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健康・医療事故ニュース 過去記事8月分

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<2002年8月30日毎日新聞>

C型肝炎感染問題 「国は反省必要」坂口厚労相

 血液製剤「フィブリノゲン」によるC型肝炎感染問題について、坂口力厚生労働相は30日の閣議後会見で「(77年に米国が同製剤の承認を取り消した当時)旧厚生省に海外の状況を把握する体制がなかったことは反省しなければならない」と、旧厚生省の行政責任を一部認めた。一方で、感染者の補償に応じるのは「非常に難しい」と述べ、具体的な請求があった場合は司法判断に任せるとの考えを示した。

 厚労省が29日にまとめた同製剤をめぐる調査報告書に関し、第三者機関による再評価を求める声が上がっている点では「外部の意見は十分に聞かなければならない」と前向きな姿勢を示した。 

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8月29日

C型肝炎 厚労省がフィブリノゲン問題で報告書

 旧ミドリ十字の血液製剤「フィブリノゲン」によるC型肝炎感染問題で、厚生労働省は旧厚生省の対応を検証した調査報告書をまとめた。旧ミドリ十字が肝炎発生例を過少に報告していた点を理由に、安全対策を取る状況ではなかったと結論づけた。この問題に取り組む弁護士グループからは「責任逃れだ」との声が上がっている。

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<2002年8月29日時事通信>

肝炎に感染した可能性、説明怠る=緊急輸血の病院側に賠償命令−大阪地裁

 大阪府立千里救命救急センター(吹田市)で輸血した際、C型肝炎ウイルスに感染し、C型慢性肝炎を発病したとして、岡山県の男性が府を相手に約890万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が29日、大阪地裁であった。塚本伊平裁判長は「ウイルスに感染した可能性を説明する義務を怠った」と述べ、府に100万円の支払いを命じた。 

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<2002年8月29日読売新聞>

薬害肝炎で厚労省が最終報告、旧厚生省の責任否定

厚労省の医薬局長(左)から調査報告書を受け取る小堀暉男・三菱ウェルファーマ社長(29日)   血液製剤「フィブリノゲン」をめぐる薬害肝炎問題で、旧厚生省と旧ミドリ十字(現三菱ウェルファーマ)の対応を検証してきた厚生労働省は29日、最終調査報告書を発表した。同社が感染症例を過少報告したことなどを厳しく批判し、同日、三菱ウェルファーマに対し、「万全の安全確保体制を構築するよう強く要請する」と指導した。その一方、旧厚生省の対応については「特段の措置を講じる状況になかった」と結論づけ、感染被害の拡大に関する行政の責任を事実上否定した。

 調査は、関係部局の職員、審議会委員ら約1200人を対象としたアンケート、同社に対する4回の報告命令、省内に残された文書の検討などで行った。

 報告書は、1987年春と同年秋、旧ミドリ十字が旧厚生省に対し、感染被害数を過少報告したことについて、「可能な限り早急に報告すべきだった」とし、対策の遅れにつながった可能性を指摘。厚生労働省は29日、三菱ウェルファーマの小堀暉男社長を呼び、「製薬企業として安全対策に十分意を尽くしていなかったことが判明し、遺憾」などとする指導通知書を手渡した。

 一方、旧厚生省が、86―87年に青森県内で集団感染が発生するまで、何の対策もとらなかったことについては、<1>把握していた肝炎の症例数が少なかった<2>肝炎感染のリスクと比べ、フィブリノゲン製剤の有用性が高く評価されていた<3>非A非B肝炎(現在のC型肝炎)が肝硬変や肝がんに移行するという知見が明確でなかった――との理由から、「特段の措置を講じるべきとの判断に立つ状況になかった」と結論。行政の「不作為責任」を事実上否定した。

 集団感染が表面化して以降の対応についても、「旧ミドリ十字社に対して頻繁に報告を求め、対応を指示していたことがうかがえ、速やかに対応していたと考えられる」とした。

 調査を担当した西辻浩・監視指導・麻薬対策課監視指導室長はこの日の会見で、「明確に責任がある、ないと言い切れないが、調査で分かった範囲では、国の対応が健康被害の拡大に結びついたとは言えない」と述べた。

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<2002年8月29日時事通信>

薬物服用運転も危険運転致傷罪=介護士を逮捕−佐賀県警

 佐賀県警大町署は29日、同県北方町内の国道で、鎮静剤を服用後に車を運転し、対向車線を走行していた公務員の女性(28)の運転する車に衝突、けがをさせたとして、武雄市朝日町中野、介護士山口久美子容疑者(52)を危険運転致傷罪の疑いで逮捕した。 

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<2002年8月29日読売新聞>

膀胱炎薬からヤコブ病新薬

 文部科学省が、難病のクロイツフェルト・ヤコブ病の治療薬開発に本格的に乗り出す。本来は膀胱(ぼうこう)炎の治療薬だが、動物実験でヤコブ病への効果を発揮した薬剤「ペントサン」をもとに、新薬の開発を目指す。

 今年度から3年計画で約2億6000万円を投じ、長崎大付属病院の研究を支援する。

 ヤコブ病は、BSE(牛海綿状脳症=狂牛病)と同じように、「異常プリオン」というたんぱく質が蓄積されることで起きる。脳神経が破壊され、早ければ発症から数か月で死亡する。このヤコブ病に対し、動物実験では、ペントサンを脳に直接投与すると、異常プリオンの蓄積を強力に抑えることがわかっていた。

 しかし、ペントサンは分子サイズが大きいため、実際の人体では血管から脳に入りにくく、効果をほとんど発揮できないことが大きな壁となっていた。

 そこで、長崎大の片峰茂教授らは福岡大薬学部と共同で、ペントサンの分子を小さく改良した新薬の開発を目指す。血管から脳に入りやすくなれば、飲用や注射で使用することが可能になる。新薬の開発に先立って、マラリア治療薬などを使用した臨床試験も予定しており、同病院第一内科(電095・849・7262)では、全国から患者を受け入れたい考え。

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<2002年8月28日読売新聞>

「薬害肝炎」危険製剤投与4万人?医療機関に16万本

 血液製剤「フィブリノゲン」による薬害肝炎問題で、肝炎ウイルス対策が不十分だったとみられる1985年から88年に製造されたフィブリノゲン製剤は約19万本(1本1グラム)に上り、うち約16万本余が医療機関に供給されていたことが分かった。感染被害もほぼこの時期に集中している。当時は患者1人につき4本弱の製剤が使用されていたといい、4万人を超える患者が、C型肝炎ウイルス(HCV)感染の危険性の高い製剤を投与されていた可能性が浮上した。

 旧ミドリ十字(現三菱ウェルファーマ)が今月、厚生労働省に提出した資料によると、同社は80年1月から昨年9月までに計約60万5000本のフィブリノゲン製剤を製造、出荷した。

 同社が製造したのは、〈1〉青森県で発生したHCV集団感染発覚直前の87年2月まで「非加熱製剤」〈2〉87年3月から94年6月までは「加熱製剤」〈3〉94年9月からは加熱製剤に化学処理を追加した「SD処理製剤」――となっている。

 このうち、HCV感染被害が発生したのは非加熱製剤と加熱製剤。非加熱製剤のうち85年8月製造分までは、抗ウイルス化学物質「β(ベータ)プロピオラクトン」(BPL)が添加されており、これ以降に製造された非加熱製剤と、88年6月に回収されるまでに出荷された加熱製剤を投与された患者が、HCVに感染する危険性が最も高かったとみられている。

 同社の資料によると、この間に製造・出荷されたフィブリノゲン製剤は計約18万6000本。同社では、このうち肝炎感染被害の発覚後に回収された分などを除く約15万6000本が、患者に使用されたと推計。また、同社が87年に行った調査によると、同製剤は患者1人当たり平均3・64本使用されていたことから、感染リスクの高い製剤を投与された患者は、国内で4万2000人余に上っているものと見られる。

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<2002年8月29日読売新聞>

薬審査迅速化へ厚労省が新法人

 厚生労働省は、医薬品や医療機器の承認審査業務などを行っている公益法人など3つの機関を統廃合し、2004年4月に非公務員型の独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」(仮称)を新設する方針を決めた。特殊法人等整理合理化計画に基づくもので、審査の迅速化と安全性の確保を目指す。職員は3機関の約240人から、約5割増の約360人を計画。廃止されるのは、認可法人「医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構」と、国立医薬品食品衛生研究所の組織の一部の「医薬品医療機器審査センター」の2機関。また、財団法人「医療機器センター」の一部業務を新設機構に統合する。

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<2002年8月28日毎日新聞>

人間ドック 受診者「問題なし」は14.5% 過去最低更新

 01年度に全国の医療機関で行われた人間ドックの受診者のうち「異常なし」と判定されたのは14.5%にとどまり、過去最低を更新したことが日本病院会(東京都千代田区)の集計で分かった。集計を始めた84年当時のほぼ半数となった一方、肝機能や高コレステロール値などの異常は軒並み増加した。集計結果は29日から長野市で開かれる日本人間ドック学会で正式に発表される。

 集計は日本病院会が指定している計883の人間ドック実施病院・施設に対するアンケートに基づくもの。総受診者276万5762人のうち、総合成績でA(異常なし)かB(現在心配なし)と判定されたのは39万9931人で、そのほかは治療・精密検査が必要とされた。

 項目別では、肝機能が異常と判定された受診者が全体の26.6%で、88年当時の約3倍に増加。このほか高コレステロール24.9%、肥満20.3%、高中性脂肪15.3%と、生活習慣と関係の深い項目がいずれも過去最高の比率となった。

 集計した日本病院会予防医学委員会は、脂肪の多い食事が増えたことや受診者の平均年齢が40代から50代に上がったことに加えて「不況・リストラなどでサラリーマンに生じたストレスが、生活習慣を乱している」と指摘している。

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<2002年8月28日読売新聞>

薬害肝炎の厚労省最終報告書、旧厚生省の責任触れず

 血液製剤「フィブリノゲン」をめぐる薬害肝炎問題で、米国が1977年に同製剤の製造を禁止した後、日本では約10年間も対策が取られなかったことについて、旧厚生省の対応を検証してきた厚生労働省の最終調査報告書案の全容が27日、明らかになった。海外での医薬品の安全情報を収集する体制が不十分だったとする一方で、「当時は肝炎発症例が極めて少なかった」などとして、旧厚生省が対策を講じなかった責任については問題ないとの見解に終始し、被害者らから批判の声が上がりそうだ。

 調査報告書案によると、米国が製造禁止としたことを、旧ミドリ十字(現三菱ウェルファーマ)は78年に把握。旧厚生省の試験研究機関の幹部職員も79年には把握していた。しかし、旧厚生省が把握したのは84年になってからで、把握後も、87年4月に青森県で非加熱製剤によるC型肝炎ウイルス(HCV)の集団感染が発覚するまで対策が講じられなかった。

 これについて報告書案では、〈1〉当時は製薬企業や試験研究機関から、海外での医薬品の安全情報を報告させる制度がなかった〈2〉旧厚生省にも自ら情報を収集する仕組みがなかった――として、「情報収集体制が不十分だった」とした。

 しかし、米国の措置を把握した後の対応については、〈1〉肝炎発症例は極めて少なかった〈2〉肝炎感染のリスクより(止血剤としての)有用性の方が高く評価されていた――などの理由から「対策を講ずべきとの判断に立つ状況にはなかった」と結論。同省が当時、同製剤の危険性を判断するための議論さえしていなかったことには言及していない。

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<2002年8月28日読売新聞>

日医が遺族にカルテ開示方針、裁判前提時は対象外

 日本医師会は27日、カルテ開示に関する指針を改定し、従来認めていなかった遺族からの請求に対しても開示する方針を固めた。この問題の検討委員会が坪井栄孝会長に最終報告を答申した。

 医療事故が続発し、遺族がカルテ開示を求めるケースが少なくないことに対応した。ただ、「裁判問題を前提とする場合」に開示しない方針は変えていない。

 日医は1999年にカルテ開示指針を設けたが、遺族については開示の対象外としていた。改定では、患者が死亡した際、患者の法定相続人である遺族に、遅滞なく診療情報を提供するとしている。

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<2002年8月28日読売新聞>

女子医大医療ミス、明香さん両親が主任教授告訴へ

 東京女子医大病院(東京都新宿区、林直諒院長)で昨年3月、心臓手術を受けた平柳明香さん(当時12歳)が死亡した医療過誤事件で、明香さんの両親は28日、証拠隠滅罪で起訴された同大元講師、瀬尾和宏被告(46)の上司だった当時の主任教授を証拠隠滅容疑で東京地検に告訴する。

 両親は告訴状で、主任教授が〈1〉手術直後に瀬尾被告から手術ミスについて説明を受けている〈2〉両親に対し虚偽の説明をしていることを黙認した――などの点から、証拠隠滅は主任教授の意向に基づいたものだったとしている。

 主任教授については、同大学の外部評価委員会が「診療記録の改ざんを黙認した」と認定している。父親の利明さん(52)は「大学側の調査でも主任教授の関与が指摘されており、真相をさらに明らかにするため告訴する」としている。

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<2002年8月26日毎日新聞>

結核医師 診察受けた患者2600人を検診 神奈川の病院

 神奈川県綾瀬市深谷にある「綾瀬厚生病院」(阿部聡理事長)の内科に常勤していた男性医師(48)が肺結核で19日に死亡していたことが、26日分かった。詳しい感染ルートは判明しておらず、病院は外来や入院でこの医師の診察を受けた患者約2600人に郵送で結核検診を受けるよう通知した。

 同病院によると、医師は5日、体調不良で別の病院に入院。検査の結果、13日に肺結核と診断された。このため、綾瀬厚生病院は地元保健所に連絡。医師が使用していた診察室やカルテなどを消毒する一方、約200人の全職員に対し、レントゲンなどによる結核検診を実施したが、二次感染は確認されなかったという。

 病院関係者によると、死亡した医師は「交通事故の後遺症で呼吸器疾患があり、以前から何度も検査を受けていたが、肺結核の疑いはなかった」と話している。

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<2002年8月27日毎日新聞>

二重戸籍 二つの名前に決別 実母がハンセン病の長男が提訴

 母親がハンセン病と診断されたことから祖父母の四男として出生届を出され、本来の戸籍との二重戸籍状態になったとして、大津市の男性(59)が実母の長男としての戸籍だけを認めるよう求める親子確認訴訟を、大津地裁に起こしていたことが26日、分かった。当時は第二次大戦中の混乱期で、二重戸籍が認められた理由などは不明だが、男性は「(虚偽の届け出をしたのは)当時のハンセン病に対する社会の強い偏見を心配しての措置だったと思う。今でも裁判するには勇気がいるが、長女の結婚などを控え、本当のことを明らかにしたかった」と話している。ハンセン病が原因の二重戸籍に関する訴訟は極めて珍しい。

 訴状などによると、男性は1943年、鹿児島県・徳之島で出まれた。母親は出産前後にハンセン病と診断され、奄美大島の施設に入所。男性は戸籍上は祖父母の四男(実母の弟)として届けられ、実母の親類らに育てられた。ところが、理由は不明だが実の両親の長男としても出生届が受理されていたため、今も二重戸籍の状態が続いている。

 戦後、実の両親が離婚し、男性は主に姓名が異なる祖父母の四男として生活。実母は87年に亡くなった。しかし、長女の婚約や親類の相続などが起き、「四男」の戸籍を抹消して実母の長男としての戸籍だけを残そうと役所に申し出たが拒否され、今月7日に提訴に踏み切った。

 戸籍法は、戸籍の記載が真実と異なる場合、裁判所の判決などがあれば訂正を認めている。通常は親か子のどちらかが被告になるが、祖父母、父も死亡しているため、同法の規定で大津地検の検事正を相手取って提訴。原告側代理人は「法廷では母親の親類たちの証言で事実関係を明らかにする予定で、訴えは認められると思う」と話している。

 法務省によると、新生児を戸籍に記載するには出生証明書が必要。同省民事第1課は「出生時から二重戸籍になることは通常ありえず、戦中・戦後の混乱期であっても聞いたことがない」としている。

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<2002年8月26日毎日新聞>

厚生年金基金 保有資産が98年度以降、最悪に 厚労省まとめ

 厚生労働省が26日まとめた00年度の厚生年金基金の決算結果によると、現時点で基金を解散した場合、加入者に予定通りの給付ができる最低額(最低積立基準額)よりも、掛け金などの保有資産が不足している基金が同年度末で77%に上っていることが分かった。前年度の44%に比べ大幅に伸び、この基準を導入した98年度以降、最悪となった。

 最低積立基準額は運用利回りの悪化に伴い、赤字で解散する基金が出てきたため98年度に導入された。基準額を割り込む基金が増えたのは、株式市場の低迷などで平均運用利回りがマイナス9.93%と初めてマイナスに転じたためだ。

 資産が最低積立基準額の9割を切って同省に改善計画の提出を義務付けられる基金が全体の57%と過半数を占め(前年度24%)、将来はもとより現時点での給付も苦しい基金の状況が浮き彫りになった。同年度末の厚生年金基金数は1801団体、加入員数は1139万6000人で、前年度に比べ34団体、29万4000人減った。

 運用状況の悪化で予定給付額を確保するために企業の積み立て不足分の負担が増大することになり、負担増に耐えられず解散する基金が増えている。

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<2002年8月27日毎日新聞>

医療保険 減額査定額が約1000億円に 厚生労働省

 医療機関からの医療費請求に対し、薬の使い過ぎなど「保険診療上不適切だ」として医療保険の支払いが認められなかった件数は、昨年度約2122万県、額(減額査定額)は、約1000億円に上ることが厚生労働省が27日提出した長妻昭衆院議員(民主党)への答弁書で明らかになった。個々の治療内容の是非まで判断したものではないが、「過剰な診療」の一端が浮き彫りになった。

 減額査定は健保分が約1131万7000件、459億5000万円、国保分が約990万件、540億円。

 減額査定は、病院など医療機関が提出した診療報酬請求書(レセプト)について、診療報酬点数表に定められた治療や投薬、検査の基準を超えている場合や、審査機関(健康保険組合は社会保険診療報酬支払基金、国民健康保険は各都道府県国保連合会)が保険では不必要と判断した場合に行う。

 減額査定された場合、患者がすでに支払っている自己負担分の扱いは「患者と医療機関の間で決める」(厚生労働省保険局)として必ず患者に返還される仕組みとなっておらず、自己負担が1万円を超えるものについては保険者が患者に通知している。

 答弁書では通知件数については国保分が約1万9000件、健保のうちの政府管掌分が約1万5000件とした(民間の組合健保分は不明)。国保でみると「払い過ぎ」が患者に直接通知されたのは約0.2%に過ぎないことになる。

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<2002年8月27日読売新聞>

過剰医療、支払い拒否が1000億円…厚労省が初調査

 厚生労働省は27日、病院など医療機関が健康保険組合など保険者に請求した2001年度の診療報酬のうち、約2122万件、金額にして約1000億円は不要な投薬や検査などに使われたとして支払いを拒否されたとする初の調査結果を公表した。長妻昭衆院議員(民主)の質問主意書に対して答えた。

 医療保険医療費は高齢化の進展で増加し、2000年度で26兆4000億円程度に膨らんでいる。支払いを拒否された額は全体の医療費の0・4%前後に上ると見られる。批判が相次ぐ医療機関の無駄な「過剰投薬、検査漬け」の実態が裏付けられた格好だ。

 「過剰診療」などとして支払いを拒否されたのは、サラリーマンや公務員、その家族らが加入する被用者保険で約1132万件、約460億円。自営業者らの国民健康保険分は約990万件、約540億円だった。不要額のうち、国民が実際に医療費の自己負担分として医療機関の窓口で払いすぎた額については不明だという。

(一部略)

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<2002年8月25日毎日新聞>

救急補助金 利用自治体は14都府県どまり 財政難で広まらず

 森喜朗首相(当時)が打ち出した、心臓病や脳卒中の死亡者を減らすために常勤の専門医を雇用した救命救急センターへ国が補助金を出す制度を利用した自治体が、昨年度は14都府県にとどまったことが分かった。施設別では、全体の2割未満だった。医師確保の困難さや、補助金の一部を負担する都道府県の財政難が主な理由。

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<2002年8月25日毎日新聞>

放射線照射死亡 記録隠し、ウソ説明 済生会横浜市南部病院

 済生会横浜市南部病院が、がん治療で患者の脳に誤って大量の放射線を当てて脳障害を負わせた事故があり、病院側は転院先への治療記録を隠し、患者死亡後両親には「照射はやむを得なかった」と虚偽の説明をしていた。横浜地裁は昨年10月ミスを全面的に認め、隠ぺい行為を「患者側の苦痛を増大させた」と厳しく批判した。

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<2002年8月24日毎日新聞>

電磁波 浴び続けると小児白血病の発症頻度が倍増 WHO調査

 高圧送電線や家電などから出る超低周波(50〜60Hz)の電磁波を高いレベルで浴び続けると、小児白血病の発症頻度が倍増する可能性があることが分かった。国立環境研究所と国立がんセンターの研究班が、WHO(世界保健機関)の国際電磁波プロジェクトの関連研究として実施した国内初の疫学調査で判明した。

 調査対象は、15歳以下の健康な子ども約700人と白血病の子ども約350人。子ども部屋の電磁波の強さを1週間続けて測り、家電製品の使用状況や自宅と送電線の距離なども調べて、電磁波と病気の関連を見た。

 その結果、子ども部屋の電磁波が平均0.4マイクロテスラ以上の環境では、白血病の発症頻度が2倍以上になることが分かった。通常の住環境での電磁波は、平均0.1マイクロテスラ以下。携帯電話や電子レンジから出るのは、違う周波数帯の高周波の電磁波だ。

 電磁波と小児白血病の関係は70年代から指摘されてきた。WHOの国際がん研究機関(IARC)は、79年以降の9つの疫学調査結果や各国の研究結果を再検討し、01年、「0.4マイクロテスラを境に発症の危険が倍増する」との結論を出した。しかし、(1)脳腫瘍(しゅよう)や他のがんの増加はみられない(2)動物実験では発がん性の増加は認められない、とも指摘し、危険か安全かの議論は決着していない。 日本には電磁波を浴びる量を制限する規制はない。研究班によると、0.4マイクロテスラの環境にさらされているのは、日本では人口の1%以下とみられる。 

(一部略)

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<2002年8月24日毎日新聞>

ぜんそく患者 6割定期通院せず 医療不信根強く ネット調べ

 ぜんそく患者の約6割が医療機関に定期通院していないことが、須甲松伸・東京芸大保健管理センター教授(アレルギー学)とNTT―MEの研究グループのインターネットを利用した全国調査で分かった。治療を中断し、自己管理を怠ると重症になるが、定期通院していない患者の3人に1人が「医師への不信」などを挙げており、医療側の対応が問われそうだ。

 ぜんそくは呼吸困難から突然死を招くことがあり、日本は欧米に比べて死亡率が高い。研究グループは、通院しない患者の意識を知る必要があると考え、6月5日から2週間、NTT―MEが運営する環境専門ウェブサイト「環境goo」(約8万人登録)を利用して調べた。

 現在、呼吸困難やせきなどの症状があると回答したぜんそく患者は乳幼児から大人まで299人。このうち、定期通院していたのは108人(36%)で、毎月1〜2回以上の症状が表れる慢性患者でも191人中80人(42%)にとどまった。

 理由は、「良くならない」「薬の副作用が怖い」「医師に不信感がある」など医療不信を挙げた人が98人(33%)、「医療費が高い」など制度上の問題が33人(11%)。これに対し、「時間がない」「我慢する」など患者側の理由は178人(60%)だった。

 また、薬の使用方法で「医師の指示を守っていない」という患者は半数の146人、「治療内容に不満を持っている」は110人(37%)いた。

 ぜんそくのために、欠席や欠勤を経験した人が182人(61%)いる。須甲教授は「日常生活で支障を感じているにもかかわらず、医師の指示を守っていない人が多い事実を重く受け止めたい。医者と患者の十分な対話を促したい」と話す。

(一部略)

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<2002年8月24日読売新聞>

副作用ゼロの免疫抑制物質 筑波大講師ら発見

 副作用のない新しい免疫抑制物質を、筑波大臨床医学系の湯沢賢治講師(臓器移植学)と味の素医薬研究所(川崎市)のグループが発見した。米国で開催中の国際移植学会で発表する。

 免疫抑制剤は、臓器移植治療で移植臓器を異物として攻撃する「拒絶反応」を抑える欠かせない薬。しかし、現在主流の薬は腎臓障害などの副作用がある。

 新物質は「APC0576」と呼ばれる化学物質。味の素が医薬品開発の基礎材料として人工合成、保存する約7万種の化学物質から、湯沢講師らが選び出した。そのうえでアカゲザル2匹に、別のサルの腎臓を移植し、新物質を体重1キロ・グラム当たり50ミリ・グラムを1日2回、30日間投与。その間、移植した腎臓は正常に働き、副作用はまったく見られなかった。

 湯沢講師は「人間に近いサルを使った実験の成果からすると、人間への効果も期待できる」と話す。

(一部略)

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<2002年8月24日毎日新聞>

飼い猫受難 副流煙でリンパ節がん2倍に 米研究者が指摘

 たばこを吸う飼い主と暮らしている猫は、たばこを吸わない主人を持つ猫に比べて、2倍以上リンパ節のがんになりやすいことが、米マサチューセッツ大などの23日までの研究で分かった。さまざまな悪影響が指摘されているたばこの副流煙を、どうやらペットも煙たがっているようだ。

 同大学のエリザベス・バートン博士は「人間のリンパ腫についても、受動喫煙との関連を調べる必要がある」と指摘している。

 研究グループは、93年から00年までの間に、マサチューセッツ州内の獣医師の協力を得て、悪性リンパ腫と診断された猫など約200匹について、飼い主の喫煙歴を聞き取り調査。たばこを吸う飼い主に飼われていた猫は、吸わない飼い主の猫に比べて2・4倍も悪性リンパ腫になりやすいことを突き止めた。

 リンパ腫の発症率は飼い主の喫煙歴が長いほど高く、5年以上も副流煙にさらされている猫の発症率は、3・2倍にもなった。

 猫がたばこの煙を吸い込むほか、毛づくろいをする際に、体に付着した微粒子を飲み込むことが原因らしい。

 グループは「同様のことが、汚染されたおもちゃを口に入れることが多い、小さい子供に起こっている可能性もある」

(一部略)

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<2002年8月23日読売新聞>

ヤコブ病新治療法開発へ、幹細胞移植し脳“修復”

 「異常プリオン」と呼ばれるたんぱく質が蓄積してしまい、脳神経が破壊されるクロイツフェルト・ヤコブ病の患者の脳に、神経組織を修復する幹細胞を直接移植して治療する研究に、札幌医大と帯広畜産大などが乗り出した。動物実験を始めているが、世界でも初とみられる研究で、BSE(牛海綿状脳症=狂牛病)による人への異常プリオン感染さえ懸念される中、成果が注目される。

 治療は、異常プリオンの毒性を中和する抗体(たんぱく質)を作り出す遺伝子を幹細胞に組み込んで、中枢神経の修復と異常プリオンの排除を同時に狙うというユニークなもの。

 札幌医大では、新津洋司郎教授らが、脳梗塞(こうそく)などを起こしたマウスに多様な成長能力を持つ幹細胞を移植し、記憶力や運動機能を回復させる技術を確立。帯広畜産大では、品川森一教授らがBSE研究を通じて異常プリオンの毒性を効率よく中和する抗体を開発しており、両者の得意な技術を持ち寄ったうえで、幹細胞と抗体それぞれ数種類を使って、まず動物実験での成果を確認する。

 マラリア治療薬などにヤコブ病の症状を一時的に改善する効果があることが分かっているが、薬が脳に届きにくいうえ、神経組織を修復する働きはなかった。

 しかし、抗体の遺伝子を組み込んだ幹細胞を脳に定着させられれば、効率的な抗体の投与と神経の再生を進めることが可能となる。

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<2002年8月23日毎日新聞>

医療ミス 女児死亡でカルテ改ざん 静岡県の産婦人科医院

 静岡県富士市の産婦人科医院で出産直後の女児が死亡した事故をめぐり、医院が女児の容体を実際より良好だったように診療記録を改ざんしていたことが分かった。治療に不信感を持った母親が院内で記録をこっそり写真に撮り、医院側が後に出した記録と比べて発覚した。遺族が起こした民事裁判は今年7月に和解したが、母親は「私が気づかなければ、きっと闇から闇に葬られていた」と話している。

 富士市の主婦、田村チカ子さん(45)が88年11月に出産した二女は約3時間半後、心肺機能不全で死亡した。田村さんは、吐く息が白いほど分べん室が寒いうえ、二女の容体が悪化しても院長(69)がすぐに総合病院へ搬送しなかったことに疑問を感じ、女性職員に記録類を見せるよう頼んだ。しかし断られたため、職員が控室を外したすきに夫とカメラで記録を撮影した。

 田村さんは、退院後に医院側から記録のコピーを提出させ、写真と比べた。その結果、「分べん経過表」には当初、二女が苦しんで「うめき声」をずっと出していたとする「+」の記載があったが、その程度を弱めて「±」と書き直され、容体が比較的良好だったように変わっていた。保育器で与えた1分間あたりの酸素量も、最初は「4L」(リットル)とあったが、「4」の上から「5」と書き換えられていた。十分な酸素量だったように装ったとみられる。

 93年に提訴した損害賠償訴訟の証人尋問で、職員の一人は「私が書き換えたと思う」と改ざんを認めた。しかし、その理由は述べなかった。また院長の帰宅後に二女を診ていた職員は看護師の資格さえ持っていないことも分かった。

 裁判は今年7月、1750万円の「解決金」を支払うことで和解した。 院長は毎日新聞の取材に「記載を書き換えたことはまずかったと思う。私は指示してないので、職員がしたことだろう」と述べた。

 医師法には「医師は遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならない」とある。しかし、記録を改ざんしたり、虚偽の内容を記載しても刑事罰はない。厚生労働省は「医師は当然、正しい内容を記載するという前提に立っており、改ざんなどは法律上、想定していない」と言う。 【医療問題取材班】

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<2002年8月23日読売新聞>

吸入器に消毒薬混入、3患者が異常訴え…九大病院

 九州大医学部付属病院(福岡市東区)で、吸入器治療を受けた患者3人が異常を訴えていたことが23日わかった。同病院は、何者かによって消毒薬が混入された可能性があるとみて、福岡県警東署に被害届を提出する。

 同病院によると、20日午後7時半から同8時までの間、耳鼻咽喉科病棟のリハビリ室で吸入器を使った3人が、のどの痛みや違和感を訴えた。健康には影響ないという。

 吸入器は同病棟の入院患者約50人のうち7人が順番に利用。この日も7人全員が使ったが、ほかの4人には異常はなかった。病院が調査した結果、吸入器に入っていた治療薬から、吸入器の消毒薬と同じ成分が検出された。

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<2002年8月23日時事通信>

高齢者ら21人が集団食中毒=大阪

 大阪市生活衛生課は23日、同市西成区の民間病院で68〜96歳の入院患者20人と給食業者の従業員1人が下痢などの症状を起こし、うち11人の便からサルモネラ菌が検出されたと発表した。
 同市は病院で出された給食が原因と断定。給食業者「丸玉給食」(大阪府東大阪市)に対し、病院内の給食調理施設について1日間の営業停止を命じた。
 発症者は16日夕から18日にかけて次々と発症、23日までに全員回復した。丸玉給食は大阪はじめ兵庫、奈良、三重、岐阜、石川、愛知の7府県で、39の病院、企業向けに給食を提供している。 

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<2002年8月23日読売新聞>

被害者団体、「薬害根絶」訴え要望書提出

 「薬害根絶デー」の集会が23日、東京・霞が関の厚生労働省前庭で開かれ、被害者団体が薬害の再発防止を求める要望書を田村憲久政務官に手渡した。

 「根絶デー」は1999年に同省前庭に「薬害根絶誓いの碑」が建立されたのを記念して、9被害者団体で構成する「全国薬害被害者団体連絡協議会」が毎年開催している。この日は、薬害エイズや薬害ヤコブ病、MMRワクチン(新3種混合ワクチン)などの被害者や家族約50人が参加。要望書では、<1>秋に大阪地裁で判決が予定されているMMRワクチン訴訟での、被害者全員の早期救済<2>医学教育で、過去の薬害事件を取り上げる――などを求めた。

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<2002年8月23日毎日新聞>

医療ミス 大阪市保健所が行政指導 あびこ病院の死亡事故

 大阪市住吉区の「あびこ病院」で気管支ぜんそくなどの吸入器治療を受けた女性患者が死亡した問題で、大阪市保健所が病院を立ち入り検査し、原因の究明と再発防止策を講じるよう行政指導していたことが分かった。市保健所は、大阪府警の捜査で死亡原因が明らかになった段階で、改めて再発防止を指導する方針。

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<2002年8月23日毎日新聞>

医療ミス 骨折手術で主婦死亡 埼玉県三郷市

 医療法人「健和会」が経営する「みさと健和病院」(埼玉県三郷市、松山公彦院長)で今年4月、太ももを骨折し手術を受けた同市内の主婦(55)が、輸液過多で急性心不全を起こしたうえ、人工呼吸器が外れて意識不明になり、約3カ月後に死亡していたことが、22日分かった。

 病院によると、女性は4月6日、自宅で転倒して大たい骨を骨折し、同病院に入院。同15日に骨を固定する手術を受けた際、血圧が下がったため生理食塩水などを輸液したが、量が多すぎたため急性心不全になった。人工呼吸器を取り付けたが、同16日に外れて意識不明に陥り、7月10日に死亡した。病院側はミスを認めて経緯を遺族に説明し、県医師会に事故報告したという。

 松山院長らは22日の記者会見で、主婦には脱水を起こす持病があったため通常の約3倍の輸液を使用したと説明。「輸液を増やす判断は正しかったが明らかに量は多かった」と述べた。また人工呼吸器は、主婦の体をふく際にチューブに主婦の手が触れ外れたらしいと説明した。松山院長は「再発防止と安全な医療の遂行のために取り組みを強化する」と謝罪した。 

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<2002年8月22日読売新聞>

ミトコンドリア父親からも遺伝、イブ仮説の前提崩れる

 【ワシントン21日=館林牧子】細胞内でエネルギー源を生産する「ミトコンドリア」は、母親からしか遺伝しないとされるが、デンマークの研究チームは、父親からも遺伝するケースがあったとの結果をまとめた。22日付の米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表する。現代人は約15万年前にアフリカにいた女性から分かれたとする「イブ仮説」は、ミトコンドリアが母親からしか受け継がれないという定説をもとにしており、今後、大きな論議を呼びそうだ。

 デンマークのリグスホスピタレット大学病院が、28歳の男性の遺伝子を調べて発見した。この男性は、少し運動しただけで激しい疲労感を感じた。男性の筋肉を調べたところ、酸素をうまく消費できないことがわかった。ミトコンドリア遺伝子の解析で、筋肉のミトコンドリアが母親からではなく父親から遺伝したものであることがわかった。

 ミトコンドリアは母親のもので、なぜ父親のミトコンドリアが筋肉に含まれているかは不明という。通常は卵子のミトコンドリアだけが受け継がれ、精子を卵子の中に注入する顕微授精をしても、精子のミトコンドリアは自然に消滅することがわかっている。

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<2002年8月22日読売新聞>

大阪のヘルパー養成学校元学院長を詐欺容疑で逮捕

 大阪府警生活経済課などは22日、大阪府の指定を受けずに「訪問介護員1級」の研修を実施し、受講生3人から受講料60万円をだまし取ったとして、ホームヘルパー養成会社「ベテル医療福祉専門学院」(大阪府八尾市、今年2月に破産)の元学院長を詐欺容疑で逮捕した。ホームヘルパー養成事業者が摘発されるのは全国で初めて。府警は元学院長が昨年11月までの約1年間に、同2級の研修も含め大阪府を中心に約500人から約5200万円を集めていたとみて余罪を追及する。

 調べでは、容疑者の元学院長は2000年11月から昨年7月までの間、大阪市内で訪問介護員1級の養成研修を開催。府の指定を受けていないためこの研修は無効と知りながら、介護保険法施行令に定める修了証明書を交付すると偽り、堺市内の女性(52)ら3人から受講料として計60万円を詐取した疑い。

 同学院は、兵庫県内で訪問介護員1級の研修を実施するとして同県の指定を受けたが、1回も研修しないまま、大阪市内など同2級の指定しか受けていない大阪府に、勝手に研修場所を変更していた。

 「カリキュラムが研修内容と違う」との受講生の訴えで今年1月に発覚し、受講生の一部が3月、元学院長を詐欺容疑で府警に告訴していた。

 同学院は1996年9月、設立。大阪、兵庫、三重、奈良4府県の「指定ホームヘルパー養成研修」と銘打ってPRしていた。

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<2002年8月22日読売新聞>

吸入器治療で1人死亡5人異常、消毒液混入か…大阪

 大阪市住吉区我孫子の「あびこ病院」(飯田都院長)で今月10日、気管支ぜんそくなどで入院中の同市阿倍野区の女性(87)が吸入器治療を行った約2時間後に急性呼吸不全で死亡、同じ吸入器を使用した入院患者5人も次々にせき込み始め、うち3人が重症となり、手当てを受けていたことが21日、わかった。大阪府警住吉署は、吸入器内の蒸留水に消毒液が混じるなどしたため、女性が呼吸不全を起こした医療ミスの疑いが強いとみて、業務上過失致死傷容疑で捜査を始めた。

 吸入器治療は、蒸留水を使って薬液を霧状にして患者に吸入させる。気管支を広げ、ぜんそくなどを和らげる効果がある。

 同病院などによると、女性は1999年12月、気管支ぜんそくなどで入院し、今月6日からは1日4回の吸入器治療を受けていた。10日午前6時ごろ、看護師が女性にこの日最初の吸入を約5分間実施。約1時間後、女性が呼吸困難に陥っているのを巡回中の看護師が発見したが、女性は同8時ごろに死亡した。

 同じ日の午前、女性と同じ吸入器で治療を受けた入院患者男女5人がせき込んで吐き気やのどの痛みを訴え、このうち3人が重症になったが、回復した。このため、病院側が吸入器などを調査。誤って消毒液が入っていた可能性が高いことがわかり、住吉署に届けるとともに、女性の遺族にも事情を説明したという。

 司法解剖の結果、女性の死因は急性呼吸不全で肺などに異常がみられ、同署は、女性が消毒液を吸入したことで肺などが機能障害を起こした可能性が高いと判断。病院側から吸入器などの任意提出を受けるとともに、消毒液の管理や混入の経緯などについて、担当医や看護師らから事情を聞いている。

 同病院はミスの可能性が高いことを認め、「原因を詳しく調べ、遺族の方々に誠意をもって対応したい」とし、女性の遺族は「亡くなる前日の夕方に見舞った時は元気だったのでおかしいと思った。捜査の進展を待って、今後の対応を決めたい」と話している。

 あびこ病院は救急指定で一般病棟120床、介護保険病棟166床。

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<2002年8月22日毎日新聞>

手術料カット 厚労省が条件緩和案を提示

 厚生労働省は21日、手術件数など一定基準を満たさない医療機関で手術料を3割カットする「施設基準」について、手術件数のカウント方法など条件を緩和することを決め、中央社会保険医療協議会に提示した。

 施設基準は、手術件数が多い医療機関に難手術を集中させて技術向上を図るのを目的に、難易度に応じて定めた手術件数(1施設あたり年間5〜50例、初年度は3〜30例)を執刀できなければ、手術料をカットする制度。4月の診療報酬改定で対象手術を19項目から110項目に大幅拡大した。

 ところが、厚労省が4月分について調べたところ、基準を達成した医療機関が1ケタにとどまっている手術もあり、医師会や病院団体が見直しを求めていた。

 見直し案には、手術項目をグループ化することで件数をクリアしやすくしたり、救命救急センターでの手術は手術料カットの対象から外すことなどを盛り込んだ。

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<2002年8月21日毎日新聞>

血液製剤 製造体制に関する検討会が発足 厚労省

 薬害エイズの反省を踏まえ、厚生労働省の血液製剤製造体制のあり方に関する検討会が21日、発足した。来年1〜3月ごろに考え方をとりまとめ、その後、報告書をまとめる。7月に成立した血液新法が付則で、安全性確保のため、原料血液の国内自給をめざした体制確立を盛り込んだのを受けて発足した。

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<2002年8月22日読売新聞>

前橋赤十字病院で点滴ミス 2人死亡

 前橋市の前橋赤十字病院(宮崎瑞穂院長)で7月、看護師が点滴を誤り、いずれも同市の男性(79)と女性(81)の患者2人が相次ぎ死亡したことが21日、わかった。

 病院から届け出を受けた前橋東署は、業務上過失致死の疑いもあるとみて調べている。

 同病院によると、男性患者は、7月9日未明、看護師が点滴を付け替えた際に冠動脈拡張剤の瓶と輸液の瓶の位置が入れ替わったのに気づかず、結果的に流動量を逆にして点滴。約2時間後に容体が急変し、同日敗血症で死亡した。

 女性患者は、強心剤や冠動脈拡張剤など3種類の点滴を受けていたが、同25日、点滴の針を自分で抜いていたのを、別の看護師が見つけ、輸液ポンプを一時停止し、点滴の針を挿入し直した。約3分後に点滴を再開したが、その際、ポンプの流量設定を確認しなかった。1時間に3ミリ・リットルの設定だったはずの強心剤が、同500ミリ・リットルに設定され、意識を失い死亡したという。

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<2002年8月21日毎日新聞>

医療過誤 点滴ミスで患者2人死亡の可能性 前橋赤十字病院

 前橋市朝日町の前橋赤十字病院(宮崎瑞穂院長)で7月、点滴ミスが2件あり、ともに入院患者が死亡していたことが21日分かった。病院側はミスの事実を認め「ミスで死亡した可能性がある」と既に遺族側に謝罪した。前橋東署は業務上過失致死の疑いもあるとみて調べている。

 死亡したのはともに前橋市内の男性(79)と女性(81)。病院側によると、男性は7月5日、肺炎の疑いで入院し、9日午前2時半ごろ、看護師が点滴針を右腕から左腕につなぎ替えた際、点滴の血管拡張剤と輸液の量を取り違え、規定の約7倍の血管拡張剤を約2時間注入した。看護師がミスに気付いた時にはこん睡に近い状態で、一時回復したが、同日午後7時過ぎに死亡した。

 一方、7月25日午後7時半ごろ、強心剤など3種類を混ぜた点滴針を女性が抜いていたのを看護師が発見。ポンプを止めて針を刺し直した際、強心剤の量を間違え規定の約160倍に設定した。2分後、ミスに気付いたが、間もなく死亡した。

 宮崎院長は「非常に申し訳なく、再発防止に努めたい」としている。 

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<2002年8月21日読売新聞>

薬害エイズ・旧「ミドリ十字」2社長、控訴審も実刑

 エイズウイルス(HIV)に汚染された非加熱血液製剤を継続出荷し、投与された男性患者を死亡させたとして、業務上過失致死罪に問われた製薬会社の旧「ミドリ十字」(現・三菱ウェルファーマ)の歴代社長2人に対する控訴審判決が21日、大阪高裁であった。豊田健裁判長は一審・大阪地裁判決を破棄して量刑を減軽したが、「執行猶予は相当ではない」として、改めて2人に実刑を言い渡した。

 量刑は、継続出荷当時の社長・松下廉蔵被告(81)が禁固1年6月(一審判決・同2年)、副社長兼研究本部長だった須山忠和被告(74)が禁固1年2月(同・同1年6月)。

 3ルートに分かれる一連の「薬害エイズ事件」では初の高裁判決。判決は、「非加熱製剤の危険性を予見できたのに、回収などの義務を怠り、貴重な生命を奪った責任は極めて重い」と指摘、一審と同様、医薬品の安全確保に向けた高度の注意義務を製薬会社トップに求める内容となった。

 豊田裁判長は、ミドリ十字が1986年1月の加熱製剤の販売開始時に、安定供給の見通しがあったのに、営業利益確保のため、HIVに汚染された非加熱製剤の販売中止や回収措置を怠り、在庫処分を図ったと認定。「(危険は)予見できた。営業上の利益に重きを置いた会社方針は明らかに間違っていた」と指弾した。

 刑の減軽理由としては、「国が何の指導もしなかった」などの当時の状況に加え、被告らが遺族に謝罪したことや、株主代表訴訟で2人が3000万円ずつの和解金を支払ったことなどを挙げた。

 薬害エイズ事件では、帝京大元副学長・安部英(たけし)(86)、厚生省(現厚生労働省)の元生物製剤課長・松村明仁(61)両被告も業務上過失致死罪で起訴された。東京地裁は、安部被告に対しては昨年3月に無罪、帝京大、ミドリ十字両ルートで罪に問われた松村被告に対しては同年9月、ミドリ十字ルートについてだけを有罪として禁固1年、執行猶予2年の判決をそれぞれ言い渡した。いずれも東京高裁で審理中。

 【薬害エイズ】 血友病の治療で非加熱製剤を投与された患者約5000人のうち約1800人がHIV感染したとされ、約500人が死亡した。患者や遺族が国と製薬5社に損害賠償を求めた民事訴訟は96年3月、被告側が被害者1人当たり4500万円を支払うことなどで、大阪、東京両地裁で和解が成立。同年8月、ミドリ十字の個人株主が旧経営陣9人に和解費用240億円の支払いを求めた株主代表訴訟も今年3月、9人が計1億円を支払うことで、大阪地裁で和解した。

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<2002年8月21日読売新聞>

名古屋大付属病院で医療ミス、男性患者が死亡

 名古屋大学医学部付属病院(名古屋市昭和区、二村雄次病院長)は20日、大腸摘出などの手術を実施した30代の男性患者が、医療過誤により死亡したと発表した。内視鏡を腹部に挿入するためのプラスチック製器具「トロッカー」が大動脈を傷つけ、大量出血したことが原因という。

 二村病院長らによると、今月16日、かいよう性大腸炎のため、大腸を全摘出し、回腸とこう門を縫合する手術を行った。手術開始の約15分後、トロッカーの2本目(直径約1センチ、長さ約10センチ)を挿入した際、腹部から大量出血し、18日未明、大量出血による多臓器不全で死亡した。

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<2002年8月20日朝日新聞

医療監視、病院名も公開 高知市、市民請求に対応

 高知市が、医療機関の運営・管理状況などを立ち入り検査で調べた「医療監視」の結果を、医療機関名も含めて公開していたことが19日、分かった。市民団体の情報公開請求に応じた。厚生労働省は「医療機関の不利益になる」などの理由で非開示にできると自治体側に通達しており、「病院名まで公開したケースは聞いたことがない」(同省医療監視専門官)という。市民団体は「医師不足や医薬品管理の不備店どが分かった」と指摘している。
 高知市総務課は、病院名を含めた理由について「公開したのは病院に対する監視結果と改善報告であり、それが病院にとって不利益な情報かどうかは市民が判断すること」と説明している。
 公開請求をしたのは市民オンブズマン高知。同市保健所が昨年7月から今年2月までの間、市内の71病院のうち、22病院に実施した医療監視の結果通知書、改善報告書などが、医療法人の代表者名などを除き、ほぼ全面的に公開された。
 公開された結果通知書などによると、医師や薬剤師数の不足のほか、麻薬・向精神薬など医薬品管理の不備、防災態勢のオー欠如、調理従事者が0157検査を受けていないことなどが、各病院ごとに指摘されていることが分かる。
 医療監視は都道府県や政令指定都市、中核市が保健所を通じて実施している。同オンブズマンは、高知市を除く高知県内の病院に対し医療監視を実施した同県にも同様の公開請求をしたが、同県が公開した文書では病院名などは伏せられた。
 医療監視結果の情報公開を巡っては、奈良県の市民団体会員が同県を相手取り、非公開処分取り消しを求める訴訟を起こしたが、昨年9月に奈良地裁で棄却されている。
 市民オンブズマン高知の田所辮蒔(べんじ)事務局長は「病院が市民の視線を意識するようになり、運営・管理を自主改善する動きにつながるだろう」と話している。

【医療監視】  医療法に基づいて、都道府県など自治体が病院や診療所に立ち入って調査する制度。病院運営を監督するのが目的。厚生労働省の検査要綱に基づき、医師、看護師、薬剤師の人数、医薬品の管理方法、病棟の衛生管理など約80項目を調べる。改善の必要がある場合は、病院に改善点を通知し、改善報告を求める。


<2002年8月20日毎日新聞>

東京大病院 睡眠導入剤不正入手で看護師を減給処分

 東京大病院の30歳代の男性看護師が、コンピューターの不正操作で睡眠導入剤を入手していた問題で、病院は20日、看護師を6カ月間10%の減給処分としたと発表した。処分は19日付で、看護師は同日辞職した。病院は今月1日、看護師を警視庁本富士署に告訴。同署は詐欺の疑いで捜査を進めている。

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<2002年8月20日毎日新聞>

専門医紹介 米企業、今秋にも日本でサービス開始

 がんや心臓病などの患者に世界のトップレベルの専門医を紹介する米企業、ベスト・ドクターズ(本社・ボストン)が、今秋にも日本でサービスを始めることが20日、明らかになった。同社は40の専門分野と420の副専門分野ごとに「名医」を登録し、カルテや検査結果などを基に、世界26カ国で年間約1万人の患者に「最良の医師」を紹介している。日本では、初診の医師からの紹介や、雑誌や口コミ情報で専門医を見つける例が多いが、同社のシステムは従来の医者選びを大きく変えるかもしれない。

 同社は、医師に「あなた自身やあなたの家族が病気になった時、だれに診てもらいたいか」をアンケートし、名前の挙がった医師をリストアップ。治療能力、患者への対応、最新情報への精通度などを評価し、専門領域ごとに医師を選出し、データベース化している。日本では、経験豊富な専門医の情報▽優秀・最適な医師の紹介▽症状に適した施設の紹介――などを予定している。

 医師法は患者と対面して診療することを原則としている。カルテや検査結果を見て医師を紹介することが医療行為と見なされると法に触れる恐れもあるが、同社は日本医師会など関係団体とも話し合いを重ね、法に触れない形でサービスを提供する。

 当初は医師約1400人をピックアップし、最終的には5000人をリスト化。生命保険会社などと提携して、保険会社の主要サービスの一環として始める。できるだけ、国内の医師を紹介するが、患者の治療を最優先し、病気の内容や症状によっては外国の医師も紹介する。

 米国などでは法人サービスのほか、個人向けサービス(年間費用35ドル)も行っている。日本では当面、法人サービスに限定するが、個人向けの導入も検討する方針だ。

 このほど来日した同社のデビッド・セリグマン社長は「単なる医師の格付け(ランキング)を超えて、病気や症状に最も合う医師をタイムリーに紹介したい」と話した。 

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<2002年8月20日毎日新聞>

医療問題 患者の権利オンブズマンが12月発足 苦情相談など

 医療問題での患者の苦情相談や問題解決にあたる「患者の権利オンブズマン・東京」(仮称)が12月に発足することが決まり、設立準備を続けている関係者が19日、東京・霞が関の厚生労働省で会見した。設立準備事務局長を務める谷直樹弁護士は「患者中心の医療の実現を目指し、将来的には全国的なシステムを目指したい」と抱負を語った。

 「患者の権利オンブズマン」は患者団体や医師、弁護士らの呼び掛けで作られ、ボランティアが運営にあたる。受け付けた患者の苦情について医療機関に誠実な対応を求め、必要な場合は調査や勧告を行って医療の質の向上を目指す。福岡市に99年に設立されたオンブズマンはこれまで2300件を超す相談を受けた実績をもつ。代表を務める池永満弁護士はこの日、「苦情の解決に向けた努力は医療機関にとっても改善につながる。『苦情は宝』の思いを強くしており、この運動を東京でも広げたい」と話した。

 具体的活動は来年1月から始まるが、月あたりの相談日数は参加ボランティアの人数に影響されるため、準備事務局は市民(一般)▽法律▽医療・福祉の3分野で専門相談員を募集する。問い合わせは事務局(03・5698・8544)まで。

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<2002年8月20日朝日新聞>

医療監視、病院名も公開 高知市、市民請求に対応

 高知市が、医療機関の運営・管理状況などを立ち入り検査で調べた「医療監視」の結果を、医療機関名も含めて公開していたことが19日、分かった。市民団体の情報公開請求に応じた。厚生労働省は「医療機関の不利益になる」などの理由で非開示にできると自治体側に通達しており、「病院名まで公開したケースは聞いたことがない」
(同省医療監視専門官)という。市民団体は「医師不足や医薬品管理の不備店どが分かった」と指摘している。
 高知市総務課は、病院名を含めた理由について「公開したのは病院に対する監視結果と改善報告であり、それが病院にとって不利益な情報かどうかは市民が判断すること」と説明している。
 公開請求をしたのは市民オンブズマン高知。同市保健所が昨年7月から今年2月までの間、市内の71病院のうち、22病院に実施した医療監視の結果通知書、改善報告書などが、医療法人の代表者名などを除き、ほぼ全面的に公開された。
 公開された結果通知書などによると、医師や薬剤師数の不足のほか、麻薬・向精神薬など医薬品管理の不備、防災態勢のオー欠如、調理従事者が0157検査を受けていないことなどが、各病院ごとに指摘されていることが分かる。
 医療監視は都道府県や政令指定都市、中核市が保健所を通じて実施している。同オンブズマンは、高知市を除く高知県内の病院に対し医療監視を実施した同県にも同様の公開請求をしたが、同県が公開した文書では病院名などは伏せられた。
 医療監視結果の情報公開を巡っては、奈良県の市民団体会員が同県を相手取り、非公開処分取り消しを求める訴訟を起こしたが、昨年9月に奈良地裁で棄却されている。
 市民オンブズマン高知の田所辮蒔(べんじ)事務局長は「病院が市民の視線を意識するようになり、運営・管理を自主改善する動きにつながるだろう」と話している。

医療監視  医療法に基づいて、都道府県など自治体が病院や診療所に立ち入って調査する制度。病院運営を監督するのが目的。厚生労働省の検査要綱に基づき、医師、看護師、薬剤師の人数、医薬品の管理方法、病棟の衛生管理など約80項目を調べる。改善の必要がある場合は、病院に改善点を通知し、改善報告を求める。


<2002年8月19日読売新聞>

死者8人の宇都宮O157、感染ルート究明が難航

 宇都宮市の医療法人報徳会宇都宮病院と併設の老人保健施設「陽南」で起きた病原性大腸菌「O(オー)157」による集団食中毒は、19日までに死者8人を数え、O157の食中毒としては、児童3人が死亡した1996年夏の大阪府堺市を上回る最悪の事態となった。感染源とされるのは老人保健施設で出された昼食の「香味あえ」。ところが、香味あえが食事に出なかった同病院からも、死者や発症者が出ている。O157はどこに潜み、どう広がったのか。宇都宮市保健所や栃木県の感染ルート究明は困難を極めている。

 ◆高齢者が容体急変

 O157が検出された香味あえは、老人保健施設の調理場で7月29日朝、蒸しササミやホウレンソウなどを調理して作られた。

 それから7日後の今月5日、同施設に入所する98歳の女性が最初の犠牲者となった。その後、58歳から91歳までの7人が相次いで亡くなった。いずれも容体が急変したのだ。

 9日朝に死亡した91歳の女性は、同施設でも“元気おばあさん”で有名だった。隣室まで聞こえる大きな声で話し、とても90歳過ぎには見えなかった。

 女性は6日に血便があり、すぐに治療を受けた。駆けつけた家族に「うつるといけないから早く帰れ」としっかりした口調で話した。これが最後の言葉となった。死因はO157感染に伴う溶血性尿毒症症候群。「信頼して預けた場所でなぜ、元気だったばあちゃんが死ぬのか」。遺族はやりきれない思いを口にする。

 亡くなった人は、腎臓がんや肝硬変などを患ったという共通点がある。菌への抵抗力が弱いため、重体でなくても容体が急変する。中村勤・同市保健所長は「感染が高齢者だったため被害が拡大した」と話す。

 ◆なぜ病院でも?

 「香味あえ」が昼食に出されたのは老人保健施設だけだった。にもかかわらず、病院や付設の授産施設などでも死者や患者が続出したのはなぜか。18日現在、全体の発症者は139人(死者含む)、うち重体者は7人にのぼっている。疑われるのは「人」による感染だ。

 病院と老人保健施設の調理場の間は約20メートル。調理職員は双方の調理場でローテーションで料理をし、1日に2つの調理場を行き交うこともしばしばという。また、調理した職員からも感染者が出ている。

 病院側は「職員に手洗いを徹底させ、手にけがをしたら調理をさせないなど、十分な食中毒対策をとってきた」と強調するが、施設間を行き来するのは調理職員だけではない。

 他の職員、入所者・入院患者――。市保健所は「人を介した可能性もある」とみて調べを進めている。

 ◆2次感染防止

 最初の発症者は今月2日に老人保健施設で出た。しかし、報徳会側が市保健所に届け出たのは1人目の死者が出た5日だった。

 香味あえによる感染だけが原因なら、約10日とされる潜伏期間から考えて8日前後に発症は収まるはずだが、その後も患者は増え続け、市保健所が発症の“終息宣言”を出したのは14日だった。

 そこで2次感染の可能性も指摘されている。今のところ、病院内などのふき取り調査ではO157は検出されていないが、大阪大微生物病研究所の本田武司教授は「O157はわずかな菌数でも感染すれば、発症はありえる。検査で検出されなかったからといって菌がなかったとは考えにくい。発症者が長期間続くなら2次感染を疑う必要がある」と話す。

 県と市保健所は調理場の使用を停止する一方、死者の出た病室の衛生状態を調べるなど感染症予防法に基づく立ち入り指導を行い、2次感染をくい止めようと懸命だ。

情報は→Yahoo! News


<2002年8月19日読売新聞>

近視レーザー矯正治療、ドライアイ悪化の恐れ

 レーザーで角膜組織の一部分を削り、近視や乱視を矯正する外科手術(LASIK)を受けた後、涙の分泌が少なくなって目が乾いたり、充血したりする「ドライアイ」症状が悪化する恐れが高いことが、南青山アイクリニック(東京都港区)の戸田郁子院長らの研究でわかった。成果は米国医学会眼科専門誌8月号に掲載された。

 戸田院長らは、LASIK手術を受けた人計313人を、ドライアイ患者、ドライアイの疑いのある人、健康な人の3グループにわけて術後の経過を追跡。手術1年後まで、涙腺の機能などを調べた。

 手術を受けると、ほとんどの人が一時的にドライアイ症状になるが、ふつうは約1か月で改善される。しかし、手術前からドライアイ症状のあった人は、術後1年たってもドライアイ症状がおさまらず、前よりひどくなる傾向がみられた。ドライアイ症状が悪化した人も治療効果に差はなく、視力は回復した。

情報は→Yahoo! News


<2002年8月19日読売新聞>

「紙オムツ頼りの介護見直そう」と看護師らが市民団体

 紙オムツに頼らない介護を――高齢者に生理的、心理的な負担を与えることがあるオムツの使用を出来るだけ減らそうと、看護師や福祉関係者らが中心となって市民団体を発足させた。

 団体の名称は「市民の立場からのオムツ減らし研究学会」。これまでタブー視され、あまり語られてこなかった排せつケアに正面から取り組み、介護の質を向上させるのが目的だ。東京都内の病院に今春まで看護師として勤務し、「患者を縛らないケア」を実践してきた田中とも江さん(53)らが発起人となり、6月末に発足。会員は現在、全国に約200人いる。

 大人用の紙オムツは、6、7年前から介護の現場で多用されるようになってきた。昨年の生産量は約22億2800万枚と、90年の約5倍。介護者が便利だからと、本来なら必要ない人にまでつけられていることも多い。

 オムツの長時間の利用は、皮膚のかぶれやただれ、尿道炎などの原因になりやすいほか、環境面での影響も深刻だという。同会は近く、全国の病院や介護施設でのオムツ利用実態のアンケート調査結果をまとめる。同会の連絡先は、(電)03・5366・2184。情報は→Yahoo! News


<2002年8月16日毎日新聞>

宇都宮O157集団食中毒事件、7人目の死者

 宇都宮市陽南の医療法人報徳会「宇都宮病院」と併設の老人保健施設「陽南」で起きた病原性大腸菌O(オー)157による集団食中毒で、16日、87歳の女性が死亡し、死者は7人になった。重体も2人増え、計8人となった。

 宇都宮市保健所によると、新たに死亡した女性は宇都宮病院の入院患者で、今月5日から血便の症状が見られ、8日に別の病院に転院していた。16日の朝になって容体が急変し、心不全とHUS(溶血性尿毒症症候群)のため亡くなった。

 また、いずれも宇都宮病院に入院していた58歳と76歳の女性が、腎機能が低下して脳炎になるなど重体となった。(読売新聞

情報は→Yahoo! News


<2002年8月16日時事通信>

病院長ら引責辞任 瀬尾医師を解雇、計5人処分−心臓手術ミス事故で東京女子医大

 心臓手術中、人工心肺装置の操作ミスで女児=当時(12)=が死亡した事故で、東京女子医大(東京都新宿区)の吉岡博光理事長らは16日午前、同大で記者会見し、証拠隠滅罪で起訴された同大病院医師瀬尾和宏被告(46)を懲戒解雇とするなど、関係者5人の処分を発表した。また、管理責任を取って林直諒病院長、笠貫宏心臓血圧研究所長が今月末で引責辞任することを明らかにした。
 また大学側は、前院長石井哲夫名誉教授と前心研所長今井康晴名誉教授についても、当時の管理者として事故後の対応を誤った責任は重いと判断。既に退職しており懲戒対象とならないため、教授会が「名誉教授」の称号取り消しを決定したと発表した。
 処分は瀬尾被告のほか、業務上過失致死罪で起訴された人工心肺担当の医師佐藤一樹被告(38)が諭旨退職、瀬尾被告に命じられて看護記録を改ざんした看護師長が出勤停止10日間、臨床工学技士が同5日間、看護部長が減給。大学側は瀬尾被告を懲戒解雇とした理由について「事故隠ぺいを図り改ざんを強要するなど、医師として倫理を著しく欠いている」と説明した。
 特定機能病院の承認取り消しが今月6日正式に決まったことを受け、吉岡理事長は今後の病院再建について「まず医の倫理確立を目指し、さらに抜本的改善、改革にまい進したい」と述べた。吉岡理事長、高倉公朋学長ら5人は給与の一部を3〜1カ月間自主返上する。 

情報は→Yahoo! News


<2002年8月16日毎日新聞>

東京女子医大 遺族が中止指導を要請 病院の中間報告公表

 東京女子医大病院事件で、亡くなった平柳明香さん(当時12歳)の父利明さん(52)は16日午前、同病院が外部評価委員会の中間報告をホームページで公表したのは刑法の秘密漏示罪や名誉棄損に当たるとして、厚生労働省と東京都に対し、病院側に直ちに中止を指導するよう要請した。

情報は→Yahoo! News


<2002年8月16日時事通信>

O157感染3人に 鹿児島大病院

 鹿児島大学医学部付属病院(納光弘院長)に入院中の男性患者2人が、病原性大腸菌O(オー)157に感染した問題で、同病院は16日、入院中の60代の男性1人がO157に感染していることが新たに分かったと発表した。ほかの2人と同様、症状は比較的軽く、命に別条はないという。鹿児島市保健所と同病院が、感染経路を調べている。 

情報は→Yahoo! News


<2002年8月17日毎日新聞>

医療過誤 筋肉の盛り上がりを子宮筋腫と誤診 熊本大病院

 熊本大病院(生塩之敬院長)は16日、熊本県内の未婚女性(21)の子宮けい部の筋肉の盛り上がりを子宮筋腫と誤診、子宮全体を摘出したことを明らかにした。同院は調査委員会を設けてさらに調べている。

 会見した安全管理部長の三池輝久副院長と執刀医の田中信幸・産婦人科副科長(46)によると、女性は民間の病院で子宮けい部の粘膜下筋腫と診断され、7月24日に同病院の産婦人科を受診。超音波検査の結果、筋腫と診断された。

 女性は8月2日、開腹しない約束で患部の摘出手術を受けた。田中医師が筋腫とみられた部位を切除、その後の触診で、さらに筋腫ようのものが認められるとして、切除を進めた結果、子宮全体を摘出したという。女性は出血が止まらず、家族の承諾を得て、開腹による止血手術を受けた。

 田中医師は「筋腫ではないのに、これほどの増生(組織の盛り上がり)は見たことがなかった」と説明している。 

情報は→Yahoo! News


<2002年 8月17日毎日新聞>

院内感染 新生児計68人からMRSAを検出 大阪府池田市

 大阪府池田市立池田病院(米沢毅院長)で新生児10人が院内感染した問題で、池田市は16日、さらに新生児58人からメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を検出したことを明らかにした。これで検査を受けた97人のうち、菌を検出した新生児は計68人に上った。発熱や発しんなどの発症が確認されたのは2人で、いずれも症状は軽く、数日で回復した。

 同病院では7月下旬に退院した複数の新生児などからMRSAを検出したため、5月1日〜7月31日に生まれた新生児121人の検査を進めており、24人の検査がまだ終わっていない。感染源や感染経路の調査を続けるとともに、動揺が激しい保護者もいるため、メンタルケアチームを組んで、家庭訪問などを行う。倉田薫市長は記者会見で「大変申し訳ない。(新生児の陽性反応が)陰性になるまで責任を持ってフォローしたい」と述べた。

 同病院が設けた院内感染対策室の外部アドバイザーの本田武司・大阪大微生物病研究所教授は「もともとの保菌者もおり、正確な感染者数は詳しい検査結果を見なければ分からない。保菌状態だからといって生活を制限する必要はなく、不安になりすぎないでほしい」と話している。 

情報は→Yahoo! News


<2002年8月16日読売新聞>

東女医大、組織的事故隠し 外部評価委

 東京女子医大病院(東京都新宿区、林直諒院長)で昨年3月、心臓手術を受けた平柳明香さん(当時12歳)が死亡した医療過誤事件で、同大が設置した第三者による外部評価委員会は15日、事故調査の中間報告を公表した。

 同報告は、業務上過失致死罪などで起訴された2医師の上司の主任教授だった今井康晴名誉教授について、「事故と診療記録の改ざんを黙認した」と認定し、「組織的な事故の隠ぺいが行われていた」と結論づけた。

 同大学教授会ではこれを受け、証拠隠滅罪で起訴された同大講師、瀬尾和宏被告(46)を懲戒解雇とし、今井名誉教授の「名誉教授」の称号を取り消す処分を決めた。林院長ら病院幹部についても管理責任を問う方針で、16日に処分内容を公表する。

 今井名誉教授は、事故が起きた当時の同病院日本心臓血圧研究所長で循環器小児外科の主任教授だったが、昨年3月に退職した。

 中間報告は、〈1〉事故後1週間以内に、看護師長が診療記録の改ざんを今井名誉教授に報告している〈2〉それにもかかわらず、今井名誉教授は、病院長らに「医療ミスではなく、ウソの記録を作成した事実もない」と報告した――などと認定した。

 この上で、中間報告は事件について「当事者の医師たちの人間性の欠如を物語っている」と総括。患者中心の医療を徹底させるための医師の意識改革や、生涯教育の充実が必要とした。

情報は→Yahoo! News


<2002年8月15日読売新聞>

患者の体内にガーゼ置き忘れ…名古屋

 名古屋市中村区の市立城西病院(高井康男院長)で今年3月、子宮筋しゅなどの手術を受けた女性の体内にガーゼを置き忘れる医療ミスがあったことが分かり、同市は15日までに執刀医2人を文書訓戒、院長を口頭注意、看護師4人を厳重注意処分とし、女性に10万円の示談金を支払った。

 市によると、女性が手術を受けたのは3月15日。産婦人科医と泌尿器科医が、順番に執刀した。術後の経過は順調だったが、その後のエックス線検査で、腹部に異物があることが分かり、体内に残っていたガーゼ1枚(約30センチ四方)を取り出した。女性は4月に退院した。

情報は→Yahoo! News


<2002年8月9日読売新聞>

埼玉医大の医療事故、主治医ら書類送検へ

 埼玉県川越市の埼玉医大総合医療センターで2000年10月、同県鴻巣市の高校2年古館友理さん(当時16歳)が抗がん剤を誤投与されて死亡した医療事故で、同県警の依頼を受けていた鑑定医は9日までに、抗がん剤の誤投与が死因であると認める鑑定書を同県警に提出した。県警捜査1課と川越署は今後、当時の主治医らを業務上過失致死容疑などで書類送検する方針だ。

 調べによると、古館さんは同年9月25日、滑膜肉腫(にくしゅ)の治療のため同センターに入院。主治医らは同月27日から10月3日にかけて、抗がん剤「ビンクリスチン」を投与した。この抗ガン剤は週1回、最大2ミリ・グラムまでの投与と手引書に記されていたが、主治医らは誤って1日1回、7日間連続で計14ミリ・グラム投与したとされる。古館さんは同10月7日、多臓器不全で死亡した。

 さらに主治医らは、死亡診断書の「死亡の原因」を「滑膜肉腫(にくしゅ)」と記載したほか、「死亡の種類」も、「外因死」ではなく「病死及び自然死」の欄に印を付けたとされる。

 古館さんの遺族は昨年5月、主治医や元同医大耳鼻咽喉科教授ら6人に約2億3000万円の損害賠償を求めて提訴したほか、昨年8月には、業務上過失致死や虚偽診断書作成・同行使罪で川越署に刑事告訴していた。主治医はこれまでの県警の事情聴取に、「手引書の表を読み違えた」などと過失を認めているという。
情報は→Yomiuri-On-Line


<2002年8月6日時事通信>

特定機能病院承認取り消しへ 東京女子医大死亡事故で坂口厚労相

 東京女子医大病院(東京都新宿区、林直諒院長)で昨年3月、心臓手術を受けた群馬県高崎市の小学6年平柳明香さん=当時(12)=が手術中に人工心肺装置の操作ミスで死亡した事故で、厚生労働省の社会保障審議会医療分科会(会長・鴨下重彦賛育会病院長)は6日、同病院の「特定機能病院」承認を取り消すよう坂口力厚労相に答申した。これを受け、同相は初めてのケースとなる承認取り消しを決定する見通しで、来月1日に発効する予定。

情報は→Yahoo! News


<2002年8月3日読売新聞>

新タイプのHIVキラー、大阪大研究グループが発見

 人間の免疫細胞に感染したエイズウイルス(HIV)の持つたんぱく質を細胞核の内部に閉じ込め、ウイルスを死滅に追いやる物質を、大阪大薬学研究科のグループがオミナエシの仲間から見つけた。現在使われている治療薬とは全く異なるメカニズムのもので、実用化されれば他の薬と相乗効果をもたらす新たな治療薬になると期待される。

 HIVは、免疫細胞(リンパ球)に侵入し、細胞核内にあるDNAに自分の遺伝子を組み込む。ウイルスの遺伝子が核内で作ったRNA(たんぱく質の鋳型)は、核の外へ出て、細胞の働きを利用してたんぱく質を作り、増殖する。

 村上啓寿(のぶとし)助教授らは、HIVに特有のRevというたんぱく質がHIVのRNAにくっつき、核内にある「運び屋」の物質に導かれ、「たんぱく質製造工場」のある核外の細胞質に出てくることに着目。運び屋物質とRevの結合を抑える方法を探った。

 生薬の成分などを試したところ、オミナエシ科のカノコソウの根から結合抑制物質を発見。試験管内で、HIVに感染させたリンパ球に混ぜたところ、RevとRNAは核外へ出られなくなり、HIVは生存に必要なたんぱく質を作れず、81%の高率で死滅した。

 これまでのエイズ治療薬は、ウイルス遺伝子の組み込みを妨害する逆転写酵素阻害剤と、HIVたんぱく質を正常に作れなくするプロテアーゼ阻害剤の2タイプ。これらの併用で、発病を遅らせる効果を上げてきたが、完治はせず、薬が効かなくなる耐性や、強い副作用の出る場合もある。

 村上助教授は「従来の薬とは仕組みが違うので、相乗効果で治療効果が高まる可能性がある。耐性の克服や副作用の緩和などにも役立つだろう」と話している。

情報は→Yahoo! News


<2002年8月3日毎日新聞>

医師水増し 診療報酬を不正受給 熊本・菊陽中央病院

 熊本県菊陽町の私立総合病院・菊陽中央病院が5年以上前から医師数を水増しして診療報酬を不正受給していた。社会保険庁熊本社会保険事務局は健康保険法違反の疑いで監査を始め、不正受給額を算定中。病院を運営する医療法人・白陽会の大園研二理事長は毎日新聞の取材に「そういうことがあった」と認めた。

情報は→Yahoo! News


<2002年8月3日毎日新聞>

院内感染 新生児10人が耐性黄色ブドウ球菌に感染 

 大阪府池田市の市立池田病院(米沢毅医長)で、6月中旬から7月下旬に生まれた新生児10人が、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に感染していたことが、3日分かった。うち1人は発病したが軽症。同病院では院内感染したとみて、同時期に生まれた59人と、医師、看護師らの検査を行う。

 発病したのは先月22日に生まれた新生児。熱や湿しんが出たことから、検査したところ、同月30日、MRSAに感染していることが分かった。さらに、その後の調べで、6月15日から先月22日に生まれた新生児のうち計9人に感染を示す陽性反応が出た。10人は、同じ新生児室を使用したが、感染源は分かっていない。

 同病院では今後、6月13日から7月26日までに生まれた新生児全員(59人)と医師、看護師にまで対象を広げ、検査を実施する。

情報は→Yahoo! News


<2002年8月3日毎日新聞>

川崎協同病院 筋弛緩剤投与事件で院長と副院長が引責辞任

 川崎協同病院(川崎市川崎区)の筋弛緩(しかん)剤投与事件で、同病院の院長と副院長が引責辞任していたことが3日、分かった。後任の院長には「内部調査委員会」で座長を務める佐々木秀樹小児科部長が1日付で就任した。

 辞任したのは堀内静夫前院長と桑島政臣前副院長。事件への対応に責任を取るとして、病院を運営する川崎医療生活協同組合の理事会に本人から申し出があり、先月31日付で辞任した。2人とも事件が起きた98年10月当時は副院長で、事件直後の会議で報告を受ける立場にあった。

情報は→Yahoo! News


<2002年8月2日毎日新聞>

移植 遺体からの組織採取でガイドライン 日本組織移植学会

 「日本組織移植学会」は、遺体から皮膚などの組織を採取する際の倫理規定などを定めたガイドラインを発表した。これまではヒト組織を大学や企業が研究に利用する際のルールはなく、現場の医師の裁量で行われていることに批判が強かった。ガイドラインは、提供者や家族の同意を必要とするなど厳しい内容になっている。

情報は→Yahoo! News


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