全国精労協Home>資料庫>国会審議等

「心神喪失者医療観察法案」国会情勢緊迫! 法案は廃案しかない!


人権救済申し立て書

本文 人権救済申し立て書

添付資料1 池田小事件以降の差別の実態について

添付資料2 犯罪精神障害者対策について


添付資料1
池田小事件以降の差別の実態について


声明


大阪教育大付属池田小学校事件報道による二次被害を受けている精神障害者の訴えたい事


2001年6月16日


大阪精神障害者連絡会(愛称・ぼちぼちクラブ)
代表・塚本正治             
大阪市東成区大今里1-15-22
Tel/Fax 06-6973-1287 


 去る6月8日、大阪府池田市にある大阪教育大付属池田小学校に包丁をもった男が乱入し、自動を次々と刺し、児童8名があやめられ10数名の児童、教員がけがを負った。事件はあまりに痛ましすぎて、私たちの心は現実感をもてなくされている。
 事件以降、マスコミ各社により容疑者の男をめぐり「精神科に入・退院をくりかえしていた」「措置入院歴あり」などと連日報道されている。
 私たちは思う。容疑者の男が子どもたちをあやめ、人を傷つけたという行為と精神症状との間に何らかの具体的なむすびつきは一切明らかになっていない。
 「精神科・神経科に入・退院をくりかえしていた」「措置入院歴あり」などと津波のように報道する事は、「精神疾患と事件が何らかの結びつきがあるかのような」また「精神障害者は何をするのかわからない」という精神障害者に対する偏見と差別意識を流布するものである。
 今、町の居酒屋で、喫茶店で客達が話し合っている事は「精神障害者は何をするかわからない」「人を殺しても罪に問わないのか」「そんな奴らは一生閉じこめとく必要がある」というものだ。そしてこれまであいさつを交わしていた町の人から、冷たく鋭い視線で見られるなかまも出てきている。また精神障害者の人権を擁護する団体へ「きちがいが人に迷惑をかけている事を考えろ」「人殺しの味方ばかりするな」「殺され損で、泣き寝入りしろと考えているのですか」と匿名の電話が続いている。
 同時にぼちぼちクラブの相談窓口を始め多くの相談窓口には「事件報道を見ていたら怖くて、外に出れない」「孤独感にさいなまれる。生きていることが悪いかのように思えてくる」等々精神障害者なかまの不安感やしんどさが寄せられている。
 これらの事はマスコミ各社による人為的な世論形成の一つの結果である。私たち精神障害者は事件報道という二次被害の中で、日々いわれのない苦しみを負わされ、精神的に大きな負担となっている。
 私たちは思う。私や私たちは事件に一切関与していない。
 また容疑者の男が「なぜ子どもたちを殺めたのか」という事も客観性をもって何ら明らかにされていない。
 だから私たちは精神疾患を体験し、障害を持ったことを何も負い目に感じる必要はない。治療薬として薬を服用している事に何の不安を感じる事もない。私たちの事を信じてくれる本当の友人は少なからずいる。だから不安な事をなかまで語り合おう。
 ひとりで孤独になっているなかまがいないか、静かに耳をすまそう。疲れ果てた心と体を蒲団に横たえてゆっくりしっかり眠ろう。
 ぼちぼちクラブを大阪で結成して10年になる。その10年の間、会の活動やなかまの事で塗炭(とたん)の苦しみも味わってきた。。
 だからぼちぼちクラブは胸を張ってここに宣言する。
 ひとりぼっちをなくそう!
 いわれなき差別と偏見に立ち向かおう!
 病院ではなく、町の中でありのままの日々を刻んでゆこう!


新聞記事その他


大教大池田小殺傷事件 動揺する精神障害者
 街へ出られない/雇用取り消された 「怖い」誤った意識助長・・・


 偏見の目で見ないで__。大阪教育大付属池田小学校の児童殺傷事件の余波に、精神障害を抱える人々や家族がおびえている。精神障害者は怖いという誤った意識が助長され、地域で暮らしにくくなることへの不安だ。T容疑者(37)は精神障害を装っていた疑いが強まっているが、当初の報道の影響は大きく、当事者団体や家族会には「周囲の視線が気になって外出できない」といった相談が相次ぎ、アルバイト雇用を取り消された事例もある。医療福祉関係者は「心の病気はだれにでも起こりうる。地域共生の流れを逆行させてはいけない」と訴えている。
 大阪精神障害者連絡会(大精連)の十二、十四日の定例相談は電話が鳴り続けた。大半は「世間からどう見られるか心配で、街へ出られない」という苦悩だ。
とくに精神分裂病の患者はストレスに敏感だ。
 「病気を明かしてつきあってきた近所の人が事件後、あいさつしてくれない」「今後が心配で体調を崩した」という声、不安と絶望感からか「死んでしまいたい」と口にする人もいた。
 全国精神障害者家族会連合会(全家連、本部・東京)にも事件後、毎日十件近い相談電話がある。
 「二十年近く入退院を繰り返し、やっと作業所に通うようになった娘が、ふさぎ込んで行かなくなった」と嘆く父親。「ニュースで保安処分の話が出ると悲しい。精神障害者はいなくていいと言われているようだ」と動揺する患者。
 アルバイト採用が決まっていた精神障害者が事件後に断られた、という報告も関東の病院職員と大阪の福祉関係者からあった。
 大阪府庁や府内の保健所には「『おまえはそういうことをしそうだ』と知人に言われた」「ずっと退院できなくなるのでは」、兵庫県の施設には「差別が怖いので(福祉制度の利用に必要な)障害者手帳の申請をやめたい」との相談が寄せられた。
 病院でも影響が出ている。大阪府堺市の浅香山病院では「自分たちみんなが危険と思われたら」と当惑する患者が目立ち、緊張感から調子を崩した人も。
 当初、犯行直前に精神安定剤を大量服用したという容疑者の虚偽の供述が報道されたことから「薬を飲み続けて大丈夫でしょうか」という質問も多い。 府内の別の病院では「自分もあんな事件を起こすのでは」と過敏になり、自ら保護室への隔離を求める患者もいたという。
報道の責任も大/孤立させないで/受診遅れ心配
 塚本正治・大精連代表「居酒屋や喫茶店に入ると、『精神障害者は何するかわからん、一生閉じこめておけ』といった会話ばかりで、居たたまれない。何年も地道にやってきた地域での活動が吹き飛び、社会復帰施設の立地もしんどくなる。精神症状と犯行の関係が明らかでない段階で、入通院歴や病名を報道したマスコミの責任は大きい」
 桶谷肇・全家連事務局長「重大事件があると通院歴が報道され、精神障害者が危険だという誤解が生じている。分裂病患者による通り魔的事件は少ない。ただ、地域社会の崩壊が進む中、孤立すると問題が起きやすくなるので、もっと社会的支援を考えてほしい。規制は逆効果だ」
 クリスチャン中心の精神障害者グループ「心の泉会」代表、田村正さん「ショックでうつ状態になった会員もいる。あんな事件を起こすのは自分たちと違う人間だと短絡的に考え、精神障害に結びつける人が多すぎる。心配なのは精神医療が開放から隔離収容へ逆戻りすること。それに精神障害への恐怖心が高まると、自分がかかった時に受診が遅れてしまう」
(01.06.15 大阪読売夕刊より)


偏見が奪った命


 昨年7月。大阪・西成区で、30代の男性がビルから飛び降り自殺を図った。ビルの屋上に残された携帯電話のメールには「今まで育ててくれてありがとう」と、唯一の肉親だった母にあてたメッセージがあった。男性はシンナー吸引の後遺症による統合失調症と診断され、6年前に任意入院した。2年後に退院してからは地域の小規模作業所に通い、グループのサブリーダーとして清掃の仕事に精を出した。就職話が持ち上がり、「早く行きたい」と顔を輝かせていた。
 そんな男性を暗転させたのは、自殺の1カ月前にあった、大阪教育大付属池田小学校の児童殺傷事件だった。
 事件発生とともに、報道機関は児童ら23人を殺傷したT被告に「精神科の入通院歴があった」と一斉に報じた。男性は、「自分も(T被告と)同じように見られているのか」と肩をすぼめる仲間たちを「気にせんでええ」と励まし、事件直後のシンポジウムで「同一視しないで欲しい。みんな一生懸命働いている」と、理解を求めていた。
 だが、そんな彼自身も、人知れず生きづらさを深めていた。作業所のスタッフには、「外に出にくい」と本心を漏らした。母は何度か、近くの神社で男性がお百度参りをしているのを見かけていた。関係者は悔やむ。「責任感の強い人だった。『偏見から仲間を守らなあかん』と思い、世間の目が変わることを願ってお百度を踏んでいたのでは。仲間の苦しみを一身に背負って逝ってしまったと思えてならない」
(日精協雑誌2002年10月号 『池田小事件とスティグマ〜偏見の源流にあるもの』毎日新聞社会部記者 磯崎由美より引用)
 (注:資料中被告の実名報道に関しては申し立て人が匿名としました)    



本文 人権救済申し立て書

添付資料1 池田小事件以降の差別の実態について

添付資料2 犯罪精神障害者対策について


「心身喪失者医療観察法案」 国会審議等

自民党塩崎議員修正案(衆院法務委員会)

池田小学校事件および特別立法に関連する声明一覧

心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(案)


精神医療ニュースへ

全国精神医療労働組合協議会

事務局 : 〒604-8854 京都市中京区壬生仙念町30-2

ラボール京都4F 京都民間医労連気付

Tel/Fax: 075-811-5672

E-mail zenkoku@seirokyo.com

全国精労協ホームページ