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2002年4月24日

「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(案)」についての見解

 国立精神療養所院長協議会     
               会 長     白 倉 克 之 
            精神医学講座担当者会議      
             代表世話人   山 内 俊 雄 
            全国自治体病院協議会       
              会 長     小山田   惠
            (社)日本精神神経科診療所協会  
              会 長     三 浦 勇 夫
            (社)日本精神神経学会      
              理事長     佐 藤 光 源
            日本総合病院精神医学会      
              理事長     黒 澤   尚


         
 本年3月15日付けで閣議決定された標記法案(以下「本法案」)について、精神科専門医の6団体は、以下のような見解を表明します。

1.精神障害に起因する刑事事件を未然に防止するためには、精神科医療・福祉の全般的な水準向上や精神科救急医療体制の整備などを通じて、早期受療を促進し、医療中断の防止を図ることが第一義的に有効であることは論を待ちません。しかし、現状は余りに不十分と言わざるをえません。

2.精神障害のゆえに不幸にして重大な刑事事件を引き起こすに至った人々の法的及び医療的処遇に関しても、現行の諸制度には様々な不備があることを認めざるをえません。

3.本法案は、このような現行制度の不備を補うことを目的として立案されたものと思われますが、本来は司法に属する刑事政策の改変を実現するに当たって、医療側が担うことになる人的・施設的・財政的負担が、司法側のそれに比べて重すぎるとの感は拭えません。

4.それは、「精神障害による再犯のおそれ」の評価が処遇判定の上で最重要の要因になっていることにも見て取れます。私たち医療者は、病状の改善や地域ケアの追究といった臨床的課題には責任をもって関与しうるものの、再犯のおそれの評価という勝れて刑事司法的な課題に責任ある判断を下すことは困難です。

5.また、本法案では、起訴前の精神鑑定のあり方の改善や留置場・拘置所・矯正施設内での精神科医療供給体制の充実など、司法が責任をもって対処すべき課題については言及されていません。

本法案に対するこれらの批判を踏まえ、関係各位に対し、慎重な審議と見直しを要望するものであります。
以上


精神科6団体声明 2001年8月17日 重大な犯罪を起こした精神障害者の新たな施策に関する声明書

池田小学校事件および特別立法に関連する声明一覧

「重大な犯罪行為をした精神障害者」問題 法務省・厚生労働省合同検討会

重大犯障害者の処遇法案〜与党・政府の動向

隔離新法」 国会上程反対 速報! 国会議事堂前抗議行動!

心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(案)(更新020324)


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