8
- 愛媛 81 38 5.4
- 高知 21 2 2.6
- 福岡 250 86 5.0
- 佐賀 83 39 9.4
- 長崎 67 25 4.4
- 熊本 75 25 4.0
- 大分 111 51 9.0
- 宮崎 18 2 1.5
- 鹿児島 162 59 9.0
- 沖縄 45 1 3.5
- 全国 3472 1082 2.7
<大阪読売朝刊・生活面2001年7月27日>
英国政府の奨学生に昨年採用された日本人女性(37)が、軽いうつ病で受診していることを健康状態の申告書に正直に書いたところ、渡航直前に奨学金支給を取り消された。主治医は「留学に支障は全くない」とする診断書を出していたが、英国側は診察なしで「リスクがある」と判断した。自費で留学した女性は「病名だけで排除したとしか思えず、精神障害への不当な差別だ」と抗議。英国側は今年三月、一転して支給を決めたが、きちんとした経過説明はなく、女性は納得できないでいる。
女性は大阪のNGO(民間活動団体)に勤め、海外生活も過去二回経験。英国外務省が諸外国の将来を担う人材に一年間の英国留学費を支給する「チーブニング奨学金」に応募し、昨年四月に内定した。このあと健康に関する自己申告書を提出し、七月七日に正式採用の通知を受けた。
女性が通院する精神科の主治医は、英国側の求めで診断書を提出。「一、二か月に一日か二日、疲労と無気力が生じるが、それ以外は安定。服薬していれば、留学に問題はない」と伝えた。
ところが、出発三日前の八月七日、「本国の医療アドバイザーが、留学のストレスが病気に影響するリスクがあるという意見なので」と急に取り消された。
女性は英国の大学院に自費留学し、再検討を要請。駐日英国大使館は「再考の余地はない」としていたが、今年三月になって、当初にさかのぼって奨学金を支給すると伝えた。
英国大使館は「留学を順調に続けていること、急な取り消しで彼女が困ったことなど、特別な環境を考慮した。アドバイザーの医師の意見に従った当初の決定が間違いとは思わない。主治医の診断書は判断材料の一つ。反復する病気はリスクがあると判断された」と説明。しかし、アドバイザーの氏名や所属、判断の基準なども含めて「これ以上は説明する必要はない」としている。
うつ病やそれに似た気分変調性障害には、五人に一人が生涯に一度はかかり、「心の風邪」とも呼ばれる。
女性は「会ったこともないアドバイザーが主治医の診断をなぜ否定できるのか。何回質問しても具体的な説明がない」と不信を高める。
主治医は「留学はプラスになると考えた。正式採用後、現地で困った時に備えて診療情報を提供したのに、本人の不利益に使われてはたまらない」と話している。
中田智恵海・武庫川女子大助教授(障害者福祉)の話「人間は一人ひとり違うのに、精神障害というと十把ひとからげに『無理だ』とか『危険だ』とか決めつける風潮が強い。英国の公的機関がそういう対応をしたのは残念だ」
<2001年7月29日 東京読売朝刊>
患者数は国内で20万人以上もいるが、決定的な治療法がない肝硬変に対し、北里研究所メディカルセンター病院の横森弘昭・内科医長らのグループは、肝硬変の進行に関係するとされる化学物質、エンドセリンが人体内で作用する仕組みを解明した。
この物質の働きを妨げると、低下した肝機能が改善することがラットの実験で分かっており、新しい治療法の開発につながる可能性が期待される。 肝硬変は、B、C型の肝炎ウイルスや飲酒による慢性肝炎が原因で、肝細胞の死滅と再生が繰り返されるうちに肝臓が線維化し、機能が低下してしまう状態をいう。最終的には肝臓がんへ進行するケースも多く、国内の肝臓がんと肝硬変を合わせた死亡者は年間4万5000人に上っている。
以下略→Yomiuri-On-Line か・ら・だ/け・あ ニュース
管理人Aの友人も数人が肝炎で苦しんでいます。早くよい治療法が普及するよう期待しています。
<読売新聞2001年7月28日>
【8割がC型肝炎患者】
肝がんへの最大の対策は、がんにならないこと――。禅問答のようだが、こう言えるのは、他部位のがんに比べ、肝がんは発症の条件がはっきりしており、予防のための治療が効果をあげているからだ。
いったん発症すると再発しやすい肝がんでの死亡者は、年間約4万人。日本では、8割がC型肝炎を経て発症する。つまり、C型肝炎感染者のがん発症を防げば、肝がんでの死亡を減らすことに直結する。
(中略)
[インターフェロン] 肝炎ウイルスを駆除できる可能性は、ウイルスの遺伝子型(3種類)と量によって異なる。「1b」型というタイプで、ウイルス量も多い場合、完全駆除できる確率は10%未満と、最も効果が低い。年内にも承認される見通しの抗ウイルス剤「リバビリン」と併用することで、効果が高まると期待されている。
詳しくはこちら→Yomiuri-On-Line か・ら・だ/け・あ 医療ルネサンス
<労働SPOT情報&ニュースNo.44 2001年7月30日>
厚生労働省「H12年度女性雇用管理基本調査」(30人以上の民営企業7,000社の調査(回収率81.2%)結果によると、
『社内でセクシュアルハラスメントは起こりうると思うか』の問に対して、次のような回答が寄せられている。
■起こりうると思う 25.1%
■起こりうると思わない 38.5%
■わからない 36.4%以上、「セクハラが起こりうると思う」とするのは全体では4社に1社の割合だが、これを企業規模別にみると、つぎのような顕著な差が認められた。
■5000人以上 70.2%
■1000〜4999人 54.6%
■300〜999人 45.5%
■100〜299人 31.1%
■30〜 99人 20.5%この結果は、「社員数が多いからその可能性は否定できない」と答えた、という見方もできそうだが、むしろ、現状における「セクハラに対する企業の問題意識の差」とみるのが妥当かも知れない。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
労務安全情報センターURL http://www.campus.ne.jp/~labor/
Email mailto:labor@campus.ne.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
と き:2001年7月18日(水) 10:00_12:10
ところ:厚生労働省共用第7会議室(本館5階)
議 題:重大な犯罪行為をした精神障害者の処遇決定及びシステムの在り方などについて
出 席:法務省 三浦課長、白木・加藤局付、梶木・大橋課長、島倉企画官
厚生労働省 松本課長、坂本室長、泉・岩田・井上・護摩所補佐
オブザーバー:長尾院長、山上教授、町野教授、神弁護士、池原弁護士(1) 意見陳述:埼玉県立精神保健総合センター 吉川和男医長
(3)【資料】:「刑事司法と精神医療をむすぶ新たなシステムの提案」
(埼玉県立精神保健総合センター 吉川和男)
次回合同検討会は8月上旬予定です。Oさん資料提供ありがとうございました。
<労働SPOT情報&ニュースNo.43 2001年7月25日>
「高校生の就職問題に関する検討会議」(文部科学省)が検討に先立って実施した高校生の就職に関する実態調査(平成12年2月調査)によると、
平成10年卒業者で未就職の状態で卒業した者のその後は、
■定職に就いている者 24.9%
■アルバイト・パートで働いている者 56.7%
■仕事に就いていない者 10.4%
となっているという。
グラフ(メール版では省略)では、平成8年卒業者のデータも掲載しているが、「定職」が減じ「アルバイト就業者」増えるている傾向を読みとることができる。同検討会議はその報告書で、「無業者の増加、地元志向、社会人・職業人としての基本的資質、能力の不足、フリーター志向」などの特徴をとりあげ併せて課題の指摘を行っている。
<労働SPOT情報&ニュースNo.42 2001年7月23日>
日本オフィスオートメーション協会の「オフィスオートメーション実態報告書2000年版」を眺めていると、
オフィスの1日の活動時間の内訳というのがあり、興味深かったので少し紹介。調査人数230人、この【1日平均労働時間は9.66時間】。この内訳を6分類すると次のようになっている。
■コミュニケーション時間(定例会議、臨時会議、打ち合わせ、電話)25.7%
■情報加工時間(データ入力、データ加工、計算)10.9%
■書類加工時間(文書探し、文書閲覧、文書作成、コピー印刷、ファイリング・書7゛整理)29.9%
■思考時間(懸案事項の思索、資料解読)12.7%
■移動時間(連絡・移動、外出出張)9.6%
■生理時間(食事休憩時間、リフレッシュタイム、その他)11.2%
中でも、オフィスの3大仕事は「文書作成、懸案事項の思索、打ち合わせ」のようだ。
<労働SPOT情報&ニュースNo.41 2001年7月19日>
アメリカの職業情報データベース o*net の日本版を作成する動きが本格化しそうだ。o*netは、職業情報の基礎データ(職種、職務、求められる能力と現在の職務遂行能力など)を情報データベース化したもの。政府が整備し、それを誰もが自由に無償で使用できるものとなっており、アメリカの横断的労働市場のバックボーンともなっていることで知られる。
o*net online
http://online.onetcenter.org/厚生労働省は3月、官民職業情報検討委員会においてO*NET日本版の作成を確認した。当面、官民が共通して使用する「職業名の整備」作業に着手する。
<労働SPOT情報&ニュースNo.40 2001年7月10日>
■全国の労基署が企業の労働時間管理の適正化指導を本格化している。
■7月5日、日経新聞夕刊に、トヨタがサービス残業を行わせていたとして労基署から是正指導をうけ、残業手当1,000万円の遡及払いを行ったとの記事が掲載されていた。(下記参照)。
■通常、労基署は、指導に従って企業が違反を完全是正した場合には?}スコミ発表は控える傾向のようだが、水面化では類似のケースで、企業が、数百万円、数千万円の遡及払いを行っている例も少なくないようだ。
■しか?問題の本質はそこ?あるのではない。
■金銭(残業手当の遡及払い)の支払いはコスト次元の問題であるが、労基法による企業の管理責任の追及・摘発(6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金)が今後、どのような方針の基に展開されるかだろう。この点での労基署の動きがあわせて注目されるところだ。(参照)労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準(平13.4.6基発第339号)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/0104/h0406-6.html(参考)日経新聞(平成13年7月5日夕刊社会面)記事
トヨタが「サービス残業」
名古屋北労基署是正を勧告−不払い1000万円支払『名古屋北労働基準監督署が昨年12月、トヨタ自動車の国内営業部門などで、労働基準法に違反する、時間外勤務に正当な賃金が支払われない「サービス残業」があったとして、同社に是正を勧告していたことが5日、分かった。同社は、事実を認め、社員83人に6か月の不払い賃金として、約1000万円を支払った。
サービス残業は、同労基署が昨年6月に実施した定期調査で判明した。トヨタ店営業本部などの国内営業部門などで、各部署の最終退場者が保安室にカギを返却した時間と、社員が上司に申告する勤務時間表に記した退社時間が違っているケースが見つかった。
トヨタは労基署の是正勧告を受領したのを受け、サービス残業が認定された83人の社員に、調査から6か月前にさかのぼった不払い賃金を支払ったほか、他部署でもサービス残業がないか調査を指示するなど、管理の徹底を急いでいるという。
トヨタは5日、「事態を厳粛に受け止め、職場の管理者による勤務管理の徹底を図った。今後こうしたことが起こらぬよう努めていきたい」とのコメントを発表した。』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
労務安全情報センターURL http://www.campus.ne.jp/~labor/
Email mailto:labor@campus.ne.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
8月例会のご案内−ぼちぼちクラブ
テーマ:いま必要な精神医療と社会との間で変革すべきは何か。
話題提供者;富田三樹夫(法と精神医療委員会)
位田 浩(弁護士会、ひまわり)
山本 深雪(精神医療人権センター)
コーディネイタ−;塚本 正治(ぼちぼちクラブ)日 時: 8月18日(土)ごご1時〜4時
場 所: アピオ大阪
おねがい:当日、参加できない人もいらっしゃるので、事前に
ぼちぼちクラブ事務所まで、各人・各団体のおもい
を「コメント」として、多くの方から募集します。
8月10日、今里事務所まで、郵便でお願いします。
政府は25日、精神障害者が殺人など6つの重大な事件を起こして不起訴や無罪になった場合、精神病院への入退院の判断に裁判官を関与させることを柱とする措置入院制度の改正指針案をまとめた。大阪府池田市の児童殺傷事件の反省を踏まえたもので、参院選後に与党と協議したうえで、来年の通常国会にも法案を提出する方針だ。
指針案は、法務、厚生労働両省が内閣府などと協議してまとめた。これまで明確でなかった措置入院の対象犯罪について、▽殺人▽放火▽強盗▽婦女暴行(強姦(ごうかん))▽強制わいせつ▽傷害――の6罪を具体的に挙げている。
そのうえで、これらの犯罪を起こした精神障害者に関しては、医師だけの判断で入退院を決めている現行の措置入院制度を改め、司法の判断を加えた審判機関が決めるべきだとしている。ただ、傷害罪については、軽いけがをさせる程度のケースもあるため、重傷を負わせたり、犯罪を何度も繰り返したりした場合に限る方向で調整する。
入退院を判定する機関(審判機関)については、〈1〉家庭裁判所の機能を拡充して対応する〈2〉新たな行政委員会組織を設置する――などを検討している。措置入院の是非を判断する場合、裁判官に精神科医、精神保健福祉士らも加わる見通しだ。ただ、弁護士、検察官の意見をとり入れるかどうかに関しては、賛否両論があり、なお調整中だ。
審判機関が決定するのは、精神障害者の入院のほか、入院後の社会復帰、在宅通院、訪問看護などの措置となる。
以下略 詳しくはこちら→Yomiuri-On-Lineのhttp://www.yomiuri.co.jp/01/20010725i403.htm
<琉球新報2001年7月21日>
精神障害者の社会復帰に尽力した山里八重子さん=当時(七六)=の突然の死から二十日で八日目を迎える。関係者の厚い信頼を集め、活動の礎となった山里さん。関係者は死を悼み、遺志を引き継いで、さらなる精神医療・福祉の発展に向けて立ち上がろうとしている。
県内の精神福祉はこの十年ほどの間に飛躍的に進歩した。それまで、突然発病した患者を抱えて、家族はどうしていいか分からず社会から孤立し、患者は病状が落ち着いても退院後の行き場もなかった。山里さんたちは地域での受け皿をつくろうと話し合いを重ね続けた。
そんな折、精神医学ソーシャルワーカーの全国大会を沖縄で開催する話が持ち上がった。山里さんはしり込みする仲間に「悪戦苦闘しながら成長しましょう」と声を掛け、背中を押して一九八八年に大会を開催。これが県内初の家族会連合会誕生のきっかけとなった。
家族会がなければ作業所への公的補助金は支給されない。山里さんとともに活動を続けてきた仲村信子さんと小規模作業所アトリエ種子の棚原信子所長は「あの大会がなけれぱ家族会の発足も、その後の作業所の発展もなかった」と振り返る。
その後山里さんは、県精神障害者家族連合会、県精神保健・医療・福祉連絡協議会(小椋力会長)の設立・運営に精力的に取り組み、県内の精神福祉をけん引してきた。
「作業所を利用する当事者には作業所の資金や運営まで考える余裕はない」と生活支援センターてるしのワークセンター職員の松村豊さんは言う。それを裏で支えたのが山里さんや家族会だった。「偉い人かもしれないが、自分たちにとっては優しいおばあちゃん。『あなたたちが地域で生き生きと暮らすことが社会への貢献』が口癖だった」
精神障害を持つ息子が山里さんを包丁で刺し、死なせたことは大きな衝撃を与えた。医学会では精神障害者の問題行動の大半は周囲の協力で防げると考えられている。精神障害者への風当たりが強くなることも懸念される中、県立精和病院の中山勲院長は「精神障害者の社会復帰を促進し、ノーマライゼーションを目指す方向は間違っていない」と強調する。協議会の小椋会長は「事件予防の足りなかったところを分析し、対策を実行すること。それが山里さんの死を無駄にしないことだ」と話した。琉球新報はこちらへ→http://www.ryukyushimpo.co.jp/
<朝日新聞2001年7月14日>
政府の総合規制改革会議は、高齢化による医療費の増大に歯止めをかけるため、出来高払いの現行の診療報酬体系の見直しを求める方針を固めた。具体的には、病気の種類によって医療機関に支払われる報酬額を定める包括支払い方式を来年度から段階的に導入するよう促す。その前提として、分類のためのデータを集計するなどの目的から、診療報酬明細書(レセプト)の提出を原則的に電子的手法に改める方針なども盛り込む。
小泉内閣は、先月まとめた経済財政運営の基本方針で、財政構造改革の観点から老人医療費の伸びを抑制する新たな枠組みづくりを掲げており、その具体策と位置づけられる。今回の医療分野の規制改革案は、7月の中間とりまとめに盛り込まれる。
こうした改革案はこれまでも提起されてきたが、日本医師会が一貫して慎重姿勢をとっていることもあり、実現しなかった。それぞれ病状の異なる患者を適切に分類できるのかという疑問も根強く、今後の調整は難航しそうだ。
導入を求めているのは、米国で実施されている「診断群別包括支払い方式(DRG/PPS)」。DRGは、治療に要する人的資源、医療品、入院日数、コストなどのデータに基づいて、病気を500程度のグループに分類する手法。また、病気の種類ごとに診療報酬額を定めるのがPPSだ。以下略
<2001年7月17日>
2001年7月17日(火)午後5:00〜、テレビ東京「TXNニュース・アイ」の中の、 午後7時15分頃〜7時22分頃に放送されました、
【チェック : 念願の免許交付 〜 薬剤師免許交付:聴覚障害乗り越え 〜 】の、【文字版】を作成いたしましたので配信します。
聴覚障害者の方々がこの番組を視聴なさる時は、ご活用下さいませ。この文字版は、【テレビ東京】様より、私、宮下が個人的に了解を得たものです。
この【文字版】の個人、団体等への【インターネットを利用しての転送・転記、ホームページや会報への掲載、及び、FAX・プリントアウトしての配信・配布】等、「自由」です。映像:「ニュース アイ」Check
(映像:スタジオ内)
佐々木明子アナウンサー / 「アイ・チェック」です。
皆さんは、「欠格条項(けっかく じょうこう)」と言う言葉を聞いた事があるでしょうか?
<フリップ→「欠格条項」障害のある人は資格を取れないと定めた法令の規定>えぇ、これは、一定の障害がある人は、国家資格が取れないと定めた、法令(ほうれい)の規定(きてい)の事です。
医師や、看護婦などに、こうした規定があります。斉藤一也アナウンサー / はい。この欠格条項のために、3年前、薬剤師の試験に合格した聴覚障害の女性は、資格を取れませんでした。 しかし、今年の6月に、欠格条項が緩和(かんわ)されたため、今日、坂口厚生労働大臣から、「薬剤師の免許状」が手渡されました。
以下略全文はこちらへ→薬剤師 欠格条項廃止
重大な事件を起こした精神障害者の処遇について、日本弁護士連合会の精神医療問題 小委員会は20日、捜査段階で不起訴処分になったり裁判で無罪になったりした精神障害者の治療期間や方針を判断する審査会を設置する独自の素案を固めた。精神科医だけでなく、事件にかかわった検察官と弁護士からも意見を聞いて、適切な治療方針を立て ることを目指す。裁判官の関与を軸に検討されている政府内の議論に影響を与えそう だ。
現行制度では、事件後「精神障害のため責任能力がない」と判断されると、2人以上の精神科医の診察をもとに都道府県知事が精神病院に強制入院させることができる。素案ではこの流れは基本的に変えず、医師だけに任せていた判断を、看護婦やソーシャルワーカーも加わる審査会に担わせる。
さらに、検察官や弁護士からの意見や資料提出を受けて、精神科医が事件当時の状況などを参考に判断を下せるというメリットもある。
審査会は、精神病院の一般の入院患者からの退院や処遇改善の請求を審査する現行の
「精神医療審査会」とは別組織とし、都道府県ごとに設ける。また、現行制度では勾留(こうりゅう)中に治療が中断するため、精神鑑定に影響が及びかねないと指摘。勾留中も主治医が拘置所を往診できる規定を加えることを提案している。
小委員会の伊賀興一委員長は、「責任能力がないと判断した以上、その人物の行為は罪に問えない。裁判でない以上は強制入院を判断する機関に裁判官がいるのは矛盾だ」と述べ、裁判官の関与を模索する政府部内での論議を批判した。
詳しくはこちらへ→http://www.asahi.com/national/update/0721/002.html
重大な犯罪行為をした精神障害者の処遇に関する法務省と厚生労働省の第5 回合同検討会が18日行われ、吉川和男・埼玉県立精神保健総合センター診療部医長と、岡山県立岡山病院の中島豊爾(とよじ)院長が意見を述べた。
患者の退院請求などを審査する「精神医療審査会」は都道府県と政令市に設置されているが、ほとんど機能していないところもある。吉川氏は、審査会を行政機関から独立させ、全国統一の機関にして強化するほか、病院を実地指導する監視機関の設置を提言した。
中島氏は「司法・医療・行政から専門家を選抜して調査研究チームを作り、簡易鑑定や医療刑務所の実態などを時間をかけて調査すべきだ」と主張した。
以下略詳しくはこちらへ→http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/osaka/200107/19-1.html
毎日新聞の参院選候補者アンケート調査(回答率94・6%)で、大阪府池田市での児童殺傷事件をきっかけに起きた重大犯罪行為をした精神障害者の処遇問題について聞いたところ、「治療・保安処分の立法化」との回答は27%にとどまった。最も多かったのは「退院後のサポート体制充実」で41%だった。
その他の回答は「長期的な検討が必要」13%、「学校や公共施設の警備強化」5%、その他の意見や無回答14%だった。
候補者の党派別では「治療・保安処分の立法化」は、保守が80%で、最も高かった。次いで自由61%、公明50%の順。自民は26%、民主は10%だった。共産候補者の71%は「医療と法制の両面から検討すべきだ」との意見を記した。
以下略詳しくはこちら→http://www.mainichi.co.jp/news/selection/archive/200107/20/20010721k0000m010108000c.html
<読売新聞夕刊2001年7月17日>
精神保健福祉法による強制入院の期間が20年以上の「一生閉じこめ」に近い患者が措置入院と医療保護入院で計1万7000人(1999年)にのぼるうえ、制度運用に極端な地域差があることがわかった。とくに措置入院は都道府県別にみた人口比の患者数に14倍の開きがあり、20年以上の患者の比率も京都、千葉がゼロなのに山口は69%。診断基準の適用範囲が医師や行政に大きく左右されることを示しており、「早急な実態解明、是正が必要だ」との指摘が出ている。
厚生労働省の99年6月末時点の調査によると、措置入院(行政による強制入院)の患者は全国で3472人。その期間が20年以上の患者は1082人(31%)。都道府県別の人口10万人当たりの措置患者数は佐賀9・4人、鹿児島、大分9・1 人に対し、大阪0・7人、奈良、香川0・8人と大差がある。
20年以上の比率が高いのは山口69%、和歌山63%、岐阜61%の順。京都と千葉はゼロ。東京、沖縄なども1人しかいない。逆に3か月以内の比率は東京62%、島根58%、神奈川55%、京都54%、大阪49%の順で、佐賀は2%、大分は5%にすぎない。
医療保護入院(家族同意による強制入院)は約9万1700人で、うち1万6620人(18%)が20年以上。人口10万人比では熊本168人に対し、福井39 人。20年以上の比率は和歌山34%に対し、島根8%と、いずれも4倍の地域差がある。
措置入院は「自分を傷つけるか、他人に危害を加える恐れ」、医療保護入院は「入院が必要だが本人に判断能力がない」という精神保健指定医の診断が要件。病院は定期的に病状を行政へ報告、精神医療審査会が強制入院継続の必要性をチェックする。
浅井邦彦・日本精神神経学会理事の話
「措置入院は該当する症状がなくなれば、医療保護や任意入院に切り替えられるので、社会復帰対策の状況は格差と関係ない。家庭事情からわざと公費負担の入院にした『経済措置』も九五年の制度変更で消えたはずで、診断の考え方が違うとしか思えない。治療を続けても措置症状が消えない患者は通常ごく一部で、二十年以上が多数を占めるのは異常だ」
以下略
- IVH(中心静脈栄養)療法の乱用や“カラ検査”などで診療報酬を不正請求したとして健康保険法に基づく保険医療機関の指定取り消し処分を受けていた埼玉県庄和町の精神・内科病院「朝倉病院」(朝倉重延院長)は十六日、同県に病院の廃止届を提出した。
とても良い特集です是非本編で御覧下さい。分かりやすいグラフも必見です。
<読売新聞朝刊2001年7月17日>◆手薄なスタッフ 限られた医療費
大阪の児童殺傷事件をきっかけに、精神医療が注目されている。日本の精神医療は、病院への隔離収容の長さと社会復帰の遅れが際立ち、世界の流れから取り残されてきた。背景には、他の診療科に比べてスタッフが手薄で、医療費も少ないという、差別的ともいえる「貧困」がある。地域生活の援助を含めたレベルアップは緊急の課題だ。(原昌平、富浪俊一)中略
◆固定化する「差別」
一般病院に比べ、医師は3分の1、看護婦(士)は3分の2、薬剤師は 半分――。そんな「精神科特例」が、1958年の厚生省(当時)事務次官通知によって続いてきた。
一般病床の場合、医療法による最低基準は、医師数が患者16人につき1人(16対1)、看護婦数が4対1だった。それでも看護の手薄さを訴える声は強く、今年3月施行の改正医療法で看護婦数の基準が3対1に引き上げられた。
一方、精神病床の最低基準は医師48対1、看護婦6対1という低い水 準。この特例の廃止をめぐって昨年、公衆衛生審議会の専門委員会で激論が交わされた。「差別的格差を早急に是正すべきだ。せめて急性期病棟などは一般並みに」と主張する日本精神神経学会、全国自治体病院協議会、日本看護協会などに対し、民間病院でつくる日本精神病院協会(日精協)は「看護職員の確保が難しい」と強く抵抗した。
医師数の基準は据え置き。看護の新しい基準は4対1で決着したが、「施行は5年後。その後も当分の間は5対1でよい」という経過措置が日精協の意向に沿って盛り込まれた。
伊藤哲寛・北海道立緑ヶ丘病院長は「差別が固定化され、従来より格差 が広がった。貧しい職員配置では社会復帰を進めるどころか、カギと鉄格子、薬に頼った収容所的な病院運営に陥りやすい」と指摘する。
看護基準が6対1の場合、60床の病棟では夜間、資格を持つ看護職員 はたった1人になる。入院患者48人を受け持つ医師は、勤務時間の7割を直接診察にあてても、患者1人に向き合える時間は週に35分しかない。
「精神科の治療は人間的なかかわりが決定的要素なのだから、医師や看護婦は他科よりむしろ多く必要だ」と伊藤さんは力を込める。
◆入院患者数世界で突出 社会復帰の支援不十分
治療より収容
全国の精神障害者は96年推計で217万人。このうち33万人が入院 中で、すべての病院の入院患者の実に24%を占める。
しかし入院医療費に占める精神医療費の割合は15%と少ない。通院を含めた国民医療費全体に対する精神医療費の比率も、75年の7・4%から、98年には5・3%に低下した。同じ規模の医療法人の病院で一床あたりの入院医療費を比べると、一般病院が平均で1日1万9000円台なのに、精神病院は1万1000円台。他の診療科の六割でしかない。
それでも最近は新規入院患者の半数近くが3か月以内に退院するが、長 期化した人はなかなか回復せず、在院患者の半数が5年以上という状態が 続いている。
社会復帰を助けるソーシャルワーカーも病院に必ず置く義務はなく、99年の調査では、平均で入院患者100人に1人しかいない。
精神疾患を治療ではなく、保護と収容の対象と考えた時代をなお引きずった制度・政策が、早期の治療、退院に必要なマンパワーの充実を阻んで いる。
“精神病院大国”
精神医療の分野で、日本は極めて特異な位置にある。入院患者数が先進国で突出して多く、人口比でも他の国の数倍にのぼる。入院期間も群を抜いて長い。強制医療の存在する分野なのに、ベッドの8割が民間病院なのも珍しい。1人の患者に処方される薬の種類や量も格段に多いという。
欧米諸国は30年以上前から「脱施設化」を進め、病院から地域へ精神 医療の場をシフトしてきた。発展途上国はもともと病院が少ない。「精神 病院の超大国」からの転換は日本の長年の懸案になっている。退院可能10万人
精神科の入院患者の3分の1にあたる約10万人は、地域に暮らせる場があれば退院可能といわれる。
国が95年に定めた障害者プランは、来年度までに2―3万人が病院から地域へ移れるよう、援護寮、福祉ホーム、授産施設など2600か所、 居住施設の定員で1万7000人分の整備を計画した。だが、99年6月時点で、グループホームは目標の67%に達したものの、ほかは半分以下。周辺住民の反対で建設計画が進まないことも多い。
厚生労働省精神保健福祉課は「身体障害、知的障害より取り組みのスタートが遅く、目標は高く掲げたが、確かに整備は遅れ、地域差も大きい。残る1年半でペースを上げたい」とする。
福祉制度では障害者手帳の交付、通院医療費の公費負担に加え、来年度からホームヘルプ、ショートステイ事業が始まる。社会復帰の支援は、これからが本番だ。
*お問い合わせや情報は、〒100-8055読売新聞社編集局社会保障部「安心の設計」
(FAX03-3217-1785、Eメール ansin@yominet.ne.jp)まで。
詳しくはこちらへ→http://www.yomiuri.co.jp/iryou/ansin/an171701.htm
<毎日新聞2001年7月11日>
- 精神病院に入院中の患者からの退院請求を審査する「精神医療審査会」の強制入院患者1000人当たりの審査頻度(99年度)が、ゼロから50件以上と自治体によって激しい格差のあることが、毎日新聞の調べで分かった。厚生労働省の研究班も「十分機能していない審査会がある」とみており、審査会をチェックするための第三者による「機能評価機構」の新設を提言する方針だ。
- 審査会は精神障害者の人権擁護のため、精神保健福祉法に基づき各都道府県・政令指定都市に設置されている。患者の退院や処遇改善の請求を受け、不当な入院でないかなどを審査し、知事に通知する。
- 99年度の審査件数は、全国で計1222件。措置入院と医療保護入院の患者1000人当たりの審査の頻度は大阪市54・35件▽広島市34・33件▽京都市31・33件――の順だった。逆に低いのは徳島県0件▽北海道1・41件▽和歌山県1・49件。
- 旧厚生省研究班の6年間(89〜94年)の頻度調査でも、最も高い島根県(24・59件)と低い三重県(0・92件)で27倍の格差があった。頻度の高い地域では、精神医療人権センターや弁護士会による独自の法的援助活動も行われていた。
- 入院中の精神障害者の人権確保に関する改善策をまとめて国に提言する厚生労働省研究班の浅井邦彦・主任研究者は「審査会の活動状況は患者の権利を保障する意識や審査の迅速化を示すバロメーター。事務局に専従職員がいる自治体が少ないため、請求があっても対応が遅れ、申請が取り下げられるケースもあるのではないか。審査会のあり方を含め、入院患者の権利擁護の方法を再検討する必要がある」と話している。 【精神医療取材班】
詳しくはこちら→http://news.yahoo.co.jp/headlines/mai/010711/dom/06000000_maidomm201.html
日本障害者協議会(JD)<2001年7月4日>
<2001年7月6日> きょうされん(旧称・共同作業所全国連絡会)
理事長 立岡 晄
- (1)事件報道のあり方について
- (2)精神病・精神障害に対する正しい理解を
- (3)地域医療体制の確立を
- (4)共同作業所の有用性と地域生活支援システムの飛躍的な拡充を
- 今回「きょうされん」は緊急調査を行ないました。この結果、共同作業所(小規模作業所・通所授産施設)を利用している精神障害者の検挙者発生率は0.07%で、これは国民全体の検挙率0.25%よりはるかに低く、また、精神障害者全体の検挙者発生率0.09%よりも更に低いことが明らかになりました。このことは地域の社会資源につながっていることが如何に大切であるか、共同作業所などの社会福祉施設・職業リハビリテーション施設の有用性を示すものだと思います。精神障害者に対する地域生活を支援する施策の現状は、医療施策と比べ、また身体障害者や知的障害者の施策と比べ、余りに貧寒な実態にあります。グループホームなどともあわせ、地域型の社会資源の飛躍的な増設を希望します。
- (5)国際的な原則・水準に基づいた法制・施策の整備を
- 精神障害者に対する法制や施策に関しては、国際的な規準が数多く示されてきました。例えばWHO顧問医によって行われた「日本における地域精神衛生―WHOへの報告」は、3分の1世紀も以前のものでありながら医療システムや福祉施策のあり方について、今なお示唆に富む内容を含むものです(いわゆるクラーク勧告・1968年)。また、1991年11月、国連は「『精神病者の保護及び精神保健ケアの改善』に関する決議」を採択しました。このなかで「すべての患者は、自己の健康に関するニーズに適合した医療的及び社会的ケアを受ける権利を有し、または他の病気の者と同一の基準に従ったケア及び治療を受ける権利を有する。」(原則8ケアの基準)と明確に述べています。
今回の事件を機に刑法改正や特別立法の動きが取り沙汰されていますが、今なすべきは部分的で対症療法的な議論ではなく、体系的で本格的な精神障害者施策を確立していくことです。その際、前記したような国際水準に基づいて対応していくことが肝要です。
「わが国十何万の精神病者は実にこの病を受けたるの不幸のほかに、この国に生まれたるの不幸を重ぬるものというべし」は、呉 秀三が1918年に唱えた言葉です。今回の不幸な事件が「・・・この国に生まれたるの不幸・・・」と決別する、新たな端緒となることを切に願います。団体名 きょうされん (旧称・共同作業所全国連絡会) 東京都中野区中央5-41-18-5F
TEL 03-5385-2223 FAX 03-5385-2299 E-mail LED04205@nifty.ne.jp参考:池田小学校事件および特別立法に関連する声明一覧
詳しくはこちらへ→大阪での児童殺傷事件に関する声明
<2001年6月16日>
社団法人日本精神科看護技術協会・理事会
去る6月8日、国立大阪教育大学教育学部付属池田小学校で、教室に侵入した男によって八名の児童が刺殺され、その他多数の児童、教師が襲われ負傷するという事件がおこった。
現行犯逮捕された加害者の男は精神病院への入院歴があると報道され、現時点で確定している事実は三十九日間の措置入院と数回の任意入院歴があるということである。精神障害についての核心部分は不明瞭なことが多く、診断や措置入院の妥当性、これまでの任意入院の必要性、責任能力の有無、詐病の可能性などについては今後の論議を待たなければならない。
いま、精神科看護者として考えなければならないのは、この事件が多くの精神科ユーザーに深刻な影響を与え、動揺を起こさせている点である。自分もいつか事件を起こすようになるのではないか、薬を飲みつづけて大丈夫かと不安にとらわれている患者、近隣の目を気にして家に引きこもっているデイケア利用者や通院患者もいると聞く。また、関係機関へは不安を感じた家族からの相談の電話が相次いでいる。
われわれ精神科看護者は、いまこそベッドサイドで、地域で精神障害者のアドボケート(権利擁護者)としての役割を果たさなければならない。今後とも、精神障害者への差別、危険視を世間からなくしていくために地道に取りくんでいくことが求められている。多くの関係者の努力で推し進められてきた人権を尊重し、精神障害者の社会参加を目指す開放的な精神医療の実現という目標を後退させてはならない。
日本精神科看護技術協会は、今回の事件の作り出した政治社会状況の推移を見守り、この事件が精神障害者差別を助長しないようにマスコミの報道や政治家の発言に関心を払い、精神医療関連専門職として適切に対処していくものである。
◇・次回定例会: 日時:7月9日(月)午後6時 場所:お茶の水の中央大学駿河台記念館 560号室 テーマ:「大阪・児童殺傷事件報道」について。◇・6月8日午前、大阪府池田市の大阪教育大付属小学校で児童ら23人が殺傷される 事件が 起きました。各紙は当日の夕刊では、逮捕された男性について「精神病院に通院 中」として匿 名で報じましたが、翌日朝刊からは一斉に実名報道に転換しました。各社 の報道は「犯行の残 虐性・異常性」を強調しつつ、「計画的犯行であり、刑事責任を問 える可能性がある」として 容疑者の名前・顔写真を掲載、プライバシーにも大きく踏み 込んでいます。一方、小泉首相は 「精神障害者に対する保安処分」を検討する考えを示 しました。 ◇・一連の報道は、「精神障害者の犯罪報道は匿名」「実名の場合は、病気にふれな い」と してきた従来の報道基準から一歩踏み出し、「精神疾患にふれながらの、実名報 道」となって います。また、そのセンセーショナルな扱いは、「保安処分」論議を引き 起こしてもいます。 例会では、今回の報道について、連絡会事務局から問題提起し、参 加者の間で議論したいと思 います。できれば患者家族団体など、関係者にも出席してい ただこうと考えています。サイトはこちら→地図有 人権と報道・連絡会(人報連)ホームページ
精神医療ニュース 現在 2001年 1〜 3月分 4〜5月分 6月分
精神医療ニュースのTOPへ労働情報のページへ
全国精労協ホームページにもどる