全国精労協Home>資料庫>声明> 青山さん救援会・「処遇困難者専門病棟」新設阻止共闘会議

精神障害者処遇に関する「特別立法」に反対する

2001年7月29日
青山正さん救援会

 報道によれば、政府は、大阪・池田小学校事件を口実に、精神障害者処遇に関する「特別立法」を検討しているという。この「特別立法」なるものの内容は具体的には未だ明らかになっていないが、触法行為を犯したとされる精神障害者を、従来より容易かつ長期に、厳重に隔離することを可能にすることを目的としていることは、これまでの関係者の発言等から明らかである。
 我々は、その精神障害ゆえにえん罪を負わされた青山正さんの無実を晴らすべく活動している者である。精神障害者はこれまでも多くのえん罪に苦しめられてきた。そのことは死刑台から30年余を経て再審無罪をかちとった無実の元死刑囚赤堀政夫さんの例を見ても明らかである。また事実が明らかにされないまま措置入院とされ、長期にわたる拘禁を強いられている者も数多い。
 「特別立法」なるものは、これまでよりさらに、精神障害者に対するえん罪を増加させるものであることは明らかである。我々は断固としてこれに反対する。


われわれは保安処分への道を許さない

「処遇困難者専門病棟」新設阻止共闘会議                 
 連絡先 港区 新橋 2−8−16 石田ビル4階 救援連絡センター気付け
  電話 3591−1301 ファックス 3591−3583

御通行中のみなさん!
 われわれは「処遇困難者専門病棟」新設阻止共闘会議といいます。「処遇困難者専門病棟」計画とは劣悪な精神病院の中で苦しむ精神病者の中から、さらに何人かの仲間を厳重なロックつきの病棟へ入れようとする計画でした。われわれは、この計画は新たな保安処分だと考え反対する人々、その中心は精神病者によって構成されています。

<「池田小事件」を契機にした保安処分新設策動許すな>
 先日大阪の池田小学校で大量殺人事件が起こりました。とりあえず実行行為者は逮捕されていますが政府がマスコミに対して時々おこなう情報リークによっては、なにも肝心なことはわかりません。わかっていることは、現在起訴前鑑定のために鑑定留置されていることぐらいです。
 さて、この事件をきっかけに保安処分のような制度を作れというキャンペーンがさかんになされています。しかし、精神病者の犯罪にこういう統計結果があるから、何か制度を作ろうというのではなく(それでもわれわれは保安処分にあくまで反対しますが)「大事件」をきっかけにするのはセンセーショナリズムであって、まともな議論ではありません。こういった論議をおこなうこと自体がおかしいのです。
 では、再犯率などを使って「危険な精神病者」がいる、と訴えることはどういう意味を持つでしょうか。
 一つには、なぜ<精神病者>だけが「再犯云々」されなくてはならないのでしょうか。また、予測によって拘束をおこなえば必ず何にもしない人が拘束されるのは明らかです。さらに、「この人は前科何犯である」から危険だ、というのは予測と結果を混同した議論に他なりません。

<マスコミは精神病者に打撃を与え症状を悪化させる差別キャンペーンを中止せよ>
 マスコミは連日いかに精神病者が危険かをキャンペーンしています。これによって、偏見が増し精神病者の地域生活は困難なものとなっています。
 症状が悪化した人は大勢います。そして、いままで作業所に通うときにこにこと挨拶していた人が一転して刺すような目で見るようになった、といった事例もあります。この様に精神病者を敵視する差別キャンペーンは即刻中止すべきです。
 なお、「多くの精神病者は、安全で、残虐な犯行をおこなうのは少数の特別の人だ」といった主張をする人がいます。この様な主張は一見精神病者の利益を考えて語っているように見えます。しかし、われわれは犯罪を犯した精神病者も、「おとなしい」精神病者も同じ仲間であり、底の分断を持ち込むべきではないとあくまで考えています。したがってこういった見解には反対です。

<厚生労働省と法務省の合同協議会を弾劾する>
 池田小事件が起こる前から、厚生労働省と法務省は「重大な犯罪を起こした精神病者への処遇のありかた」についての合同検討会をおこなっています。
 こういった協議は犯罪と精神症状をごた混ぜにして「ともかく危険な精神病者がいるんだ」というものであって、保安処分への検討会に他なりません。ここでは、破綻したはずの「処遇困難者」概念が再登場するなど危険な議論が渦巻いています。
 例えば全家連メンバーであり弁護士である池原氏は「現時点での症状を突き詰めるのは間違った方向ではない」といいつつ「もう少しスパンを長くしてそこで自傷他害の要件をみること・・・・おそれの解釈によっても現行法でも可能ではないか」と明白にもっと拘束しろと主張しさらには保安処分では一回目の犯罪は阻止できないことのなるが、医療との出会いによって初犯を防げ」と発言しています。
 ここには、人権を守るという弁護士であれば当然の発想がありません。こういった発言を乱発させている協議会は即刻中止すべきです。

精神病者を苦しめるマスコミキャンペーンの中止を法務省厚生省の合同検討会をやめろ


池田小学校事件および特別立法に関連する声明一覧

精神医療ニュースへ      全国精労協homeへ


2002/07/10 06:01:31;51460;f6876db868v;RETR;ok;/htdocs/archive/folder1/shokuhou/seimei/aoyama_sosikyoutou.html