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「心身喪失者医療観察法案」 国会審議等


「心神喪失者等医療観察法案」関連ニュース


<2003年6月11日毎日新聞>

精神障害者の社会復帰施設 補助金カットに批判 参院委 厚労相「今後は改善」

 都道府県などが今年度新設を計画している精神障害者の社会復帰施設について、厚生労働省が財政難を理由に要望の2割しか補助金を出さない問題が10日の参院厚労委で取上げられた。各委員から「厚労省が社会復帰に真剣に取り組むなんて誰も信用しなくなる」などと、厚労省の姿勢を批判する意見が相次いだ。
 問題の精度は、社会福祉法人などがグループホームや共同作業所などの社会復帰施設や病院施設を作る場合、都道府県・政令市が事業費の4分の3を負担し、うち3分の2を国が補助する仕組み。各自治体から03年度の新規整備分として173件、計約38億円の補助申請が出されたが、厚労省が認めたのは36件、約7億円分だった。
 坂口力厚労相は「悪い習慣だが、これまで補正予算でやりくりしてきた(のが原因)。精神保健の分野は大々的に取り組む必要があり、今後はスケジュールを立てて、当初予算できちんと措置するよう改めたい」と答えた。しかし、今回、認められなかった申請分への対応については「今年度、補正予算でやるとはなかなか言えない」と言及を避けた。【精神医療取材班】

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日精協会長、また参考人欠席

 心神喪失者等医療観察法案の成立を要望している日本精神科病院協会(日精協)の政治連盟から、法案審議中に自民党議員に多額の政治献金が提供されていた問題で、日精協の仙波恒雄会長は10日の参院厚生労働委員会に参考人として出席を求められていたが、「出張中」を理由に欠席した。今月2日の参院法務・厚生労働委の連合審査と、翌3日の参院法務委にも参考人として出席を要請されていたが応じなかった。


<2003年6月6日毎日新聞>

心神喪失者法案 参院で可決、今国会で成立へ

 重大事件を起こした精神障害者の処遇を定めた心神喪失者医療観察法案が6日の参院本会議で可決された。衆院に送付されたうえで今国会で成立の見通し。

 殺人や放火などの重大事件を起こし、心神喪失を理由に不起訴処分や無罪となった精神障害者に対し、裁判官と精神科医の合議で入院や通院を命じる法案で、日本弁護士連合会や患者団体からは「実質的な保安処分になるおそれがある」と批判が出ていた。


<2003年6月3日毎日新聞>

心神喪失者法案  審議打ち切り、与党が強行採決 参院法務委

 重大事件を起こした精神障害者の処遇を定めた心神喪失者医療観察法案が3日、参院法務委員会で自民、公明の賛成多数で可決された。与党側の動議で一方的に審議が打ち切られ、反対する野党委員や傍聴者の怒りの声が飛び交うなかでの強行採決となった。法案は一部修正されたため、参院本会議で可決後に再び衆院に送られ、成立する見通し。
 質疑が終了した午後2時半、荒井正吾委員(自民)が突如、審議を打ち切る動議を提案した。野党委員がマイクを奪おうと魚住裕一郎委員長(公明)に詰め寄り、「こんなことが許されるのか」と採決に強く抗議するなど混乱した。「抜き打ち採決反対」と叫ぶ傍聴席の女性ら3人が退席させられるなか、法案は自民9人、公明2人の賛成多数で可決された。衆院で賛成した自由は反対に回った。
 厚生労働省での会見中に「強行採決」の知らせを受けた全国「精神病」者集団の長野英子さんは「この国は、私たちを人間でないと宣言した。病気の苦しさよりもっと苦しいのは、私たちが人として扱われないこと。この国の精神医療政策は誰のためにあるのでしょうか」と訴えた。同席した足立昌勝・関東学院大教授も「弱者の福祉政策にかかわる法案をなぜ強行採決するのか」と述べた。
 日弁連の同法案対策本部の伊賀興一事務局次長は「これだけ不備と問題点の多い法案が、数の力で可決されてしまうことに再三、警告を発してきた。政府や与党が数々の批判や疑問に耳を傾けなかったことは、今後に大きな禍根を残すだろう」と話した。【精神医療取材班】

◇差し戻し要求 野党4党理事
 参院法務委員会での心神喪失者等医療観察法案の強行採決に対し、同委の野党4党の理事は3日、倉田寛之参院議長、魚住雄一郎委員長に「ルールを根底から覆すだまし討ちの採決」と抗議し、委員会への法案差し戻しを要求した。

【ことば】心神喪失者医療観察法案
 殺人、傷害致死、放火などの重大事件を起こして心神喪失を理由に不起訴処分や無罪となった精神障害者に対し、裁判官と精神科医の合議で入院や通院を命じる法案。入院先は国公立病院内に新設する専門病棟で、半年ごとの再審査で退院の可否を決めるが、入院期間に上限はない。

◇審議置き去り「見切り発車」
〔解説〕心神喪失者等医療観察法案の強行採決は、精神障害者や医療・福祉関係者の疑問を置き去りにしたままの「見切り発車」と言わざるを得ない。
 法案は政府が昨年の通常国会に提案したが、強制医療を命じる要件の「再犯のおそれ」について、「予測は困難で、社会防衛を目的に長期入院させられる」との懸念がぬぐえず、継続審議となった。与党は臨時国会で「再犯のおそれ」を削ったが、逆に「法案の対象が広がった」と指摘され、衆院で可決されたものの、参院での審議は今国会にずれ込んだ。
 参院での最大の焦点は、昨年の衆院審議の最中に、法案に賛成した与党議員が、法案設立を要望してきた日本精神科病院協会(日精協)の政治団体から献金を受けていたことだった。
 昨年分の政治資金収支報告書は今秋でなければ公表されないため、野党側は「採決前に献金の実態を明らかにしなければ、『金で変われた法案』との批判を免れない」として、参院審議中に全ての献金を公表し、日精協会長に参考人として出席するよう求めた。しかし、献金の内容は明らかにされず、会長は2度にわたり出席要請を拒否した。
 さらに、重大事件を起こしても警察段階で立件されず、法案の対照から漏れる事例について「現状の把握や検証がされていない」との批判が出た。森山真弓法相も「指摘は甘んじて受ける」と述べ、実態把握の不充分さを認めた。
 それでも政府・与党は「この法案を第一歩に、精神医療全体の改革に着手する」との主張を崩さなかった。法案は「手厚い医療による社会復帰が目的」としているが、政府自身が否定している「精神障害は事件を起こしやすい」という偏見を助長し、かえって社会復帰を妨げかねない。国会は、今後の精神医療政策に極めて重い責任を負うことになった。【精神医療取材班】



<2003年6月3日朝日新聞>

心神喪失者処遇法案、参院法務委で強行採決

 重大な犯罪を起こしたが、心神喪失などで刑事責任が問えない精神障害者に裁判所が治療を命令できる「心神喪失者処遇法案」が3日、参院法務委員会で与党3党の強行採決で可決した。法案は昨年の通常国会で政府が衆院に提出したが、医療・法律関係者や精神障害者の間には「長期入院につながりかねない」など懸念が強く、3会期にまたがり国会審議が続いていた。
 参院本会議で近く可決されるが、参院の審議で文言が一部修正されており、衆院で再議決を経た上で今国会で成立する。この日は「審議は尽くした」とする与党が採決を求める動議を出し、さらに審議を求める野党を押し切った。
 法案は、殺人、放火などの重い犯罪行為を起こした人に責任能力がないか欠けている場合、裁判官と医師が合議したうえで治療の必要性があると判断すれば、裁判所は入院・通院を命令できる。その場合は、国公立を中心とする専門治療施設に入り、退院の是非や、通院などの治療開始・終了も、裁判所の合議体が決定する。
 現在は、都道府県知事の行政処分として「措置入院」の制度があるが、医師だけの判断で入退院などを決めていることから「司法の関与が必要だ」という声があった。一方、今回の法案による新制度では、入院期間に上限はなく、「社会防衛を理由に精神障害者が長期間、入院させられるのではないか」などの懸念もある。
 今国会の審議では、木村義雄・厚労副大臣ら法案推進派の与党議員に対し、私立精神病院の経営者らでつくる「日本精神科病院協会」の政治団体が多額の献金をしていたことが発覚。「法案が金で動いている」と野党が批判していた。このため衆院で賛成した自由党は参院では反対に回った。

情報は→朝日新聞



<2003年6月3日読売新聞>

心神喪失者医療観察法案、参院委で可決

 殺人など重大犯罪を犯した精神障害者を裁判官と精神科医の合議による審判で強制的に入院や通院させることができる心神喪失者医療観察法案は3日、参院法務委員会で一部修正のうえ、与党3党の賛成多数で可決された。

 これで同法案は6日の本会議で可決され、衆院に回付されて今国会で成立する見通しだ。

 同法案をめぐっては、野党側が「退院の要件が厳しく、長期の入院を強いる恐れがある」と指摘し、反対した。与党側は、質疑を打ち切り、採決を求める動議を提出、採決に踏み切った。


<2003年6月3日公明新聞>

野党、採決妨害の“暴挙”
参院法務委で心神喪失者医療観察法案可決 十分な審議尽くし 与党、ルールに従い採決

参院法務委員会で、自民党委員が心神喪失者医療観察法案の採決を求める動議を提出した途端、野党議員が、魚住裕一郎委員長(公明党)の席に猛然と押し寄せ、委員長席のマイクと原稿を奪おうとしたり、罵声を浴びせるなど、採決を妨害する暴挙に出た。
 魚住委員長は、野党議員に、もみくちゃにされながらも、委員会のルールに従って、同法案を一部修正の上、与党会派の賛成多数で可決した。今後、参院本会議で可決の上、衆院に回付され、今国会で成立する見通しだ。

(以下略)


<2003年6月1日毎日新聞>
精神病院 社会的入院患者の退院、目標達成は困難

 地域の受け入れ体制が不十分なため精神病院への入院を余儀なくされている「社会的入院」患者7万2000人を10年間で全員退院させると厚生労働省が昨年末に策定した目標について、59都道府県・政令市の7割が「目標達成は厳しい」と受け止めていることが、毎日新聞の全国調査で分かった。自治体の多くは予算や人手の不足を理由に挙げた。国会審議中の心神喪失者医療観察法案は、重大事件を起こした精神障害者の再犯防止とともに社会復帰を進めるとしているが、患者の支援体制に懸念が強まった。

 国が策定する社会復帰の計画をもとに実際に事業を進める47都道府県と12政令市の精神保健福祉担当者にアンケートを3月までに実施した。目標の実現可能性が「ある程度ある」と答えた自治体は13にとどまり、「やや厳しい」は16、「かなり厳しい」が25で、41(69%)の自治体が達成に否定的だった。無回答は5、「十分ある」はなかった。

 「かなり厳しい」と答えた自治体のうち、福井県は「それだけの人を受け入れる社会復帰施設を10年間で整備するのは大変だ」と回答した。神奈川県は「人的資源の確保が容易ではない」、愛知県も「施設の整備は住民の反対や財政状況から困難」と答えた。

 精神病院の現状に疑問を投げかける自治体もあった。仙台市は「長期入院患者の退院支援には温かい人間関係が必要だが、今の精神科病棟はスタッフが一般病棟より少なく、親密な関係を築くのは難しい」と指摘。大分県は「病院が積極的に入院患者を減らすことは期待できない」と答えた。佐賀県は「厚労省は社会復帰に役立つ社会適応訓練事業の補助金を今年度から出しておらず、施策の整合性がない」と国の姿勢を批判した。

 厚労省精神保健福祉課は「自治体からは、目標の達成に懸念を抱いているというような声は直接聞いていない。省として退院促進に全力を挙げて取り組むので、理解してほしい」と話している。【精神医療取材班】

 ■ことば 社会的入院

 精神病の症状が安定して入院の必要がなくなっても、退院後に住む場所がなかったり、医療・福祉サービスが不十分なため、病院で入院生活を続けざるを得ない状態。研究者の間では10万人との見方もある。厚生労働省は今年度から、退院促進事業を行う自治体に財政支援を始める。


<2003年5月30日毎日新聞>

日精協 自民議員らに献金 参院委で明らかに 4年間で1億5000万円

 「心神喪失者医療観察法案」を審議中の参院法務委員会で29日、法案成立を求めている「日本精神科病院協会」(日精協)の政治団体から01年までの4年間に、政治献金やパーティー券購入の形で自民党の国会議員らに約1億5000万円が提供されていたことが明らかになった。この日の同委の理事会では、自民党が6月3日に法案を採決することを提案したが、野党側は「法案ができるまでの経緯が不透明だ」として反発、国会に法案が提出された02年の献金の調査を求めた。
 平野貞夫委員(自由)によると、日精協は98年に「触法精神障害者対策」を厚生省に要望する一方で、「日本精神病院協会政治連盟」が同年から01年までの間に、計約1億4700万円を国会議員らに提供した。総選挙があった00年6月は、「陣中見舞い」として61人に総額で6520万円を献金。100万円以上を受け取ったのは47人に上り、大半が自民党議員だった。
 平野委員は法務、厚生労働省が法案に向けた検討作業を進めていた当時の両省の大臣や副大臣、法案のたたき台をまとめた自民党のプロジェクトチームのメンバーが献金を受けていると指摘。「典型的な政官業の癒着。合法的に許されることが問題だ」と述べた。日精協をめぐっては、木村義雄副厚労相が衆院で法案審議中の昨年11〜12月に、同政治連盟から合計80万円の献金を受け取っていたことが分かっている。【精神医療取材班】


<2003年5月27日毎日新聞>

木村副厚労相 坂口厚労相が内部資料の提出を検討 参院委 

 整骨院・接骨院への行政指導に木村義雄衆院議員(現副厚労相)が反対した問題で、厚労省は27日、参院厚生労働委員会で、同問題を検討した昨年の担当課会議の資料が保存されていることを明らかにした。真野章保険局長は委員会への提出を拒否したが、野党側が反発、坂口力厚労相は提出を検討する姿勢を見せた。

 小池晃議員(共産)が、昨年12月の同省医療課の会議で担当者から「現在の副厚労相が(就任前に)強く反対したことが原因で指導が実現していない」と説明があった経緯をただした。真野保険局長は「会議で使った資料は残っている」と答えたが、「課内のフリートーキングの素材として担当者が個人の意見も含めて作成したもので、意思決定過程の資料だ」と述べ、提出に応じなかった。

 小池議員は「このままでは国民は納得しない」として、木村副厚労相が指導に反対したやりとりを記録した内部文書などと併せて提出を求めた。これに対し、坂口厚労相は文書提出について「委員長のご指名があればお答えしたい」と述べた。


<2003年5月27日毎日新聞>

木村副厚労相問題 報告隠し、虚偽答弁か 厚労省

 整骨院・接骨院への適正な保険請求の行政指導に木村義雄衆院議員(現副厚生労働相)が反対した問題で、厚労省は今月、担当課の元職員から「現在の副厚労相の反対で指導できなかったことを昨年の課内会議で説明した」と報告を受けていたことが分かった。しかし、同省は国会でこの報告には触れずに事実関係を否定したうえ、当時の木村副厚労相の発言を記録した内部文書も「見つからない」と説明しており、疑惑隠しとの批判が一層強まりそうだ。

 関係者によると、同省医療課は昨年12月、課内の課題を検討するため会議を開き、保険請求の指導が見送られた問題も取り上げられた。その際、元職員から「現在の副厚労相が(就任する前に)強く反対したことが原因で実現していない」と説明があった。

 この会議の内容を毎日新聞が今月13日付朝刊で報道したのを受け、会議に出席した課長補佐の後任が同日、会議の出席者に事実関係を確認したところ、元職員から「報道通りの説明をした」と報告されたという。

 ところが同日午後の参院厚生労働委員会で、小池晃議員(共産)が事実関係を質問したのに対し、真野章保険局長は「医療課長に確認したところ、会議は昨年12月18日に行ったが、指導が見送られた問題や、特定の議員の影響で変更されたことが話題になった記憶はないということだった」と答弁した。

 旧厚生省は93年、会計検査院から「保険の申請書に負傷の原因が具体的に書かれていないため、実際に負傷していたか確認できないケースが目立つ」として改善を求められ、行政指導を検討していた。


<2003年5月26日共同通信>

実際は進んでいないと不満 障害者生活支援で初会合

 厚生労働省は26日、今年4月に導入された障害者自身がサービスを選べる「支援費制度」に障害者団体らが反発したことを受け、当事者も参加する「障害者の地域生活支援の在り方に関する検討会」の初会合を開催。支援費制度について、障害者団体の代表者らから「厚労省の報告は順調すぎる。実際はほとんど進んでいない」など不満の声が出た。
 会合では「サービスを受けている人はほんの一部。実態調査をやってほしい」「報酬単価が低いため、引き受けてくれる事業者がいない」などの意見が相次いだ。
 また、地域で生活支援をするためには、知的障害者自身の検討会への参加や対象外となっている精神障害者も含めた総合的な検討が必要といった意見が出た。
 検討会では、今後、会設置の発端となった訪問介護の国庫補助基準見直しの是非や地域生活支援の在り方などについて協議する。


<2003年5月25日毎日新聞>

行政指導横ヤリ 副厚労相発言の記録消える

 副厚生労働相の木村義雄衆院議員が整骨院・接骨院への行政指導に横ヤリを入れたとされる問題で、厚生労働省内に保管されていた内部文書のうち、木村議員の発言を記録した部分など肝心の5枚分が「所在不明」になっている。この問題を審議した衆院厚生労働委員会にも提出されておらず、野党側は「文書隠しだ」と反発。坂口力厚労相は「文書を出してほしい」と職員に異例の呼び掛けをしている。【鯨岡秀紀、木戸哲】



<2003年5月22日毎日新聞>

精神障害者事件 送検前の強制入院297件

 重大事件を起こし、精神障害があるとして送検前の警察の捜査段階で自治体に通報され、強制入院となったケースが01年度に少なくとも297件あることが毎日新聞の全国調査で分かった。参院で審議中の「心神喪失者医療観察法案」は、重大事件で責任能力がないとされた精神障害者について「手厚い医療で再犯防止と社会復帰を目指す」としているが、法案の対象は送検された場合だけで、多数がその治療から漏れる欠陥が浮かんだ。
 調査は47都道府県と12政令市に実施した。01年度中に法案の対象と同じ殺人、放火、傷害致死など六つの重大事件について、精神保健福祉法24条に基づく警察官通報の件数を尋ねた。通報後の医師の診断書を基に40自治体が回答した。
 その結果、通報は307件に上り、措置入院(強制入院)は280件、保護者の同意による医療保護入院(同)も17件あった。罪名別では傷害・傷害致死が最多の141件。放火(未遂を含む)が130件、殺人(同)は25件だった。大半が送検されていないとされるが、中には証拠不十分で送検できなかったり、通報後に送検された事例もあるとみられる。
 法案は六つの重大事件で警察の送検後、刑事責任能力がないとして不起訴や無罪になった人について、検察官の申し立てで地裁が審判を開き、入院、通院、処分なしの3種類の処遇を決める。入院治療は厚生労働省指定の国公立病院で行われ、厚労省は「専門知識を持つ医療スタッフを手厚く配置する」としている。
 法務省は法案の対象者が年間400人程度とみている。毎日新聞の調査では、それに近い人数が対象から外れることになるが、法務省、警察庁はこれまで警察官通報の実態を把握してこなかった。
 複数の医療関係者は法案について「強制入院か送検かの判断基準がもともと明確でないうえ、同じ事件を起こしても多数の人が法案の対象から漏れるのは非常に問題がある。再犯防止などの効果もほとんど期待できない」と指摘する。
 法務省の三浦守刑事法制課長は「(警察官通報は)管轄外なので何とも言いようがない。通報しておしまいではなく、(重大事件は)きちんと送致してもらいたい」と話し、警察庁広報室は「警察官通報の実態を示す統計はないのでコメントできない」としている。 【精神医療取材班】


<2003年5月19日朝日新聞>

上野官房副長官の秘書を告発 政治資金規正法違反容疑で

 上野公成官房副長官(自民、参院群馬選挙区)の秘書が代表を務める政治団体が01年、日本精神科病院協会(日精協)の政治団体から250万円の献金を受け取った問題で、東京都や埼玉県などに住む市民5人が、政治資金規正法違反の疑いで秘書3人を告発する書面を東京地検特捜部に提出した。

 告発したのは、国会で継続審議中の心神喪失者処遇法案の成立に反対する精神障害者の男女5人で、「日精協と国会議員は癒着しており、法案を推進するための献金だ」と主張している。

 告発状によると、上野副長官の政策秘書らが代表を務める五つの政治団体は01年8月〜12月、日精協政治連盟から計250万円の献金を受けながら、収支報告書に収入を記載しなかったという。

 上野副長官の事務所は「単純な記載漏れで、すでに報告書を訂正している」と話している。

情報は→朝日新聞


「心身喪失者医療観察法案」 国会審議等

池田小学校事件および特別立法に関連する声明一覧

心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(案)


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