「心神喪失者医療観察法案」国会情勢緊迫! 法案は廃案しかない!
2002年11月21日
第45回日本病院・地域精神医学会総会「心神喪失者等医療観察法案」の廃案を求める声明 2002年3月15日に政府与党は「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律案」(以下「法案」)を閣議決定し、第154通常国会に上程した。「法案」は通常国会で審議されたものの、広範な反対運動により成立には至らず継続審議となった。
本学会は第44回総会(水戸)において、「法案」の素案となった与党プロジェクトチームによる「心神喪失者等の処遇についての制度案」に反対する声明を決議した。さらに「法案」が国会に上程されて間もない3月22日には、「法案」に反対する理事会声明を公表した。この「法案」には多くの精神医学・医療関連団体のみならず、当事者団体、法学者・法律家団体、人権擁護団体など広い層が反対の意思を表明し、反対運動を展開してきた。それにもかかわらず「法案」は、10月18日に招集された第145臨時国会において審議・成立が図られようとしている。なお、11月15日には与党から修正案が呈示されたが、法案の基本的な理念と骨子には何ら変更をもたらすものではない。すでに本学会の2度の声明が指摘したように、「法案」は以下の問題点に何ら検討を加えずに成立が図られようとしている。本学会はあらためてその廃案を求めるものである。1.再犯予測は困難であること
与党修正案では、第42条1項1号の入院の要件が「再び対象行為を行うおそれがあると認める場合」から「対象行為を行った際の精神障害を改善し、これに伴って同様の行為行うことなく社会に復帰することを促進するため」に変更されているが、再犯の予測を求めていることには何ら変わりがない。2.法務省は適正な司法手続きと、矯正施設における適正な医療を実現すべきであること
かねてから指摘されていた起訴便宜主義や起訴前鑑定の問題性や、矯正施設の貧困な医療体制に何ら言及されていず、改善策も示されていない。3.精神医療・保健・福祉の一層の充実を図るべきであること
措置入院運用の地域格差や膨大な社会的入院者など、山積する精神医療の諸問題に何ら改善策が示されていない。
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