電気ショック療法関連 TOP
- 電気けいれん療法の使用に関する提言 ・ 調査結果 〜全国自治体病院協議会アンケート調査〜
- <2002年9月13日>
麻酔なしで電気ショックの患者1割 自治体病院精神科
- <2002年9月14日朝日新聞>
統合失調症 「電気けいれん療法」文書同意を 協議会が提言
- <2002年9月13日毎日新聞>
- <2001年7月13日> 全国自治体病院協議会 精神病院特別部会
自治体病院協が173病院を調査へ 電気ショック問題で
<朝日新聞2001年7月14日>
「治療は的確」と都が確認 電気けいれん法多用の指摘で
<共同通信2001年7月10日>
けいれん伴う電気ショック、閉鎖病棟で常態化 精神医療の草分け 都立松沢病院
委員会活動報告 精神疾患治療ガイドライン策定委員会
<日本精神神経学会誌2001年5月>
本人の同意なしの電気ショックをやめろ 学会は電気ショック廃絶決議をあげろ
<2000年5月9日>全国「精神病」者集団
修正型ECT :ECTに関する倫理的、社会的諸問題について(躁うつ病のホームページへ)
<2002年9月14日朝日新聞>麻酔なしで電気ショックの患者1割 自治体病院精神科
全国の自治体病院精神科で電気けいれん療法(ECT)を受けた患者の約1割が、麻酔なしに電気ショックをかけられていたことが分かった。全国自治体病院協議会精神病院部会(部会長=猪俣好正・宮城県立名取病院長)が13日発表した。治療法を説明されていない患者も約半数にのぼり、ずさんな治療の一端が明らかになった。
ECTは重いうつ病などへの効果が認められているが、懲罰的に用いられた過去の反省から欧米では厳格なマニュアルのもとで行われている。
全身麻酔と筋弛緩(しかん)剤を併用、全身けいれんが起こらないようにする「無けいれん法」が標準だ。
しかし、日本には治療指針はなく、部会では指針作成を関係学会などに働きかける方針だ。
部会はECTの実態を知る目的で昨夏、281の会員病院を対象にアンケート。162病院から回答を得た。
その結果、一昨年年4月からの1年間で、53病院が655人に実施。このうち5病院で67人が麻酔なしで受けていた。
静脈麻酔のみで行う「有けいれん法」で治療を受けた人は423人と約6割。欧米のように骨折などの副作用を避ける「無けいれん法」による治療は232人だった。
患者から「事前に文書で同意を得た」というケースはわずか14%。「全く説明していない」が48・8%にのぼった。
ほとんどは事前に家族の同意を得ていたが、文書によるものは6割弱にとどまった。
猪俣部会長らは「麻酔なしのECTは論外。一部とはいえ、いまだにこのような野蛮な治療がなされていることに驚いた。インフォームド・コンセントは患者と家族から文書で得ることが原則だ」と語った。
情報は→asahi.com
<2002年9月13日毎日新聞>統合失調症 「電気けいれん療法」文書同意を 協議会が提言
うつ病や統合失調症患者の頭部に電気刺激を与えて、精神症状を改善させる「電気けいれん療法」について、全国自治体病院協議会は、実態調査を公表した。文書で治療の同意を得たケースは患者本人が14.0%、保護者は57.1%といずれも低いことが分かり、協議会は文書での同意を原則とすべきだとする提言をまとめた。
情報は→Yahoo! News
電気けいれん療法の使用に関する部会長見解
全国自治体病院協議会 精神病院特別部会
部会長 伊 藤 哲 寛去る7月8日、『朝日新聞』は、当部会所属病院である東京都立松沢病院における電気けいれん療法について大きく報じた。
記事では、治療の対象となった患者の病状や総数等についての具体的な言及がないため、治療法の選択や実施手順が適正なものであったかどうかについて現時点で判断することは差し控えたい。
一般に電気けいれん療法は、希死念慮の強い抑うつ状態、激しい緊張病性興奮あるいは昏迷状態などに対して、なお治療法の一選択肢として認められているものと理解している。
しかし、電気けいれん療法は、過去においては、鎮静や管理の手段として乱用され、本人のみならず保護者にもその実施が知らされないことが多く、精神科医療の密室性を象徴するもののひとつであったことも事実である。
精神科医療の従事者は、このような歴史的な背景を十分に考慮し、電気けいれん療法の実施にあたっては、しっかりとしたインフォームド・コンセントのもとに、厳密に対象を選択し、適切な術式を決定する必要がある。
当特別部会としては、会員病院における電気けいれん療法の実態を調査して、その分析結果を公開し、電気けいれん療法を実施するにあたっての指針策定に寄与したい。
<朝日新聞2001年7月14日>
自治体病院協が173病院を調査へ 電気ショック問題で
東京都立松沢病院(松下正明院長)の閉鎖病棟で、全身けいれんを伴う「電気けいれん療法」(電気ショツク)が常態化している問題を受け、同病院が加盟する全国自治体病院協議会精神病院特別部会は13日、松沢病院を含む全国の加盟病院(単科精神病院、精神科病床のある総合病院)173病院を対象に実態調査を行う方針を決めた。
以下略
「治療は的確」と都が確認 電気けいれん法多用の指摘で
東京都内の精神科医療の中核施設となっている都立松沢病院(東京都世田谷区、松下正明院長、1368床)で,興奮して暴れる患者を鎮静させるためなどに「電気けいれん療法」のうち全身にけいれんを伴う「有けいれん法」という療法を多用していると一部報道で指摘され、都衛生局が8日、実態確認をした。その結果、治療は的確に行われていると判断した。
都衛生局によると、電気けいれん療法は、こめかみに電極をあてて電流を流す療法で、静脈麻酔を施したうえで行う「有けいれん法」と、全身麻砕と筋弛緩剤を併用して、けいれんが起きないようにして実施する「無けいれん法」がある。いずれも健康保険で認められ、ほかの病院でも広く行われている。
松沢病院の関係者によると、全身にけいれんを伴う「有けいれん法」は、症状の激しい患者が入る病棟などで興奮して暴れる場合などに実施されている。都によると、松沢病院での電気けいれん療法は昨年度約2000件。このうち約1750件が「有けいれん法」で、残りが「無けいれん法」だった。都衛生局が病院側から事情を聴いた結果、精神状態が激しく緊急を要する場合に「有けいれん法」を、うつ病や高齢の患者らに「無けいれん法」を実施するなど的確に選択。患者の同意を得るほか、同意を得られないケースでは精神保健指定医2人の同意を得たうえで事後に患者や家族に説明し了承を得ているとしている。
>>この件数は明らかに多用といえるでしょう
けいれん伴う電気ショック、閉鎖病棟で常態化 精神医療の草分け 都立松沢病院
日本の精神病院の草分けのひとつ、東京都立松沢病院(松下正明院長、1368床)で、患者を鎮静させるため、全身にけいれんを起こす「電気ショック」を頻繁にかけていることが明らかになった。欧米では全身麻酔と筋弛緩(しかん)剤を併用して実施する「無けいれん法」が原則だ。けいれんを伴う電気ショックは、国内でも懲罰的に使われた歴史があり、せきつい骨折やけいれんが止まらなくなるなどの副作用が飛躍的に増える恐れも指摘されている。治療体制が整った病院でのこの実態は、精神医療の構造的な問題だとする声もある。
電気ショックは正式には「電気けいれん療法」と呼ばれる。国内では、全身けいれんを伴う方法も健康保険で 認められているが、無けいれん法に比べ診療報酬は20分の1で、「例外的に認められているにすぎないことは医療に携わる者の常識だ」と専門家は説明する。
松沢病院と同様の方法は、ほかの病院でも広く実施されているとの指摘もあるが、実施件数や副作用の発生数など、その実態はほとんど明らかにされていない。
同病院の複数の関係者によると、電気ショックが頻繁に実施されているのは、症状の激しい患者が入る病棟、新規入院患者を受け入れる2病棟、処遇が難しい患者らが入る長期入院病棟――の四つで、いずれも閉鎖病棟。
対象となるのは主に、興奮して暴れる患者。患者仲間に軽い暴力をふるう患者や、看護婦に脅迫的な言動があった患者が対象となることもある。医師、看護士ら5、6人で保護室に連れていき、催眠鎮静剤を静脈注射して眠らせたうえで、両側のこめかみに電極をあてて電気ショックをかける。4、5日間連日でかけると興奮状態が治まり、効果が数カ月間続くという。
患者には「注射をする」とうその説明をすることが多い。注射で眠っている間に電気ショックをかけることと、電気ショックによって意識がもうろうとなり記憶障害が起こることから、多くの患者は自分が何をされたのか分からず、「注射を打たれた」としか認識していないようだ。
こうした実態は、複数の医師らがしばしば目にしたり、経験したりしているという。覚せい剤の影響などで興奮状態がひどく注射もできない場合には、複数の看護者が患者を押さえつけ、麻酔なしで電気ショックをかけることもあった、と話す関係者もいる。
同病院の松下院長は朝日新聞の取材に対し、「病院事務局を通してもらわなければコメントできない」と話し、病院事務局の三井田建城庶務課長は「取材には応じられない」としている。
詳しくはこちらへ→http://www.asahi.com/life/medic/0708a.html
<日本精神神経学会誌2001年5月>
委員会活動報告 精神疾患治療ガイドライン策定委員会
・第1回:平成!2年9月12日開催
委員長の選出後(鹿島晴雄),精神疾患の治療に関するexpert consensusのガイドラインを策定するという基本方針が確認され,気分障害と精神分裂病に関する治療者およびユーザー向けのガイドラインの策定を行うことが決められた.また電気けいれん療法(modified ECT)の手技と適応基準に関する検討を行うこととなった.気分障害治療ガイドライン策定小委員会(委員長:大野裕),精神分裂病治療ガイドライン策定小委員会(委員長:樋口輝彦),電気けいれん療法の手技と適応基準の検討小委員会(委員長:本橋伸高)の3つの小委員会が設置された.
・第2回:平成12年12月1日開催
場面設定に関するアンケートの作成,expertの選択について議論がなされた.気分障害と精神分裂病の治療に関するアンケートは平成13年5月迄に小委員会で検討すること,expertの選択については8月までに決定することが確認された.電気けいれん療法(modified ECT)の手技と適応基準に関しては,ガイドラインでなくrecom-mendation(注:推薦)として策定することとなった.今後は小委員会を中心に検討を行い,適宜,3小委員会合同の委員会を開催していく予定である.
<2000年5月9日>
本人の同意なしの電気ショックをやめろ 学会は電気ショック廃絶決議をあげろ
全国「精神病」者集団<よみがえる電気ショック>
この数年来日本精神神経学会始め各学会で電気ショックを肯定した研究発表が相次いでいる。また私たち自身電気ショックについて相談を受ける件数が増えている。
電気ショックを体験した仲間たちは口々のその恐怖を語り、そしてそれは精神医療への不信精神病院への恐怖の大きな原因となっている。しかし問題はこうした心的外傷だけではない、肉体的後遺症に苦しむ仲間も存在する。大きなものは記憶障害である。数年前の学会でうつ病への電気ショック療法の発表があったときに、電気ショックのインフォームド・コンセントにおいては「一時的記憶障害がある」と説明していると発表していた医師は回答していた。しかし電気ショックにおける記憶障害は一時的なものでないことは電気ショック被害者は口々に証言している。
例えばこの総会会場ロビーで販売している『赤い鳥を見たか――ある「殺し屋」の半生』を読んでも分かるように、この作者飯田博久氏は電気ショックによるさかのぼった記憶障害に苦しみ続けている。記憶を失うことは人生の一部を失うことであり、その打撃の大きさは計り知れない。あるいは全国「精神病」者集団への手紙である電気ショック被害者はこう述べている。「私は27年前始めて入院した病院で数回にわたり電気ショックを受けましたが、その前後の記憶がなくなっています。写真を見てかろうじて記憶をつないでいます。……中略……電気ショックの後の私はまるで別人のようにだらしなくぼーっとして母が私であるとは認めがたい形相になっていたそうです。ちなみに私はその時母親が面会に来たことすら記憶にありません。……中略……電気ショックを受けなければ受けないで方策は別にあります。記憶を失いなくなかったらきっぱり断って下さいお願いします」。
電気ショックのメーカー(ソマティックス)の作った電気ショック宣伝ビデオの中ですら、電気ショックを推進しているマックス・フィンク(Max Fink)医師は「仮に記憶を失うことがあったとしても入院中の記憶をなくすだけである。入院中の記憶をなくすことは喜ぶべきことで、いずれにしろ入院期間というのは楽しい記憶ではないのだから、その記憶をなくすのはむしろ歓迎すべきことだ」と発言している。そして記憶障害が一時的でないのにも関わらず、電気ショックの「効果」は一時的なものである。<学会は電気ショックの強制を禁止しろ>
電気ショックの発祥の地イタリアでは、電気ショックに関する利益のみならず不利益そして代替手段も含めた説明を受けた上での、本人の明白で自由な同意なしの電気ショックの原則的な禁止、子ども高齢者への電気ショックの全面的禁止、妊婦への原則的な電気ショック禁止が定められた条例がピエモント州で可決された。この条例ではロボトミーも全面的に禁止されている。
こうした電気ショックへの批判があるにもかかわらず、現在日本では精神医療の現場とりわけ精神科救急の現場では、電気ショックが本人の同意なしにあるいは保護者の同意のみで強制されている。これを正当化する法的倫理的根拠は一切ない。私たちはこうした電気ショックの強制を断じて認めるわけにはいかない。直ちに学会は本人の同意なしの電気ショックを禁止する決議をあげるべきだ。
そして電気ショックの廃絶をめざし、学会は電気ショックの是非をめぐる討論をすぐ開始すべきである。いままでそうした討論が一切されず、電気ショックは野放しとなり私たちに強制されている。また同意のもとと言っても極めて一方的な説明がされるだけで電気ショックが強制されている。もちろん強制入院中の患者、獄中の患者に自由な同意の条件があるとは私たちは一切考えない。強制入院中、獄中にいる患者への電気ショックは直ちに禁止されるべきである。
私たちは学会に以下を要請する。
(1) 本人の同意なしの電気ショック強制禁止を決議すること
(2) 強制入院中、獄中の患者への電気ショックを禁止する決議をあげること
(3) 電気ショック廃絶に向け、電気ショックをめぐる議論を開始すること
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精神医療ニュース全国精神医療労働組合協議会