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精神科特例について


昭和33年の事務次官通知(精神科特例)の出された背景・経緯

【国会での答弁】
1991年12月17日 参議院厚生委員会 竹村泰子君質問ヘの答弁

○政府委員(古市圭治君) ? 前略 ? 
 その根拠といたしましては、この当時、国立医療機関の内部におきまして看護職員
の配置されている実情というものとも照らし合わせましてこの基準が決まったと承知
しております。
? 中略 ?

今申上げましたように、国立医療機関内部としての定数基準的なものを定めており、
国立医療機関において精神、結核につきましてはこの程度の数を配置してもいいとい
う、衛生部長会議で例に挙げたというような記録が残っているということでございま
すが、さらにちょっと詳しく調べてみたいと思っております。


1999年5月21日 衆議院厚生委員会 福島委員の質問への答弁

○今田説明員 この精神科特例ができた昭和33年当時で申し上げますと、当時はス
タッフの確保が困難だったこと、それから疾病が慢性的に経過するということからこ
のような特例が設けられたわけでありますが、現在においてこの特例は早急に見直す
べきだという御意見が多々あることは承知をいたしております。
それが解消できないとすれば何が理由なのかということでありますが、関係される皆
様方の御意見の中では、マンパワー、特に精神科の医師の確保が困難だというような
御意見もありますし、一方で、現在の診療報酬ではマンパワーの増大はできないとい
う、そこは表裏の関係になるのではないかと思います。
いずれにしても、この精神科特例というのは、もう充分に病床の整備が進んできたわ
けでありますから、昭和33年当時と状況は違う。そういう中から、精神病床のあり
方というものは、今後、その中に急性期で手のかかる、つまりマンパワーをたくさん
投資しなきゃならない方々と、それから非常に長期にわたって入院していらっしゃる
方で、むしろ生活とか介護を重視するような方々、それが精神病院という一つの中に
いらっしゃる、この施設体系をもう一度見直す必要があるのではないかということ
で、医療提供体制の見直しに合わせて公衆衛生審議会の方で施設体系を根本的に見直
していこう、こういう措置を講ずることで適切な運営ができるような施設類型という
ものを考えていく必要があるというふうに思っています。


昭和29年の精神病院に対する国庫補助1/2導入の経緯

昭和29年第19回国会において、内閣提出ではなく議員提出(衆議院提出)により
精神衛生法の改正が行われた。
その改正内容は、「精神障害者」を「精神障害者等」に改め、覚せい剤等の慢性中毒
者に対する措置(準用規定)を設けたこと、国は非営利法人が設置する精神病院等の
設置および運営に要する経費に対して、1/2以内を補助することができる、という
ものである。
戦後、覚せい剤、麻薬または阿片の乱用が多数発生したことが社会問題となり、第1
9回国会には覚せい剤取締法の一部改正案が議員提出(参議院提出)されている。覚
せい剤取締法の改正点は、罰則を強化し、密造、密売買、不法所持及び不法使用を取
り締まるとともに、研究等で厚生大臣の許可を受けた場合に限り覚せい剤の使用、製
造を認めたこと等である。
おそらく覚せい剤等の薬物による健康被害や犯罪が当時社会問題となり、喫緊の課題
として、衆参各々両法案を議員提出したものであり、覚せい剤取締法の改正で薬物を
取り締まり、精神衛生法の改正で薬物中毒者の収容をはかることを意図したものと思
われる。
 精神衛生法の改正案の提出議員によれば、当初は非営利法人だけではなく市町村の
精神病院、精神病室にも1/2補助の対象に考えていたが、財政上の理由で市町村を
落とすことになったと質疑の中で答弁している。

 なお、昭和29年衛発第639号公衆衛生局長通知「精神衛生法の一部改正につい
て」では、「覚せい剤の慢性中毒者の収容については、病院管理の面から分散して収
容することが適当である」として、専門病棟を設置するという議論もあったようだ
が、分散して収容した方がよいとの方向になった。


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