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健康・医療事故ニュース過去記事 2001年12月分



「狂牛病感染源、そんなに問題か」武部農相が発言

<読売新聞2001年12月27日>

 武部勤農相は26日、北海道中標津町で酪農関係者と懇談し、判明していない狂牛病の感染ルートについて「安全性の問題において、そんなに大きな問題なんでしょうか」と発言した。狂牛病対策では、農水省の対応のまずさから事務次官が退任したばかり。感染源の特定に全力をあげている同省の最高責任者の発言として、批判が集まりそうだ。

 地元自治体の首長や酪農家ら約100人を前に、農相は「英国やヨーロッパでは、10年かけても特定できない。すぐに特定できればいい。だけど、もしそうならなければ、3年も5年も犯人が分からないままだと、消費は回復しないと考えるのか」と述べた。

 さらに、「肉骨粉を禁止したのを知らなかったという農家がいる。私なら恥ずかしいと思う。行政指導でなく全部を法規制したら、社会主義になってしまう。自己責任原則を考え、どう克服するかという方向にしないと」と述べ、農家の対応についても批判した。

 同省の対応については「危機管理意識が希薄だったということは弁解の余地がない」と陳謝した。

 また、根室市で開かれた地元後援者との会合では「学校給食で牛肉を使わないなら、牛乳もやめるべきだ」という発言もあった。

 一方、農相は27日、国内2頭目の狂牛病感染が確認された猿払村を訪れ、酪農家らとの意見交換会で、前日の発言について「感染源を究明できないと食肉が安全でないという言い方が間違いではないかと言ったのであって、(感染源の解明が)問題でないとはいっていない」と弁明。「感染源の究明に農水省は最も大きなエネルギーを割いている」と強調した。

 福田官房長官は27日午前の記者会見で、武部農相が狂牛病に関連し、「感染原因とルート(の解明)はそんなに大きな問題か」などと発言したことについて、「農相は牛肉の安全性を強調するためにいろいろ説明し、その中での表現の仕方の問題だ。感染源の解明は農水省が全力を挙げている」などと釈明した。

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動脈硬化の遺伝子治療に効果=阪大病院

<時事通信2001年12月27日>

 大阪大学付属病院(大阪府吹田市)は27日、遺伝子治療の審査委員会を開き、同病院が6月末から6人の患者に実施した慢性的な脚の動脈硬化の遺伝子治療について、一定の効果が上がり、安全性にも問題がなかったと発表した。この判定を踏まえ、続いて24人の患者の治療を実施する。 

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和解越年に怒りも=ハンセン病訴訟で原告−熊本

<時事通信2001年12月27日>

 熊本地裁のハンセン病訴訟で国側が「和解受け入れ」を回答した27日、遺族原告の赤塚興一さん(63)は「基本的には喜びでいっぱい」としながらも「きょう和解してさわやかな新年を迎えたかった」と複雑な心境をのぞかせた。
 この日の和解協議では国が和解条件を詰め切れていないことが判明。元患者の妻を亡くした中修一さん(59)は「いいかげんにしてほしい。和解の引き延ばしは、意味が分からない」と国の対応に怒りをあらわにしていた。 

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薬害ヤコブ病で厚労相が原告患者の少年見舞う

<読売新聞2001年12月27日>

 脳外科手術などで「乾燥ヒト硬膜」を移植され、クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)に感染したとして、患者や遺族が国とドイツの医療メーカーなどに損害賠償を求めている「薬害ヤコブ病訴訟」で、坂口厚労相は26日、原告患者の少年(18)が療養している札幌市内の自宅を訪れ、家族と面談した。厚労相が原告患者を見舞ったのは初めて。少年の父親らによると、坂口厚労相は、手を握って少年の名前を呼びかけ、見舞いのことばを述べた後、両親から発症前の元気だったころの様子を聞いた。

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医療機関不正請求 昨年度トップは約16億5千万円 過去最高

<毎日新聞2001年12月27日>

 厚生労働省は26日、00年度の保険医療機関への監査や指導の実施状況を発表した。診療報酬などの悪質な不正請求のため監査を受け、保険医療機関の指定を取り消されたのは31機関、保険医の登録取り消しは36人だった。医療機関で、国や健保組合など保険者への返還金額は、医療法人老母家会勝山病院(福岡県)の約16億4800万円がトップで、統計を取り始めた1973年以来の最高額となった。

 同省によると、同病院は96年4月以降、98年9月まで、医師数を水増しして不正請求し、昨年5月に指定を取り消された。また、国立療養所岩手病院(岩手県)も同様な不正請求が発覚し、返還金額は約8億円に上った。同省の医療機関としては初めて、昨年6月に指定を取り消された。

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診療報酬の不正請求、昨年度は59億円で過去4番目

<読売新聞2001年12月27日>

 保険医療機関・薬局が医師数の水増しや架空請求で診療報酬を不正に請求したとして、昨年度に返還を命じられた医療費は全国で総額約59億4900万円に上ることが26日、厚生労働省のまとめで分かった。調査が始まった1973年度以来、4番目に多い額だった。
このうち、福岡県の医療法人社団老母家会(おもやかい)勝山病院の返還額は医師数の水増し分など約16億4800万円で、1施設としては過去最高だった。

 同省によると、国や都道府県から不正請求の疑いで監査を受けた医科、歯科、薬局は62施設で、医師、歯科医師、薬剤師は75人。このうち特に悪質だった31施設、36人は、それぞれ保険医療機関指定、保険医登録が取り消された。

 返還額が1億円を超えたのは勝山病院と岩手県の国立岩手病院(約8億円)、福岡市の井上病院(約6億6700万円)、宮崎県の医療法人社団雄和会八田(はった)病院(約3億4400万円)の計4施設で、医師数の水増しなどをしていた。
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乳児死事故 人工呼吸器設計ミスと、両親が都と販売会社を提訴

<毎日新聞2001年12月27日>

 東京都立豊島病院に入院していた生後3カ月の男児が、人工呼吸器の欠陥のため死亡したと主張して、埼玉県に住む両親が26日、器具の製造販売会社2社と都に、約8200万円の賠償を求め、東京地裁に提訴した。原告側代理人によると、同じ2社の製品で呼吸困難となった事故はほかにも4件(うち2人死亡)起きているという。

 訴えられた2社は、小児用吸入器を製造する「アコマ医科工業」(東京都文京区)と、気管切開チューブを輸入販売する「マリンクロットジャパン」(新宿区)。

 訴状によると、男児は呼吸障害のため今年3月、気管の切開手術を受け、チューブに麻酔吸入器をつなげて人工呼吸を受けた。しかし、吸入器のパイプにチューブが密着する設計ミスで、呼吸回路がふさがれて肺が破裂し、男児は11日後に死亡した。

 ほかの事故のうち1件は、同じ都立豊島病院で約4カ月前に起き、乳児が死亡している。報道や都への情報公開請求で連続事故を知った両親は、「メーカーは危険が予見できたのに警告を怠り、都は医療器具の安全性を確認しなかった」と訴えている。

 2社は今年4月に厚生労働省に計5件の事故を届け出て、問題の製品は自主回収された。同省も4月に、日本医師会などに使用中止の注意喚起をしている。

 都衛生局の話 患者とご遺族には心よりご冥福をお祈りする。内容については訴状を見ていないのでコメントを控える。

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ハンセン病、政府が和解受け入れ表明

<読売新聞2001年12月27日>

 ハンセン病の療養所に入所歴のない元患者と、入所者の遺族が熊本地裁に起こした国家賠償請求訴訟で、坂口厚生労働相は26日、札幌市内で会見し、同地裁の和解勧告の受け入れを正式に表明した。和解の条件として、国側が弁護士費用と遅延損害金を負担しないことなどに加え、遺族原告に対し、療養所に安置されている遺骨の引き取りを求めた。27日、同地裁に回答するが、坂口厚労相の表明を受け、原告側は条件付き和解を受け入れることを明らかにした。

 和解成立後、同地裁が今月7日に示した通り、未入所者には発症時期に応じて500万〜700万円、遺族原告には元患者の死亡時期によって550万〜1400万円の一時金が支払われる。原告計163人の一時金の総額は約10億円。

 「遺骨引き取り」の条件は、入所者の死亡後、引き取り手がなく、全国13の国立療養所内に安置されている遺骨が約1万7000柱に上ることが背景にある。

 また、未入所者が受けた損害については、熊本地裁の和解所見が、隔離政策によって生じた差別などの「精神的被害」を認定したのに対し、政府は、十分な治療が受けられなかったことへの被害に限定する解釈を示した。

 らい予防法が廃止された1996年まで、ハンセン病患者は療養所内で国費による治療を受けるという前提があったため、未入所者の中には適切な治療が受けられなかったり、医師に頼んで結核治療薬として薬を手に入れたりするなどの事情があったとされる。

 厚生労働省は「隔離政策が未入所者に損害を与えたと、国として全面的に認めることはできないので、明らかに被害が生じていた『治療』に絞った」と説明している。

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障害児童生徒 就学の緩和へ新基準案 文科省が公表

<毎日新聞2001年12月26日>

 文部科学省は26日、障害のある児童生徒が就学する際の新基準案を公表した。今年1月に同省の協力者会議が基準の見直しを提言したのを受けたもので、盲・ろう・養護学校に就学する際の基準を緩和する。同省は「特別の事情を判断する際に、保護者の意見を十分聞くように市町村教委には通知を出す」と話している。

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残留性農薬 埋設場所適正管理へマニュアル作成・配布 環境省

<毎日新聞2001年12月26日>

 環境省は26日、1971年に販売禁止になり埋設処分が指導されたDDTやディルドリンなどの残留性農薬の管理マニュアルを作成し、都道府県に配布した。農薬に使われたが、70年ごろに社会問題化し、販売が禁止された。農水省の調査によると、当時埋められた農薬の量は31道府県174カ所、計3680トンに及ぶ。

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小中校コンピューター教室の2割が「シックハウス」

<読売新聞2001年12月26日>

 全国の小中学校のコンピューター教室では、夏季になると室内の化学物質の濃度が国の指針値を超える教室が全体の2割に上っていることが、文部科学省が初めて行った学校施設の実態調査でわかった。

 建材に含まれる化学物質が原因で、頭痛やめまいなどの症状が起きるシックハウス症候群が問題になっている折だけに、同省は、学校施設内の化学物質の基準値を設け換気の徹底などを求めていく考えだ。

 調査は、全国の小中学校50校を対象に、夏季(昨年9―10月)と冬季(昨年12―今年2月)において午前、午後の各1回、普通教室や音楽室、コンピューター教室などの内部の空気中に含まれるホルムアルデヒド、トルエンなどの化学物質の濃度を測定した。

 その結果、コンピューター教室では、50校延べ90教室のうち2割に当たる18教室が夏季になると、合板の接着剤の成分であるホルムアルデヒドの濃度が、健康に影響が出ないとされる厚生労働省の指針値(0・07ppm)を超えていたことが判明した。冬季には超えた教室はなかった。

 同省では、指針値を超えたコンピューター教室はIT教育の普及を受け、ほとんど新設されて5年以内の所ばかりだった。

 しかも、コンピューターの維持管理上から空調が必要なため、閉め切って利用することなどが原因とみている。

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ハンセン病訴訟 一時金支払いを正式決定 厚労相が会見

<毎日新聞2001年12月26日>

 政府は26日、ハンセン病の元患者の遺族と、療養所に入所歴のない元患者が熊本地裁に起こしている国家賠償訴訟で、和解に応じて1人当たり500万〜1400万円の一時金を支払うことを正式に決めた。坂口力厚生労働相が札幌市内で記者会見して明らかにした。政府は27日、同地裁で開かれる原告側との和解協議で回答、年明け早々から具体的な協議に入り、早期成立を目指す。

 坂口厚労相は「問題はいずれも『らい予防法』(96年廃止)が合理性を失ったにもかかわらず存続せしめたところから出ているのは間違いない。そうした意味から和解を受け入れる」と述べた。

 熊本地裁が今月7日の和解勧告で示した一時金の額は、入所経験のある元患者を対象にした損失補償法(6月施行)などで示された入所者への800万〜1400万円を基準に、遺族が死亡時期に応じて550万〜1400万円、非入所者が発症時期に応じて500万〜700万円。坂口厚労相は、一時金支払いに関し、遺族には遺骨の受け取り、埋葬を要請することを明らかにした。非入所者については「らい予防法を廃止しなかったために療養所に入所しなければ治療を受けられなかったことに基づく損害について認める」と説明、限定的とも受け取れる政府の解釈を示した。

 また、和解の条件として(1)弁護士費用、遅延損害金を求めない(2)遺族の相続関係、非入所者の発症時期の証明を裁判所が確認する――をあげている。しかし、原告弁護団がすでに2点とも認める見解をまとめており、和解協議の障害にはならない見通しだ。

 政府内では当初、遺族の範囲の確定が困難であることや、未入所期間を対象外としている損失補償法との整合性が問われることなどの問題点が指摘された。しかし、首相官邸と厚労、法務両省の協議、与党3党との調整などの結果、遺族、非入所者に対しても強制隔離を進めた国の政策の誤りを認め、一時金支払いに応じるべきだとの結論に至った。

原告弁護団が声明

 ハンセン病原告弁護団は26日、熊本市で緊急会見を開き、「これで訴訟は全面的に解決することとなった。国の和解受諾で、遺族、非入所者も被害者であることが明確になった。世論の絶大な支持に心からお礼を申し上げる」という声明を発表した。

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電子カルテ 医療機関の情報共有へオンライン化 厚生労働省

<毎日新聞2001年12月26日>

 厚生労働省は26日、医療機関同士をオンラインで結んで情報を共有するため、06年度までにカルテの6割、レセプト(診療報酬明細書)の7割を電子化するなどの「保険医療分野の情報化にむけてのグランドデザイン」をまとめた。医療の質を高めるとともに、患者が医療機関を選択する際の情報を入手しやすくしたり、待ち時間を短縮することなどが狙いだ。

 カルテをコンピューターで作成する「電子カルテ」は現在、全国の病院の1%程度にしか普及していない。また、医療機関が各医療保険に対して医療費を請求する際に用いるレセプトは年間13億枚にも達するが、フロッピーディスクなどで処理しているのは0・5%。残りは紙に手書きで、事務が煩雑で手数料も高額と指摘されている。

 このため、電子カルテについては

レセプトは病院で扱う枚数のうち

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「医療のIT化」目標決まる

<読売新聞2001年12月26日>

 厚生労働省は26日、医療のIT(情報技術)化を進めるため、2006年度までに、大病院(400床以上)と診療所の各6割以上に電子カルテを導入する方針を決めた。診療報酬請求の明細書(レセプト)を電算処理するシステムについても、同年度までに全国の病院の7割以上に普及させる。

 質が高く効率的な、患者本位の医療提供体制を整備するのが狙いだ。

 電子カルテを導入している医療機関は、現在1・1%にすぎないが、広範な普及で診療情報のデータベース化や患者への開示が進み、医療全体がレベルアップすることが期待される。400床以上の大病院(約850)は、病床数で全体の約30%を占めており、導入が進めば中小病院での普及にも弾みがついて、医療機関間の情報ネットワーク構築にもつながると見られる。

 また、年間3億5000万枚にのぼるレセプトの処理を電算化することで、診療報酬の請求・支払い事務を大幅に効率化、不正請求のチェック体制も強化する。このほか、科学的根拠に基づく診療ガイドライン作成の対象を、現在の高血圧、心筋こうそくなど4疾患から、胃がんや肺がんなども加えた20疾患に拡大、より質の高い診療マニュアルの整備を目指す。

 IT化が進めば、患者にとって

 医療分野のIT化については、今年度第2次補正予算案で349億円、2002年度当初予算案でも17億円が計上されており、同省では今後、2006年度の目標達成に向けて具体策を詰める方針だ。

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健康管理手当打ち切り訴訟できょう判決=韓国人被爆者が賠償求める−長崎地裁

<時事通信2001年12月26日>

 被爆者援護法に基づく健康管理手当を支給されていた韓国人被爆者李康寧さん(74)が、帰国に伴い手当を打ち切られたのは違法として、国と長崎市などを相手取り、未払い分の手当と損害賠償など計約400万円の支払いを求めた訴訟の判決が26日、長崎地裁(川久保政徳裁判長)である。
 訴状などによると、李さんは戦時中、長崎市内の兵器工場に徴用され、宿舎で被爆。戦後帰国し、1994年7月、治療のため来日した際、被爆者健康手帳が交付され、3年間の健康管理手当(月額3万1860円)の受給が認められた。しかし、同年10月に帰国した後、市側は「厚生省(当時)の局長通達により、国外に移住した場合は受給する権利を失う」として、翌11月から手当を打ち切った。 

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ハンセン病地裁所見、厚労省が「和解拒否」文書

<朝日新聞2001年12月23日>

 国のハンセン病政策をめぐり、元患者の遺族と、療養所に入所したことがない元患者の原告と和解するよう求めた熊本地裁の所見について、厚生労働省が和解を拒否すべきだとしてまとめた文書が22日明らかになった。「判決を求める。敗訴の場合は控訴」としており、和解勧告の受け入れの意向を固めている坂口力厚労相との溝が浮き彫りになった。また、衆院法制局は全面救済に必要な新たな立法措置について「適当でない」とする見解をまとめた。

 厚労省の文書は、地裁所見について
(1)遺族への慰謝料算定の根拠が不明
(2)入所歴がない患者の発症時期の認定基準がなく、算定根拠も不明−−と反論。

今年5月、入所歴のある元患者らに対する訴訟で国が敗訴し、異例の控訴断念をしたことを受けて立法された補償金支給法に関連して「遺族・未入所者を対象外とした立法府の意思がある」として「行政府として対応できない」と断定。特に未入所者について「国の違法な隔離政策により被害を受けたというわけではなく、国民に説得力のある国の損害賠償責任の論拠がない」と強調している。

 一方、「和解すべきだ」とする与党の意思に沿えば、新たな立法措置が必要になるが、これに関連して、衆院法制局は「和解勧告を受け入れても、現行の補償金支給法に抵触はしない」として新たな立法措置をとることに慎重な見解をまとめた。

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ハンセン病 与党3党政調会長が法務、厚労次官に和解求める

<毎日新聞2001年12月22日>

 与党3党の政調会長は22日、ハンセン病国家賠償訴訟で熊本地裁が出した和解勧告に国が応じるべきだとの見解を文書にまとめ、自民党の麻生太郎政調会長が法務、厚生労働両省の事務次官に手渡した。同訴訟で国は、21日の和解協議での回答を留保。協議期日が27日に延期されている。

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被ばく エックス線浴びた男性 国立大蔵病院から治療で転院

<毎日新聞2001年12月22日>

 国立大蔵病院(東京都世田谷区大蔵2)で、医療用放射線発生装置の誤照射によりエックス線を大量被ばくした男性作業員は、専門家による診断や治療を受けるため、22日午後、入院先の東京都品川区の病院から放射線医学総合研究所(千葉市若葉区)に搬送された。

 男性は、一般人の年間線量限度の1000倍に当たる、最大1シーベルトの放射線を浴びたと推定される。同研究所によると、放射性物質による体外汚染はない。染色体の検査や血液の生化学検査などをして、被ばく線量を確定し、今後の治療方針を決める。文部科学省によると、男性は、今のところ、特に身体的な症状はないが、精神的にショックを受けている様子だという。

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薬害ヤコブ病 問題の硬膜回収せず 都内の卸売会社

<毎日新聞2001年2月20日>

 薬害ヤコブ病訴訟で、ヤコブ病の原因とされる汚染されたヒト乾燥硬膜「ライオデュラ」を、輸入販売会社から小売店に独占的に販売していた東京都内の卸売会社(96年に倒産)が、滅菌方法に問題があるとして87年に新処理品が発売された後も、旧処理品を小売店から全く回収していなかったことが幹部を含む複数の元社員の証言で19日、分かった。輸入販売会社も回収の指示はしておらず、発症の可能性がある旧処理品が、手つかずのまま全国の小売店に放置されていたずさんな実態が裏付けられた。原告らは「回収を指示しなのは犯罪的行為で、輸入販売会社に承認を与えていた旧厚生省の責任は大きい」と反発している。

 この卸売会社は73年から、輸入販売会社の代理店として月平均約1000箱仕入れ、小売店に卸していた。旧厚生省が流通状況調査を始めた直後の96年5月に不動産取引の失敗から倒産した。

 87年2月、米疾病対策センター(CDC)が硬膜移植による世界初のヤコブ病発症例を発表した3カ月後、独ビー・ブラウン社はヤコブ病の病原体を除去できないガンマ線滅菌に加えて、アルカリ滅菌を導入。輸入販売会社は新処理導入を同年8月に知りながら、旧厚生省に届け出ていなかった。

 卸売会社の元社員はいずれも「小売店から回収したことは100%ない」「(旧処理の)ガンマ線滅菌の知識しかなく、それで十分安全と思い、売り続けていた。旧処理品と新処理品の区別があること自体知らなかった」と証言。元社長は「(回収は)記憶にない」と答えた。

 旧処理品の扱いについて、同省が輸入販売会社の社長からの聞き取り調査を基に96年6月作成した公文書には「88年1月ごろ、輸入販売会社が卸売会社に回収を命じた」と記載されていたが、96年11月の聞き取り調査による公文書では「89年2月、卸に返品を命じた」と改められた。

 輸入販売会社の代理人は取材に「96年6月の公文書は(同省が)社長の説明を誤解したもの。在庫引き揚げを指示したのであって、回収を指示したものではない。87〜88年に段階的に新処理品に切り替わっていった」としている。また、旧厚生省の調査では独メーカーに返品されたのは89年3月のわずか約500箱だった。 【日野行介、奥山智己】

 大津訴訟の谷三一原告団長の話 全く回収をしていないとは知らなかった。回収指示がなかったのは犯罪的行為で、患者が増えていった。危機管理が出来ない企業に承認を与えた旧厚生省にも怒りを感じる。

ヤコブ病

 正式にはクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)。痴呆が急速に進み、運動・思考能力を失い、1〜2年で死亡するケースが多い。たんぱく質の一種「プリオン」の異常型による脳組織の破壊が原因とみられる。発症の確率通例100万人に1人だが、脳外科手術で硬 膜の移植を受けた人では2000人に1人と高い。

  【ライオデュラ年表】

1968年   独メーカーが製造開始

 73年7月 旧厚生省が輸入承認、卸売会社が販売を始める

 87年2月 米CDCがライオデュラ移植歴のある症例を報告

 87年5月 独メーカーがアルカリ処理を導入

 87年6月 旧厚生省が第1症例を把握

 87年8月 輸入販売会社がアルカリ処理導入を認識

 89年3月 輸入販売会社が516箱を独メーカーに返送

 96年5月 旧厚生省が緊急調査班を設置

 96年5月 卸売会社が倒産

 96年5月 独メーカーの指示で輸入販売会社が自主回収

 96年6月 製造中止

 97年3月 旧厚生省が回収の緊急命令

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インスリン投与の意識障害で死亡事故、被告に禁固1年

<読売新聞2001年12月20日>

 広島県海田町で昨年8月、糖尿病で意識障害に陥る危険性を認識しながらトラックを運転し、大学生(当時20歳)をはねて死亡させたとして、業務上過失致死罪に問われている広島市安芸区畑賀、無職古川祐子被告(33)に対する判決公判が20日、広島地裁であり、高原章裁判官は禁固1年(求刑・禁固1年6月)を言い渡した。

 判決によると、古川被告は糖尿病の治療でインスリンの投与を受けており、以前にも運転中に意識障害になっていたが、投与の回数や量など医師の指導を守らずに使用。昨年8月24日午前6時ごろ、海田町内の国道2号線でトラックを運転中、意識障害を起こし、自転車の大学生をはねて、死亡させた。

 弁護側は「医師の説明はなく、事故の予見は不可能」と無罪を主張していた。

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じん肺訴訟、岐阜でも和解成立

<時事通信2001年12月20日>

 トンネル工事に従事し、じん肺になったとして、元建設作業員の患者らが大手ゼネコンなどを相手取り、損害賠償を求めた全国じん肺訴訟で、岐阜地裁で20日、一部を除いた原告と被告企業の間で初めて和解が成立した。
 和解条項によると、1人当たり3300万円の損害賠償を求めた岐阜訴訟(1、2次)の岐阜、愛知両県の患者18人のうち11人について、被告25社が1人につき900万〜1800万円(総額1億5700万円)を支払う。

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コレステロール値下げる物質の新しい抽出法

<読売新聞2001年12月20日>

 植物油に微量含まれ、コレステロールを減らすと注目されている物質「ステロールエステル」を、大豆や菜種を原料にした食用油の製造工程で出る廃棄物からうまく分離し、天然のまま利用する方法を大阪市立工業研究所と油脂加工業「八代」(大阪市平野区)が開発、20日発表した。サラダ油やスポーツドリンクなどへの添加物や健康食品としての活用が期待される。

 大豆、菜種油を製造する際、油を取った後に残る液体にステロールエステルが1割ほど含まれることはわかっていたが、分離できずに捨てていた。同研究所は脂肪を分解する酵素で液体を処理、エステルだけを抽出することに成功した。

 同エステルは食物に含まれるコレステロールが小腸で吸収されるのを抑え、血中のコレステロール値を下げる働きがある。添加したマーガリンもあるが、これまでは化学的に合成して製造していたため、厚生労働省が認可した食品にしか利用できなかった。

 捨てられる液体の量は年間約5000トンにのぼるといい、産業廃棄物の減量にもつながる。島田裕司・同研究所研究主幹は「食品に加えた時に味をよくする研究も進めたい」と話している。

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労災病院医療ミス 5770万円の支払い命じる 千葉地裁

<毎日新聞2001年2月20日>

 千葉労災病院(千葉県市原市)で舌がんの手術を受けた同市内の会社社長の男性(当時57歳)が植物状態になったのは病院の管理ミスが原因として、妻と娘が病院と運営する労働福祉事業団を相手取り約1億5500万円の損害賠償を求めた訴訟で、千葉地裁は20日、約5770万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

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ハンセン病 遺族・非入所者と和解へ 厚労相と与党一致

<毎日新聞2001年12月17日>

 坂口力厚生労働相は20日、ハンセン病国家賠償訴訟で熊本地裁が被告の国と原告の元患者の遺族、入所歴のない元患者に出した和解勧告に応じる意向を与党側に伝えた。与党3党も政策責任者間で「和解すべきだ」との意見で一致した。同訴訟では熊本、東京、岡山の3地裁で、国と入所歴のある元患者のほとんどが和解しており、遺族・非入所者原告との和解も成立すればハンセン病問題は年内の全面解決に向け、大きく前進する。

 厚労相と会談した公明党の北側一雄政調会長によると、厚労相は北側氏に「私としては全面解決しなければならないと考えている」と述べた。厚労相は25日のハンセン病問題対策協議会をめどに最終結論を下す考えとみられる。しかし、厚労省内や首相官邸には「隔離されていた元患者と同じ基準では対応できない」と和解受け入れに難色を示す意見も根強く、政府内の調整が必要となっている。

 同地裁は7月、国賠訴訟のうち未解決の遺族・非入所者原告(20日現在で計149人)について、賠償請求権があるとする所見を出し、国に和解を促した。国はいったん、和解を拒否して判決を求めたが、地裁は今月7日、遺族には元患者の死亡時期に応じて550万〜1400万円、非入所者には発症時期で分け500万〜700万円と具体額を明示して和解を勧告、国に改めて早期解決を迫った。

 さらに、同地裁は18日の補充所見で、元患者が死亡して20年以上が過ぎた場合は、遺族に除斥期間が適用されることなど賠償の範囲をより具体的に提示し、再度、和解を促していた。

 国は21日に同地裁で開かれる和解協議で回答することになっていたが、同日の意見表明は先送りされる見通しだ。

 厚労省は国賠訴訟が全面和解で解決し、和解案と同じ条件で訴訟外の遺族・非入所者にも同内容の補償を実施した場合の費用は約600億円と試算している。

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ハンセン病熊本訴訟、国の和解拒否回答を延期へ

<読売新聞2001年12月21日>

 ハンセン病療養所への未入所者と、入所者の遺族原告が起こしている熊本地裁での国家賠償訴訟で、「和解勧告拒否」の方針を21日の和解協議で伝える予定だった政府は20日、回答を延期することを決めた。年内に最終結論を回答する方針。

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非入所元患者と年内和解で調整=厚労相が与党に意向−ハンセン病訴訟

<時事通信2001年12月20日>

 熊本地裁で係争中のハンセン病国家賠償訴訟で、国がこれまで裁判所の和解勧告を拒んできた療養所の入所歴がない元患者や遺族の原告について、坂口力厚生労働相は20日、公明党の北側一雄政調会長と会談し、年内和解を進める方向で、政府内の調整を急ぐ意向を示した。坂口厚労相が早期和解に傾いたことで、ハンセン病問題の全面解決が実現する可能性が出てき
た。

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安全教育 手引書を見直し 心のケア盛り込む 文科省

<毎日新聞2001年12月19日>

 6月に大阪教育大付属池田小(大阪府池田市)で起きた乱入殺傷事件などを受けて、文部科学省は19日、幼稚園から高校までの学校の安全管理上の注意事項を盛り込んだ手引書「『生きる力』をはぐくむ学校での安全教育」を作成した。これまでの小中学校版の手引書を全面的に見直したもので、学校侵入者への対応策や、事件・事故にあった子供らの心のケアについての記述を初めて取り入れた。都道府県・市町村教委に配布し、全国の学校で進めている安全対策の資料とする。

 小中学校版の手引書は7月に改訂する予定だったが、直前に乱入殺傷事件が起きたため内容を練り直し、事件の反省や対応策を盛り込んだ。

 手引書では、学校の安全指導と安全管理について、校内の協力体制をつくったり、地域と連携することの必要性を強調。来訪者への声かけ、不審者の侵入に備えた避難訓練など、学校が取り組むべき安全点検の項目も例示した。

 災害対策の記述も拡充し、初めて原子力災害への対応も盛りこんだ。阪神大震災の教訓から、子供たちのPTSD(心的外傷後ストレス障害)への対応など、心のケア対策にも1章を割いている。高齢者の自己負担は1割、高所得層は2割=02年度医療改革の内容決定

<時事通信2001年12月18日>

 2002年度の医療制度改革の内容が18日までの政府・与党間の協議により最終的に決まった。70歳以上の高齢者の医療費自己負担は、外来で月額3000円または5000円の上限を一般世帯で1万2000円に引き上げ、1割負担をより徹底。高齢者でも夫婦で年収630万円以上の世帯には2割負担を求める。現役世代では、高額の医療費がかかった場合の自己負担限度額を引き上げる。政府は次期通常国会に健康保険法などの改正案を提出し、来年10月から改革を実施する方針だ。
 03年度からはサラリーマンの健康保険料をボーナスからも徴収し、政府管掌健保加入の中小企業社員の保険料は引き上げる。サラリーマンの医療費3割負担は医療保険財政の状況などを踏まえ、必要な時に実施。厚生労働省は、今回の改正法案で3割負担をどう扱うかは決まっていないとしている。 

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岐阜大医学部・院内感染めぐる訴訟できょう判決=名古屋地裁

<時事通信2001年12月19日>

 岐阜大学医学部付属病院(岐阜市)に入院中、眼病にかかり失明したのは院内感染が原因として、愛知県春日井市の無職男性(57)が国を相手取り、1億円
の賠償を求めた訴訟の判決が19日、名古屋地裁(水谷正俊裁判長)である。
 訴状などによると、男性は1992年8月、同病院で心筋こうそくの手術を受けたが、カンジダ菌に感染。同菌による眼内炎を発症し、失明した。 

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高齢者医療費 自己負担の上限を撤廃へ 来年10月から

<毎日新聞2001年12月18日>

 政府・与党は17日、02年度医療制度改革で、70歳以上の高齢者の1割自己負担について、外来の月額3000円(大病院は5000円、診療所は1回800円で5回目以降無料も選択できる)という上限を当初予定通り、来年10月から撤廃することを決めた。

 このほか、厚生労働省は

 いずれも政府・与党が11月末に医療制度改革大綱を決定した後、厚労省を中心に政府・与党で詰めの協議が行われていたが、自民、公明両党の一部に「大幅な負担増につながる」との慎重意見が出ていた。

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2002年度診療報酬、2.7%下げ=薬価除く本体1.3%−政府・与党

<時事通信2001年12月18日>

 政府・与党は17日、医療機関に支払われる診療報酬を、2002年4月から全体で2.7%引き下げる方針を決めた。医師の技術料を含む診療報酬本体を1.3%、薬価・医療材料を1.4%(医療費ベース)それぞれ引き下げる。2年に一度行っている診療報酬改定で、薬価などを除く本体をマイナスとするのは初めて。02年度からの医療制度改革では、高齢者らに負担増を求めることから、医療機関側にも痛みを分かち合ってもらうことが必要と判断した。
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診療報酬引き下げ、2.7%で決着

<読売新聞2001年12月17日>

 政府・与党は17日、来年度予算編成の焦点となっていた2002年度の診療報酬改定について、引き下げ率を過去最大の2・7%とすることを決めた。診療報酬の引き下げは医療機関の収入減となるため、自民党や日本医師会が反対していたが、医療制度改革で国民に負担増を求めるには医療機関側の「痛み」も避けられないと判断した。診療報酬の内訳は、薬や医療材料の価格引き下げで1・4%、それを除く診療報酬本体で1・3%をそれぞれ引き下げるとしており、本体部分が引き下げになるのは今回が初めて。

 診療報酬のマイナス改定はこれまで2回あり、1984年度には2・3%(薬価など5・1%減、診療報酬本体2・8%増)、98年度は1・3%(薬価など2・8%減、本体1・5%増)それぞれ引き下げられたが、薬や医療材料の大幅な引き下げによるもので、診療報酬本体が引き下げられるのは初めて。破たん寸前の医療制度を支えるため、医療機関の収益の増加を抑えることになったものだ。

 これまでは、医療費に占める薬価の割合が諸外国に比べて大きかったことから、実勢価格と公定価格のかい離を埋めるための大幅な引き下げが可能だったが、かい離が小さくなってきたことで、今回の改定では薬価の引き下げは1・3%にとどまり、ペースメーカーなどの医療材料の価格でさらに0・1%引き下げることになった。

 政府は、2002年度予算で国債発行30兆円以下とする小泉政権の公約を守るため、社会保障関係費の伸びを前年度比7000億円増にとどめる方針で、このうち医療制度改革で医療費の国庫負担を約2800億円節減することを目指している。

 診療報酬を2・7%引き下げることで国庫負担は約1900億円の節約となり、約1000億円は高所得の高齢者を公費負担の対象外とするなどの制度の改編でねん出できるため、当初の目標は達成できそうだ。

 診療報酬の引き下げをめぐっては、政府・与党が11月末にまとめた「医療制度改革大綱」に「引き下げの方向で検討」と明記された。さらに今月に入り、過去2年間の賃金が平均で1・5%も下がっているとの人事院の調査結果が明らかになり、引き下げに消極的だった自民党内でも、「経済状況から引き下げは避けられない」(厚相経験者)との考えが広まった。

 一方、高齢者の医療費自己負担については、政府・与党内の調整は難航し、同日夜まで協議が続いた。

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医療過誤 防衛医大病院の手術で国に賠償命令 東京地裁

<毎日新聞2001年12月17日>

 防衛医科大病院で90年、あざを除去する手術を受けた男性(36)が「医師が説明を怠り、筋力低下の障害などが生じた」として、国に約1300万円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁は17日、502万円余の支払いを命じた。国側は「必要な説明を尽くした」と主張したが、裁判長は「明確な説明をしなかった」と認定した。

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厚労省前で18日に抗議行動=遺族・非入所者との和解求め−ハンセン病訴訟

<時事通信2001年12月17日>

 熊本地裁で争われているハンセン病訴訟で、国側が遺族や療養所への入所歴のない元患者との和解に応じていない問題で、同訴訟の原告・弁護団らは18
日午後に東京の厚生労働省前などで、和解受け入れを求める抗議行動を行う。
 当日は午後2時ごろ、各地から支援者も含めて約200人が集まる見通し。坂口力厚生労働相との面会を求め、拒否されれば座り込みも辞さない構えで、
首相官邸前での行動も予定している。 

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「虐待受けた」と肢体不自由の男性が授産施設訴え

読売新聞2001年12月13日>

 知的障害者授産施設「奈良県立大淀授産所」(奈良県大淀町)で寮生活をしていた大阪市住之江区内の肢体不自由の男性(31)が入所中にアイロンでやけどをさせられるなど虐待を受けたとして、男性と母親(56)が13日、県と施設を運営している社会福祉法人綜合施設美吉野園(大淀町、東清有理事長)を相手取り、慰謝料など1500万円の損害賠償を求める訴えを奈良地裁に起こした。

 訴えによると、男性は1993年に入所。97年になって背中などにたばこを押し付けたようなやけどの跡を母親が見つけた。さらに、昨年には右胸にアイロン型のやけど跡や頭に角棒ようのもので殴られた跡も見つかった。母親は施設運営を委託している県に調査を求めたが、十分な改善指導もせずに虐待を見逃したとしている。

 美吉野園側は「(虐待)は事実無根。裁判で明らかになる」とし、森元公爾・県障害福祉課長は「虐待とは確認できなかったが、施設にはその後、適切な指導をした」としている。原告側弁護士は「裁判で虐待が認められれば刑事告訴も考える」と話した。

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薬剤一部負担、2002年度は存続=「3割負担」先送り受け−厚労省・自民

<時事通信2001年12月13日>

 厚生労働省と自民党は13日、現役世代の外来患者が医療費の自己負担とは別に支払う薬剤費の一部負担について、2002年度も続ける方針を決めた。
健康保険の3割負担導入で公費が浮くことを念頭に、来年度に廃止の予定だったが、3割負担が先送りされたため、存続を決めた。 

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看護婦さん喫煙率、ほぼ倍

読売新聞2001年12月13日>

 女性の喫煙率が上昇する中、たばこを吸う看護婦は4人に1人の割合で、一般女性の倍近くにのぼることが、日本看護協会の調査で分かった。今年8月に全国88施設約6800人を対象に実施したもので、看護職と喫煙に関する本格的調査は初めて。

 調査結果によると、看護婦(保健婦、助産婦も含む)の喫煙者は24・5%で、旧厚生省が1998年度に調べた一般女性の喫煙率13・4%に比べ、10ポイント以上多かった。20歳代から60歳代まですべての年齢層でほぼ20%を超えており、特に、20歳代は27・8%だった。

 喫煙者の6割以上が「胎児や子どもの健康のため喫煙すべきでない」「自分の健康上好ましくない」と考えているが、「今すぐには禁煙しようとは思わない」と答えた人も6割近かった。

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企業の病院経営検討など明記…規制改革会議答申

<読売新聞2001年12月12日>

 政府の総合規制改革会議(首相の諮問機関、議長・宮内義彦オリックス会長)は11日、「規制改革の推進に関する第1次答申」(今年度の最終答申)をまとめ、宮内議長が小泉首相に手渡した。与党や関係団体に反発がある医療機関経営への株式会社参入の検討を明記したほか、大都市圏での工場、大学の新設、増設を規制している工場等制限法を来年の通常国会で廃止または抜本改正し、都心部での産学連携の環境を整えやすくするよう提言した。政府は、答申内容を最大限尊重することを今月中に閣議決定し、来年3月に新たな「規制改革推進3か年計画」をまとめる。

 答申は、7月に公表した「中間とりまとめ」をもとに医療、福祉・保育、教育など生活関連の重点6分野と競争政策、金融など経済の活性化を図るための9分野で規制緩和すべき内容を列記した。医療機関経営への株式会社参入検討は、小泉首相が強く求めていたもので、与党内や日本医師会の反発にもかかわらず盛り込んだ。農業経営への株式会社の参入拡大も明記した。ただ、首相が求めていた学校経営への株式会社参入は、関係団体や与党の一部の抵抗で、見送られた。

 「福祉・保育」では、保育所の選択にあたり、自治体が入所手続きや審査を行うことで利用者(児童の保護者)の希望とは異なる保育所への振り分けなどを行っている実態が、保育所間のサービス競争を妨げていると指摘。利用者と保育所が直接、入所契約を交わす仕組みに改め、保育所単位に行っている自治体の補助を、利用者に直接補助できる「バウチャー制度」に変えるとした。同制度導入は中間とりまとめにはなかった内容で、「長期的に検討すべきだ」と位置づけた。

 「教育」では、地域住民が主体的に運営にかかわる新たな公立学校「コミュニティー・スクール」導入に向け、2003年中に学校教育法改正などを検討するよう求めた。「競争政策」では、公共工事の透明性を高めるため、今年度から一般競争入札の範囲を順次拡大すべきだとした。持ち株会社のグループ総資産規模の制限などを緩和し、企業がグループ再編を進めやすくするよう、通常国会での措置を求めた。

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カテーテル先端が心臓に到達=静脈内に残留−名古屋市立大病院

<時事通信2001年12月12日>

 名古屋市立大病院(郡健二郎院長)で今年6月、腹部大動脈瘤(りゅう)破裂で緊急手術を受けた同市内の女性患者(80)の静脈内にポリウレタン製の輸血用カテーテルの先端部(直径約2ミリ、長さ約10センチ)が残り、心臓に到達したため再手術で除去していたことが、12日分かった。生命に別条はなかったが、病院側はミスを認め、女性患者に謝罪した。 

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突然変異で脳すくすく、阪大チーム解明

<読売新聞2001年12月12日>

 人間などの脳がすくすく成長するため、神経細胞の遺伝子が誕生前後に高頻度で突然変異を起こしている可能性が高いことを、大阪大学細胞生体工学センターの八木健教授らが突き止めた。

 突然変異は成長と共に減少してしまうが、これによって生まれた神経細胞の多様性が、学習したり、新たな環境に対応する脳の柔軟さを作り出しているらしい。両親から引き継いだ遺伝情報を、突然変異によって多様化する仕組みは免疫細胞で知られていたが、脳の細胞で示したのは初めて。横浜市内で開かれている日本分子生物学会で11日、発表された。

 八木教授らはマウスを使い、脳の神経細胞で働いている「CNR」と呼ばれる遺伝子の突然変異を調べたところ、生後60日のマウスでは、通常よりも極めて高い確率で突然変異が起きていることが分かった。

 CNRは、神経細胞のネットワーク作りを調節していると考えられている。八木教授は、〈1〉CNRに突然変異が蓄積すると、神経細胞は特定の相手とだけネットワークを作るようになる〈2〉そのため脳は、多彩なネットワークを形成しても、混線を起こさず効率的に働くことができる――と推測している。

 脳は、生まれた直後には、必要な神経細胞をほぼ全部そろえているが、成長に伴い、欠かせないネットワークが選択されて生き残るらしい。

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診療報酬 「5・8%下げ可能」 財務省試算 医師会ら反発

<毎日新聞2001年12月11日>

 02年度予算編成の焦点となっている医療費の診療報酬改定で、財務省が「5・8%以上の引き下げが可能」という試算を与党などに提示した。関係筋が10日、明らかにした。医療機関の収入の増加率から人件費、医薬品、医療材料などの物件費の伸び率を差し引いてはじき出したものだが、自民党や日本医師会などは「医療機関の厳しい現状を無視した試算」と強く反発している。

 試算は、01年度の国民医療費が99年度(30・9兆円)に比べて7・0%増となっていることを前提に、00年度、01年度の人件費、薬剤費、医療材料などの物件費の伸び率を勘案して、診療報酬をどの程度引き下げることが可能かを計算した。

 それによると、医療機関の人件費は、00年度、01年度の人事院勧告と従業員増をもとにすると、2年間の国民医療費の伸びに0・9%増の影響を与えたことになる。

 一方、物件費は両年度の消費者物価指数の下落から0・4%減で、薬剤費は使用量が増加したことなどから0・7%増の影響があったと分析。全体で1・2%増分の影響があったと結論づけている。

 医療機関の実際の収入増(国民医療費の伸び)から、これらのコスト増を差し引くと5・8%になる計算。財務省は、医療機関によるこれまでの合理化努力を考えれば、5・8%以上の診療報酬の引き下げは実施できると分析している。

 これに対し、自民党や日本医師会は「試算はマクロ的な分析をもとに行われており、医療現場の実情に沿ったものではない」と批判。財務省に対して、診療報酬の引き下げ幅を抑制するよう強く求めていく方針だ。

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脊髄損傷のサルが機能回復=胎児の神経幹細胞移植−慶大チーム

<時事通信2001年12月10日>

 脊髄(せきずい)損傷のサルに人間の胎児の神経幹細胞を移植し運動機能を回復させる実験に、慶応大医学部の岡野栄之教授らの研究チームが成功し、10日、横浜市内で開催中の日本分子生物学会で発表した。人間に近い霊長類での実験成功は世界でも初めてとみられ、治らないとされている脊髄損傷の治療に道が開かれる可能性が出てきた。
 神経幹細胞は、さまざまな神経細胞の元となる未分化の細胞。同教授らは今年9月、脊髄を傷つけ両腕が不自由になったマーモセット5匹の損傷部分に、人工中絶された胎児の脊髄から取り出して増殖させた神経幹細胞を移植。8週間後に、マーモセットに棒を引っ張る動作をさせたところ、正常時の半分程度まで機能が回復していた。

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ハンセン病 国に熊本地裁の和解勧告受け入れを要請 弁護団ら

<毎日新聞2001年12月10日>

 ハンセン病国家賠償訴訟で、熊本地裁(永松健幹裁判長)が元患者の遺族と、療養所に入所したことのない元患者(非入所者)について、和解金額を明示し和解勧告をしたことを受け、同訴訟全国弁護団と原告らは10日、早期全面解決に向け勧告を受け入れるよう厚生労働省に要請した。

 要請後、会見した弁護団は「国があくまで判決を求めるなら解決は遅れ、遅延損害金の発生などで国の出費もかさむだけだ」と述べ、早期受け入れを求めた。弁護団と原告らは坂口力厚労相との面会も求めている。

 同訴訟は現在、元患者の死亡後に提訴した遺族や、非入所者への対応が焦点になっている。両者との和解を拒否している国に対し、同地裁は7日、遺族には元患者の死亡時期に、非入所者には発症時期に応じて和解金を支払うよう和解勧告をした。

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点滴ミスで助産婦ら書類送検=妊婦流産させ、業過致傷容疑−青森県警

<時事通信2001年12月10日>

 青森県五戸町の国民健康保険五戸総合病院(蝦名宣男院長)で今年4月、30歳代の妊婦が誤った点滴を投与されて産した医療事故で、県警五戸署は10日、業務上過失致傷容疑で、妊婦を担当していた助産婦(30)と元看護婦(50)を青森地検八戸支部に書類送検した。 

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医療費の国庫負担減1000億円 政府大綱を厚生省試算

<朝日新聞2001年12月9日>

 政府・与党の医療制度改革大綱が02年度予算に与える影響を分析した厚生労働省の試算が明らかになった。改革によって削減できる医療費の国庫負担は約1000億円。厚労省試案の削減額は1200億円だったが、大綱でサラリーマンの自己負担増が先送りされたため、削減額は200億円減った。ただ、大綱で廃止が明記されなかった「薬剤費の別途負担」を存続させれば、ちょうど200億円穴埋めすることができる試算となっている。

 来年度予算で医療費の抑制が迫られており、2800億円分の削減が必要。制度改正による削減額が1000億〜1200億円となることで、残りの1600億〜1800億円を診療報酬や薬価の引き下げで賄わなければならない計算だ。診療報酬の引き下げが予算編成の焦点となるなか、自民党内には、少しでも下げ幅を圧縮するための「財源」としても、薬剤費別途負担を存続させるべきだとの意見が出ている。

 試算によると、削減効果が最も大きいのは一定以上の所得のある高齢者が公費負担の対象から外されることで、800億円の削減となる。さらに高齢者について上限や定額制を撤廃して1割負担を徹底することで、500億円の削減を見込んでおり、高齢者医療制度改革の財政効果が大きいことを裏付けている。

 70歳から74歳までの高齢者の窓口負担は厚労省試案では2割に引き上げられることになっていたが、大綱では現行通り1割とされた。ただ、試案では、引き上げは5年かけて段階的に行う予定のため、1割となっても財政上の影響はほとんどない、と試算している。

情報は→asahi.com


診療報酬改定 概算要求額内なら1・9%下げ必要 厚労省試算

毎日新聞2001年12月6日>

 政府・与党が引き下げ方針を打ち出した来年度診療報酬改定で、来年度予算の医療費を概算要求額に抑えるためには、薬価を含めずに少なくともマイナス1・9%とする必要があることが5日、厚生労働省の試算で分かった。政府・与党の「医療制度改革大綱」で、来年10月を予定していたサラリーマンの自己負担増が03年度以降に先送りになったため、当初見込みより膨らんだ。日本医師会は据え置きを求めており、今月中旬に山場を迎える改定論議は激しい攻防になる。

 概算要求では医療費は2800億円の削減となっている。厚労省の医療制度改革案の財政効果は1000億円にとどまるため、別に1800億円の削減が迫られていた。自己負担増の先送りで、さらに200億円の不足が加わり、計2000億円ひねり出すことが必要で、厚労省は診療報酬引き下げでまかなう方針だ。

 診療報酬には、医療行為を点数化する「本体」と、薬価と合わせて医師の実質的収入になる「ネット」の二つの定義がある。厚労省の薬価調査によると、今年9月時点の公定価格と市場価格の差(薬価差)は7・1%。価格適正化をすることにより、来年度の薬価は690億円削減できる。このため、本体で残る1310億円の削減(マイナス1・9%)を図りたい考えだ。ネットではマイナス2・9%になる。

 診療報酬はこれまで「ネット」でマイナスになったことはあるが、「本体」ではない。本体でどこまでマイナス改定できるかどうかが焦点になる。厚労省が5日公表した医療経済実態調査(速報値)によると、2年前に比べ開業医の1カ月当たりの平均収益は約249万円で5%増、一般病院も約525万円で19%増で、マイナス改定を求める声が強まりそうだ。

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医療過誤 看護婦に罰金40万円の略式命令 東京簡裁

<毎日新聞12月3日>

 東京都大田区の「城南福祉医療協会大田病院」で昨年8月、気道確保用のチューブにバルブを装着された男性患者(76)が意識不明の重体となった事件で、東京簡裁は、業務上過失傷害罪で略式起訴された担当看護婦(28)に、罰金40万円の略式命令を出した。この命令は11月20日付。(毎日新聞)

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